甘い声が耳に届いて心地よい。
でも、夢中になりすぎないようにしないといけない。外から聞こえる物音が、私たちを窮地に陥らせるかもしれないからだ。
勿論、その窮地すら興奮のスパイスになるのは否定できないけれどね。
激しく責め立てると程なくして華蓮さんの体が震え、ぷしっと潮吹きに至った。
顔に潮がかかってしまうけどこんなの拭いたら良い。むしろその潮を口にして飲んでしまうようにじゅるじゅるっと音を立てて吸い込んだ。
ぷはっと唇を離すと舌先でペロリと舐める。
袖口でぐいと顔を拭いて、体を起こすとトイレのタンクに背を預けさせ押し付けるようにしてキスをした。
ぐい、とわたしもシャツを捲って上半身を露わにして、胸の先同士をムニムニと合わせる。
そうしながら今達したばかりの蜜壺をまた指先で緩やかに解していた。
「ん、ふ…っ!?」
さっきはお腹側の比較的浅い位置を攻め立てたから、今度は奥までほぐすように指を埋めていく。
けれどそうしてキスを繰り返しながら甘やかに準備していたら、ギィ、と扉の空いた音がしたので息を詰めた。
動きを止めてしまう。
どうやら利用者が現れたようだ。近くの個室に入ったらしく、使用中の音を消す流水音が先に流れてくる。
びっくりしてドキドキしているけれど…。