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【恋】 赤い靴 キファ 果たして、サダルの連絡が入ってきたのは それからもう少し後のことだ。 「……五人以上? おい、増えてないか? 『犯人側』は4人だったはず──」 「まぁ、それは良い。 狙うなら、実行犯だろうな。 シトゥラか? 彼奴は、 ……『今晩殺されるかも』と言っていた」 (?19) 2021/04/21(Wed) 17:07:59 |
【恋】 赤い靴 キファ「ヌンキはこう言っている。 『5人以上? それは……犯人2名、そこに与する1名、 キファと同じ力を持つ裏切りの術師2名……ということかな。 ほかにも裏切り者がいるのかい?』 吾もそこは気になるな。 歓談で”クロ”を引いたら困る。……答えよ」 (?20) 2021/04/21(Wed) 17:10:22 |
【恋】 赤い靴 キファ「アンタレスの殺害に与したのは……、 表向き、ヘイズ、シトゥラ、 それからヌンキだったな。 吾らは裏方に過ぎぬ。……ふ」 自嘲的な笑いが響く。 「吾の思考を告げなければならぬ点が、幾つかあるな。 一つずつ話していこう」 → (?23) 2021/04/21(Wed) 17:46:04 |
【恋】 赤い靴 キファ「ひとつ。吾は、 おまえが”犯人側”になっても 良いとすら考えている それならば、もう事件の解決などどうでも良い 」「吾は確かに、心底から事件の解決を願っていた。 そういう人間だった。 ……でもな。おまえが無事で、幸福であることが。 吾にとっては今、一番大事なのだ。 どうしてもというのなら、 吾が犯人側に与したって構わない 」 (?24) 2021/04/21(Wed) 17:49:10 |
【恋】 赤い靴 キファ「ヌンキには、すまぬと思っている。 無論、おまえとて。 自らの正義の為に行動したのだろう。 そしてサダルの最終目的は、この事件を解決することではない。 その過程で、このような所業をする必要があったというだけ。 だが、アンタレスの殺害を頼んだのは吾らでもあるから。 故、吾らが犯人側になっても、 吾はヌンキを誘わぬ。 おまえに罪を背負わせぬ。 おまえ自身の意志で行動せよ」 「無論、この話は ”吾らが本当に犯人側に着いたら”という仮定の話だ」 (?25) 2021/04/21(Wed) 17:53:29 |
【恋】 赤い靴 キファ ……だが、その時は。 ”自分たちにとって”、ヌンキはスパイと同様の存在になる。 目的の阻害に繋がる。 仮定の話はやめよう。次だ。 「吾は、奴らが”暗殺”を用いてくると思っている。 何故なら、我々は仮にもギルド代表。 戦闘能力が高い人間もいる。 故、実行犯は一人と予想する。 1人ならば対処も容易。 ……『狛犬』のカウスだって居るのだから」 だが果たして、そう簡単に彼らの目的を阻害出来るのだろうか。 キファの予想は、予想に過ぎない。 → (?26) 2021/04/21(Wed) 17:58:04 |
【恋】 赤い靴 キファ「次。 吾々はこれからどう動くべきかの提案だ」 沈黙。 「……──吾々は、生きてさえ居れば良い。 すべてが血の海に染まろうと。 最後までこの場に立っていたのなら……。 吾々の、勝ちだ 」キファは今、恐ろしいことを口にしている。 「故、吾らは”犯人側”に着き。 彼らを誘導して、吾々からヘイトを逸らし。 謀略知略を巡らせて。 ”一般市民側”側に、事件の解決を促し。 ”一般市民側”に、”犯人側”達を倒して貰うことを提案する 」 (?27) 2021/04/21(Wed) 18:01:36 |
【恋】 赤い靴 キファ「……サダル。吾と一緒に夜明けを見よう」 「ヌンキ」 「すまぬ」 これは念話だ。 サダルの星の力が繋げている。 キファの表情は、見えない。 (?28) 2021/04/21(Wed) 18:02:49 |
【恋】 赤い靴 キファ「無論、吾も無駄な死は望まぬ。 だが。 ……ふふ、こんなこと。 前の吾なら思いもしなかった。 制するべき人間だと思ったことだろう」 「ふ。駄目か? ……駄目なら、今。 どうか、吾を止めてくれ」 (?31) 2021/04/21(Wed) 18:16:22 |
キファは、面白そうなことをしている二人にうずうずしている。 (a95) 2021/04/21(Wed) 18:17:20 |
キファは、自分も混ざりたいと思っている。 (a96) 2021/04/21(Wed) 18:17:33 |
【恋】 赤い靴 キファ「…………」 キファの念話は、一度静かになった。 それから、こう続く。 「ヌンキから耳打ちだ。こういう訳らしい」 キファは、彼の言葉をそのままサダルに送る。 ”『もし……そういう時がきたならば。』 少しの間。 『その時は、迷わず俺を殺せ』 そう、耳打ちするだろう。 俺は、騎士であることをやめることはできない。 裏切ることも出来ない。 だけど自身の死以上に望むのは、あなた達二人の生なのだ。” → (?33) 2021/04/21(Wed) 18:34:36 |
【恋】 赤い靴 キファ「……くく。 ふ、は。あはは。あっはっは。 ──吾ら、全員おかしくなってしまったな! 」……理解しているのだ、きっと。 この声が聞こえる誰もが、こう思っている。 自分たちの行いに、正義なんざありゃしない。 (?34) 2021/04/21(Wed) 18:35:53 |
【恋】 赤い靴 キファ「…………」 「ヌンキよ。聞こえているのだろう? これは、吾に遺された善性に沿って、言う。 吾らに不利になると分かっていて、言う」 「吾らに従うのなら、 吾らはおまえを駒のように扱うことだろう。 ……本当に、それで良いのか。 無論、吾らを邪魔するのなら相応の対応をしよう。 でも。……本当に、そうやって死んでいいのか。 そうやって死ぬのが、おまえの望みか。 どうかよく考えろ。吾らはすぐに動くわけじゃない」 (?35) 2021/04/21(Wed) 18:45:00 |
キファは、いつかにヌンキへ祈った。どうか、善い選択を。 (a100) 2021/04/21(Wed) 18:49:10 |
【人】 赤い靴 キファ>>134 キファ キファは、ビクっとなった。 「アンタレスは見つからんか。ふむ……」 ・・・・ 「まあいい。 恋バナの内容か。やっぱり〜? 好きな人の、好きなポイント……カナッ……♡」 キファは、思ったよりおしまいだった。 瞳を蕩けさせて、急に恋するジュブナイルになった。 「純朴なのに、時折見せる聡さが好きだっ……。 はぁああん♡ 少し揶揄ってやれば、 きっと好い反応をする……♡ あの甘いマスク♡好きだっ。 太眉、太眉が堪らん。顔が良いっ♡ 彼奴の好きなところは一杯あるが、 吾ばかり話していてもつまらんだろう。 おまえはどうだ?」 (143) 2021/04/21(Wed) 19:03:34 |
【人】 赤い靴 キファ>>137 ルヘナ 「どの口が。 ”誠実”な人間が、『吾を汚す』だなんて 言葉を用いるとは思えんな」 くすくす、と口元を隠して笑う。 キファは笑った。常、表情を崩さぬキファが。 宛ら、何かの契約でも結ぶかのように。 あなたを真似てクッキーを手に取り、呑み込む。 しかし、あなたの品は良いがどこか野性的な戴き方ではない。 甘ったるい舌触りを、一口々味わうように食べてやる。 「乗った。 なれば親交を深めるために、 改めて自己紹介をしておこう」 「吾は占術『運否天賦』が代表にして、ギルドマスター。 233歳。占い師であり、仙人を目指す道士である。 好むは不老不死と彼ピ、嫌うは死の先の虚無。 ──名を、キファと云う。よろしく」 (144) 2021/04/21(Wed) 19:34:55 |
赤い靴 キファは、メモを貼った。 (a105) 2021/04/21(Wed) 20:45:47 |
【恋】 赤い靴 キファ『キファ、俺は……。 すまない、少しだけ考える時間が欲しい。 人形じゃないと、ありがとう』 問いから暫く間を置いて、そう耳打ちした。 (?37) 2021/04/21(Wed) 21:01:24 |
赤い靴 キファは、メモを貼った。 (a121) 2021/04/22(Thu) 1:28:20 |
【恋】 赤い靴 キファ「新しい台本だって?」 まずは、あなたの問いに答える。 「……吾は……、分からぬ。 吾は、台本作りに造詣が深くない故。 おまえの思う通りにするが善い。 吾は、おまえと一緒に居れるのなら何だってよいのだから。 おまえも考えなしに今の問いを口にしたのではあるまい?」 恋は盲目だった。 続いて、悪戯っぽく訊ねた。 それはまるで、誕生日プレゼントを訊ねられた 恋人のような声色。 「……あぁでも、吾が気に入る台本について、聞いておきたいな。 まだ内緒か?」 (?41) 2021/04/22(Thu) 16:06:45 |
【人】 赤い靴 キファ>>191 ゲイザー 「──ふぅむ……」 あなたなら。 あなたなら、話していいと思った。 自分と同じく、狂愛と呼んだって構わない 愛を持つあなたなら。 それはきっと、常のキファならば選ばぬ行動だった。 何故なら、それは己が危険に繋がるからだ。 でも、キファは口にした。 「吾もだ。吾も……彼奴の為なら、何だってできる。 吾はサダルの為なら、何をしたって構わない。 ……──吾々は、生きてさえ居れば良い。 すべてが血の海に染まろうと。 吾は今目の前にいるおまえだって、 手に掛けることが出来る」 恋の相談ができる友達は、年頃の少女なら 誰だって欲しがるものだろう? 「うむ! 僥倖。 吾はおまえの恋を肯定する。 吾々、オソロッチだな!」 (208) 2021/04/22(Thu) 17:02:13 |
【恋】 赤い靴 キファ「ふむ? ああ、分かった。 おまえがそう言うなら、 吾は部屋で待っていよう。 それまでに推敲しておくのだぞ? ところで──」 「えっ。むぅ……だめか? お預けか? でも、情動に耐えるおまえは好ましい。 故。許す。むぅ…………」 (?43) 2021/04/22(Thu) 17:09:31 |
キファは、むぅ……。 (a133) 2021/04/22(Thu) 17:26:36 |
【人】 赤い靴 キファ>>209 ゲイザー 「……ふふ。ふ。 『世界の全てを敵に回してもいい』。 ロマンチックな言葉だな」 果たして。二人の間で行われる会話は、 決して万人に受け入れられるものではあるまい。 されど、彼女たちにとっては。 ”それが自分たちの選んだ使命”だった。 キファは、死ぬのが怖い。 キファは死にたくないから、永きを生きた。 死にたくないから、対策を取る。 ……でも、それはきっと完璧じゃない。 そしてそれは同時に、誰かの意志を手折るものだ。 人はいつか死ぬ。 キファが死んだとき。 彼女は、きっと今までの全ての報いを受けるのだろう。 → (220) 2021/04/22(Thu) 20:39:20 |
【人】 赤い靴 キファ>>210 ゲイザー 「覚えたぞ、その言葉」 "もし万が一、キファさんの決意が揺らいだとしたら" "──その時点で、貴方の負けです" "私のような想いを貫く覚悟を決めた人に貫かれて終わりです" ゲイザーの愛は、万人に受け入れられるものではあるまい。 だけどきっと、その分だけ。誰よりも、まっすぐだ。 ……ゲイザーに全てを白状しようとした。 例え彼女と道を分かとうとも。 それがきっと、友達として有るべき形なのだと。 自分達恋人は、自分達が生き残るために行動する。 誰かを騙したって良い。手を血に汚したって良い。 あなたの恋人も、危険に晒すかもしれないということ。 やめた。 キファが優先すべきはゲイザーへの友情ではない。 サダルへの愛情なのだ。 ”前”のあなただって、きっとそうするだろう? → (222) 2021/04/22(Thu) 21:02:51 |
【恋】 赤い靴 キファ「さて、どうだかな。 ヌンキは吾々がどれだけイチャイチャしようとも、 気にしないだろうよ。 ……ふむ。あやつは良く頑張ってくれている。 後で、贈り物でもしてやろうか……。 どうした〜? サダル。 吾の可愛い声を、おまえだけのものにしてやりたいのか〜?」 さて、どうだろう。 この会議には多種多様な人間が居る。 それこそ見てくれは子供だけれど、 中身はとうに大人なこの少女だとか。 (?45) 2021/04/22(Thu) 22:25:24 |
【恋】 赤い靴 キファ「阿呆。それは……吾が、恋をしているからだ。 吾はおまえに恋をしてから、ヘンになってしまった。 でもほんとの吾は、おまえよりもっと歳上なんだぞ。 酸いも甘いも知っている」 キファはむくれるような声色だ。 イチャ……イチャ……。 (?46) 2021/04/22(Thu) 22:27:14 |
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