241 【身内】冬の物語
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
月が姿を変え、新たな一日が始まった。村人は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、田島 康太、松場 雪奈、高井 柊の3名。
…………っ
[柊を見て、息を飲んでしまう。
ここで、この場所で、彼の裸を見てしまうから。
自分が誑かすんだと意気込んでいた。
でもそうではないと言われたようで、羞恥が沸き上がるよう。
今更初心な反応をしても、困らせるような気がするから、
平然を装うとしても、自然と赤くなった頬は隠せぬままだろう。]
[装うとするから、驚き、素の表情になってしまう。
それでもすぐに余裕があるような、笑みを浮かべ]
当たり前……でしょ…。
[誘ったのは自分だから、なに野暮な事をと笑い飛ばしたいのに、出来ない。
手を取られる意味が解らないから、ただ見上げてしまう。]
…………
[絡まる視線。
見透かされそうで、その目から逃げるように視線を逸らす。
そのまま驚きに目を丸くしてしまう。
今、自分がどこにいて、どうされているのか。
温かくて、願った場所に…しかもその手が優しいから、なぜと言いたげに見上げる。
それと同時に唇が塞がれ、また目を丸くする。
なぜ、どうしてと、良いのと言うのがぐるぐるまわる。]
柊。
いいの?
全部…………全部、私の、せいにして……良いんだよ?
[同じように聞いてしまう。
唇に触れなかったのはわざと。
柊の、先輩が好きと言う、想いを汚さない為に、触れなかった。
今ならまだ、誑かされてと言い訳はできるよと…。
友人には戻れないけど、その心の持ちようが違うはずだから。*]
[ そんなことできるわけがない。]
そんなに俺を甘やかすな。
[ もう一度唇を重ねる。
雪奈の言葉がリフレインする
───今は私の事だけを考えて。
今だけは、今だけは雪奈のことを。]
[ キス。
何度も唇を触れ合わせる。
雪奈の柔らかな唇の感触を味わうように。]
雪奈、いいのか?
[ もう一度尋ねた。
まるで雪奈に甘えるように。
自分では止められないから、自分では覚悟を決められないから、ズルく尋ねる。]*
[困ったような笑みが浮かんでしまう。
自分のせいにして欲しかった。
そうすれば楽なのに、そうさせてもらえるのが苦しくもある。
苦しくもあるのに、ほんの少し、喜んでしまう自分もいてしまう。]
と、言われても……
柊には…、甘いから……
どうしても、柊にだけは、甘くなってしまうから……
[それは昔から変わらず。惚れた弱みなのかもしれない。]
[再び重なる唇が、答えのよう。
私の事を考えてと言ったの自分。
苦しくて辛い気持ちを忘れて欲しいから…。
でも同時に何よりも、気にしているのは自分。
口づけ一つで揺るがないのかもしれないが、それでも気にしてしまう。
──気にしてはいたが、何度も重なるうちに、気にする気持ちに蓋をする。]
いいに……
[改めて、抱きしめる。
抱きしめて、強引に柊をベッドに押し倒す。]
決まっているでしょっ…
[自分から、唇を重ねる。
誑かすなんて言うのを忘れたように、願ってしまう。
と…。
それは一瞬の事、総てを忘れさせるために、また頬にあごに、首筋に、口づける。
首筋からは下には、舌を這わせて、同時に撫でて……。
柊一筋であったから、男の経験なんて今まで一度もない。
これで感じてもらえるのか解らないが、それでも慣れたように…。
私の手で、感じさせて、忘れさせたいから──。*]
[ 雪奈の口付けと拙い愛撫。
慣れてないのが丸わかりのそれ。
でも、それでも十分に反応する。
自身のそれは血を集めて激ってくる。
雪奈は可愛いし女として魅力的だ。
友人としての時間が長いからそういう見方をしなかったけど。
一度そう見てしまえば雄が激るのは当然で。]
……雪奈……
[ 切な気な声になる。
雪奈の頬に手を伸ばして、目を見つめてキスを求める。
雪奈を、今だけは恋人の様に。]*
[指で、唇で、こんな風に触れたかった。
触れながら、こんな風に触れられた事はあるのかとも考えてしまう。
仮想でも…誰よりも感じさせたいと思っていたら、何かが当たったような…。
それがなにか、解るから一度動きが止まってしまう。
感じてくれているんだと、解れば、これは…とばかりに、
胸の飾りをぺろりと舐めてみた。]
……ん?
[なにと、何事もないように見上げる。]
[でも、良いと言って、押し切ったのは自分。
いまさら、そんな事は言えない。
悲し気に揺れてしまった瞳を隠せように伏せ、求められるままにキスをする。
身体を押し付け、啄むように何度も。
舌を入れてするキスもあるのは知っていても、タイミングと言うのが解らない。
それに…キスをする事で、顔が近づいているから、気づかれてしまうかもしれない。
何度かした後、身体を起こして切り上げる。
逃げるように視線は、下に下に……。
初めて見る、雄に目を丸くし、動くが止まってしまう。
小さく頭を振ると、手を伸ばし、触れてみる。
その硬さに、びくっとなって手を引いて、でもまた伸ばして、ゆっくり包み込むように、握る。]
ねぇ…これ………きもち、いい?
[指先で、撫でながら、反応を確認する。
ちらりとそれだけ、正面から見られたら、いろいろとバレそうだから。*]
[ キスを交わして、それから雪奈が雄に触れた。
それは触れられる前から興奮を示していて、硬く熱くなっていた。]
うん、気持ちいい。
[ 素直に答える。
雪奈の柔らかな指先が触れるたびにビクつく。
その拙い不慣れな触れ方のもどかしさが返って焦らされる様に。]
雪奈、やり方わかるか?
[ 少なくとも得意な様には見えなくて、だけど雪奈の手の感触の気持ちよさは手放すには惜しかったり]*
[これで良いんだと、素直な言葉が嬉しい。
自分が感じさせていると解るから。
触れる度に、反応するから、手を離しそうになるが、気持ちいいのならと、
もっと大胆にふれようとする。]
え、やり方?
[手が止まり、驚いたように見上げてしまう。
やり方って、なにと言いたいげに…。
知っている事なんて、聞いた事があるのは咥えるとかそんなふわっとした事。
それしかないとは言えず、]
も、もちろん、解る…よ。
[見下ろして、見上げて、
ぱくりと、その先を咥えて、こうでしょっと、見上げる。
が、すぐにそれ以上ははない。どうすればいいのか考えるから。
撫でるのが、良かったからと、擦るように撫でる。
咥えたまま…たぶん、こうかなと言うように先に舌を這わせる。
が解るという動きには程遠いのを伝えるだろう。*]
[ 経験がないことなんてバレバレなのに、なぜか強がる雪奈が可愛く思えて、少し意地悪をしたくなる。]
そっか、さすが雪奈だな。
そう、ゆっくりで出し入れして、歯を立てないようにして。
[ どうするのかをやんわり伝えつつ、雪奈に指示するのは体勢の変更。]
じゃあこれも知ってるよな?
雪奈、お尻こっちに向けて。
定番だろ?
[ と、69の体勢を取るように言う。
素直にこちらに向けるなら、雪奈の秘部を指で軽く撫でてみよう。]*
[言われるままに、歯を立てないように、唇で擦りつけるように、
こうだよなと、確認するように、視線を落としていたが、
すぐに、こうでしょと言わんばかりに見上げる。
何がと、動きが止まり、含んだまま首をかしげるから、
止まった場所にくいっと刺激を与えるようになってしまう。]
お尻を……
[離して、お尻とはと、口に出してしまう。
ちらりと自分のお尻の方を見て、それを向けると想像して、
かぁっと赤くなってしまうが、定番と言う事は、知ってて当たり前のことなんだろ。]
そ、そうね。定番。解っている…よ?
[ここ戸惑ったら、解っていないのがバレてしまう。
動きはゆっくり、それは羞恥の為だが、焦らす。焦らしているんだと自分に言い聞かせて、向ける。
向けた事が、晒した事が、恥ずかしく、恥ずかしすぎて、自然と身体が震えてしまう。]
……ひゃぁぁっ………ぁっ…
[触れられた瞬間、思わず高い驚いた声を上げてしまう。
そんなところ、触れられた事などないから。
誤魔化そうと思っても、すぐに出てこない。何もわからないから。
もしかして、見られていると思うと、秘部が、じんと熱を持つよう。
触れられる前…裸になったからか、それとも柊の熱に触れたからか、
そこは、既に湿り気を帯びており、それがさらにとなっているが…そんな事はなにも解っていない。
ただ、たまらなく恥ずかしいと言うだけ。
でも…定番。慣れているなら……と、改めて、咥える。
先ほどよりも深く、歯を立てない代わりに、舌を這わせて、出し入れに合わせて舐めてみる。*]
[ ふたたび雄が生温かさに包まれると、こちらもと雪奈の秘部に下を這わせる。優しくゆっくりと、割れ目や秘芽を丹念に丁寧に。
ときおり、ワザと音を立てて吸ったりもしながら。
雪奈の反応を可愛いと思う。
欲が、皮肉にも雪奈のことだけを思わせる。
キスと舌の愛撫を繰り返す。
ジュルジュルと音を立てて蜜を吸う。
初めて
の雪奈をじっくりと準備していく。
同時に、自分の雄も十分過ぎるほどに準備ができていく。硬く屹立したそれは雪奈の口の中で勝手にビクビクと震える。
雪奈の秘部を強く激しく愛撫するのは、負けじと、そして雪奈をイカせようとしてのことだった。]*
……んんっ…!!
[なに、なにをされたのか。
態勢のせいで見えはしない。見えないから、感覚だけが強い。
ゆっくりとした動きが、その感覚を教え込むように思えてしまう。
甘い愛撫が、身体を震わせ、自分がする動きを止めさせる。
時折響く音とも、撫でる刺激以外の感覚に、何をされたのか教えられる。
目が丸くなり、より熱くなる。
されるたびに奥から、どんどん溢れさせ、じんじんと疼いてしまう。
恥ずかしくて逃げたいのにか、感じて動いてしまうのか、
腰がどうしても揺れてしまう。
腰は揺れるのに、口は動かない。動かせない。
動いてないのに、咥えたモノがさらに大きくなったよう。
ちゃんとしろと、催促されているよう。]
[動かして、すぐに止まって…。
舌で舐めて、一度抜く時、先をつつくように舐め、ちゅっとしてから離す。]
しゅ…しゅぅ……ぁ、ぁんまり…しな、…で……
で、できなく……っ、るぅ……
[感じる為か、いつもよりも甘い声音で抗議の声をあげる。
されるたびに、おかしくなりそうだから。
腰は上げて、胸は柊のお腹の辺りに押し付けるよう。
感じて揺れるから、胸の柔らかさをそこに刻むように。
感じさせられるのではなく、感じさせたいのに…。
口に含めれないから、優しく握る。
力を入れて、抜いて、指先でこすって……。
舌をだして、つつくように、ちろちろと、筋の辺りを舐めている。*]
[ 雪奈の言葉は無視した。
むしろその言葉を未だ余裕があるとしてさらに責め立てる。
慰められているはずなのに。
思うことは雪奈を気持ち良くさせたいってことばかり。
舐めて吸って、雪奈の反応を探って。]
雪奈、気持ちいい?
[ 反応でわかっていることを言葉で確認する。
いいや、確認させる。]
気持ち良く、なっていいよ
[ 感じさせたい。雪奈を、この手でこの口で。]*
ゃぁっ……ぁ、……じゃ…っ…てぇ……
[止まらないからわりに、より激しくなるようで、思わず漏れてしまった声。
感じすぎて漏れたが、慣れた人なら、そんな事は言わないだろう気がして、
でも、どんな事を言うのか解らない。
考えたくても、考えさせてもらえない。
握るても、舐める舌も止まってしまう。]
……っっっ
[息を飲む。顔が身体が赤くなる。
返事をするように跳ねてしまう。
すぐに、答えられないが、息を飲んでから、]
ん…き、きもち……ぃい、…よっ……
シュゥ…に、されるから…いぃ……のっ……
[それは本当の事。恥ずかしいもあるが、気持ちもいい。感じてしまう。
柊にされるから、感じてしまうが……同時に何とも言えない気持ちがある。
気にしているのは自分の方だからかもしれない。
気持ちいい…だけど、良いのと言うのが……溺れるように感じたいのに、それが出来ないから。
悲しいような、何とも言えなく、この格好だから、顔を見られないのがある意味救いかもしれない。]
……で…、もぉ……しゅぅの、ほうを……
[気持ちよくさせたいのに、感じてしまって、動けない。
出来るのは、感じてしまった振動を伝えるだけ。
それに……いいと言われても、これ以上なんていけないきがしてしまう。*]
[ 雪奈の言葉に愛撫を止める。
準備は十分にも見える、まだ足りないようにも思う。
でも、もう我慢できそうにない。]
なぁ、雪奈……もう、いい?
[ 何がとは言わなくても示すものはひとつだけ。]
雪奈が欲しい。
[ それがただの性欲なのか、愛情を伴うかなんてわからない。
今更自分の心理なんて探るつもりもない。
だから、ただ自分が思うがままに伝えた。]*
……はぁ…っ、はぁっ……
[やっと止まったが、感じすぎているせいか、荒い息を漏らし、
余韻に身体が震えている。]
……ぇっ、ン……ぅん……っ…
[何とは言われなくても、それが意味をする事は解る。
うんと小さく頷くが、続く言葉に息を飲んでしまう。
そのままに受け取ってしまうから。
でも、すぐにそれはそんな事はない。ないはず。
きっと感じさせた…その結果だけ……のはず。]
ねぇ……私が、いれる?
それとも………いれたい?
[一度目を閉じ…やはりするんだと言う気持ちを込めて、
体勢を変えて、腰のあたりにまたがり、笑みを浮かべて、雄と濡れた場所をこすり合わせる。
が、擦りつけたら、雄の熱さなのかぴくっと身体を跳ねさせ止まってしまう。
誘惑するつもりで、自分の方が感じてしまったために。*]
[ 雪奈がいくら強がっていても初めてなのは明白だった。
だから、最後はちゃんとリードしないとって思っていたのに。
雪奈のその蠱惑的な様子に、雄がビクりと跳ねる。]
……挿れられるか?
[ それは何か抗えない魅力があった。
擦り合わされる濡れた感触。
そのまま入ってしまいそうでもあり、それは堪らなく情欲をそそられる。]
ゆっくりでいいから。
[ どうしてそこまでしてくれる?
そんなの聞かなくてもわかっていること。
雪奈の恋慕が、愛情が痛いほど伝わってくる。]*
[できるかどうかは別であった。しないととその思いだけだったから。]
も、もちろん……よ。
[見透かされているようで、視線を逸らす。
擦り合わせたところがも、同じ事を言っているように主張しているようで、また跳ねてしまう。
すぐにできる…と思うのに、上手くはいかない。
何度も、何度も擦り合わせてしまうのは、上手くできないから。
擦り合わせられる度に跳ねて、焦らしているという顔をしてしまう。
それでも、少し入れる事が出来たが、少しでも初めてである。]
……んんっ。
[息を飲む。これをこのまま最後までと、戸惑ってしまう。
止まっていたが、導くような、いたわるような声音に、泣きそうになる。
勘違いしそうになるから…]
[叫びたくなる思いに蓋をし、それでもゆっくり…ゆっくりと。
押し広げられていく苦しさもあり、最後は振り払うように腰を落とす。]
…ぁぁっ、んんっ、……ぁぁっあ…
[その衝撃に高い声を上げてしまう。
初めての衝撃に、瞳に涙がたまる。
でもそれだけではない。
弱っている柊に付け込んで、ここまでした罪悪感と後ろめたさ。
初めてが、こんな事で塗りつぶした、寂しさと悲しさもあいまったものである。
が──]
ごめん…ね、……でも、柊と……繋がった事…嬉しいの……
[それも本音。
ずっと好きで、好きな気持ちばかり。求めていても、無理だという諦めの気持ちがあったからこそ、
キスも、セックスをする事も、想像がつかなかった。
抱かれるなら彼が良い。でもそんな日は来ないだろうと思っていたから、こうなって嬉しいと言う気持ちももちろんある。
だから、痛みや、悲しいなどの気持ちであふれてしまいそうな涙ではなく、
嬉しくて、溢れてしまったものだと言うように、笑いかける。
……こうした事が嬉しくて、すぐに動けないと言わんばかりに。*]
[ 繋がる。
キツく狭く、そして最後の抵抗も容易く貫いて。
雪奈と繋がった。]
……雪奈。
[ これで良かったのか。
もしかしたら後悔するのかもしれない。
けれど今は雪奈への愛おしさが確かにある。
それは性欲がそう思わせてるのかもしれない。
だけど、それだけじゃないとも思う。
恋ではないのかもしれないけど、雪奈への愛情は確かにあるように思えるから。]
[ 初めてなら痛みもあるだろう。
それなのに雪奈は笑顔を見せている。
───ありがとう
その言葉を飲み込む。]
綺麗だ。
[ それは本心からの言葉。
雪奈の身体が、笑顔がとても綺麗に思えた。]*
[名前を呼ばれるだけで、さらに泣きたくなる。
何もかも見透かされているようで、苦しくなる。
ここまでしたのだから、苦しさも泣きたくなるような事もすべて今更。
最後まで突き通そうと思ったのに──
そんな事を言われるとは思わなかった。
それはいつも別の人に向けられる言葉。自分に言われないもの。
だから、その一言で壊される。
ぽろりと涙が、柊の上に落ちてしまう。]
ごめん……ごめんね…………こんな方法でしか、慰められなくて、ごめん。
それでも、好き……好きなの……。
だから、柊の苦しそうな、顔…見てられなかった……
どうにかしたくて…でも、もっと柊を、傷つけるかもしれないのにね……。
ごめんね……いまさら、言われても……困るよね……。
[ぽたり、ぽたりと、いくつもの涙が落ちていく。
それでも、最後は笑って、]
最後まで……ちゃんと、感じさせたいけど…、
ねぇ………柊の好きにしていいから………
だから、いまは……いまだけは…………
[やり方なんて解らない。それでも、繋がった時の事を思えばこうだろうというのはある。
でも、それだけで感じさせられるのか。
腰を浮かして、下ろす。その衝撃に甘い声を上げてしまう。
でも、こんなのでは、感じさせられるのか解らないから。
最後まで感じて、何もかも忘れて欲しいから、願うようにつぶやいてしまう。*]
[ 謝らなくていい。
今は雪奈の気持ちがすごく嬉しいから。
それを言葉にはできなくても。
だから今だけは。
雪奈の腰を掴んでゆっくり揺する。
出し入れするのではなく、納めたままゆっくりと。
雪奈を愛おしむように。
雪奈の中に居るのだとわかるように。
繋がっているのだと強く感じられるように。]*
ひゃぁっ……ん……んんっ…
[そんな事をしなくても良いと言われているよう。
添えられた手に、声を上げてしまう。
ゆるくなのに、揺さぶられる。
ここにいると、そんな事を言わなくていいと言われているように感じてしまう。
繋がった場所だけでなく、全身に広がっていくようだから。]
もっと…もっと……柊を、感じたい……
もっと……もっと…柊に、感じて欲しい……
[誑かす。忘れさす…そう頑なになっていた気持ちの箍が外れた後だからだろう。
繋がっていると、強く感じるからこそ、こだわらず、素直な気持ちを口にする。]
全身で感じたいの……ダメ?
[両手を伸ばす。抱き着きたいと……。
このまま柊の上に倒れるように、抱き着くのも良いけど、
抱きしめられるというのをされたいと言うのもある。
それに、こうして、強く繋がっていると教え込まれるせいで、していいのか、首をかしげて、聞いてしまう。*]
[ ダメなわけがない、雪奈の気持ちに応えたいと思っている。
だから上体を起こして向かい合う。]
好きだよ
、雪奈
[ 嘘ではない、本当でもないかもしれない。
もしかしたら雪奈を余計に傷つけるかもしれない。
でも、今だけは雪奈を。
そうしたかった。]
[ 向かい合いキスをかわす。
ゆっくりと雪奈を揺さぶりながら。
抱きしめて、深く口付けて、深く繋がる。
文字通り、全身で肌を触れ合わせて。
今だけは本当の恋人のように、ただそこに愛情だけがあるように。]*
[起き上がってくれるから、近くで向き合う事になる。
その為、腕を回す事が遅くなる。]
…………っ。
[目を大きく、大きく丸くした後、ふっと微笑むが何も言わない。
何も言えない。
それは嬉しくて、聞きたかった言葉。
でも、先輩の事がどれだけ好きだったか、振られてどれだけ傷ついていたか、知っている。
だから、その言葉の真意は──。]
[考えたいのに、交わすキスが、揺さぶられる事が、考える事を阻害する。
抱きしめられ、抱きしめて、深い口づけに引きずり込まれるよう。
内だけではない、外も総てで柊を感じる。
今だけはと言うのに、いつも考えてしまうから、
私も、今だけは他を考えないようにと……。
甘い幻のような、そんな時間に溺れるように]
しゅ……っ、ぁっ……しゅぅ……
[すがるように、甘い声の合間に、名前を呼ぶ。
溺れれば、それだけ深く感じるよう…。
おかしくなりそうだから、名前を呼ぶ……今は、いまだはけと…。*]
[ 雪奈の甘い声、名を呼ぶ声に体が熱くなる。
今だけ、今だけはと思うこともなく、今はただ雪奈だけを感じていたかった。
体勢を変える。
雪奈の背をベッドにつけて上に覆い被さる。
足を開かせて深く雪奈の中に埋め込む。
引き抜いて、挿し入れて。
誰も触れたことのない、暴いたことのない雪奈の中を何度も何度も擦り合わせ貫いていく。
今だけと思いながら、独り占めしたいとも思う。]
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