人狼物語 三日月国


77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】

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視点:


【人】   天狗

 契りっつーても難しいことじゃないから安心せぇ

[そう言いおいてから左手を口元へと運び薬指の先へと歯を立てる
ぷつりと、僅かに黒みを帯びた
い血を零す指を、まっすぐに茅へと向け]

 ……茅よ、お前にワシの血を授けよう
 眷属となってこの先永劫ワシにしたが……違うか、ワシのそばに居るために

 まあ、ちぃっとこの血を舐めればいいんじゃ、簡単じゃろ?

[正式な文句やら手順やらはあるがそれは形だけのもの
面倒だと放り投げ、一番大事なことだけを茅に告げる
本来なら猛毒となる強い妖力持つ天狗の血は
眷属となる契りを望む者の前では、「媚薬」のように
甘く
香る**]
(113) 2021/06/24(Thu) 22:50:18

【人】 龍之介

 
  
── 裏の森 ──

 
[掃除で日々鍛えられた体。
 慣れぬ足場に苦戦することはあっても
 息が上がることはない。

 ただ、焦りから来る疲労は
 空っぽの籠を担ぐ肩に重く伸し掛かっていた。

 それでも、探す目を手を足を緩めずに
 一刻半で尽きる蝋燭の
 三本目が残りわずかになった頃]



   ────!!



[漸く見つけた手がかりに息を飲む。]
 
(114) 2021/06/24(Thu) 23:51:01

【人】 龍之介

 
[慌てて地面に手を伸ばし、提灯にかざせば
 ぷちぷちとした細かな実が
 集まった一房だった。

 小鳥が美味しいところだけ啄んで捨てたのか
 天敵でも現れて急いで逃げたのか
 食べかけのもの。

 匂いを嗅ぎ
 指で潰して汁を舐めてみれば
 淡い酸味と甘さが口の中に広がっていく。



    (これなら…!)



 ミクマリ様が
 好んで召し上がられているものと比べれば
 食べでがあるとは言い難いけれど…

 甘さを足して煮詰めて
 まんじゅうや寒天などに添えたりすれば
 おそらく満足していただけるはず。

 それには量が必要だと
 見上げる梢は、確認できぬほど高かった。]
 
(115) 2021/06/24(Thu) 23:51:07

【人】 龍之介

 
[逸る気持ちで荷を下ろし
 背負い籠だけになると
 二拾尺、いや三拾尺はありそうな樹を登り出す。

 途中、何度も足を滑らせて
 ひやりとしつつも
 どうにかこうにか辿り着けば
 鈴なりの豊かな実りが待っていた。



   (ああ、よかった…!!)



 空が薄っすらと染まり始める中
 熟している房だけを選び
 手早くもいで籠に入れていく。

 山盛りとは言えないまでも
 それなりの量を確保して降りる頃には
 空だけでなく
 指先も赤く染まっていた。]
 
(116) 2021/06/24(Thu) 23:51:13

【人】 龍之介

 
[荷は増えたはずなのに軽く感じる籠と共に
 するすると降りて
 暗い地表が近づいて来た、その時。


 ────
ガッ



 何が起きたのか分からぬまま
 衝撃に転がった。


 ぱきり、と
 ひしゃげた籠が悲鳴をあげるから
 ミクマリ様への土産を気にして
 即座に身を起こそうとする、すぐ傍で


   
グルルル…
 


 獰猛な獣の、低い唸り声が響く。]*
 
(117) 2021/06/24(Thu) 23:51:20

【人】 書生 茅

[分かりやすい形式的な婚姻を踏まなくたって、嫁入りはつつがなく完遂される>>111
名前を褒められればまた、嬉しそうに翼が揺れた。
名前だけは、何もかもを忘れて路傍に転がっていた茅が、唯一記憶の向こうから持ち越せたものだったから。
唯一それだけが、本当の意味で己自身のものと、自身を持って言えたから。
]

 んふ、

[茅本人が村を潰すのがよかろうと、天狗さまも言う。>>112
青年自身もそのように思っていた。
かつて村へと抱いていた愛の清算に。
憎しみではない。
これも、愛故である。
“ヒト”は、そうは思わないかもしれないが。]
(118) 2021/06/25(Fri) 0:14:24

【人】 書生 茅

 ……ハイ、

[名を呼ばれ、青年の表情が、すぅと静かなものに変わる。
ヒトならざるモノへと変貌したとて、青年のあまりよろしくない頭が劇的に良くなるわけではない。
だから単純化された儀式は正直ありがたかった。>>113
指先にできた
い玉に、視線が吸い寄せられる。
い、香りに誘われるようにして、青年は差し出された手をそうと両手で捧げるように添えた。
その指先に、そ、と唇を寄せる。
ちろりと舌先を見せると、与えられた血の雫を、つ、と掬った。**]
(119) 2021/06/25(Fri) 0:14:50

【墓】 書生 茅

[あ、と開けた口で、指先を咥える。
ちゅうと吸い上げては、傷口を舌先で刺激する。
痛いかな?とか考える余裕もなく。
もう少し、もうちょっと、
甘露
が欲しくて強請るように、吸う。]

 
ちゅ……ちゅぷ、


[ざわざわと、翼の先が震える。
こめかみが、熱っぽく脈打つような気がする。
はふ、と吐息を零した。

漸く満足したころ、咥えていた指を返すが、その表情はどこかとろんとしていた。
ふるふるっと全身を震わせると、一度開いた翼がするすると背中に収まって、肌表面の刺青のような描画に収まる。
それからまたひとつ身震いすると、するすると黒い糸がどこからともなく肌の上を滑り、墨色の着物となって青年の身を包んだ。]

 あは……どう?

[おそろい、なんて、馴染んだばかりの妖力で編んだ着物を自慢げに見せ**]
(+3) 2021/06/25(Fri) 0:15:56

【人】 土地神 リン

[ 背中に張り付いていれば
 冥桜の表情を伺うことはできない
 目蓋を閉じたことも
 その先に何を描いているのかも
 
 ただ、伝わる温もりが
 耳に届く相手の声が
 確かにいると教えてくれるだけ

 そもそも、同じ身体ではないのだ
 これまで辿った道も、個も違う

 同じものを見ているようでいて
 決して完全に同じとは言えない
 だからこそ、共にいる意味がある

 喜怒哀楽
 己一人なら小波すら起きなかったものが
 冥桜がいるだけで、水面に石を投げられたよう

 笑い声にすら怒ったり喜んだり
 自分でもわかるほどに
 目まぐるしく反応してしまうから ]
(120) 2021/06/25(Fri) 0:20:53

【人】 土地神 リン


  むっ……ぐ、笑わせてなど
    そも、我は赤子ではないのだ
      言われなくとも匙など噛まんわ


[ 反論ついで、勢い余って匙を噛む

 それ見たことかと言われぬよう
 素知らぬ顔でそのまま味見を続ければ ]


  ん、む
    ──んまいな


[ 脂の乗った干し鰻が飯の上でほろりと解ける
 噛むごと、口に味噌の香ばしさが広がっていく
 ゴクリと喉を鳴らし、ただ一口を味わって ]


   なぁ、お代わり──っと
       んや、これは味見だったか


[ 忘れていたと、赤い舌を出す
 夕餉は縁側でと伝えたのはその後だったか

 小さな膳を拵える冥桜を見
 鰻の端が彼の膳から分けられたのをみれば ]
(121) 2021/06/25(Fri) 0:21:19

【人】 土地神 リン


  ながく眠るものの膳、か
    そうだな動かず食べれば肥えるからな 


[ それでは動く者の分
 今日、働いた冥桜の分は
 己の分から補うことにしよう

 広いとは言え、限りはある屋敷の中
 炊事場から緋扇の眠る褥まで小走りに
 枕元へと膳を置き、目蓋を閉じ ]


  ──今日はな
    縁側で食べるからな


[ 声に出し伝えたのは多少の後ろめたさから

 そうして、そっと冥桜の袖を引き
 こちらへと歩みを促して ]
(122) 2021/06/25(Fri) 0:21:43

【人】   天狗

[ひとおもいに村を潰すのは、天狗からすればある意味「慈悲」でもある
なぜなら、守りの力を断ちじっくり苦しめて潰すこともできるから
そしてまた、茅本人にそうさせるのも、村に罪を教え悔やむ機会を与える「慈悲」
これ以上腐れる前にという「慈悲」だと、人ではないがゆえに思うのだ>>118]

 このまま放っておいてもよくならんじゃろ、あの村は

[そう、天狗にしてみればそんな理由でしかない

そのための、そしてそれ以上に末永く共にあるための儀はつつがなく
思いっきり省略したので滞りようもないのだが>>119
差し出す指先の赤に引き寄せられるかのように唇寄せる姿に頷いて

舐め掬い取る舌先に、満足げに口元を緩ませる**]
(123) 2021/06/25(Fri) 2:17:02

【墓】   天狗

[ちゅぷ、と音を立てて指先に吸い付く姿を愛おしく眺める>>+3
飢えた赤子が糧を求めるようで、欲しいだけくれてやろうと決めてしまえば
指先の痛みも心地よく、吐き出す域に熱が宿った]

 いいぞ、茅
 啜った分だけ力も強くなるからの

[先とは違い、望んで得た物ならば暴走もすることはない
妖力を操れる証のように、揺れる翼が背に消えて
蕩けるような表情のまま、また一つ力を使って天狗を驚かせ、喜ばせた]

 ほぉ、見事なもんじゃ、よく似合っとる
 こうもすぐに力を使いこなすとは、さすがワシの茅じゃの
 それにその表情……とてもいい顔じゃ、のう、茅

[くつくつと笑いながら、天狗は茅の間近へと顔を寄せ耳元で囁く]
(+4) 2021/06/25(Fri) 2:18:33

【墓】   天狗

 最後の仕上げじゃ、
ワシの力をお前の中に注いでやろう

 今度は、お前さんももっと善くしてやるからの

[吐息を吹き込むように、茅の頭に染み込ませるように囁いて
耳の付け根をぺろりと舐めて
そろりと滑らせた手で茅の腰回りをねっとりと撫でる
その仕草で何をするのかはわかるだろうか

腰を撫でていた手で茅の手を取り、すでに熱をもっている天狗自身へと導き触れさせて]

 これが欲しいじゃろ?

[もう一度囁いて、耳元に舌を滑らせて茅の返事を待っている**]
(+5) 2021/06/25(Fri) 2:20:44

【人】 鬼 紅鉄坊



[ 二度と離さまいと手を引いて連れ帰った花嫁の細やかな願い>>102
 叶えない理由は、ありはしない。

 横たわる身体の傍ら、壁に背を預け胡座をかいた。
 眠れぬようなら話でも聞かせただろう。

 さととの思い出、
 自分がどのようにして千を知ったのか、
 何故置き去る程に喰らいたくないのか、
 あの時去ってから何を思っていたのか。

 聞きたくない話もあったのかもしれない。
 しかし、鬼には今の千なら受け止めてくれるような気がした。 ]
(124) 2021/06/25(Fri) 3:31:39

【人】 鬼 紅鉄坊



[ やがて黒い眼が閉ざされても、その場に在り続けた。

 いつかは死体と見紛う寝姿に心穏やかではなかったが、
 見つめる先に彼が怪我一つない身体で眠っていることが、
 行灯の光が色の無い髪に仮初の暖かさを宿す光景が
 不思議と気持ちを落ち着かせてくれる。

 その内訪れた目の奥が沈むような感覚に身を任せ、
 座したままの姿勢で、鬼は花嫁の部屋で夜を明かした。 ]
(125) 2021/06/25(Fri) 3:32:14

【人】 鬼 紅鉄坊

── 後日 ──


小さく軽いものだからな
転んだ時、合間から落ちたのだろう
風に乗ればもう見つけようはあるまい 

気にするな。元はと言えば私が強引に事を為そうとしたのが悪い

……新しい村で過ごしても、思い出してくれたらなどと
欲を出したのも、うむ。私の責任だ

[ いつか挟んだ花のことを思い出したのはどちらだったか。
 荷は全て回収していた為、確認するまでには数日掛かった。

 その時点で望みの薄さは分かりきっていた。
 あの時千が襲われていた辺りに出向いては見たが、
 やはり見つかることは無く。
 今一度共に部屋の中を確認し、そう結論付けた。 ]
(126) 2021/06/25(Fri) 3:32:48

【人】 鬼 紅鉄坊



もう簡単に花を摘み取りはしないだろう?
なら、あれも無意味だったわけでもないさ

それに、全て千が生きていてこそだ

[ 本当に、間に合って良かった。
 そう言い添えた鬼は、太い指で不器用に白色を撫でた。

 幼子を愛でる触れ方とは違う、掬うように慈しむように。 ]

……お前も変わったが、私も以前のままとは言えないな

[ ふ、と短く息を吐き。一時逸れた目線は
 山の深くへと続く方角へと向いていた。 ]
(127) 2021/06/25(Fri) 3:33:05

【人】 鬼 紅鉄坊


[ 誰かの意味の為に摘み取られた花が
 この山の何処かで躙られ、潰えてゆく。

 それを理解しながら見ないふりをして、
 忘れぬよう刻むなどという、救いにもならない贖罪を重ねて

 手の中の一輪を、実を結ばない花だけを大切に抱える。

 鬼の両腕の届く範囲は、見目よりずっと狭かった。
 己を挟む二つの存在のどちらも捨てられず、
 選ぶことも出来ずにいた腕が唯一を見つけた。 ]**
(128) 2021/06/25(Fri) 3:33:29

【人】 鬼の花嫁 千


[ 自分が眠らなければ心優しい鬼は自身の寝床に戻れないというのに
 一向に目を閉じようとせず、語り部とさせてしまったのは
 再び捨てられると怯える疑心からなどではない。
 
 静かに目を細め聞き入る姿には、信頼と安堵が宿る。
 聞きたがらなかった母親の話にも、
 今は嫌がる様子は見せず、静かに相槌を打って受け入れた。 ]

成程な、あの村らしいやり方だと思うぜ

汚いものは他の誰かに捨てさせるか、隠しちまうのさ
そこを暴くのが愉しくて愉しくて仕方なかったもんだ

[ 口を挟んだのは、確かに知らなかったこちらを鬼が知った経緯。
 釣り上がる口角、過ごした日々を思い出すが
 とても遠い記憶のように感じ、それは語り口に表れる。 ]
(129) 2021/06/25(Fri) 3:34:31

【人】 鬼の花嫁 千



[その夜の寝顔はきっと、常よりは安らかなものだった。]
(130) 2021/06/25(Fri) 3:36:15

【人】 鬼の花嫁 千



  ─後日─


 散々紅鉄様を誂ったものだけど
 案外、俺も楽しみにしていたのさ

 それに、強引にさせちまったのもこっちだ

[花の出来上がりではなく、その時相手と何を話すのかを。

故に慰めを受けても首は横に振られる。落ち込むことはなくとも、少し残念だった。
思い出ごと不要とされたのではなく、鬼の側にとっても大切なものだから持たされたのだと分かったのなら一層に。]
(131) 2021/06/25(Fri) 3:36:45

【人】 鬼の花嫁 千


 へぇ……へぇ!
 鬼様にもそういう欲もあったんだなァ

[僅かに言い淀んだ様子を見逃さず、紅色を覗き込むのは根付いた癖がさせたこと。
しかしあの夜、置き去った後の鬼が抱いていた苦しさを聞かされていたが為に、それ以上言葉を求めることもなく鬼子の顔は引っ込んで。

まるで子供を教育するような問いにも、素直に顎を引く。]
(132) 2021/06/25(Fri) 3:36:53

【人】 鬼の花嫁 千



 ……俺も今はそう思ってるよ

[あの夜出会った、血肉を求め喰らう者
奪われんとしたその瞬間、何の喜びも生まれなかった。

髪を撫で梳く手の甲に指で触れ、隆起した命の流れをなぞる。]

 なら、これからも変わっていくあんたを見ていられたらいいね

[交わる視線は離れ、互いに同じ方角へと向いた。

思わぬ邂逅を果たした傍らの男の同胞を思い、唇は引き結ばれた。**]
(133) 2021/06/25(Fri) 3:37:13