情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【人】 XII『吊された男』 ユグ――シトラと―― シトラは、この世界が大切だったんですね。 [>>236睫毛を伏せる彼女の表情に、こちらもそっと目を伏せる。] 僕は……そうではなかった。 この世界は僕にとって、何でもなくて…… いらない、捨ててしまおうと言われたら、わかりましたと言えてしまえるもので。 シトラのように大切に、愛せてはいませんでした。 箱庭の崩壊を恐れても、壊したのはかつての僕らで、もうそんなことにはならない、させないなんて言っていたかもしれません。 [皆が箱庭に行ったとしても迷うだなどと、想像もつかない。 それだけ僕らは、違う存在だった。 そのことを自覚できたのは、収穫だと思う。 きっと数日前のユグならば、迷うシトラを如何に箱庭に連れて行くか、必死に説得しようとしたに違いない。 彼女の胸のうちに何があるか、考えもせずに。] (283) 2022/12/24(Sat) 19:25:29 |
【人】 XII『吊された男』 ユグいえ、僕はシトラから傷つけられたことなんて、ただの一度もないと言えますよ。 優しくしてもらったことは、数え切れないかもしれませんが。 [そもそも、証持ちであろうがなかろうが、この四年の間に共に過ごした皆が大切なのだと気づけたのは、ついこの間のことなのだ。 そう簡単に傷つこうはずもない。] ああ…… ええ、そうですね。 あまりに当たり前になっていて、忘れていた。 贅沢です、穏やかに暮らせて、語り合えることは。 [>>237ほんの少し、ほんの少し何かが違えば、いま自分がここにいないだろうこともわかる。] (284) 2022/12/24(Sat) 19:26:25 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[ホールで結果が伝えられたときですら、あの場でエトが支えてくれなかったら、職員に眠りを促されなかったら、もう少しひとりで動けていたら。 浅い呼吸に喘ぎながら、捨てないで置いていかないでとみっともなく追い縋って、這いつくばって箱庭に行っていたかもしれない。 あのひとの愛が届かない世界が、怖すぎて。耐えられなくて。 護った世界も、大切な皆もまるで目に入らずに、すべて放り出していたかもしれない。 ――それがわかってしまうから、奇跡だ、と思う。] (285) 2022/12/24(Sat) 19:27:29 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[今まで通りではいられない>>238。 その言葉が、ずきりと心臓に突き刺さる。 痛みを耐えるような、苦い笑顔をつくり。] ありがとう。 でも、シトラが悲しむ必要は、ないですよ。 [>>239丁寧に、こちらの想いに寄り添おうとしてくれるのを感じる。 そんなシトラに悲しんでほしいなどと、誰が思うだろう。] そう……僕も同じく、誰かが苦しいのを、悲しく思います。 だから、もうこの理想は、願えない。 [見方を、変えなくてはいけないのだ。] (286) 2022/12/24(Sat) 19:28:03 |
【人】 XII『吊された男』 ユグええ、チョコレート、美味しいです。 温かくて……ほっとする。 [>>240心が緩んで、つい話が長くなるくらいに。 なんて素晴らしい一歩だろう。] そう、ですね…… ……いま、シトラの思う幸せは、何でしょう。 それは僕に、手伝えるものですか? [それは、これからどうしたい、の回答としては、少し外れた答えだったかもしれない。 問いに問いを重ねながら、ひと呼吸間を空け。] (287) 2022/12/24(Sat) 19:28:51 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ僕は、きっと今までを過ごした皆のことを、これ以上蔑ろにはできない、と思います。 どれほど、僕が23人揃って幸福な日々を過ごしたい――と願っても。 万一23人、奇跡的に揃ったとしても。 それがみんなの望んだ結果、望んだ暮らしでないのならば、歪みを感じてしまうでしょう。 例えば。例えばですけど。 ゼロが、何の反発もしないで、この洋館でおとなしく紅茶を傾けてくれるとして。 それがゼロの望みでなくて、集められたからそうしているとか、強制的にだとか、そんなやり方での結果なら、僕はもう、喜べないと思います。 [少し前まで、それでいいと思っていた。 もしもそういうふうにすべての歪みを修正できるなら、幸福は訪れると。 けれどそれは――不自由で、新たな歪みでしか、ないのだ。] (288) 2022/12/24(Sat) 19:29:24 |
【人】 XII『吊された男』 ユグそれならいっそ、望みのままに、この世界の空の下どこかで好きに生きていてくれる方が嬉しい。 ……たまには帰ってきてくれたら、もっと嬉しいですけどね。 [そう言って、肩を竦める。] だから。 皆が幸福ではない、ということを理由に、僕が望みをひとまず置くなら。 裏を返すと、僕の本当の望みは、22人皆がそれぞれ望みのまま生きていてくれること、なのかと、いま話をしていて、思ったので。 そのお手伝いができたらいいなと、思っている次第です。 その中で、行き場がなかったり、この洋館を拠点にした生活を望んでくれる人がいるなら、僕はその人たちと、生きていきたい。 [チョコレートを舐めるように味わい。 少し苦くて、砂糖をひと匙混ぜる。 勧められたオレンジピールも添えてみた。] (289) 2022/12/24(Sat) 19:29:57 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[もしも。もしもだ。 自身が大切に己が心安らかに生きるためにはお前の存在があまりに邪魔なのだと、お前がこの世にいる限り己に平穏はないと面と向かって言われるようなことがあれば。 ユグは他の皆が満足するまで待ってほしいと言うだろう。 そうして、手の届く限りに自らの身を削り、瞳のサファイアも皮膚の金箔までもすっかり配り終えてしまったあとには。] (290) 2022/12/24(Sat) 19:31:03 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――洋館廊下/クリスタベルと―― [シトラのチョコレートでひとつ、気持ちを落ち着けて。 ありがとう、と告げて食堂を出たところで、声がかかった>>333。] え、 ……ええ、はい。美味しかったですよ。 [貴方も、ということはすでに味わったのか、と思いつつ。] 疲れて、いるんでしょうか。 でも、少し吐き出せたと思います。シトラのおかげで。 [いろいろ整理がついた、とは思う。 苦しみも、つらいものもあったけれど、ひとまずの結論に至れた、気持ち。 ……そういえば。 ゼロとの関係を思うに、クリスタベルもきっと、幸福を思うならここを離れる、のだろうか。 真意までは知らない、けれど。] (343) 2022/12/25(Sun) 3:40:56 |
【人】 XII『吊された男』 ユグあの。 ……何か、お祝いに贈りたいのですが、何がいいですか。 [本人に聞くのもどうかと思ったが、餞に見当違いのものを贈りたくもなくて。 せっかくならば求めるものを、と思って口にしてみたものの、中間の思考が開示されていなくて唐突な質問になったことにはまったく気づいていなかった。 何を突然、という話になったなら、改めて今の考えを話したろう。 ]今後の望みとして、残った証持ちたちの幸福の手伝いをしたいこと。ゼロと仲がいいようにも思えていたから、もしかしたらここを出るのではないかと思っていること。それなら餞に何かを贈りたい――というところまで* (344) 2022/12/25(Sun) 3:41:14 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ――洋館廊下―― そうですか。 温まりますよ。 [>>345これから、というのならぜひとも楽しんでほしい。 少し話しすぎてしまうくらいには心地よい時間だったから。 唐突に祝いの品の話をすれば、誕生日はまだ、と。 確かにあまりに前提がなさすぎた、と思いの丈を吐露する。] ……優しい、のかどうかは、わかりません。 きっとシトラのほうが、ずっと優しい。 でも、僕にできることをしたいのです。 今まで僕の思い込みばかりで動いてきましたから、それを正しく、大切な皆を祝福するために使いたい。 [>>346それを、あなたは優しいと評するのかもしれないが。 僕はただ、自分の望みを叶えたいだけで、これすらも利己的行為のような気がしていた。] (410) 2022/12/25(Sun) 17:40:53 |
【人】 XII『吊された男』 ユグやっぱり、外に出るんですね。 餞別、はあなた宛のものなので、好きに言ってください。 もしくは、何かできることがあれば、ご随意に。 協力できる範囲で、お手伝いします。 [金銭や労働で返せる手段は乏しい、孤児上がり洋館暮らしだけれど。 可能なことなら少しでも。 金銭面ではあまり困っていないとは知らない。 ] (411) 2022/12/25(Sun) 17:41:44 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……気を。遣えていたんでしょうか。 僕は、この洋館が皆の過ごしやすい場になればと、そのために出来ることを、とばかり思っていて、あなたと多くのことは話しませんでした。 その……正直、どうお話をしていいか、わからなくて。 [>>347それを気を遣っていた、と言われるのはなにかこそばゆい。 何も出来なかったと言われる方が正しいように思う。] ――ベル。 あなたにとって居心地が悪くなかったのなら、幸いです。 [わたしたち、を訂正される。 はた、と瞬き――理解する。 正確な意味を把握できたわけではないが、わかってしまったのだ。 かみさまとのやり取りのあとから、薄らいでいく魂の感覚。 然程魂の縛り付けが強くなく、自身の意識に近しいユグでもわかる喪失感。 "わたしたち"が"わたし"になるのは、果たして如何程。] (412) 2022/12/25(Sun) 17:41:58 |
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新