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【人】 蕃神 雷恩 ――甘やかすんだね。 わかったよ。自分からの行動というのは慣れないが。 [それでも、望みを叶えたらどのような色を見せるのか。 というのは気になった。 貴女も、彼女も――「メディウム」が。 手を繋ぎ、己の自我の希薄さを聞く間。 無言の彼女は一体何を思っていたのか。 沈黙。 のちに、言葉は落ちる>>254] 強く感情を覚えないようにしているのか。 それは、どうしてだ? ――……命のことを知ることが。 桜花なども、興味を示していたから。命に触れて 知るというのは、そういった欲求を芽生えさせるのかもしれないね。 [それはとても「人」らしい。 ――時折響く「彼女」の声に。 自分に興味を得ているのだと囁く君の植物の部分に。 そして植物だけではなく、こちらの声にこたえようとする「君」に もっと何か返せたらいいのにと、思う感情の萌芽を、俺はいまだ自覚していない。*] (258) 2023/11/22(Wed) 22:53:08 |
【人】 蕃神 雷恩― いつかの植物園:桜花と ― [桜花が近くに来れば、わかる。 空気が澄むから。或いは君の纏う淡い光が、 散って、映える姿が教えてくれるから。 ――いや、それ以前に。 気配が教えてくれる。のだと思う。 彼が陽を纏い、仄かに光り。 そして「植物の空間」に溶けゆくような様子を。 俺は常のように。根を張って感じていた。 見ていたというよりも、感じているという表現の方が近い。 彼が纏い、溶けさす光を孕んだ空気は よりこの場所を心地よく感じさせるもの。 彼の言葉に、目をあけてそちらの方へと視線をやる。>>261] ……。 [常ならば。俺は頷くに留めるだけ。 光合成を終えた桜花は腰を上げ 僅かの合間、見降ろして微笑んでいる。 自分はそういった表情はほぼ、見せられない。] (262) 2023/11/22(Wed) 23:21:20 |
【人】 蕃神 雷恩 ――桜花。 お前は、ここにきて。苦しかったか? [ 俺「は」 ここに来てよかった。 ――「桜花」は?] 俺はな。 お前が辛かったい、嫌だったら。 よくなかったのだと、思うよ。 [無意識に。手を伸ばして。 ――やはりまだ、触れられない。あの幼子の躯のように。 望まれる君によくないのなら、それを肯定してはいけないのだと。 少しずつ、根を張るように育った情緒が 胸中で語っていた。*] (263) 2023/11/22(Wed) 23:22:08 |
(a71) 2023/11/22(Wed) 23:57:06 |
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