]X『悪魔』 ゼロは、メモを貼った。 (a26) 2022/12/14(Wed) 20:37:36 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ アリスの誕生日パーティーは恙無く終了した。 有志による祝いの合唱は、アリスの歓喜を受け オルガンの演奏も間違えること無く無事終了。 ほっと胸を撫で下ろした。 多くの者から祝福を受けたアリスの嬉しそうな表情は あまりにも純粋で眩しく、心から喜んで貰えたのだろうと 思えた。 来年には更に成長した姿を見られるのだろうと、 まるで親のような思いを抱きつつも 次の瞬間には、明日から平穏な日々に戻り 寂しくもある、など考えている間に 末っ子の楽しい記念日は終了した。*] (177) 2022/12/14(Wed) 20:39:55 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ── 『世界』の帰還 ── [ パーティ―の翌日。 日課である神への祈りを捧げてから 余韻が残ったまま中央へと向かう。 通り掛かる人達に挨拶を交わし 昨日の話に花を咲かせていた。 平穏な日常が始まる──はずだった。 ヴェルトの帰還は、まさに青天の霹靂。 信じられない思いと、待ちに待った時がついに訪れた 喜びと感動が交互に沸き起こる。 数年前にはどこかで死んだ扱いになっていたものの>>2 信じることも出来ず、いつの日か戻ってくると信じていた。 七年も経てば変わって見えただろうか。 少なくとも当時少年だった男からすれば 憧れの恩人は当時の記憶のままに見えた>>4。 今すぐ会いたい。話したい。 この期間、ヴェルトさんは何をしていたの? 僕は大人になったんだ。 ヴェルトさんの知っている生意気な子じゃなくなったよ。 話したいことが山ほどあるんだ。 立派になったと褒めてもらえるだろうか。 淡い期待と希望を抱え、駆け付けようとしたものの、 生憎すぐに彼は姿を消してしまった。] (178) 2022/12/14(Wed) 20:41:22 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ やがて洋館の玄関ホールに召集が掛かり 証持ち達が一堂に会することになった。 改めてヴェルトの姿を見るが、遠くから見た時とは何か── いや、先程からそうだったのかもしれない。 恩人への盲目で気付けなかっただけで、 七年も経てば大人になるのは当然だ、と 自らに言い聞かせていると、恩人が口を開いた。>>5 同時に。 魂が鈍器で殴りつけられたような 脳に直接染み込むような 通常の理解と違う感情が入り込む。 (179) 2022/12/14(Wed) 20:42:17 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 同時に、瞬時に悟ってしまう。 恩人の姿をした『箱庭の神』が降臨したことを>>6>>7 毎日祈りを捧げていた神。 神が降臨したとあらば、畏れ多く平伏し 感涙し言葉を失うものだと信じていた。 しかし、いざ神を眼前にしてみると そのような感情は欠片も湧かずにいた。 ヴェルトの外見だからなのか。 あまりにも急すぎて脳の処理が追いつかないのか。 しかし神について思案する時間も無く 、 神の本心から嬉しそうな様子も>>8 全て真実であると理解出来てしまう。 心臓近くの ]黄金の波紋 が、熱を帯びた気がした。 (181) 2022/12/14(Wed) 20:43:37 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 唐突な神による二択の提言が出ると>>9>>10 言葉を失ってしまう。 この世界はあまりにも不平等で不幸>>0:616 証持ちが誕生するだけで 自分自身も周囲も不幸になる現実>>34 なら、一度この世界を壊す提言も、納得出来なくはない。 同時に、自分達の選択で世界を滅亡させることは あまりにも重過ぎる。 男のことを思い、泥を被った両親も。 様々な土地で今を生きる、何の罪も無い普通の人間も。 人間だけではない、動物達まで 自分達以外全ての命が、大地が、刈り取られて行く。 破壊されたものは何であれ 簡単に戻すことは出来ない。 戻すことが出来たとしても 同じものをもう一度 完全に作り直すことは出来ない。] (182) 2022/12/14(Wed) 20:44:31 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ (183) 2022/12/14(Wed) 20:44:46 |
X『教皇』 カルクドラは、メモを貼った。 (a27) 2022/12/14(Wed) 20:51:35 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 特別人が嫌いということはなかった。 酷い目に遭った記憶ならばもはや彼方、 私を構成する大半は森での静穏な日々であるから。 あの森は、彼は、そして彼を集い訪う者は、 この腕の痣を晒してなおやさしかった。 彼自身が身寄りのない人であったし、 思えばもしかすれば、そんな彼を頼っていた人らも 私が知らないだけで、社会的弱者だったのかも…と そう思い至ったのは、わりと最近のことである。 言葉を、学を、生きる術を教えてもらった。 とんだ失礼と承知しつつも、 あの子の方がより辛い境遇だろうと思うこともある。 そう感じる程度には、 私だってきっと、比較的には恵まれていた方なのだ。 とはいえ結局のところ、 ]幸だ不幸だなんて当人の主観でしかない。 不自由ないことが幸福とは限らない。逆もまた然り。 幸せそうに見えるだとか不幸そうに見えるだとかも、 あくまで外野が勝手に見たいものを見ているだけ。 (184) 2022/12/14(Wed) 20:55:40 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 彼は今、あの森の麓に眠っている。 身寄りはなくとも慕われていた人々の手で、 綺麗な墓所を用意されて。 彼が亡ければただの証持ちでしかない、 私にも、その所在を教えてもらえて。 三ヶ月か、半年か、一年に一度か、 そのくらいの頻度で外出許可を得て 主を失ったあの森の家に戻ることがある。 必要もなくなったのに掃除をして、森を歩いて、 二、三日を過ごして、最後に墓所へ向かうと 誰かが置いた花束がいつも先にある。 私も、傍らに花束ひとつを添えていく。 そうやって、互いの無事を確認しあっている。 そのくらいの距離できっとちょうどいい。 ] (185) 2022/12/14(Wed) 20:56:10 |
【人】 IX『隠者』 アリア―― 回想:洋館の『魔術師』 [ それは師を亡くして数日が過ぎた頃。 葬礼も終わり、そのために集まっていた人も去り、 本当に独りになって、本当に何もなくなった。 ただ生きているから徒に夜を明かした。 何度目かの朝。そんな、日のことだった。 別れを告げたばかりの相手を惜しむには早すぎて、 あるはずのない来客を訝しむ気持ちはあった。 わざわざここを訪れる者とは即ち、 そこにいるのが証持ちであることを知っている者だ。 扉を開いた先にあるのは悪意なのかもしれない。 けれどもう、どうでもよかった。 ……と思っていたから、何周も回って予想を裏切った その人の笑顔と明るい声色に私は呆然としたし、>>0:440 今でもそれが強く印象に残っている。 ] (187) 2022/12/14(Wed) 20:57:08 |
【人】 IX『隠者』 アリア―― 迎えに、ですか [ 確かに聞かされていた。そういう場所があるらしい。 本当ならきっと、そこが私のようなもののあるべき場所。 ここは私のいていい場所ではなかった? いつから、こうする算段をつけていた? 回る思考は動かない表情の向こうに溶かした。 ] (188) 2022/12/14(Wed) 20:57:36 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ それからというもの、彼は私をよく構った。>>0:442 といっても、元々彼は洋館の古株として 皆のことを考えて何となしに尽力しているようだった。 その一環に過ぎないのだろうと捉えていたけれど、 けれど、けれどそれは、 あの森にあったのとはまた違う、ひとの温もりだった。 きょうだいどころか家族らしい家族がないわけだけれど もし兄というものがいたらこういう感じだったろうか。 証持ちの面々だけではない。 職員も多数過ごしているこの洋館は、 あの森とは違って賑やかで――居心地は悪くない。>>0:633 そう思っていた。思っている。 時が流れるうちに何かが失われても。 ] (189) 2022/12/14(Wed) 20:58:31 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 三年前。 『彼女』が現れて、私の近くにあるものはひとつ減った。 私はといえば、納得していた。 いわばあるべき場所へ戻っただけなのだ。 私の中にある何かは叫ばない。知らないから。 ただ後世に生きる、その後の『彼女』の記録を知る私が その方が当たり前なのだと腑に落ちる思いを覚えた。 だって、『魔術師』は『女教皇』の側にある存在だ。 私達とはそういうものでしょう。 そういうもの、だっていうのに。 ] (190) 2022/12/14(Wed) 20:59:17 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 他の誰へ向けるものならばともかく、 それがこちらへ向けられるものである限り、 私には見えてしまうもの。ではないだろうか。 歪んでほどけていったもの。>>0:448 置かれた距離の向こうにいるひと。 そこで苦しそうにしているのは誰? ―― どうぞ。 ただの気休めです。 少しはほっとするんじゃないですか。 [ いつだったかばったり顔を合わせた時、 避けようとされたとしても半ば強引に持たせようとした。 からからと鳴る小さなドロップ缶。 ただの薬草飴だ。それらしい味がするけれど、 味がするだけで、少しばかり喉に効く以上の効用はない。 数もそこまで多くはない。市販のドロップスと、同程度。 普通に消費してさえいればすぐに底をつくはずの内容量。 ] (191) 2022/12/14(Wed) 21:01:29 |
【人】 IX『隠者』 アリア効くとは思いますよ。 「私」が作ったものなので。 [ ……という真実は、質されなければ闇の中。 偽薬とはそういうものであるからして。 少しでも気が安らぐきっかけにさえなればいい。 身勝手な祈りに本物の効用などあるべきでない。 では、と一方的に踵を返そうとするのは、 この時も、今も、何も変わらない。 きっと遠い前世も。 (192) 2022/12/14(Wed) 21:04:35 |
【人】 IX『隠者』 アリア 変質したことそれこそが、 かつてそこにあったのは「私」であった証明だった。 それは冷たくてさみしいのに、 ほんのすこしだけ、あたたかく感じられる。 * (194) 2022/12/14(Wed) 21:08:04 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[アリスを祝う合唱隊が、女声合唱に限るものではなく可能な限り全員で歌を歌いたいという計画と知れば、ユグは一も二もなく頷いてその計画に賛同した。 歌の練習もしたけれど、何よりも人を集めるのに精力的に動き回る。 歌でなくとも、手拍子でも、カスタネットでも。 アリスへの祝意を中心として証持ちたちがひとつの計画に参加する。これほど素敵なことが他にあるだろうか。 一度 ユグの参加を懸念して 断られたとは知らず、ゼロにも声をかけようとした。声だけはかけるに至ったか、それすらも避けられていたか。当日になっても諦めなかったが、最終的な結果は旨の知るとおり>>169。 それでも、ひとり参加者が増えるたび、心から喜んだのは事実。] (195) 2022/12/14(Wed) 21:18:24 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[そうだ。 僕らが ちょっと 魂の反発も拒絶も、気持ちの問題だ。 神話の昔、 箱庭の子たちは諍いを表出させて、すべてを壊してしまった。 けれど僕らは彼らではなく、ひとは過ちから学べるもので。 今度こそ僕らがひとつになれば、 いつかの刻と約束をした幸せな世界が叶うのだ。] (196) 2022/12/14(Wed) 21:18:50 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[僕らが争わなければ、崩壊は起きず。 誰も僕らを傷つけることなく。 神は微笑み。 そこに幸福だけがあるはずだ。] (197) 2022/12/14(Wed) 21:21:53 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[にわかに騒がしい朝。 身支度を済ませ、カルクドラから借りた本を読んでいれば、職員のひとりがどこか不安げな表情を浮かべてホールに集まってほしいと伝えに来た>>3。 断る理由もなく従う。そうやって集められたのが、21人。 前に、知らない顔が立っている。 それが意味するところを、知っている。] (199) 2022/12/14(Wed) 21:22:39 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[『世界』はもう戻らない、どこかで死んだのではないかという口さがない噂。 それらを話半分に聞いていた。 もしも亡くなったのならば、生まれるのを待てばいい。 洋館に集まった21人は自分を含めてまだ若く、5つで引き取られてきたアリスの例からすれば、次代の『世界』が生まれこの洋館にやってくるまでの期間を待つことくらいは叶うだろう。 むしろ、その間を平穏無事に過ごし心安く暮らせる絆を作り待つことこそが自身の至上命題なのではないかとすら思っていた。 その『世界』が、目の前に立っている。 顔は知らなかったが、疑うべくもない。 22人の証持ち。様々な思いの入り混じった空気。] (200) 2022/12/14(Wed) 21:23:06 |
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