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【人】 帰国人 津崎 徹太【回想】 少し、複雑な生い立ちであることは、否めない。 ハーフである母親と、英国人である父。 住んでいるのはガッツリ日本である。 父の両親はとうにいなかったが、 母の母、つまり今回亡くなった祖母は、 母が日本に呼び寄せたかったにも関わらず、 祖国を離れようとしなかった。 普通だったら、だからと言って、大学生の孫の俺がわざわざイギリスに渡るなんて、あまり考えないだろう。 けれど、俺は、一時期グレたことがあって、 その時、手に会えなくてイギリスの祖母に預けられたことがあった。 多分、今、まともになったのは、祖母のおかげといわざる得ない。 祖母が余命宣告された時、 俺は、祖母のところに行くのを決めた。 イギリスの田舎で、不自由な祖母を一人にはしておかなかったんだ。 (2) 2022/11/11(Fri) 6:08:10 |
【人】 帰国人 津崎 徹太手に負えないまだガキの俺を、 温かい目で見守ってくれて、 一人にしろと言っても、 必ず食事は摂るようにと用意してくれ、 朝、おはようテッド、と声をかけてくれた。 俺はその頃は、じろりと目で返事するだけだったのに。 ほかには何かを言いつけるわけでもなく、 窓からは、見える小さな畑の手入れをしている姿。 歩き回った家の中、見つけた木製ピアノ。 目に止まった時、触っていいわよ、と笑って、教本を出してくれた。 鍵盤は触ると当たり前だけど音が出る。 小さく鳴らす辿々しい音が、少しずつ滑らかになるのを祖母はどんな想いで聞いていただろうか。 ある日、そうね、と呟くと埃を被っていたレコードプレーヤーを拭きあげて、古いレコードを祖母は流すようになった。 (3) 2022/11/11(Fri) 6:24:40 |
【人】 帰国人 津崎 徹太【現在】 [ベッドに入ったはいいものの、 なかなか寝付けない。 だから、起き上がって、自身の荷物。携帯を取り出し、 カードケースから、行きつけの美容室のカードを、出すふりをして、白い錠剤をそっとシャツの胸ポケットに仕舞う。 そして、ソファに座ると、電話を、かけようと、 の時、ふと、電話が鳴った] (5) 2022/11/11(Fri) 11:08:00 |
【人】 帰国人 津崎 徹太あ、ごめん。大丈夫。帰ってきてる。 もう、うちにいるよ。 [姉からだった。 母は、今、イギリスで、祖母の家を整理している。 姉には連絡を入れるって言ってて、忘れてた] うん、ご飯も食べたし。 チカさんがちゃんとしてくれたから。 [姉の名前は英梨。エリーだ。 そう、俺の名前も姉の名前も、祖母が覚えられる名前で、 日本でもおかしくない名前となっている] うん、手続きは自分でするから。 しんぱいしなくていいよ。 [そして、電話を切ると、多分こちらを見てただろうチカさんに、ねーちゃんだよ、と告げる。 そう、穏やかな日々はもう、そこにあって]* (6) 2022/11/11(Fri) 11:08:10 |
校長のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。 2022/11/11(Fri) 19:16:01 |