人狼物語 三日月国


104 【R18G】異能遣い達の体育祭前!【身内】

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視点:


【人】 遅れて来た 世良健人

今日は、談話室は静かだ。
少し早すぎるような雪景色に、そうじゃなければ人の心に寄り添って。
体育祭ばかりでいられなくなった学内の関心を表すように、なんだか人も掃けてしまっていた。

勝手に運び込まれたソファはちょっと古びていて、けれども寛ぐには十分だ。
誰もいないのをいいことに、何度か座面で腰を跳ねてみた。少しくたびれている。
(100) 2021/11/01(Mon) 18:20:31

【人】 遅れて来た 世良健人

>>+23 談話室 竹村

「おぉおうゎ」

跳ねた体は危うく後ろにひっくり返るところだった。
幸いソファの重量がしっかりとしているので、怪我をする心配もない。
人に、それも後輩に見られた気恥ずかしさを、唇を尖らせてごまかして、
ついでに買ってきていたフルーツ大福をがさがさビニール袋から取り出した。

「……なんか童心に帰る機会ってのもないなって……」

苦しくもそれ以上でもない言い訳をぽそぽそこぼす。
人のはけた談話室はそれでも封をし直したお菓子があったり、人の気配を残していた。
(119) 2021/11/01(Mon) 20:02:39

【人】 遅れて来た 世良健人

>>+24 談話室 竹村

「くそ、マジで油断してた……もうちょっと頼れる先輩のイメージでいたかった」

大してフカフカというわけでもなんでもないソファは、
それでも食堂の少し固いイスとも教室の木椅子とも違う。
寮暮らしだとフカフカで寛げる場所というのは案外限られてくるのだ。
しっかり地についた膝に肘を立てて頬杖をつき、不服そうな顔を向こうにそむけた。

「竹村、体育祭なんか出るんだっけ。水泳部?
 この様子だとけっこう大変だよな、何やるにしても」
(121) 2021/11/01(Mon) 20:36:32

【人】 遅れて来た 世良健人

>>+26 談話室 竹村
「季語ないじゃん。キャッチコピーにすんな、もう……」

これには参ってしまった。夕焼け色の髪が項垂れる。
そのまま、放置されていてもなんとなく抵抗の薄い飴玉の袋なんかをくしゃくしゃと手の中に収めて、持て余したりしている。

「二刀流かあ、大変だろ。どっちの練習にも出たりしてさ。おまけに雪だし。
 例年ギリギリ雪の季節は免れてた気がしたけど、今年は気象も恵まれなかったかなあ。
 俺は、マネージャーだし。みんな危なっかしくてベンチの中からじゃなきゃ見てらんないの」

練習メニューの一部にはきちんと参加している分、体作りの部分では選手たちにもひけはとっていない。
それでも実際に動いたならば、日頃から体を追い込んでいる選手たちには劣ってしまうだろう。
もっともらしい言い回しをしながら、ギザギザの袋を弾いている。破ればイチゴの香りが浮き上がった。
(166) 2021/11/02(Tue) 8:58:35

【人】 遅れて来た 世良健人

>>+40 談話室 竹村

少しくしゃくしゃになったビニールの中に鎮座する、稚気の表れみたいなぼんやりした模様が凹凸で表現された赤い飴を見た。
これを、と傾けて示し確認したけど、そうでないのなら余った飴の袋から探せばいいはずなのだ。
ちょっと考える合間があってから、ソファから乗り出してイチゴの匂いを近づけた。

「ほら。
 ……怪我を治したからって怪我した事実が消えるわけじゃないんだ。
 見えない後遺症が残らないかどうかまで保証できないし、本番でトチッたらスコアに響くだろ。
 練習も本番も、怪我するようなやり方するなよな」
(168) 2021/11/02(Tue) 11:41:01

【人】 遅れて来た 世良健人

>>+42 談話室 竹村

なんだか手持ち無沙汰になって、自分も新しい飴を手に取る。
ショッキングピンクのまばゆい煌めき。わざとらしい桃の香りを口に放り込んだ。

「うん。そうやってラインを見極められてるのは、選手として偉いと思う。
 去年、いたんだよな。練習で怪我して、本番に……出られなかったやつ。
 だから今年はあちこちで注意するようにしてる」

選手としての自分を高めるために引き際を弁えられているのは、感心すべきことだ。
なんとなく遠くの方を見ていたような目は、瞬きの間に緩んだ。
外から聴こえる歓声に、なんだかしゃんとした空気も砕けてしまって、少し吹き出した。

「雪遊び、混ざってきたら?」
(186) 2021/11/02(Tue) 20:24:17