227 【身内RP】une jeune sorcière【R18】
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[|<] [<<] [<] [1] [2] [>] [>>] [>|]
[メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
肌に触れる度に男としての性衝動が高まる。しかし同時ーー脳裏に何かが過るのだ。
見たこともない王宮、薔薇の咲き乱れる広い庭。
ダンスホールは吹き抜けになっており、二階にオーケストラが控えていて生の演奏をしていた。
何処だーー何処なんだ、ここは。
手を押さえつけ万歳をさせる。彼女の細い両腕は男をはね除けられない。
小さなピンクが咥内にて尖り、弾力を伝えてきた。それを舌で転がしては吸う。
あの時、女は恍惚となった。
しかし今組み敷いている姫は抵抗を示す。
何度も何度も、婚約者への思慕と純潔を護る決意を語られーーユスターシュが覚えた感情は。
「お前は今までなんでも好きなものを
手に入れて来たんだろう?
姫という立場でッ!
姉も記憶も失った俺には何もないッ!
ーーお前を奪ってやる。
それがミュジークへの復讐だッ!」
ーーいけないッ!
姫を傷つけてはいけない!
ーーいや黙れッ!
何故俺だけ我慢せねばならない?
もう剣技の訓練も、何もかも
うんざいだッ!
記憶は浮遊する。毎日毎日、雨が降ろうと雪が積もろうと修行を休むことは許されなかった。
ーー誰に許されなかった?
わから、ない。
「脱げッ!こんな服を纏って、
お高くとまるだけがお前達王族の
出来ることではなかろう!
ーー股を開け!」
両手を解放したが、そのまま下肢を覆うものを剥ぎ取る。
彼女はきっと従わないだろう。逃げようとするならうつ伏せにする。
両手を背に組ませるようにしたら片手で固定できるだろう。
丸い臀部を此方に向けさせたい。
彼女が魔力を使い反撃しない限りユスターシュはその処女を散らす。
なんのために?
復讐だ。ミュジークへの。
ーーやめろ!姫宮さんに、
なんの咎がある!
分裂する、交錯する。
記憶と想いが。*
「う、うぅっ、いやっ…!」
硬く尖った胸の先を舌先で弄ばれ、吸われてしまいます。
赤ん坊がする筈のない動きに自分の胸が否応なく嬲られているのだと分かって私は更に顔を背けました。
私の身体の変化が恐ろしかったからです。
けれど。
なんでも手に入れてきた?
その言葉に私は愕然としたのです。
私が手に入れられたものなど、本当にあるのでしょうか。
確かに生活には困った事はありません。
貧民から見たら贅沢すぎる暮らしなのでしょう。
けれど。
友人も同等の立場にはいないのです。
部下。仕えてくれる人。そんな方達ばかり。
そして家族からは一線を引かれています。
正妃の子ではなかったから。兄様より姉様より劣っていたから。
そしてその事から周囲からも侮られていました。それは一部の家臣たちからもです。
唯一叶ったユスターシュ様は──。
「…分かりました。」
彼にとっては意外な行動だったでしょう。
激昂状態の彼に、私は穏やかに微笑みました。
私には何も無いからです。
彼が私のユスターシュ様で無いのならと死すら覚悟したではありませんか。
こんな、何も無い私を奪う事で彼の空虚な心が少しでも癒やされるのなら。
それを持ってミュジークの罪を濯ぐのも良いのかもしれません。
だって。私のユスターシュ様はいなくなってしまった。
私の前から消えてしまった。
あのメイドと駆け落ちでもしてしまったのでしょう。
この目の前の彼は哀れ記憶を奪われ、姉を奪われ、私を罠に嵌める為だけにユスターシュ様の姿形を与えられ、本来の人生すら奪われたのでしょうから。
心をあけ渡すつもりはありません。それは宣言の通りであり、私にはそれしか残されていませんから。
けれど私のその心ですら、私のユスターシュ様に受け取ってはもらえてないのです。
だからひっそり、私が抱えたままで。
彼に下半身の布を剥ぎ取られて、私はほぼ裸の姿になってしまいました。
お腹周りに肌の透ける素材が絡まり、脚先を覆うブーツが残るくらいでしょう。
震える身体を何とか動かして膝を割りました。両手で膝を持ち、ゆっくりと。
せめて真正面からこの男を迎え入れてやろう。
自分の罪を受け止めようと思ったからです。
──ああ、でも。
「ごめんなさい、ユスターシュ…ゔ、い、あっ!!?」
──それはどちらのユスターシュに対する謝罪だったでしょう。
より開かれたのでしょうか。どうしてこんな格好をさせられているのかすら理解の及ばない私の脚の間、熱くて硬い何かを押し込められました。
ぴちりと閉じたそこに何を入れるというのでしょう。
お互いの股座を擦り合わせるような形のようですが、私の理解が及びません。
ただ。ぴったりと閉じられ普段開く事もないその場所に何かがねじ込まれる感覚はとても恐ろしく、とても痛くて。
「い、たい…! う、うゔ…!!」
みちみち、と自分の内側が無理やり開かれる感覚がしました。
潤滑剤があればよかったのでしょうが、生憎何かを塗られはしませんでしたし、私自身から何かが滲み出てもいませんでした。
こうして私は殺されるのかしら。痛みと恥辱を合わせた方法で?
ふーっ、ふーっ、と痛みを堪える為に呼吸が荒くなってしまいます。
身体の内側が裂けたのでしょうか。それとも、私の知らないところで何かが滲んだのでしょうか。
にち、と身体の内側に湿った音が生じます。
涙が痛みにボロボロとこぼれ落ちて。
「あ──。」
ある一線を、私の中で何かが越えて。
破かれたような、引き裂かれたような、押し広げられたような感覚と共に一層の痛みが拡がりました。
あまりの痛みに私は叫び、体をのけぞらせました。
痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!
ジクジクと熱を伴った痛み。ズキズキと脈動し、確かに引き裂かれたそこからは血が溢れたのでしょう、きっと彼の動きを助けることになった筈です。
月のもので血が流れるのとは全く違うのは、それを封じる熱い何かが私の中に埋め込まれたままという事でした。
苦痛に叫び涙をボロボロとこぼす私を、彼はどんな顔で見ていたのでしょう。
でも、我に返ったように私は手の甲を自分の唇に押し当て眉を寄せました。
彼の結界の中とはいえ、こんな叫びを仲間に聞かれる可能性を避けたかったからです。
私の最期を、情けない姿を、仲間に見せるわけにいきませんでした。
憎しみの連鎖は、止めなければならないでしょう?
これは私の選んだ事で。
私が受け止めた罪なのですから。**
| 本当は私の分だけ出したつもりだったんだけどね。 「作りすぎちゃったけど、食べる?」 なんて聞いたら食べてくれたし、やっぱり美味しそうに食べてくれたからちょっと嬉しい。 べ、別にそのために作ってきたんじゃないんだけど! 「美味しく食べてくれるならよかった。 ウサギ…、そう言えばそうだったわね。 動物好きなの?」 ウサギは美味しい…なんて言わなくてよかったわね。 学校のうさぎはペットだもの。森や野原で狩る獲物とは違うのよね、この国では。ツノも生えてないし。 でも、気遣ってくれるのは嬉しいけど。 デート、と聞くとちょっと目を見開いた。 デート。まあ、恋人同士ならするだろうけど。 …良いのかしらね、そんなに浮かれて。 その間に大変なことがあったりしないかしら。 ああでも、現地の少年を伴っての周辺調査なら…ありかも?
(1) 2023/10/22(Sun) 7:19:23 |
| 「デートって何するの? 姫様たちには周辺を調査してくるって 伝えておくけど…。」 まさか、放課後にさまざまな出来事があるだなんて、私も姫様たちも予想はできてなかったしそう答える。 ううん。姫様は何か覚悟や予感はあったかもしれない。だから遠ざけたのかもしれないけど。 サアヤはサアヤで楽しそうだったしね。 だから私は特に疑問を持たずに啓介とデートの約束をして、待ち合わせを考える。 「…どっちのすがたが良い?」 なんて、念の為に確認する。 本来の私の姿? それとも、学校での姿? 私にとってはどちらも私だから、どっちでも構わないけどね。 本来の姿のほうが楽だけど、そっちだと啓介が浮気してるように見えるかもしれないし?** (2) 2023/10/22(Sun) 7:19:41 |
光があれば闇が生まれるのか。
それても、色濃い闇があるからこそ光が際立ち存在するのか。
チアキローズは光そのものだった。
ゲオルグから強いられた厳しい修行の毎日に、ユスターシュは闇しか見いだせなかったのだがーー彼女との出逢いがまさに光明となり。
生きる希望、意欲、目的を得た。
彼女を護ると。
だが、今のユスターシュはその記憶を全て失い闇の中をさ迷っている。
たまに差す木漏れ日のような光の記憶の意味に気付けたら。
譲として、姫宮千秋に感じた庇護欲を思い出せたら。
この悲劇を回避できたろうか?
後ろから無理やりの体勢を取ろうとしたのは彼女の抵抗を封じるため。
しかし、ユスターシュが血を吐くように訴えた言葉にその態度が変わった。
まるで争いは無意味とでも言うように。
慈愛に満ちた様子で受け入れ体勢を取る。
ーー諦めたのか。
どのみち抗った所で余計に怪我をするだけと考えたか?
憐れな子羊は祭壇の上にて屠られるのを待つ。
ユスターシュは猛り狂った男性自身を露出した。それは硬く雄々しくそそり勃っている。
開かれた股の中央にあてがう。
愛のない行為だからこそ、復讐だ。
迷うな、迷う必要などないーー。
ーーやめろッ!
濡れてもいない入口は、ユスターシュの分身を拒んだ。しかし上から体重を掛ければメリ、という音と共に裂ける。
初々しい花弁が無惨に散った。
奥まで一気に侵入した為、それは彼女にとっては剣で貫かれるに等しかったであろう。
「……ッ、狭い……」
ぎち、と食いちぎられそうなほどの締め付けに呻く。
男を知らない可憐を真っ向から穢す獰猛。ぬら、と光るのは内部にはあった潤滑の為か。
彼女は悲鳴を上げたが、ユスターシュにはそれが何処か遠くに聴こえた。
見えたからだ、ついに。
大切な人が。愛しい人が。
美しいドレスを身に纏うかの人と、ユスターシュは踊っている。
夢が叶った。
従者と主人という身分から、婚約者になれたから。
微笑む彼女が映った鏡にヒビが入り無惨に割れた。
甦った記憶に呆然とする。ユスターシュの身体は記憶に反して、組み敷いた" "を更に深く串刺しにした。
まあもや大きな叫びをあげ、身をしならせる" "。
引き抜いた男性自身は血塗られている。処女を奪ったからだ。
「チアキローズ、姫ーー…」
違う。
いや、彼女だ。
護りたかった人。
最愛の、憧れの。
敵だ、この報復は当然だ。
今まで我慢してきた、堪えてきたんだーー。
" "は涙を流して口を押さえている。痛みを堪えているのか、恐怖に身を震わせているのか。
ユスターシュの心と身体は引き裂かれる。
泣いている" "と、記憶の中で微笑む姫は1つにならない。
そして飢え乾いた身体は求めた。
ーー"オンナ"を。
流れた血は律動の潤滑となる。
ユスターシュは"オトコ"と成り果て"オンナ"を機械的に貪った。
繰り返し穿つ事で。
「はぁ、はぁ…、出るッ…!」
欲求の高まりを彼女の内部に放つ。憎み、恨み、全てが入り交じったものを。*
私はこの行為の意味を理解しかねていました。
硬く雄々しく聳り立つそれを目にしなかったからでしょう。
そこに何があったのかを理解し目にするより、ユスターシュへの謝罪を口にしていたのですから。
それはあまりに熱く。
私はそう、貫かれたのだと理解しました。
だから死を覚悟したのです。
ただ、死を覚悟したからでしょうか。
私を貫くものをぎちりと締め付けた体が少し緩まり、私との知らないところでこれ以上身体を傷つけない為にと蜜が湧いたのです。
ず…っ、と熱い剣が引き抜かれて、血が噴き出るかと思いました。
けれどそんな事はなくて。
「──…?」
今、姫と呼んでくださった…?
いいえ。彼の方でなくても私をそう呼ぶ事は不自然ではありません。
でも。あそこまで私を恨んだその人が、私に敬称を付けるのでしょうか?
さまざまに浮かぶ疑問。
それを解決する前に。
「んぐっ!? うっ! あっ、うああっ!?」
再び剣が…いえ、彼の体の一部が私の中に突き入れられ揺さぶられました。
身体の内側がヒリヒリと痛みます。
ズキズキと鈍い痛みも同時に襲ってきました。
ああ。でも。もしかしたら。
どれも真実ではないのかしら、と私は考えました。
もしユスターシュ様が本当はミュジークの貴族では無いのなら。
ドローイグから攫われてきたのなら。
そして、ミュジークの貴族として育てられて、再びその記憶を消されたなら。
それらが一本の線で繋がっていたなら。
だってそうでなければ、魔力までにているのは説明がつかないではありませんか。
もし、こうして肌を重ねる事でより治癒の力が働き、幼い頃から順番に彼の記憶が取り戻されていたのなら──。
「んあっ! ゆす、たーしゅ、さ、ま…っ
ゆす、たーっ、しゅ、…っ!!!」
揺さぶられながら必死に彼の名前を呼びました。
穿たれる度に痛みに言葉が途切れてしまいます。
でも、泣きながらでも笑って。
次第に血と蜜とでその動きは滑らかになるでしょう。
それでも、私に心地よさを齎すには至りませんでしたが。
「私は、こ、こに、います…。
ゆすた、しゅ、さま…っ!?」
私の中で何かが爆ぜました。
そして注がれていく感覚に目を見開きます。
…ああ。これは。もしかしたら。
私はそれを悟りながら、彼に両腕を伸ばし抱きしめました。
「…貴方の悲しみも苦しみも全て受け止めさせてください。
私は貴方を愛しています。
ユスターシュ様。
貴方がミュジークのものでなくても
私は貴方を…貴方だけを。」
貴方を抱き寄せる事はできたでしょうか?
癒しの力で心を癒す事はできません。
それでも。
貴方の心が必要以上に壊れたりしませんように。
私はそう祈るのです。
だって。
貴方はやっぱり、私のユスターシュ様…なのでしょう?**
| 「野良猫? 見た事ないかも…。 首輪をしてる黒猫なら見たことあるけど 首輪してるって事は、飼い猫でしょう? ほら、赤い宝石つけた子。」 私が見た時は赤い宝石?ガラス玉?をつけてたのよね。 だからその子かな?と確認してみた。 でも野良猫というなら別かもしれない。 猫は可愛いわよね。私も好きだわ。 「うん、動物園ね。わかったわ。 …学校については考える。」 そんなふうに約束して。 私はサアヤと姫様に連絡を取ると、周辺調査と言って学校から離れる旨を伝えた。 結局放課後だから制服姿で、生徒姿。 里津子姿というべきかな? 迷ったけどどれだけアムニャックの姿が認知されてるかによるからね。 あの格好で街中で戦闘してたりするし…。 だから、帰り際に啓介に声をかける。
(9) 2023/10/22(Sun) 18:36:59 |
| 「それじゃ、行こうか?」 廊下ではいつも通り。 玄関から出て、校門からはなんとなく手を繋ぐ。 取り敢えず指先だけね? ほら、恋人同士なんでしょう? 「…あ、猫ちゃん。 あれ、今日は違う色のしてる。別猫なのかな。」 そして歩いている最中、綺麗な黒猫を発見した。 だからいつもの子かと思ったけど…今日の首輪に嵌められた石?は、青色。 だからあれれ?と首をけしげていた。** (10) 2023/10/22(Sun) 18:37:15 |
交わりの中に見えたもの。
初めて謁見した際の高貴な装い。
日々警護の折りに垣間見た御姿。
ダンスを踊り寄り添う細身。
一番鮮烈だったのは嵐の夜の記憶だ。
洞窟で怪我をしたユスターシュを助けようとーー彼女は抱き締めてくれた。
その癒しの波動に傷がみるみる治ったのだ。
チアキローズ・ピゥロイド・ミュジーク。
恋い焦がれた人の名を何故忘れていたのかーー
「は、……、俺、は。
何てこと、を……。」
精を放つことにより、ユスターシュはすべての負の感情を彼女にぶつけた。
人格から目を背け、オンナとして見ることで。自身の狂った人生に対する恨みを。
しかしそれは、逆恨みでしかない。確かに彼女はミュジークの姫だが、ユスターシュを浚い人生を狂わせたのはその従者でしかないはず。
ドローイグに産まれた自分。
姉と引き裂かれて拐われ、
ミュジークにて育てられた。
過去が繋がっていく、一本に。
道筋として。
ーー私はここにいると言った彼女。
涙に濡れながら苦痛に堪える姿は聖母のように全てを受け入れ赦している。
「姫……姫ッ!」
まだ身体は繋がったままだ。彼女は下から両腕を伸ばしユスターシュを抱き締めた。
その暖かみに、優しさに氷のように冷えていた心が溶ける。
「チアキローズ姫……俺も、貴女を
愛してる、心から。
誰よりも何よりも大切に思っている。
……なのに、俺は。」
こんな形で彼女の花を散らしてしまうなど。
こんな場所で。ベッドでもない硬いコンクリートの上で。
今すぐ離れるべきだ。しかし、ユスターシュの分身はまだ精を放っても熱く滾ったままで、彼女の体内に息づいている。*
どうしても呼吸が荒くなってしまいます。
それでも、彼の瞳に理性の光が戻ったようで安心しました。
ホッと肩の力が抜けます。
ああ。やっぱりユスターシュ様だったのですね。
「良かった…、ユスターシュ様。
お会いできて本当に良かった…!」
ほろほろと溢れるのは嬉し涙でした。
はしたない格好になり、身体の奥底を貫かれてはいますが命に別状はありません。
私の中にあるのは武器ではなく、ユスターシュ様の一部だったのですから。
彼を抱きしめ、手を伸ばして頭を撫でました。
そっと頬に唇を寄せます。
「──記憶を失っていたのです。
仕方がない事でしたし、…ミュジークの民も
許されないことをしていたようですから
ユスターシュ様は何も悪くは、…。」
何も。本当に、何もでしょうか?
少し言葉を途切らせて視線を伏せました。
無理やり暴かれた体は痛みを伴っていますし、何より婚約者ではないと思った時に肌をさらされた事は恐怖と羞恥の極みでした。
それは変わりませんし、私の中でまだユスターシュ様の剣が埋まったままなのです。
流石にここまでされたなら、──その、本来夜伽と言われるものなのだろう事は、想像が尽きました。
それが、こんなに痛みを伴うものなのだとは。
…あのメイドの言っていたこととは大分違います。
「…本当に、私を愛してくださっていますか?
ミュジークの姫だからではなく。
婚約者にされたからではなく。
先ほど、記憶が失われていた時のように
今でも私を"欲しい"と思ってくださいますか?」
──あのメイドの方が良いと言いませんか。
甘く熱く激しい夜は他の女性が良いと。
「…わ、たし、
ユスターシュ様が求めてくださるのなら
痛くても、たえ、ますけど、
──私では子供すぎて、メイドたちと違って
物足りないかもしれませんが、
どうか、どうか今度は優しく──。」
脚先を彼に絡ませ、彼の腰の後ろで交差させ引き寄せました。
ほんの少しだけ拗ねた眼差しを向けたのは。
…年相応の、ヤキモチというものかもしれません。
こんなふうに強請ることは、それこそはしたないことかもしれませんもの。**
| …もっと早く、啓介みたいな男の子と出会えていたら。 私の気持ちも変わっていたんだろうか。 姫様を必要以上に求めて遠ざけられることも無くて、自分が必要以上に傷つくこともなかったのかもしれない。 私が、あんなふうに乱暴される事も。 だってこの国はこんなに平和だ。 事件や事故が皆無ではないけれど、夜の街を歩いても犯罪に遭う可能性はとても低い。 そんな国は稀有なのだと動画とやらでもやってたし、そんな国で育った啓介だからなのかもしれない。 勿論、どんな場所にも犯罪者はいるけれどね。 猫はするりと私たちのところから離れていってしまった。 特に追いかけようとはしてなかったけど、少しばかり気になる存在になる。 あの猫のこと、姫様たちに今度聞いて見よう。
(11) 2023/10/22(Sun) 21:52:45 |
| 「動物…もいるし、魔力を帯びた魔物も居るわね。 こちらで言うとゴブリンとかオークとかが 討伐対象になっているわ。 中には可愛い魔物もいるけれど 人間を苗床にするような奴らもいるから 動物を愛でる…のはあまりないのよね。 犬や猫、鳥くらい?」 家畜として飼うとか、魔物も狩って食べる事もあるけど。 思えば動物園みたいに、獰猛な動物まで飼育してそれをみんなで見るみたいな施設はないわね。なんてことを話したりして。 こちらとあちらの世界の違い。 そんなことを口にしたりしたけれど(よく考えたら周囲から痛い子認定されそうだと思うけれど私は気付けない)、そんな中で言われた言葉にどきりとした。 もし、イーリスが見つかったら?
(12) 2023/10/22(Sun) 21:53:05 |
| 「…私は姫様にお仕えしてるから。」 少し言葉に迷う。 繋いだ手を一度緩めて、でも繋ぎ直して。 視線を揺らがせる。 確かにイーリスを見つけたら…。 「…イーリスを見つけたら、私の願いは 姫様の安寧だから、そうね。 私の願いを叶えられたら 私の仕事はお役御免…なのよね。」 私が願うのは姫様の無事。 あの方が平和に穏やかに生きられたらそれで良い。 でもそれは──私の仕事がなくなるに等しくもある。 それでも、彼の方には幸せでいて欲しい。 そんなことを思っていたから。 「だから、私の仕事は無くなるから あちらに戻る理由は殆どなくなるけれど。 そうなると、姫様が許してくれたなら こちらの世界にいる事もできるわ。
でも、…残る理由が啓介って事になると 今のままだと厳しいと思うわよ?」 (13) 2023/10/22(Sun) 21:53:25 |
| そこは真面目に答えておこう。 だって私たちはまだ成り立ての恋人同士で、婚約者でもなければ別れたら死ぬ!みたいな強い思いはまだなくて。 「──啓介は、私に残って欲しい?」 まだそんなことは先の話だと思うけど。 ひょい、と顔を覗き込んで首を傾げた。* (14) 2023/10/22(Sun) 21:53:46 |
真珠のような大粒の涙が彼女の頬を伝う。
婚約した時は、決して泣かせまいと誓ったのに。
愚かな自分は自ら彼女を傷つけた。
ユスターシュは自身に憤りすら感じる。
何故こんな事にーー。
いくら記憶を失ったからとて。
失う?そうだ。何故記憶を失ったり、思い出したりしたのか。
その犯人は。
だがそれを考えるのは後だ。
今はただ、姫との再会に浸りたい。
彼女を抱き締め、髪を撫でる。
涙に濡れた頬を唇で拭った。
二人はまだ口付けすらしていなかったのに、身体だけ早まってしまうなんて。
「姫…愛しい姫よ。
俺がどれだけ貴女に逢いたかったか。
大切に思っていたか。
こんな乱暴をしてしまった今、
赦されなくとも当然だが、
俺は本当に、貴女だけを。」
愛しさが溢れて。ユスターシュもはらはらと涙を溢す。
「ーー勿論だ。婚約前から俺は
貴女に惹かれていた。
そうでなければ、いくら使命でも
命がけで貴女を護りはしない。 貴女を愛していたからだ。
ーー恥ずかしい話だが、その気持ちには
肉欲も伴っていた。
俺はずっと貴女が欲しかった。
心の奥底では、貴女を抱きたいと
思っていたから……。」
だから、身体が求めたのだ。
復讐に駆られたのなら、殺しても良かったはずなのに。
「貴女が欲しい。チアキローズ。
貴女に痛みを与えたくなかったが、どうか。
俺の花となってくれ。
もう一生離さないから。
ーーその、だ。俺の分身はまだ、
貴女を求めている。
このままもう少しだけーー
貴女の中にいたいのだが。
御許しを頂けるか。」*
| 「…自由?」 啓介の返事は意外なものだった。 視界の端に檻に入れられた獣がいる。ゴリラというらしい。私たちの世界で言うなら何かしら。猿はいたけど、ここまで大きい似た動物はいなかった気がする。 魔物化した人間にも見えるけど、その目は穏やかだ。 「って、嫁なんて早…くもないのか。 姫様は婚約者もいるし、 行方不明にならなければもっと早く婚姻してたかも。 こちらの世界は晩婚よね。」 ──なんて言ったら喧嘩売ってるのかな。 しみじみしてしまったけど、連れて行かれた先で撫でた子はやっぱり穏やかな目をしていて、おとなしくて。 諦めた顔はしてなくて、平和を享受してるように見える。
(18) 2023/10/23(Mon) 13:00:54 |
| 「可愛い…。」 ぬくぬくで、毛皮も滑らかで荒れてない。 こんなふうに動物を撫でるなんて馬くらいしか無かったから、小さくて存在感のある子を撫でること地気持ちがホワホワする。 自然と微笑みを浮かべながら。 「私の世界も美しいけれど この世界よりそうね、平和では無いかも。 戦いも陰謀も身近なものだし 高貴な方々のそばにいたら尚更。 でも、そうね…。」 モルモットを抱きしめながら、じっと啓介を見つめた。 こてんと首を傾げる。 (19) 2023/10/23(Mon) 13:01:14 |
| 「好き、と言う気持ちで誰かに縛られるなら それは縛られてるんじゃなくて絆と呼ぶのよ。 自分から入っていく建物は 檻ではなくて家だと思わない?」 それを自分で選んだのなら、絆であり、力となるものだも思う。 姫様と私のそれも絆。 啓介と私のそれも絆になり得るだろうか。 「もし私と啓介が結ばれて この世界により深い縁ができたのなら。 啓介の生きるこの世界も深く愛するかも知れないし 二人の子供を慈しむ事もあるかもしれない。 それは、縛られてるんじゃ無いわよね。 絆が増えていくのよ。」 主人を増やそうとは思わないけれど。 それだって縛られているのではないから。 どうかな?と尋ねておいて…はっ、と我に返り顔を真っ赤にする。 (20) 2023/10/23(Mon) 13:01:32 |
| 「あっ、あっ、べ、別に アンタと結婚して子供産んでとか まだそこまで考えてないんだからね!?」 ちょっと大きな声を出したから、膝の上から逃げられちゃったけど。 …本当はそんな未来を夢想してしまったなんて、言わないんだからね!** (21) 2023/10/23(Mon) 13:01:49 |
ユスターシュ様の唇が私の涙を拭ってくれました。
その優しさにわたしは余計泣きたくなってしまうのです。
そして彼自身も涙を流していましたから、私は彼の涙をそっと親指で拭いました。
愛しい方の頬に触れながら。
「本当に…それは、本当ですか?
良かった…。
私はもう、身も心も貴方のものです。
貴方の花であり、貴方に心を寄せるただの乙女。
その、肉欲、とはよく分かりませんが…。」
こんな裸の状態で、下半身でつながり合っている──これが肉欲なのでしょうか?
抱きたい。その言葉も、抱きしめてくださっていたと理解はできますが。
改めて自分の格好を考えるとなんてはしたないのでしょう。
恥ずかしい。けれど、今彼から離れたいとは思えませんでした。
「少しだけ…お待ちください。」
けれど、私の内側は確かに引き裂かれました。
目を閉じて魔力を意識します。彼にしがみつけば丸い胸が彼の胸板で潰れましたが、温もりを感じ意識を集中させる事で癒しの波動が自分にも巡ってきたのを感じました。
これで、少しは痛みも耐えられるでしょう。
魔力の循環を彼も感じたでしょうか。
そうして傷を癒した後。
「お待たせ致しました。
──私の全てを差し上げます。
愛しております、ユスターシュ様。」
彼に微笑みを向けました。
そして、そっと瞳を閉じて口付けを求めたのです。**
清らかな乙女の精神をずっと持ち続ける彼女に男性生理を説明するのは恥ずかしいことだ。
メイドとの初めての経験は無我夢中、それから何度か回数をこなし、女体から得る快楽が素晴らしい事をユスターシュの身体は覚えていた。
乱暴に押し入ったのは本意ではない。愛する姫と知れば後悔が過るもそれでも。
男として欲していたのも事実。
誰もが開いたことがなかった花はきつく狭く、今極上の快楽をユスターシュに与え続けていた。
「気持ちが重なるだけでも幸せと、
俺も考えていた。
婚約だけでも身に余る光栄だし、
貴女がそんな風にずっと、
想いを寄せてくれていたなんて。
……俺と同じように。
でも、こうして得た貴女はーー
貴女の身体は余りに魅惑的だ。
俺を蕩けさせる。」
彼女を一心に思うからこそ離れがたく。もっと欲しいと焦がれる。
魔力による癒しにて、彼女が自身の痛みを軽減してくれたならユスターシュは微笑む。
「すまない、姫。ーー愛している。
今だけは男として…貪らせてくれ。」
そっと唇を合わせた。本来なら誓いの場で初めて交わすものであったろうが…想いは重なった。
まだ血は流れ続けているだろう。彼女の愛液、ユスターシュが放った白濁と交じり。
そのまま動き始める。腰を浮かせては沈め。また繰り返す。
より深く、より激しく。
段々と込み上げる快楽にユスターシュは荒い呼吸を吐いた。
メイドを抱いた時はここまで溺れはしなかったのに。
「姫、チアキローズ姫ッ…」
豊満な乳房に手を伸ばす。柔らかを手で包み揉みしだく。
それに合わせて奥まで分身を侵入させる。
そこに入りたいと切望するのは性だ。*
| 「ばか!」 公衆の面前でなんてこと口走りそうになってるの!? 思わず叱責してほっぺを引っ張ったけど、更に二人で──なんて口走るからムウと眉を寄せて両側のほっぺを引っ張る事にした。 アホ。こいつアホだわ!? 全くもう、やっぱり男はすけべなのよね。 でも私のことを好きなくせに無理やり──なんてしない啓介は、あの男たちよりよほど紳士なのだと思う。 悔しいから、ちゅ、と唇を奪ってから離れておこう。 ふふん。まだキスも不慣れなのにね。 手を洗って繋ぎ直して。 大型動物もすごいのよね…よく逃げ出さないわね? 危険な目にも遭わないのもすごい。別に、飼育員を見ていると特別な武器を持ってるわけでもなさそうなのに。 でも私が気に入ったのはふれあいコーナーかな。 あのあったかくてもふもふした可愛らしさが忘れられないもの。
(28) 2023/10/23(Mon) 21:56:04 |
| 「本当に、こんな施設初めてだわ…。」 今は鯉の餌を買ってぽちゃぽちゃあげてるの。 たくさん鯉が群がって口をぱくぱく開けてるのがなんか楽しい。 「ん? 別に良いのに。 でもそうねえ…それじゃ…そうだ!」 あれ。あれが食べたい! パッと思いついたのはアレだった。 ここの動物園の人気者のライオン。 その子をモチーフにしているらしいクレープがあるの。 クレープを花束みたいに丸めた上側に、丸いお顔、つぶらな瞳、お顔を縁取る黄色いクレープの立髪! 可愛くて良いなあって思ってたの。 でも、あんまりああ言うの食べないし…一瞬食べ物と思えなかったし…可愛すぎて…でも、せっかくだから。 そのお店の前に来ると、これ…と啓介に伝えたけど。 (29) 2023/10/23(Mon) 21:56:24 |
| 「…こ、こう言うの食べるの、 子供っぽかったり…する?」 思えばこんなに可愛らしいもの、大人も食べるのかしら? ちょっと恥ずかしくなって、おずおず尋ねてみたの。** (30) 2023/10/23(Mon) 21:56:41 |
ユスターシュ様との初めての口付けは、とても甘いものになりました。
それだけで心が震えます。
愛しさが込み上げてきて、ああ、こちらに来ることができて良かったとここらから思えたからです。
触れ合わせるだけの口付け。
それに、きゅん、と身体が疼いた気がしました。
「そ、んな…。今だけではなく。
私、何度も求められたい…です。」
今だけなんて寂しいですもの。
裸になることは恥ずかしく、痛みを伴う行為は苦しいかもしれませんが、これが男女の営みそのものなら。
彼が望んでくれることならと、恥じらいながら呟きます。
それだけ彼との口付けは魅力的で、それだけで頭の芯がジンと痺れて幸せな気持ちになりましたから。
でも。
「えっ? あっ、んあっ!?」
ゆさりと彼が私を揺らすとゾクゾクっと体の奥側から痺れが走りました。
それは甘く、先ほどまでの感覚と全く違うのです。
ぬちゅっ、ぐちゅっ、と鳴っているのは彼から迸った何かと私の血が混ざっているのでしょう。
それが潤滑剤になって彼の動きは滑らかになり、傷を癒した後の私の内側は驚くほどに心地よさを訴えてきていました。
彼が私の内側を擦るたび、甘くはしたない声が上がってしまいます。
「えっ? んんんっ! アッ、これ、は…っ!?
ふああっ! あっ、アッ、ユスターシュ…ああんっ!?」
私の声が艶めきます。
かれがごちゅごちゅと私の最奥を突く度にキュンっと無意識に彼を締め付けました。
彼を締め付けると同時に甘く吸い付いて、先ほどまでとは違った反応を私の内側も見せています。
揺さぶられると豊かな胸も揺れて、彼に柔らかな果実に触れられると白い喉を反らせて甘えてしまいました。
「あ──! な、何か変、です、ユスターシュ…っ!
ひゃうっ♡ さ、さっきまでとは、んんうっ♡
全然、違あっ♡
あっあっ、ゃっ、──んんうっ!!!」
膝を跳ねさせつま先がクンと反りました。
一足早く達してしまった事に、この時点の私は気づきません。それを知らなかったのですもの。
だから自身の身に起きた変化に戸惑いながら、必死に彼にしがみ付きます。
彼のするのとなら私にとって悪いことでは無いはずですから。
「あああああ…っ♡♡♡」
びく、びく、と体を跳ねさせて。
トロンとしたどこか呆けたようにも見える眼差しで彼を見上げたのです。**
二人はまだ婚約の段階であった。
ユスターシュはまだ、その後に何故記憶を失ったか思い出していない。
気が付くとベアトリスと名乗る女が目の前にいて、二人は共闘する形に。
恐らくベアトリスが某かの魔法によりユスターシュの記憶を奪った、つまり拐かしたのではなかろうか。
騙されていた。
しかしだからとて、一国の姫に刃を向け、凌辱した罪が赦されるかといえばーー。
再会を姫は全身で喜んでいた。苦痛を与えたにも関わらず、今だけでなくと行為をも望む。
そのいじらしさに心打たれる。
国に帰った時、ユスターシュが罰せられ断頭台に登ることになったとて。
最後は姫の笑顔を見れるだろうか。
いや、今は考えまい。
今だけはーー。
「……凄い締め付けだ、ッ、
身体が食いちぎられるッ…」
心が通じてからの彼女は明らかに反応が良くなり、声に艶が滲んだ。
痛みではなく快楽を感じ始めているのか。
女の感じる様は男を駆り立てる。
ユスターシュの男性自身も彼女の体内で膨張し、互いに圧を与え合う。
「この柔らか、俺の指に余る、ッ…」
たわわが指の隙間から溢れる。
弾力とすべすべの陶器のような感触に感嘆の息が漏れ出でて。
一際高く彼女が啼いて痙攣した際にぎち、と強く根元に締め付け、ユスターシュは再び精の高まりに達する。
「姫、俺の全てを…ああッ」
二度目であったが濃くて大量の精液が吐き出された。
彼女の腹が膨れてしまうほど中に満ちていっぱいになる。
「はあ、はあ……」
くらりと眩暈を感じて頭を垂れる。倒れそうになったが堪え、彼女に微笑みながら髪を撫でた。
「とても、良かった。
幸せだーー俺は貴女の全てを貰い受けた。
……もうこれ以上願うものは、ない。
俺の命も想いも全て、貴女に捧げよう。」
姉は焔に包まれて亡くなった。
大切な人は、チアキローズ姫であり思い出せた。
ならば、もう思い出したかった記憶はない。
つまりユスターシュ自身はイーリスを必要としてはいない。
「貴女の剣となる。貴女を護り、
貴女の為に闘い、イーリスを手にしよう。」
ーーその後は。処刑の運命を受け入れる。
彼女の汗ばんだ髪を何度も愛しげに撫で、額にもう一度口づけをした。これで最後でも思い残すことはない。*
| 写真を撮るのは良いけど、チーズ?と面食らってる間にスマホを向けられる。 二人一緒にカメラを向けられ、なんとかニコッと笑った。 「写真撮る時チーズっていうのね? 向こうには写真ってあまり流行ってないから…。 このスマホ?って本当に便利よね。」 魔力を使わずとも連絡が取れるし、こうして記録もできる。 本当にこちらの世界は進んでいる。 自分の世界が嫌いでは無いけれど、本当にこちらの世界は平和で便利。魔法はないけどね。 そんなことをのんびり考えていたのだけど。 二人で一つのクレープを食べるから、一口食べては啓介に渡して、また戻して。 はいあーん、なんてふざけて見たり。 本当に楽しくて…なんだか本当、戦いの火種を持ち込んでるのが申し訳なくなっちゃう。 (35) 2023/10/24(Tue) 20:39:43 |
| 「…でも、そう言えば。 この近くに王族?貴族?が暮らしているのよね。 ほら、ここに来る道にも見えたでしょう? 流石にミュジークの城より小さかったから 貴族の別荘かなにかかしら。」 遠目に見えた城を思い出して。 場合によっては謁見も必要なのかと首を傾げた。 ──まあそこは、子供の入れない大人の場所なのは知らなかったからそんなことを言ったのであって、知ったなら驚いてそんなのが街中にあるの!?なんて叫びかねないけど。 ただ──悲鳴が聞こえた。バッと顔をそちらに向ける。 ギュッと啓介の手を握りしめた。 「今のは…っ!?」 それは、ドローイグの新たな刺客なのだろう。 遠くで魔力の動く気配。そして、木々が蠢き枝葉を伸ばし、辺りを荒らしているのが見えた。 木々の精霊を操る者なのだろう。 (36) 2023/10/24(Tue) 20:40:01 |
| 「啓介…ごめん!」 私は眉を寄せて叫ぶ。 時にこうして辺りを荒らして調査するような相手もいるのだ。 私は周囲を確認して人がいないことを知ると、光に包まれて元の姿に戻る。 タンッ!と地を蹴り宙を踏み、敵の元ヘ。 「木々よ止まりなさい! 平和な場所を乱してはなりません!」 魔具を掻き鳴らして響かせる。 その衝撃で動きを止め、襲ってくる枝を魔具を振り回して蹴散らし、捉えられている人々を解放していく。 そして、これを操る本人を探し出そうとしていた。** (37) 2023/10/24(Tue) 20:40:21 |
「ひぅ…っ♡」
ひくん、と私の体が、内側から震えます。それは満たされた事による喜びのそれでした。
苦しくなるほどに、腹部が膨らむほどに愛を注がれて私はまたぴくりと震えます。
荒く呼吸を繰り返しながら──彼の言い方に少しだけ嫌な予感がしました。
これ以上願うものはないと。
それに、私は彼の愛を受け止めながら微笑むのです。
「私も同じです、ユスターシュ様。
私は貴方と共に生きられたなら
今の地位も何もいらないのです。
だから、私と共に生きてください。
怨嗟を断ち切り、共に命を支え育み
私と生涯を共にすると──違ってくださいませんか。」
貴方がそばにいるのなら、これ以上願う事もないのです。
だからそう告げて、微笑みながら唇を重ねました。
ちゅ、と重ね合わせるだけの口付け。
でも、恐る恐る──いつの日かあのメイドが語っていたように、舌先をそっと差し伸べるのです。
そうして、癒しの波動を送れたなら。
また何か、思い出せるでしょうか。
それとも私と共に生きてくれるでしょうか。
恨みも何もなく、王族でない私とでも。
どの地でも良いのです。生きて、幸せになりたい──。**
| 精霊を、木々を操ってるやつはどこにいる…!? 被害者を助けながらその姿を探すけれど、なかなか見つけられない中。 啓介…まったくもう! 「大丈夫!? 啓介は避難誘導をお願い! この施設の外に出れば多分…大丈夫…!?」 魔力で強化した肉体は素早く彼の元に戻り、そのまま魔具で彼を捉えた枝葉を断ち切った。 けど、ヒュッと息を呑む。…なんてこと! 視線の先、ライオンの檻に枝葉が伸びてそれを壊そうとしていた。 檻の中だからこそ獣たちを安全に鑑賞することができる。 でもその檻が壊されてしまえば…! (40) 2023/10/24(Tue) 21:55:59 |
| 「くっ、早く本体を探さないと…!!!」 私は眉を顰めて、檻を壊そうとしている枝葉を攻撃して蹴散らし始めた。 蹴りを入れ、魔具を振い、時に弦を弾いて威嚇して。 そんな私を高みの見物している人物がいたけれど──いまの私には気付けない。 ましてやその狙いだなんて。* (41) 2023/10/24(Tue) 21:56:23 |
[|<] [<<] [<] [1] [2] [>] [>>] [>|]
[メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る