人狼物語 三日月国


42 【突発完全RP村】実になりてこそ、恋ひまさりけれ【誰歓】R18

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視点:


【人】 空腹な迷い人 レックス

― 約束の刻 ―

豪奢な椅子。
赤のベルベットの上に、腰を下ろし
優雅にカップを傾けている一人の魔女は、緩く口元を綻ばせる。

 
『また、この時がやってきたわね
 ねぇ、可愛いミケ……いつぶりだったかしら?』


傍らの愛らしい下僕に視線をやると、
蒼い瞳が細められた。

語りかける声色は、優し気で
恐ろしい魔女のものとは思えないものだった。

魔女の傍らに、揺らめいていた1匹の紅い蝶に、
何処からともなく現れた、無数の同じ紅い蝶が集まると
それは人の形に姿を変える。

 『魔女様、魔女様、グロリア様!
  ミケもね、覚えてないの、ごめんなさい
  だから、いっぱいいっぱい、昔のことだよ!』


ぴょこんと頭の上の猫の耳を揺らしながら、
たどたどしく告げるのは、
(14) 2020/09/18(Fri) 20:24:36

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 『そうね、前のゲームがいつだったか
  昔過ぎて、忘れてしまったわ

  弟子ももう、ここにはいないし
  まぁ、覚えていないのだから、仕方がないわね』



優しく白い毛並を撫でながら、
魔女はどうでもいいと言うように、ただ笑った。

 
『さぁ、ミケ、お客様を迎える準備をして頂戴』


 『魔女様、魔女様、グロリア様!
  かしこまり〜なのです!!』


嬉しそうにぴょんと飛ぶと、
白い猫の使い魔は、再び紅い蝶へと姿を変えて
館のどこかへと消えた。
(15) 2020/09/18(Fri) 20:24:39

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 
 ゴーーーーーン
 
          ゴーーーーーン

 
 
(16) 2020/09/18(Fri) 20:24:42

【人】 空腹な迷い人 レックス

再び、鐘の音が鳴り響く。
鬼の青年以外の客人たちを呼ぶ為に

魔女は、一人、部屋の中。
時を刻まない振り子時計を見上げた。

文字盤を開けば、そこには大きな砂時計が一つ。
さらさらと砂が落ち続けている。

だけど、もう砂は残り僅か。

 『最後の"ゲーム"になるのかしら
  それとも、続けされてくれるのかしら

           ――――ねぇ、ベネット?』


静かに閉じられた蒼い瞳。
脳裏に浮かぶは、一人の男の顔。

ただの娘が、魔女になったあの日。
男が約束した言葉を、今でも覚えている。

砂時計をひっくり返すには、
彼の命を使うしかない。
(17) 2020/09/18(Fri) 20:24:44

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 
 『100度、命を捧げて、君を必ず取り戻す』

 
 
(18) 2020/09/18(Fri) 20:24:47

【人】 空腹な迷い人 レックス

  
 
魔女になった とき

人ではなくなった瞬間に、彼の記憶からも
ただの娘のことは消えたはずなのに

何度も、何度も、この砂時計をひっくり返すために
彼はこの時計館にやってくる。

青年、少年、少女
時に老婆や、老人だったこともある

何度も生まれ変わる度、魔女のために命を捧げる

 『ねぇ、知っていたかしら?

         今回が――――
100度目
なのよ?』


愛しげに砂時計を撫でる
命を吸う度に、赤く、紅く、朱く、染まっていく砂。

  魔女は、恋をしない
  魔女は、愛さない


それは、愛して、愛しく想って、涙を零せば
もう、魔女ではいられなくなるから
(19) 2020/09/18(Fri) 20:24:50

【人】 空腹な迷い人 レックス

自分がなぜ魔女になったかすら、
遠い記憶すぎて思い出せないのに
彼との約束だけは、なぜか憶えているのは、なぜなのか

今はまだ、理解できない
――理解してはいけない

100度目を迎えたら、どうなるかも分からない

彼がかつての魔女に何を願ったのか
私がかつての魔女に何を願ったのか

今はまだ、――――思い出せないから

 『ミケが、お客様をもてなしてくれているようね
  さぁて、今回の"ゲーム"は、何人生き残るかしらね』


館の魔法が発動する気配を感じて、表情は魔女のものに変わる
残忍に、残酷に、冷たく、美しく、魔女は――嗤った*
(20) 2020/09/18(Fri) 20:24:53

【人】 空腹な迷い人 レックス

― 大広間 ―
[ 二度目の鐘が鳴り響き、
 やがて人の気配が館の中へと消えて行くのを感じる。

 他の参加者が来たのだろう。
 さて、自分は何番目の客人か
――本当は一番なのだけど


 大広間の扉を潜れば、そこに先程の猫の少女が立っていた。]
(21) 2020/09/18(Fri) 22:39:36

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 『ようこそ、時計館へ
  えーっと、お客様に当館の主、
  時の魔女グロリア・べアトリクスより、贈り物です

  えと、お部屋の鍵だよ!!
  魔女様は、次の鐘がなったら、みんなに会うんだって!

  だから、それまでお部屋でも、この部屋でも
  お庭や図書室、好きなところで待っていてね!!』


[ だんだん言葉遣いが戻っていることに気づかずに
 無邪気に愛らしく少女は、そう案内をする。

 鍵は、少女と客人の目の前をふわふわと漂っている。
 金色の豪奢な飾りがついたその鍵には、
 1から11までの数字が記されていた。

 少女は、その鍵が2階の客間の鍵であることを告げる。

 客人の問いにいくつか答え終えれば、
 すぐにその場を立ち去って、忙しそうに
 大広間にお菓子を置いたり、お茶を出したりせっせと
 もてなそうと一生懸命働く姿は、まぁ、健気で可愛らしい。]
(22) 2020/09/18(Fri) 22:39:38

【人】 空腹な迷い人 レックス


  僕は、この鍵を……宜しくね、ミケ

[ まるで初めて会ったかのように挨拶すれば、
 大広間のソファに腰かけた。
 
 幾人かの先客と、会話をしつつ、
 "ゲーム"が始まるのを待っている。

 ――――さて、今回の"ゲーム"はどんなものなのか。**]
(23) 2020/09/18(Fri) 22:39:40

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 
 ゴーーーーーン
 
          ゴーーーーーン

 
 
(37) 2020/09/19(Sat) 19:27:29

【人】 空腹な迷い人 レックス

― 謁見室 ―

[ 三度目の鐘が鳴り響く。
 客人のもとに舞い降りた紅い蝶の招待状。

 謁見室に集めれた客人たち。
 様々な思惑をその胸の内に秘めて、
 今は、魔女の訪れを待っている。

 客人たちの中にベネットもいた。
 しがない本屋と名乗った男は、
 人好きのする笑顔の爽やかな男だった。

 彼を殺すことが、条件に含まれている。
 少し憂鬱だが、人を殺すなんて、初めてではない。
 ――――願いを叶える為なら、悪魔にでもなろう
            
何せ、元々鬼なのだから
]
(38) 2020/09/19(Sat) 19:27:31

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 謁見室で語られたのは、魔女との"ゲーム"のこと。
 
 客人たちの中に隠れた魔女を探し出すゲームに
 勝利すれば、願いを叶えてくれるなのだろ言う。

      
"隠れ鬼"


 あぁ、嫌なゲームをする。
 殺す相手は投票で決めるらしい。

 与えられた懐中時計で、
 部屋番号に対応したものに投票できる。
 
 大広間の大時計で18時に投票結果が発表され、
 選ばれたものを殺さなければいけない。

 魔女は、投票以外でも殺しても構わないと言っていたが
 投票されてもいけないが、ベネットも殺さねば。

 悩んでいると、ふいに耳元に囁く声]
(39) 2020/09/19(Sat) 19:27:35

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 
 
  『ふふふ、お前が鬼よ、ぴったりでしょう?』

 
 
 
(40) 2020/09/19(Sat) 19:27:38

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 大きく息を吐く。
 ぴったりすぎて、笑えてくるが、
 ――――これを悟られてはいけない。

 他のゲーム参加者を欺き、利用して、――生き残らなければ

 3日間生き残ること
 ベネットを殺すこと


 最悪、この2つだけは、満たそう。
 心の奥でそう呟けば、鐘が鳴る。]
(41) 2020/09/19(Sat) 19:27:39

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 
 ゴーーーーーン
 
          ゴーーーーーン

 
 
(42) 2020/09/19(Sat) 19:27:42

【人】 空腹な迷い人 レックス

  
 
 
   もういいかい?

             ――――もういいよ

 
  
(43) 2020/09/19(Sat) 19:27:44

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 
 
      
―― 
時計館の魔女
 ――

 
 
  
 
 
(44) 2020/09/19(Sat) 19:28:28

【人】 空腹な迷い人 レックス

     
 
 
   
ゲーム

   隠れ鬼の始まりを告げる、――――鐘がなった
 
 
  
 
  
(45) 2020/09/19(Sat) 19:28:32

【人】 空腹な迷い人 レックス

― 鬼の夢 ―

[ 深く深く眠りに落ちていた頃。
 ゲームの合間の、ひと時の休息時間。

 それは、過去か、現在か、はたまた未来か。
 
 夢の狭間で垣間見える風景は、
 懐かしいような、見覚えがないような。

 不思議な光景だった。
 ただ、これは"夢"だと、はっきりと理解していた。
 
 これは"夢"だから、
 いつか必ず、現実に戻らなければいけないものだと]

  
(46) 2020/09/20(Sun) 21:53:01

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 『
    天使様も、神様も信じてない
    だけど、君のことは信じているよ
                     』


 『 
    "ただの娘"で、いたかった
    だけど、神様は
    私を"ただの娘"として生んでくれなかった
                        』
(47) 2020/09/20(Sun) 21:53:04

【人】 空腹な迷い人 レックス

 
 『 
    
愛も恋も、知らない

    
だけど、――――のことは、嫌いじゃない

                          』
(48) 2020/09/20(Sun) 21:53:09

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 手を伸ばした。
 愛しい人の背中が見える。

 黒い髪が、風にさらさらと靡いている。

 金の髪が、陽にきらきらと煌めている。


 振り返った彼女は、野花のような愛らしい笑みを浮かべて

 振り返った彼女は、野薔薇のように可憐な笑みを浮かべて


 白く細いその手をとって、そっと抱きしめた。

 柔らかな感触、甘い匂い
――不思議と食欲は湧かない


 鬼の嗅覚を擽る甘美な匂いに、鼓動が速くなるのに
 
獣の


 ただ胸に抱くのは、狂おしい程の愛しさ。

 やっと、この手にできた喜び。
 やっと、 たどりついた歓び。

 押し寄せる感情に飲み込まれていった。]
(49) 2020/09/20(Sun) 21:53:15

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ これは"夢"だ
 誰の夢かも分からない。

 "食事"をした時に、たまに見る夢にも似ていたが
 ここが魔女の領域だからか、いつもよりはっきりとしていた。

 まるで自分自身が当事者のような気持ちにさせる。

 過去なのか、未来なのか。
 混ざった想いは、融けあって
 どちらが頂いていた想いかも分からなくなる。]
(50) 2020/09/20(Sun) 21:53:23

【人】 空腹な迷い人 レックス


『 
    これは夢よ、これはお前の感情ではない
    だから、今は眠りなさい

    もっと深く、今は何も考えないでいいのよ
    
    さぁさ、眠りなさい
    哀れで愛しい鬼よ、眠りなさい
                          』
(51) 2020/09/20(Sun) 21:53:25

【人】 空腹な迷い人 レックス

[ 頭の中で、静かに歌うように魔女が言う。
 魔女の癖に、子どもを寝かしつける母のような声色で

 だけど、身体は勝手にその言葉に従う。
 もっと、深く眠りに落ちていく。

 夢すら見ない程に、深い眠りに
 ――――あぁ、まだ"ゲーム"は始まったばかり**]
(52) 2020/09/20(Sun) 21:53:27