人狼物語 三日月国


43 【完全RP】音の鳴る瞬間の相手は【R15】

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視点:人

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【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[  演奏を終えた彼女はカーテシーののち、
   こちらをちらりと一瞥し、そして。

   昨日と同じように、微笑んだ。


   観客の一部のみから沸き起こる拍手。>>106
   彼女らしからぬ楽曲も多かったのだろうか
   一部の人々はあっけにとられたような、
   不思議そうな様子で彼女を眺めていた。 

  
   ───まるでどこかで見た光景じゃないか。
   >>2:256


   ふと笑いが漏れ、
   そして6人全員
   メイレン・シュレグマーに盛大な拍手を送った。
]*  
(176) 2020/09/29(Tue) 15:51:26

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―表彰式・宮廷 舞踏用大ホール―



[ 4位という結果に茫然となりながらも
  鉛のような体を無理やり動かし、
  機械仕掛けのように賞状を受け取った。>>124


  メイレン・シュレグマーの顔を直視できず、>>146
  審査員席から目をそらしてしまう。
  順位決定までの紆余曲折や、彼女の抱えたジレンマを
  知る由もなく。>>146>>147>>148



  ……午前中の王立劇場ロビーの演奏会で感じた、
  
『これは彼女が俺達に向けた演奏だ』

  という確信は?>>185


  ……終演後のカーテシーの後、くすりと笑った彼女の
  『昨日のあなた達とおんなじね』>>186
  とでも言いたげな目は? ]


    ……すべては俺の妄想だったのだろうか?    

  
(222) 2020/09/29(Tue) 22:21:57

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 受賞者発表はまだ続く。
  賞状を持って元いた場所に戻り、>>149
  とりあえず最後までは帰らずにいようかと
  うわの空で司会のアナウンスを聞いていた。


  言葉を失う司会者にも、ざわつく会場にも
  もはや関心がなく。>>150
  床の一点を見つめながら
  一人、敗北を噛み締めていた。


  ───その時。 ]
  
(223) 2020/09/29(Tue) 22:22:39

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン


[ 名を、呼ばれた。 ]

  
(224) 2020/09/29(Tue) 22:22:53

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[  ───審査員特別賞。

  そんなものがあるなど、知らなかった。
  審査員全員の総意でなくとも、一人のプロを
  惹きつけられた事実に、
  わずかばかりの救いを感じていると、 ]


    『続きまして、平台奏者であり
     メニュレー男爵令嬢
     メイレン・シュレグマー様の
     審査員特別賞は────』


    
(─────えっ!?)




[ ふたたび告げられるのは、
  自分らのグループ名。>>152>>153
  
(225) 2020/09/29(Tue) 22:23:44

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ その後、自分らのグループはさらに2度呼ばれ、
  計4つの審査員特別賞に選出された。>>154
  中には宮廷楽長の賞も含まれており。>>155

  コンペ開始以来初めての前代未聞の事態だそうだ。


     
そこで初めて、総合順位選出に何らかの
     紆余曲折があったのではと想像が飛ぶ。
     が、自身は3位のテノール歌手も
     2位の雅楽奏者も、自分の目で実力の程を
     知る機会はない。
     真相を推し量ることもできないと、
     その想像を胸の内にしまった。



  いまだ状況が呑み込めないままに、
  再度、前方に移動する。
  自分たちに向けられた拍手は
  動揺に満ちていて、しかし何やら
  恍惚とした音に聞こえた。    ]
  
(226) 2020/09/29(Tue) 22:25:45

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 会場前方にて、各審査員による
  褒賞の説明を受けたのち。>>156


  メイレン・シュレグマーと初めて面と向き合い、
  授与を受けながら、
  直接掛けられる言葉に。>>157


  本番の興奮と、彼女とのやり取りが思い出され
  先程とは全く逆の理由で >>222
  目の前の顔を直視できない。


  目を数度しばたいて、つと顔を上げ。
  満面の笑みのメイレン・シュレグマーから
  賞状を拝受した。   ]
  
(227) 2020/09/29(Tue) 22:34:27

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン



[  受け取った賞状は、他のどれよりも
   熱をもって、手の中で震える。         


   昨夜の気概はどこへやら、
   不覚にも揺れ霞む瞳に
   彼女は、気づいただろうか。  ]*
  
(228) 2020/09/29(Tue) 22:35:33

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

─表彰式後・夜 宿最上階─



[ 長い一日が終わり、
  宿に戻ってようやく一息つく。


  4つの審査員賞に加え、技術賞も受賞した彼らは
  合計6賞を総舐めにしたとして
  今日一日で人々の話題に上ったようだった。
  むろん賛否は多く、結果を良しとしない者たちも
  少なからずいたようだが。
  

  受け取った賞状・ピンバッジの類を整理し、
  各審査員からの褒賞を確認すべく
  メイレン・シュレグマーからの封書を開封する。]
  
(233) 2020/09/30(Wed) 0:13:22

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ ───そこには、手紙が同封されていた。>>-205


  聞くに、審査員特別賞の規定では
  各審査員が用意した3つの褒賞から、
  1つを選んで受け取ることができる
  というものがある。>>156


  手紙にはその詳細についてと、
  ……そして、メイレン・シュレグマー本人からの
  6人組への賛辞の言葉が並べられていた。 ]
  
(234) 2020/09/30(Wed) 0:15:20

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 彼女は3つの褒賞において
  俺らの音楽が広く普及するための道を
  模索してくれているようだった。>>-207

  また手紙の中には、
  俺らの音楽が一部の者から反感を買っていること、
  それでも彼女は俺たちを応援しているということ
  そして良き好敵手として認めている、という
  ことも記されていた。>>-206


  
   
好敵手など。とんでもない。

    ロビーの演奏が終わった後、観客の噂で聞いた。
    彼女の即興が、あの中に2曲あったと。
    >>98>>105

    彼女は俺の即興を見破ったが、
    俺は全く分からなかったのだから。>>174

    俺はまだ彼女に到底至らぬ存在。
    それは、彼女の演奏を目の当たりにした
    時から感じていた事だった。]
  
  
(235) 2020/09/30(Wed) 0:17:44

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 最後は、彼女が音楽界に寄せる思いの丈を
  窺わせる言葉で、
  手紙は締めくくられていた。>>-208
      

  そのあとに、とても彼女らしい一言を……
 
『次は直接仕合いたい』
という言葉
  を添えて。>>-209    ]
  
(236) 2020/09/30(Wed) 0:18:05

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―回想―

 
―表彰式・宮廷 舞踏用大ホール―



   『……あら、どうしたの。
    あなた達でも緊張することあるのね?』


[  周囲に聞こえない位の小声で、そう囁かれる。
   精一杯押さえ込んだ感情は、
   彼女の前では無意味だったようだ。>>253


   そして、また一つ、掛けられる言葉。
   4つの審査員特別賞。
   これは彼女たち審査員の、
   自分らの演奏に対する答えだと。>>254   ]
(262) 2020/09/30(Wed) 11:36:25

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン


    ───また明日、演奏会で会いましょう。



[ そう告げられ、>>255
  『勝負』はまだ終わってないことを思い出した。


  水膜で滲む視界を
  再度目瞬いて振り払う。


  そして、
  「もとよりそのつもりだ」とでも言うように
  今度は正面からメイレン・シュレグマーの顔を捉え
  口角を結んで微笑ってみせた。  ]*
  
(263) 2020/09/30(Wed) 11:44:06

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―表彰式翌日―

  
―コンセールカリヨン滞在最終日―



[ 手紙はすぐにメイレン・シュレグマーの元に
  届けられたようだった。


  ただの褒賞に関する報告と、感謝の言葉を述べた
  だけの手紙に、彼女はいつもの彼女らしく
  驚き、そして愉快そうに、
  手紙を読んでくれたようだった。>>271  ]
(310) 2020/09/30(Wed) 19:02:18

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ リジィ第三王子の一件については>>273
  あまりピンと来なかったらしく。


  リジィがシュレグマーの研究室から音盤を
  借りた(返してないようだが)ことは、
  リジィにとっては忘れもしない出来事だったが、
  彼女にとってはささやかな日常のワンシーン
  だったのかも知れない。


  しかしそんな些細な日常風景が、数奇にも
  今回の一連の出会いに繋がったと思うと
  なかなかに感慨深いものがあった。 



   しかしまさか、彼女が彼の名を見て、
   彼自身が初めて彼女の名を聞いたときと
   全く同じ言葉を漏らすとは。>>276>>10

   ここまで偶然が重なると恐ろしいものだ。
   彼が手紙で触れた"運命"も過言ではないのか。
   >>-262                
]
(311) 2020/09/30(Wed) 19:06:36

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ ……そして、その日の午後には、
  シュレグマーからの返信が届いていた。>>-281


  泊まっていた部屋を…スタッフ含め総勢56人分全て
  …を引き払い、今にも出発するという時に
  宿の者に運良く呼び止められ、渡されたのだ。


  読む時間はないので
  一旦それを内ポケットに仕舞った。]
(312) 2020/09/30(Wed) 19:07:02

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 本日はこの後
  コンペ1日目に使われた会場で、>>35
  メイレン・シュレグマーの演奏が披露される。
  

  
コンペの日、彼の勇み足により
  シュレグマーの今日の演奏を聴くと宣言して
  その後仲間に「積荷の時間がなくなる」と
  怒られた件については、>>68>>69
  結局、帰国船への積荷を全てスタッフ達にお任せ
  するという事で解決した。
  …ノードとディミトリエは平謝りだったが。

  

  昨日、彼女は"普段の彼女らしからぬ"
  挑発的で情熱に満ちた演奏を披露した。>>98>>104
  会場の違う今日、彼女はどのような"計算"をし
  どのように観客を虜にしてみせるのか。  ]
(313) 2020/09/30(Wed) 19:09:33

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン


[ メイレン・シュレグマーとの
  二つ目の約束を果たすために。>>35>>66
  6人が次に向かうは宮廷・屋外庭園。


  彼女の演奏を聴くのは、この滞在中
  これが最後になるだろうか。     ]*
  
(314) 2020/09/30(Wed) 19:10:10

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―回想・表彰式―




[ 表彰式の序盤、
  まだ審査員特別賞が発表される前のこと。


  総合4位という結果を知らされ、
  打ちひしがれているその横で。>>118


  コンペ前日に出会った教会の娘は
  彼とはまた逆の意味で言葉を失っていた
  ようだった。>>143>>144


  あの日、『音楽祭で会おう』と
  やっとの思いで言葉をかけた彼女。>>0:93


  負けた、とは思わなかった。
  彼女を音楽会にと声を掛けたことも、
  後悔はしなかった。


  元々埋もれていた天性がこの世に存在した。
  自分がそれを偶然見つけ、
  音楽祭がそれを正当に評価した。
  それだけのこと。  ]
(339) 2020/09/30(Wed) 20:05:01

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 表彰を受け、最優秀者の証である
  ティアラを頭に戴いた彼女は、
  ある人間の寛恕を請う。>>291>>292


  それは知らないことだった。
  しかし、彼女にとってどんな立場の人間の事を
  言っているのかは、
  何となく"分かった"。>>0:92>>1:165


  続いて口ずさまれる賛美歌は
  同じ入賞者として前方で並んでいた
  彼の耳にも聞こえただろうか。   ]
   
(340) 2020/09/30(Wed) 20:05:15

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ あの時、娘を呼び止めた理由。>>0:93
  そのなかには、自身が勝手に過去の自分と
  娘を重ね合わせていた、ということも
  多分にあったが。


  教会から逃げ、謗り、代わりに音楽を拠り所と
  しつつも、その影から逃れられず>>2:152
  過去を色濃く残した楽曲を作り続けている自分より


  彼女自身が最も光り輝ける場で、あえて
  自分に傷を付けた人間の許しを請う娘は
  ずっとずっと強く。


  自身がずっと手に入れられなかった
  過去を打ち破る術を、
  彼女は既に持っているように思えた。 ]
  
(341) 2020/09/30(Wed) 20:06:24

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ きっと彼女は、自分が声を掛けずとも
  遅かれ速かれ誰かにその才を認められ、
  このような場に立っていたのだろう。
  そう確信して、


  宮廷楽士になって国中を、海外を
  渡り歩いている彼女の姿を思い描き。


  さながら眩しい存在を見るかのように
  つと目を細めるのだった。]*
  
(342) 2020/09/30(Wed) 20:06:55

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

―船着き場―

  
―コンセールカリヨン滞在最終日―




[ 潮風に目を細め、
  既に離れ小さくなった宮廷を仰ぐ。


  音楽祭にて史上初の6冠を達成した
  6人組は、5日間の旅を終え
  自国に帰る船に乗り込んでいた。


  といっても、
  このコンセールカリヨンと今生の別れをする
  訳ではない。


  メイレン・シュレグマーら審査員から
  受けた4つの褒賞を叶えるべく
  近々この国に戻ってくる予定だった。 ]
(348) 2020/09/30(Wed) 21:51:51

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ むしろこの帰国は、
  この先しばらくは目白押しのスケジュールに
  対応するために必要なものを、
  一旦あっちで準備するための
  一時帰国という意味合いが強い。


  まずは、地方中心の国内巡回公演。
  そして、音盤流通のための各種打ち合わせ。
  まだ選べていないい褒賞も残っている。


  メイレン・シュレグマーと手紙で交わした
  あの約束も果たさねばなるまい。    ]
(349) 2020/09/30(Wed) 21:52:02

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン


 
 『やはり直接仕合う方が
    楽しくありませんこと?』
 >>-209


  彼女の手紙に書かれた台詞は、
  そのまま彼女の声となって再生されるかの
  ようにリアルだ。
  ついでにニヤリと微笑む彼女の様子も
  容易に思い描けそうだ。  

 
  彼女は、これからも
  宮廷楽士で…革新的な審査員の一人でいて
  くれるだろうか。


  シュレグマーへの手紙で、
  リジィを手助けしてくれと頼んだ。
  そこでレイズという曲者との対立はあるかも知れず
  もしかすると既に目を付けられていたかもしれない

  それでも、彼女は
  『私はやってみせるわ!』などと言って>>275
  そして完璧にリジィを、音楽界を、
  導いて行くのではないか。>>331>>335

  理由はないが、そんな気がした。 ]
  
(350) 2020/09/30(Wed) 21:53:02

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 今日届けられたほうの手紙は>>312
  まだポケットの中に入ったままだ。
  出航したら開封しよう。


  
 …その中に綴られてるのは、彼女も彼同様
  田舎出身であるという事実。>>-283

  互いを知れば知るほど増えていく共通点は
  数奇を超えて、もはや似たもの同士であるが故の
  自然の摂理、という気もしてくるが、
  これはまだ彼の知らない話。 ]
   
(351) 2020/09/30(Wed) 21:53:59

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 唯一気がかりだったのは、
  コンペの夜以降、ついに会うことの叶わなかった
  リペアマンの彼女のこと。>>1>>2>>3
  
  
  あの日彼女が涙を流した理由を
  今やもう想像することしか出来ず、
  そして考えても、結論は出なかった。


  この国に戻ったら、まず楽器工房を訪ねよう。
  もしかすると電子六弦の部品をもっと沢山
  仕入れているかも知れない。
  ……というのは奢りだろうか?   ]

(352) 2020/09/30(Wed) 21:54:17

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン


[ 後方で汽笛が鳴る。

  沈みかけていた夕日は、
  いまや西の方に少しばかりの残滓を残し
  迫りくる夜闇に覆われようとしていた。
  

  日が暮れるのが早くなったな、と独り言ち
  黒いアシンメトリーの襟をかき合わせる。

  この国に来たときは暑かったこの格好も
  そろそろ過ごしやすくなる季節だ。>>0:26]
  
(353) 2020/09/30(Wed) 21:54:42

【人】 鋼鉄の六弦奏者 エリクソン

[ 天空を覆う夜闇はやがて
  遠くの宮廷を、街を、
  そしてコンセールカリヨン全土を包む。]


 
────『辺りが闇に沈む頃。』  



    それは、俺達にとっての
"夜明け"。

    >>2:213


[ 汽笛がもう一度鳴り、
  もう揺れることのない決意を固めた男と、
  仲間達を乗せ────  ]


────船は今、出航する。  




fin**
(354) 2020/09/30(Wed) 21:59:57
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。
(a10) 2020/09/30(Wed) 22:26:35