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【人】 月森 瑛莉咲……まっ、ゃ、だ、 ………………プリンはもう…… ……あれ? [ わんこくんが見送りにきてくれたあたりから 雨足は弱まって。 それ以上は濡れることもなく、無事に一日は終了。 前にも同じような事があった。 もしかしたらわんこくんは かみさまの使いかもしれないね。 だってあんなに綺麗な白わんこだもの。 ほわわんとした気持ちでお布団にインした深夜。 どうしてか、目が覚めた。 とても幸せなプリンの夢をみていた筈なのに。 ] (63) 2020/09/13(Sun) 7:45:32 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 因みにお住まいは祠よりかは都会寄り。 でも田舎です。 冷蔵庫の水を含み、お花摘みにゆき さあ再びプリン食べ放題の世界へといざゆかん。 なんて心地のひんやりした深夜。 なんとなく気になって部屋の窓を開けば ――人影。] (64) 2020/09/13(Sun) 7:46:35 |
【人】 月森 瑛莉咲……え? [ 見間違えた? 月夜に映る後ろ姿。 こんな時間にコスプレだ、なんて茶化せないような 美しい羽衣と、衣装と、それから―― ] (65) 2020/09/13(Sun) 7:47:08 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 私が玄関へたどり着いた頃には もうその後ろ姿すら見えはしなかったけれど かわりに置かれた赤いシュシュと 夜でも映える黄色の花 ] これは…… [ 手にとった瞬間。 ] (66) 2020/09/13(Sun) 7:48:04 |
【人】 月森 瑛莉咲?!! [ あれ。 なんだなんだなんだなんだ?! 死ぬんじゃあないのかなってくらい心臓が跳ねて 熱があるんじゃないかってくらい、 顔に熱が灯って。 自分で何が起きたのかさっぱりさっぱりわからない! ] (67) 2020/09/13(Sun) 7:51:04 |
【人】 月森 瑛莉咲[ ただ解るのは、月夜に透けた髪の色と 背中がやけに脳裏に焼き付いて。 痛い。 苦しい。 よくわかんないけど よくわかんないから 眠れなくなっちゃった ] (68) 2020/09/13(Sun) 7:56:18 |
【人】 月森 瑛莉咲[ そのまま、陽はのぼり。 いつもより早くに、 眠気まなこの女子はあの祠にやってきた。 わんこくんはもう来てたかな。 朝ごはんにしようとしたサンドイッチ やけに食べ物喜んでたから今日は君にあげよう。 ぼんやり手を伸ばし、 いつものようにわしゃり、わしゃり きっと撫でまわしていたはず ] (69) 2020/09/13(Sun) 7:58:37 |
【人】 月森 瑛莉咲[ うつらうつら、ぼんやり。 石に腰掛けて、ひとりごとのように 祠へとむかって話しかけて。 ] かみさま どうしよう 私、しんじゃうかもしれない。 昨日の夜から心臓がおかしくて すごく変。 [ 左手首には赤いシュシュ。 いつもなら供える花は手の中に残ったまま。 ぽやんと頭のなかに残る後ろ姿を思えば また心臓が痛い。 ] (70) 2020/09/13(Sun) 8:13:10 |
【人】 月森 瑛莉咲ここで死ねるなら、 私きっと幸せだとおもうの。 ……でも、かみさまには迷惑ね。 [ 睡眠不足に耐えきれそうもなく、 お年頃の娘さんが地面に横たわってしまった。 ご両親が知れば泣いてしまうような光景ですね。 おまわりさんの巡回に鉢合わせたことはないから だれかが来ることなんて考えてすらいないのです。 ] (71) 2020/09/13(Sun) 8:15:32 |
【人】 月森 瑛莉咲[ ちなみに心臓に全く異変はなく。 脳裏に異常もなければ、悪い病気でもまったくなし。 健康はお墨付きであります。 強いて言うのであれば 月森 瑛莉咲という娘御は、 高鳴る鼓動や、 灯る熱の意味を、 まだ知らなかっただけで。 ] (72) 2020/09/13(Sun) 8:33:22 |
【人】 月森 瑛莉咲へい……でゅーす たいまーせっと じゅっぷん…… [ スマホの音声認識ソフトに声をかけられるくらいには まだ理性はありました。 でももうだめだ。 次にはすやりすやり、寝息が響く **] (73) 2020/09/13(Sun) 8:36:06 |
月森 瑛莉咲は、メモを貼った。 (a6) 2020/09/13(Sun) 8:38:05 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 元気にサンドイッチ食べてたわんこくんも 死んじゃうだとか ここで死ぬとか言ったの、伝わったのか いつもよりぺろぺろが多いみたい。 動物は直感でわかるっていうしね。 ありがとうのかわりにふわ、と撫でたけれど 眠気に抗うことは叶わなかったのです。 ] (106) 2020/09/13(Sun) 19:01:54 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 眠る前はあんなに苦しく締め付けられた心臓は 今だから? ここだから? 外で眠るなんてはじめてだったけれど 簡単に力が抜けて、あっという間にすやぁの世界。 白わんこくんのおかげかも知れないね。 目がさめたらもいちど撫でてあげようか。 ] (107) 2020/09/13(Sun) 19:02:42 |
【人】 月森 瑛莉咲……ぴぴぴぴ☆ [ 無情にも告げられる時の音と 私はしらねど人からわんこに戻った衝撃で ごつん☆とあたまをうつのです。いたた。 身体を起こせば音が怖いのか てしてしわふわふするわんこくんが。 ] ふえ、ごめんねごめんね いま止めるよ [ ひとなでしてやって、 ちょっぴりべたべたになったスマホを止める。 一応、アラームしたのには理由がある。 講義にでなきゃいけないからなんだ けど ] (109) 2020/09/13(Sun) 19:04:40 |
【人】 月森 瑛莉咲……今日は、いっしょに居てもいい? ……ダメだよね。 かみさまの前でそんなサボり宣言なんて。 [ 一日くらい、そんな言葉が過った。 確かにここは大好きな場所で、 かみさまと白わんこくんといられると とっても幸せな気持ちになるんだけれど 今日の私はとってもとっても、おかしい。 さっきまでの穏やかな心地は消え去って、 あの姿を瞳に、写しただけで ほら、また苦しいもの。 ここにいると幸せだけど痛いもの ] (110) 2020/09/13(Sun) 19:06:45 |
【人】 月森 瑛莉咲またね。 [ 土を払って立ち上がる。 振り返っちゃだめな気がしたから、 いつも見送ってくれるわんこくんにも触れないで たぶんね、何かが起きでもしないかぎり そのまま私はチャリンコまで走ったと思う。 きっと、走れたよね。] (111) 2020/09/13(Sun) 19:07:27 |
【人】 月森 瑛莉咲[ かみさま、かみさま。 かみさま、かみさま。 頭のなかから離れてくれない 涼やかなあの瞳は 誰なのでしょう? 美しく靡く深紫は 一体。 走る足元で、黄色の花が風に揺れてたけれど 勢いを落としてやがて失速して。 まだもう少し道は残ってるのに 立ち止まってしまった。 ] (112) 2020/09/13(Sun) 19:08:03 |
【人】 月森 瑛莉咲―――。 [ 死んじゃいそう。 再び足を踏み出すのは そう時間はかからない。 そのはず。 何かに再び、足を止められる様な事でも ない限り**] (122) 2020/09/13(Sun) 19:23:32 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 民話だとかこわい話だとかでは こういう時、振り返ってはいけないって言うよね 『かみさま』の所へ連れてかれちゃうって。 だったら、私は ] (142) 2020/09/14(Mon) 8:01:37 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 『かみさま』の世界が本当にあるなんて 信じてるわけじゃ ない。 でも、 でも。 煩さすぎる心臓が、 どうにかなっちゃいそうで 今なら それもいい、って思っちゃったの。 あなたが いる そんな気がして。 ……あなたに あいたい。 何も知らない あなたに。 白わんこくんが嬉しそうにしっぽぶんぶん。 君と私の付き合いだものね。 悪いようにはならない、って そう思えた。 サボりは確定だけど! ] (144) 2020/09/14(Mon) 8:03:41 |
【人】 月森 瑛莉咲[ ちらり振り返って歩幅を合わせてくれるわんこくんに 導かれるようにして進む。 祠の奥にこんな場所があったんだ。 獣道と呼んでも差し支えないような道を進み 辿りついた先は ] わあ……!すごい。 こんな場所があったんだ! [ 一面広がる 黄色 の絨毯とあたりを一望できる美しい景色。 お花に詳しくはない。 金雀枝だってあの時調べたから知ってただけ。 でもあの絵本に描きたかった景色は こんな感じだった。 ……まるでわたしが、彼女になったみたい。 ] (145) 2020/09/14(Mon) 8:04:20 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 満足げに鳴く白わんこくんを 撫でてあげて、そしてぎゅっと抱きしめて。 ] ありがとう。 とっても素敵な場所を教えてくれて。 だいすきよ。 ……きみ、もしかしてかみさまの使い? [ 並んで座って、 そっと撫で。しばらく景色をともに眺めていようか ] (146) 2020/09/14(Mon) 8:04:52 |
【人】 月森 瑛莉咲わんこくん。 君に名前つけてもいい? 誰かに飼われてる子だと思うから遠慮してたんだけど いつまでも白わんこくんじゃ寂しいものね。 [ ほんとはずっと前から 考えてたの。 ] (147) 2020/09/14(Mon) 8:05:49 |
【人】 月森 瑛莉咲たける! どう?かっこいいでしょ? こどものころからずっと頭の中にあった名前なの。 たける。君はたける。 [ ぎゅう、と抱きしめて。 君が昼寝の体制になるのなら。 私はこの光景でもスケッチしてみようかな。 へたくそに書き殴られてるそれを取り出して **] (148) 2020/09/14(Mon) 8:06:15 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 今日はお昼ごはんの用意もせずに ぼんやり心地でやってきたけれど うん、 行かないと決めたら眠くなるものね。 現にとなりの白わんこくんも少し眠そう。 ちょっとスケッチしたら、 また黄色に埋もれて眠ってみるのも良いかもしれない。 ……そんなことを考えていたのは、 ほんの少し前のはなし。] (192) 2020/09/14(Mon) 20:10:04 |
【人】 月森 瑛莉咲[ とてとて歩く わんこくん ] たける!あんまりそっちいったら危ないよ? こっち。 [ とんとん、隣を示したけれど たけるが歩いてようやくその意図を察したのです。 今日は昨日とうってかわっての晴天で。 青空に綺麗な黄色に映える白い毛並み。 なるほど、これは映えである。 このわんこくん、 自分を魅せる術を随分とご存じのようで。 スケブごそごそ、スマホにも納めておこう。 そう、それは確かに数分もたってないはずの ほんの少しの前の話の、はずだったの。 ] (193) 2020/09/14(Mon) 20:11:36 |
【人】 月森 瑛莉咲[ コミカルっぽい音響の向こう側 たけるがいた筈のそこに居たのは あの夜に見た綺麗な羽衣と。 太陽の下でより輝く 深紫 と同じ色の吸い込まれそうな 瞳の色 ] (195) 2020/09/14(Mon) 20:14:32 |
【人】 月森 瑛莉咲へ? ……へ? [ あれ、たけるは? え?人間?すけっちとてもしにくいんですけd え え え ? なんて素っ頓狂な言葉が頭の中を通り過ぎて マシになってたはずの心臓が再び動き出して 今度は突き破る勢いで脈を打って 苦しすぎて思わず涙をこらえたほどに。 ] (197) 2020/09/14(Mon) 20:18:34 |
【人】 月森 瑛莉咲ふあっ [ そう。 霊力なんてない私には いまの突風に“意味”なんてあるとは思わない。 それでも私は ずっとあなたのことを見つめてた ] (199) 2020/09/14(Mon) 20:32:51 |
【人】 月森 瑛莉咲こ、こんにちわ。 もしかして たけるの飼い主さんでしたか? ごめんなさい勝手に名前つけて [ あっあっ もしかして私有地? そもそもこんなところで寝るなとのご指摘はごもっとも。 いいえ、けれどあなたは すけっちがどうとかおっしゃった? 一生懸命あなたが言った意味を考えるの。 えっと言葉通り 受け取れるだなんて そんなばかな ] (200) 2020/09/14(Mon) 20:33:21 |
【人】 月森 瑛莉咲[ けれど どうしてでしょうか どうしても目をそらすことのできないその姿に ―― もし。 あなたが『かみさま』ならば ] (201) 2020/09/14(Mon) 20:34:03 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 初対面の人に何を、って 普段の理性ばっちり知的女子してるときなら きっとそんな事は言うまいよ。 でも現在の私は睡眠時間10分の寝不足女子。 この場のテンションに浮かされて? いいえ、ならばそれは ] (204) 2020/09/14(Mon) 20:36:56 |
【人】 月森 瑛莉咲[ なんて まともに“恋”も知らなかったくせに 連れ去って、だなんて。 一応、現彼氏にとっては浮気ですよ? いることを忘れてはおりませんよ ええ。 でも、でも。 私は あなたを知りたいと思っている。 知りたいと 願っている。 ] (206) 2020/09/14(Mon) 20:41:25 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 風に囚われるようなすがたも その風を慈しみ口づける様子も わたしは ずっとそれをながめてた。 意味がわからなくたって ちくって刺さったりもしちゃうんだから。 虫にも妬く女は風にだって一緒なの ] (245) 2020/09/15(Tue) 0:49:05 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 出会い頭の誘拐願望を、 否定することなく。 待ってた、って。 連れさってくれるんだって 『かみさま』は私に、手を差し伸べる。 あとは私が、手を伸ばすだけ。 足ひとつぶんの異界への境界線。 踏み込めばもう戻れない はないちもんめ ] (247) 2020/09/15(Tue) 0:53:32 |
【人】 月森 瑛莉咲[ 自分で神域がどうのいっちゃう 妖しげなお兄さんに いいようにされただけかもしれないし 本当に 『かみさま』だったとしても ……真実はどっちだって。 もう、どうだって。 ] (249) 2020/09/15(Tue) 0:55:28 |
【人】 月森 瑛莉咲……たける。 [ 私の運命は、あなた次第で変わる。 かみさまなら かみさまらしく 無遠慮にあなたのもとまで連れ去って。 魂の奥底眠るものより、 ]もっともっと つよい想いを 私の中から 奪い取って 苦しくて仕方ない鼓動に 名前をつけて (252) 2020/09/15(Tue) 0:58:03 |
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