人狼物語 三日月国


77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【墓】   天狗

[気に入ったものに意地悪をしたくなるのはヒトも物の怪も同じ
いや、これはただの天狗の気質ではあるのだがそれはそれ

追い上げれば追い上げるほど好い反応が返るものだから>>+0
ゆっくりじっくりなどしていられなくて]

 しがみついてええぞ

[爪を立て耐える様子にそれだけ言って、落ち着ける位置を探して一息つく
身じろぎをすれば自然、打ち込まれた熱杭は奥深くへと向かい
容赦なく不慣れな茅を追い上げていくだろう>>+1

息も絶え絶えの茅をもう一度撫でる
先ほどまでまぐわうことの意味すら知らなかった体が
苦しみながらも受け入れ、感じてくれていることが嬉しくて仕方がない]
(+3) 2021/06/28(Mon) 20:33:01

【墓】   天狗

 そうじゃ、茅の奥深いところにワシが居る
                    
ちから

 この、いっちばん深いところにな、ワシの精をたっぷり注いじゃる

[そう言って軽く揺らせば、力の入らない腰が落ちて
ずぷりと全てを飲み込もうとしていくのが天狗にもわかる

噛まれる肩の痛みさえ愛しく、心地よく>>+2
天狗にとってはほんに些細な痛みではあるけれど
こうも確かに望まれたことなど初めてなものだから
緩く、緩く茅を抱き返し、支えて]

 そうやって噛んで、しがみついちょれ
 もうすぐじゃ……それでワシらは本当に
「繋がれる」


[言い終えると同時、腰を揺らし突き上げ残り僅かを飲み込ませ
届いたその最奥を抉るように捏ね回すようにしながら
己が妖力を逸物へと集中させる
中で、それが大きさを増す、思いを成就させんと、跳ねる]
(+4) 2021/06/28(Mon) 20:35:02

【墓】   天狗

[
翻弄する
、愛しきものを、踊る体を、強く締め付け求めるそのその中を
翻弄される
、愛しきものの声に、艶めかしく踊る体に、茅自身に
体の間で揺れる茅の子天狗を捕らえ、ともに果てんと擦り上げ]

 茅……茅、受け取れぃ
 ワシの妖力……お前が眷属となった証の力じゃ……!!

[残る腕で腰を抱き、ず、と引き寄せ届く限りの最奥を突く
そうして、妖力の塊となった精を余すところなく注ぎ込むと
茅の体を支えるように抱きしめて

互いの身が落ち着くまで、暫し虚ろ気に余韻に漂う**]
(+5) 2021/06/28(Mon) 20:37:54

【墓】   天狗

[肩口を何度も噛む仕草も、感じ入っているからと思えば止める気もなく>>+6
苦し気な中にも悦ぶかの色を見つけ、この嫁を永劫自分のものにできるという悦びに酔う

ヒトであれば早々届かぬ奥の奥、本来なら触れることのない場所を貫く>>+7
つい先刻拓かれたばかりの茅の体には強すぎる悦を与え
互いの全てを繋ぐための一撃を放って]

 っ、く……

[声にならぬほどに喘ぐ体を支え、搾り取られるまま全てを飲み込ませ
きゅうと食い締めるその場所に、形を覚えさせるかに震わせて

息を、
止める

息が、
止まる


一瞬の静寂は、互いが確かに繋がったことを示すが
強張ったままの姿にふと不安になる
壊れることはないというのに]
(+8) 2021/06/29(Tue) 0:42:26

【墓】   天狗

[ようやく呼吸を取り戻し、くてりと弛緩する背をあやす]

 よう頑張ったの、茅……これでワシらはずっと一緒じゃぁ

[その天狗の声も、今までにないほどに満たされていたかもしれない
初めての事ゆえに比べるものはないのだが
生まれて初めてヒトを愛しいと思った、その茅がヒトではない天狗を受け入れた
それが嬉しくて、嬉しくて]

 あ、
いかん
……

[嬉しい、と同時にまた欲が湧きかけて顔をあげる
いくら死ぬことはないとはいえ、休むことは必要だろう
何しろ、一度目からほぼ間をおかずに致してしまったので]
(+9) 2021/06/29(Tue) 0:43:46

【墓】   天狗

 ちぃと我慢せいよ

[声を掛けて抱いた腕を緩め、すっかりぐちゃぐちゃの「白無垢だったもの」へと寝かせ
ゆっくり、ゆっくりと引き抜くと、元白無垢で体を(主に下半身を)包み]

 ここじゃ休めんじゃろ、ワシの住処まで戻るとしようか
 そんで、一休みしたら村に「挨拶をしに」行くんじゃ

[洞穴の入り口は隠されているから、今が昼か夜か定かではないが
まだ茅がここにきて半日も経っていない、はずだ
そんなにも早く「喰われたはず」の者が現れたとなれば、さぞ見ものだろうと笑い
茅を抱き上げようと手を伸ばす
腕の中に納まれば、大事に、大事に抱きかかえ洞穴から出て
翼を広げ住処へと]
(+10) 2021/06/29(Tue) 0:45:25

【人】   天狗

[さて、天狗の住処は山の頂近くにある
先代の天狗を追い出し住み着いたその場所は簡素な作りの小屋なのだが

中には人に必要な家財道具が一通りそろい、厠も竈も備えてある
何なら風呂まであるのだが、それを使ったかそのまま休んだか
さすがに今日は無理は出来ぬと一応は自重して


いずれにせよ、一心地つけば、村へと向かおうとするのだろうが**]
(0) 2021/06/29(Tue) 0:46:33

【墓】   天狗

[口の端に触れるだけの唇に言いようのないほど満たされる>>+12
嬉しい、嬉しいとそればかりを思う

天狗はまだ
「しあわせ」
というものを知らないから]
(+14) 2021/06/29(Tue) 23:54:37

【人】   天狗

[住処について、とりあえず身を清めてさっぱりした方がよかろうと風呂に行き
まだ動くのもおぼつかない茅の体をきれいに流す。
何しろ
動けなくしたのは天狗だから
して、甘えているのがわかれば尚のこと
慣れてきて体力が追い付くころには尻に敷かれているかもしれないがそれはそれ


そうして、暫しの眠りののちに目を開ければ確かにまだそこに茅がいて>>13
強請られるままに唇を重ね、慈しむように背を撫でる
じゃれつく様子は無邪気なままで、それもまた天狗を嬉しくさせるのだ]

 普通にいろいろあって驚いたか?
 今までの嫁には必要なもんじゃった、ワシには真似事でしかないがの

[人の営みそのまま持ち込んだ住処の理由をそう告げる
だがしかし、眷属となり同じく必要なくなった茅とあっても、きっと「真似事」を娯楽と楽しむのだ

天狗は知らない、本当の己が望み、何故「ヒトの営みを真似るのか」
得られなかった「ヒト」としての……
だが、それは知る必要もないことだ
天狗は、ヒトではないのだから
]
(17) 2021/06/29(Tue) 23:56:24

【人】   天狗

 ああ、そうじゃな、行くとするか

[無邪気に、これからすることが楽しみであるかのように茅が誘う>>14
かつて、天狗が生まれた村を潰したように
そうしてヒトを捨てたように

茅もまた、育った村を捨てるのだが、天狗がそれを憂うことはない
きっと茅は、それでも純粋なままでいるだろう
無垢で無邪気なものほど、実は恐ろしいのだが]

 きっと驚くぞ、茅
 ほれ、飛んでいくからしっかり掴まっとけ

[手を差し出せば、きっと茅は腕の中に納まるだろう
何しろ茅の翼は飛ぶには小さい
育つ可能性は、あるかもしれんが

そうして、愉しげに翼を広げ麓の村まで飛んでいく

村では今何が行われているか知らぬが、その村の集落の中心に降り立って]
(18) 2021/06/29(Tue) 23:59:09

【人】   天狗

 此度の件で天狗が礼を言いに来たぞ
 ほんに、此度の嫁はいい嫁じゃった

 のう、


[腕の中の「嫁」にそう声を掛ける
礼といいながら気配が穏やかではないのを村人はどう思うか]

 お前からも礼を言うとええ

[言いながらそっと茅をおろし、囁くのだ]
(19) 2021/06/30(Wed) 0:00:22

【墓】   天狗

 好きにせぇ、お前ならできるはずじゃ

[と**]
(+15) 2021/06/30(Wed) 0:00:56

【人】   天狗

[辿り着いた村はまさに「件の娘」の祝言の最中>>39
贄を送り出したその日のうちとは、はなから罪の意識もなしかと呆れ
それがまた、あからさまな敵意を向けてくるものだから]

 それが貴様らの本音か

[怒りではなく、ただ呆れだけを声音に乗せ
これ以上話す必要もなかろうと、かわいい子天狗を送り出す

畏れを見せ、茅に謝罪でもすればまだよかったろうに
とはいえ、それすらももう遅い
ほぅら、茅が笑っている]
(73) 2021/07/01(Thu) 20:51:13

【墓】   天狗

[力を与え深くで繋がった天狗にはわかる
茅の足元から広がる妖力の波紋は静かに村中に広がっていく>>+16]

 ほぉ

[この村を好いていた茅らしい方法と、関心の声を上げる
自ら手を下すのではなく、それは]
(+18) 2021/07/01(Thu) 20:51:51

【人】   天狗

[不意に散る
、村人のどよめき、怒声、虚ろな目で呟く娘>>42
他人事のように子天狗が呟く>>41
茅は、実際何もしていないのだ、ただ「自分が聞いただろう声」を聞かせただけ

心当たりがなければ否定もできようが、それにあっさり飲まれたのであれば
内にそれがあったということだ、疑い見下し争う要因が

茅はそれを引き出しただけだ、事実かどうかなど知ったことではないが]

 浅ましいのぉ

[きっかけは些細なことだろう>>44、それを引きずり出し突き付けてやれば
宴の席のあちこちで諍いわめく声がする
天狗がわざわざ手を下すこともない、ただ「好きにしろ」と言っただけだ
子天狗が仕掛けたきっかけで人がどう動くかなど、それこそヒトの心のうち一つ
踏みとどまるものがいれば関心もしたろうが、結局起こったのは>>43]
(74) 2021/07/01(Thu) 20:52:54

【墓】   天狗

 こわいのぉ

 こんなもん抱えて、よくまあ今まで平然としていたもんよ
 それを解き放ってやったんじゃ、茅はようやった

[躊躇いも憂慮もない笑顔で寄り添う子天狗を、褒めるかのように頭を撫でる]
(+19) 2021/07/01(Thu) 20:53:29

【人】   天狗

[気づけば家屋から火の手が上がる>>45
よほど恨みを買っていたか、それともこの際と略奪でも仕掛けたか
村長に問うてみたかったが、倒れている者が多くて、さて誰がどうなったやらだ

天狗は何もしなかった、したとすれば、火の粉が村の外まで焼かぬよう気を付けた程度だ

全て、全ては村人たちが、己が内の猜疑心に飲まれ悪意に悪意を持って報いた結果
愉し気な子天狗を見て天狗も笑う

子天狗は村を今でも好いてはいたのだろう
だからこそ、本性を引きずり出し晒して「見せてやった」のだ
恐らくこの村は、このようなことをしなくてもいずれこうなっただろう
他の集落に悪影響が出る前に間引くのは、必要なことだと天狗は思った

やがて喧騒は消え、村のあちこちを焼いた火も小さくなる
あとに残ったのは>>46]
(75) 2021/07/01(Thu) 20:54:51

【人】   天狗

[高下駄で地を踏み鳴らす様子に、言ってこいというように子天狗の背を押す
その先には、子天狗が身代わりになってまで守ろうとした娘がいる

今、倒れていないのは娘ただ一人
息のあるものは他にまだいるかもしれないが

それはきっと、偶然ではないだろう
ほら、子天狗が気遣うように笑って、いる
見下して陰で嗤っていた娘を見て、笑って、いる]

 
無邪気な奴ほどえげつないことをしよるからのぉ


[娘の事か茅のことか、まあ、この娘は無邪気とは程遠かろうが
天狗には茅の声が全て聞こえている、何をしたのかも薄とわかる
悲鳴を上げ倒れた娘は目を剥いたまま「眠っている」
このまま、現へと戻ることはきっとないのだろう]
(76) 2021/07/01(Thu) 20:56:07

【人】   天狗

[駆け寄ってきた子天狗を抱きとめ、笑う]

 茅は優しいのぉ

[何せ、命は奪わず夢を見せてやったのだ
大事な大事な「お嬢さん」だからこそ「飛び切り大事に」扱って

無事に一仕事終えた茅の視線に合わせるように屈んで口を吸う
村が厄介者扱いしてきた茅の幸せを見せつけるように]

 そう言えば礼を言っとらんかったのぉ
 お前さんらがよこした「嫁」は、立派にワシの眷属になった
 ワシも茅も幸せじゃ、お前さんらのおかげでの

 茅からの「礼」は、お前さんらに相応しかろう?

[屍たちに向かってそう言って、そうして茅に向き直る]
(77) 2021/07/01(Thu) 20:56:50

【人】   天狗

 お疲れさんじゃ、茅
 なんぞ、労いに欲しいものでもあるか?

[その声は、周囲の惨状など全く気にもかけないような
いつもの天狗のものだった**]
(78) 2021/07/01(Thu) 20:57:21

【墓】   天狗

 
――……こんな村、滅びてしまえ
(+22) 2021/07/02(Fri) 14:23:25

【人】   天狗

[子天狗の吐いた呪は、遥か昔に天狗が生まれた村に掛けたそれと同じ>>0:59
だが、その齎す結果には大きな違いがあった
天狗の呪は彼の村を不毛の地と変えたが
子天狗のそれは不浄を払うもの>>83
子天狗の、茅の本質ともいえるだろうその力は
長きにわたり凍てついていた天狗の魂の澱すら払うよう]

 ほんに、茅らしいやり方じゃの

[鬼火は
ただ一人を除いて
全てを灰に変え無に還す
灰は灰に、塵は塵に
村人の魂が上がるか堕ちるかなど知ったことではないが
この地に澱みが残らぬならば、いずれまたこの地も村として蘇るだろう
ヒトを絶やすが目的ではなく、全ては他を護るためと
それは天狗が背負った物に背くものではなかったので]
(90) 2021/07/02(Fri) 14:24:53

【人】   天狗

[きっと、茅には元から資質があったのだろう
無条件にヒトを愛しヒトのためにありたいという思いは、きっと今も変わってはいない
悪意に気づかなければ或いは、などと思ったところで嫁にする意志は変わらぬし
それを惜しむ気は天狗にはない、子天狗は今でも真っ直ぐなままだから

天狗は気付いていない、自身もまた同じだと
ただ天狗は初めから悪意を見てしまっていた、ヒトの愚かさを、醜さを
人など信用するに値しないと、だが

それなら、
何故天狗はここに居る?

本当に、ヒトなどどうでもいいと思っているのならば
先代に呪をかけられたとて放っておけばよかったというのに
人を守り、人を育み、そばにあり続けた

天狗もまた、人を見捨て切れてはいなかったのだ
まったくもって当人は気付いてもいなかったが]
(91) 2021/07/02(Fri) 14:27:14

【人】   天狗

[茅は天狗を厭わなかった
天狗が何者かを知っていてなお
、村のためとはいえ
受け入れて
天狗の毒ではなく自分の意志で天狗を望んでくれた

それがどれだけ嬉しかった事か!


だからこそ手放したくなくて、愛しくて
共にありたいと望んだ、いつまでも、いつまでも
そんな望みさえ、人を捨ててまで受け入れてくれた茅

この先、茅にとっては困ることも辛いこともあるかもしれない
もっとも天狗がそんな目に合わせるようなことはないが

それでも、このまま変わらずにいてくれたなら
天狗もただの悪童から変われるのかもしれない
それは、まだまだ先の話だろうけれど]
(92) 2021/07/02(Fri) 14:29:18

【人】   天狗

[甘えるように腕を差し出す子天狗を腕の中へと抱き収め
労いにと問えば返るのは一つの望み>>-153
耳たぶに触れて囁くのにからからと笑う]

 無欲じゃな、ワシの嫁さんは

[耳元に囁き返して背を撫でる
強請られなくても精はいつだって注いでやるというのに
無欲なのではなく他に望む物がないというのが正しいかもしれないが
]

 住処に戻るか?
 それとも、ここで村の奴らにお前の幸せな姿を見てもらうのもありかの?

[骸は燃え落ちてもはや人の形ではなかったが、一つ残った人影見遣って問うて

その返事も待たぬまま、言葉ごと唇を吸い上げた**]
(93) 2021/07/02(Fri) 14:30:39

【人】   天狗

―― 後日譚 ――
[天狗の加護を受けていた村の一つが「無くなった」という話は
偶然その村を訪れた行商人から周囲の集落に伝わった
何事かと駆け付け調べては見たが、そこにあるのは焼け跡のみで
居た筈の住人の姿は「どこにも」無かった
ただ一人、娘が彷徨っているのを保護したが、答えられる状態ではなく
よほど恐ろしい思いをしたのだろうと人々は噂をした

だが、誰一人として、それが天狗の仕業だとは口にしなかった
それは、口にすれば災いが及ぶなどという話ではなく
「山神様がそのようなことはしないだろう」と皆が思ったからだった
山神様は山裾の村々を護り、その「礼」にと娘を嫁に送り出す
それはもう、ずっと昔からのことで、そもそもそれが何故かなど
村人はほとんど覚えてはいなかったので]
(128) 2021/07/03(Sat) 2:30:06

【人】   天狗

[それから少したって、天狗は保護している村全てに使いを送る
そのようなことは滅多になかったから村人は驚き
そうして、先の村が滅んだ一件を思い出す
もしや、この先に良からぬことが起きるのではないかと

不安げな人々に向かって、使いは天狗の声で「安心せぇ」と笑って見せた
使いは「影」であり、それを通して話しているのだと前置きしてから
此度の要件を語りだす

……「もう、嫁はいらぬ」と]
(129) 2021/07/03(Sat) 2:31:04

【人】   天狗

 もう嫁はいらぬ
 此度、ワシは長きにわたり共にある「眷属」を得た
 これまで、大切な娘を送り出してくれたことに感謝する
 そして、悲しい思いをさせただろう、すまんかった

[村人はざわめき、そうして泣き出す者もいた
天狗が去ってしまうのではないかと、そう気に掛けるものもいた、が]

 安心せぇ、ワシはこれからもこの地を護る
 嫁を取らぬようになるだけじゃ

 じゃがの、一つ気がかりなことがある……
 皆も知っとるじゃろ、先日「無くなった」村の件じゃ

[村人たちがはっとして使いを、天狗を見る]
(130) 2021/07/03(Sat) 2:32:11

【人】   天狗

[此度の嫁がその村から送り出されたことは皆知っている
その嫁が眷属となりこの先も「山神様」を支えるなら、それはとてもめでたいことだ]

 良き嫁を得た礼に、久々に村に下りたんじゃ……
 じゃがの……

[その村は酷い
業病
に蝕まれていたと天狗は言った
もっと正しく言えば、何か良からぬものに「憑りつかれて」いたようだと
それに気づかなかったのは天狗の不徳と言い置いて]

 人を狂わせる病じゃ……互いに殺しおうて手に負えんかった
 ワシらにまで刃を向けてきての……火まで放って酷い有様じゃった

[
嘘ではない、事実彼らは自らの手で滅んで行ったのだから
]

 あれは放っておけばほかにも広がるもんじゃった
 ワシはこのあたり一帯を護らにゃならん……あんな業病にさらすわけにはいかんかった

[だから、浄化したのだ、と]
(131) 2021/07/03(Sat) 2:34:26

【人】   天狗

[そう、あの村は病んでいた、病み腐っていた
嘘は言っていない

そうして、他の村の者たちもそれを疑いなく信じた
そう信じたくなるようなものを、人々も感じていたのかもしれない]

 浄化はしたがの、あれは人に憑りつく魔物のようなもんじゃ
 あの村は……まあ、元から少しばかり変わっとったがの
 そこに付け入られたんじゃろう

 あれはワシの力じゃ防げんものじゃ
 だからの、お前たちも努々油断召されるな
 皆で協力して支え合っていくがええ、それが多分一番じゃ

[「山神様」の言葉に人々は頭を下げる
やはり村を守ってくれているのだと
、もう長い事天狗は悪さをしてこなかったので
]
(132) 2021/07/03(Sat) 2:36:14