人狼物語 三日月国


234 【身内】不平等倫理のグレイコード-0010-【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【墓】 送迎用 フーグル

#ハノイの塔_第2層

どうやら僕はバグってしまったらしい。
たった一人。
誰の手を借りることもなく、送迎用は一人、立ち上がる。

あんなにレーシングゲームシミュレーションをしたのに。
絶対にもう事故を起こさない自信を得ることはついぞできなかった。
これではご主人様のところに帰れない。
この鈍臭さをしっかりと修理するまで帰ってくるなと、言われてるのに。
だから帰れないのに。

(+1) 2023/12/11(Mon) 0:13:08

【墓】 送迎用 フーグル

#ハノイの塔_第2層

こわい、コワイ、怖い。
――殴らないで。


身が竦む思いでいっぱいになる。
最近はもう、主人家族に対する記憶は、罵倒と暴力しかない。
あの日まではあんなに優しかったのに。
僕に役割の垣根を超えて、美味しいスクランブルエッグの作り方も教えてくれるような人だったのに。
たった一度の事故が、すべてを変えてしまったんだ。

僕が悪い。
そうだ、ずっと。

「僕が悪いんだ……僕が、無傷だから」

だったら、僕を壊してくれる人を探そうか。
残念だ。いや、幸いだ。

僕はただの一度も、誰かと親しくなるようなことをしてこなかった。

それならきっと、誰か喜んで僕を壊してくれるはず。

そう思えば、動かなくなった足が今一度……動くような気がしてきたんだ。
(+2) 2023/12/11(Mon) 0:14:32

【墓】 送迎用 フーグル

「…………そっか」

ここはデータの世界だ。
ここで怪我をしようが、死のうが、現実の自分は怪我一つ負わない。
そういう事に気づけないほど、僕の何かがやられてしまっているということだろう。

「じゃ、意味ないな……」

では、バグとやらを生じてしまったらしい自分に、今何が出来るのかを一生懸命考える。
考えて……。
僕はやっぱり。

送迎用としてしか生きられない
のだと思いしらされた。

どれだけ自信がなくともこの手は。
そのための行動しか出来やしないのだ。
(+4) 2023/12/11(Mon) 22:40:50
フーグルは、一人そっと塔を離れた。
(c0) 2023/12/11(Mon) 22:41:53

【墓】 送迎用 フーグル

塔を離れはしたが、送迎用は帰還することはない。
いつまでここに居られるかわからない。
それならば、この送迎用には他のことにほうけてる時間は全くない。

1秒すら惜しい。
そんな事をするくらいなら、1回でも多くシミュレーションをするべきだ。

用意できたすべてのコインを、この筐体に使うと決めて。
送迎用は一人、レーシングゲームに居座った。
(+5) 2023/12/11(Mon) 22:46:19

【墓】 送迎用 フーグル

「――ただいま」

筐体にコインを1枚、ちゃりん―――

「がんばるから。僕に沢山のことを教えてね」
(+6) 2023/12/11(Mon) 22:49:09
フーグルは、レーシングゲームを続けている。
(c3) 2023/12/12(Tue) 17:27:17