人狼物語 三日月国


104 【R18G】異能遣い達の体育祭前!【身内】

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視点:



「寒いからって、ねぇ。
 恥じらいと躊躇いは常設しておきなよ」

仕方ないと言いたげに抱き寄せた。


「だから運動するのが良いんだろうけどさ。寒くなっても運動しろって言うのはそういうことなんだし。
 勘違いされてコクられたらめんどくない?」

筋トレなり室内トレーニングなりすればいいのに。竹村茜は部活で回せるから体作りは容易いものの、相手はそうでもないだろうし。


「それはまあえらい」

なんだかんだで運動を面倒くさがるよりずっと良いし、女子の鏡だ。

「まあ、うん。相手によるけどさ。断る場合は労力がダルいし。
 私も寒いのが特別得意って訳でもないけど。冷たいのになれてるからいいやってくらいで」

よしよしと撫でてやる。


「義務でもなきゃ私はやらないだろうからやっぱりそこは尊敬するかも。
 …………さわる」

抱きついているから触れる境界もだいぶゆるい。両手で二の腕を揉むように確かめた。

「絵莉は人当たりが良いから経験豊富そうだよね。
 暑苦しいのはやだけどね」

お返しに冷たい手で頬をむにむにしてやる。


「そういうところは素直に羨ましいな」

体の調整と、当人が以前言ったとおり手入れの行き届いた肌触り。竹村茜はスポーツをしている手前、もう少し色づけば健康的なのに、と思うものの。
持ち前の明るさでカバーしきれるのだからこれで良いのかと思う。

「ふーん、緩ませれば吐いてくれないかなー」

むにむにと頬や耳を両手で撫でる。彼女のお陰で冷たい手もだんだん暖まってきた。
きりのいいタイミングで離すことだろう。


「それくらいはいるんだ。絵莉ともあんまりそういう話はしないからなんか新鮮だけど……そこそこ豊富な方じゃない」


「私の方がそんなに頓着しないから話すこともないからね。
 今はいないかな。まあわるくないんじゃない、みたいなのはあったけど、そういうのが長続きしたことないし……。絵莉こそ今はどうなのよ」


「まあ絵莉の言う通り。今のうちに色々遊んで経験しといてパターン掴むのが良いのかもね。こういうこというとビッチかよって弄くられそうだけどさ。
 面倒くさいんだけど……別に物臭ってわけじゃないし。リードしてくれるならそのほうが楽とは思う。

 そっか。体育祭がきっかけで付き合う〜みたいなのもいたらしいし、面白い出会いでもあるといいね」

 鏡沼

なるほどこれが夢女子垂涎のシチュエーション、壁ドン。
確かに胸が高鳴るね。
恐怖で。


「何を…… 話せば……。
 ぼくを………… 異能…………?」

しかもやっぱり異能の話じゃないか。
これあれじゃない? 全部口を割らされた後に、このことを黙っていてほしければ……みたいにさあ! みたいにさああ!!
いやそんなことないか。(テンション↓)

おかしな連中だらけなこの学校だけど、さすがにまともな人間もそれなりには……いる……はず……
わざわざぼくを追いかけるような人間がまともか??(テンション↓↓↓)

もうだめだ。おしまいだ。

「…………なんでも………… 話します…………
 助けて………… ください…………」

近くでまた悲鳴が聞こえた。
ぼくのせいじゃない。そう信じるしかない。

「それもそうか。身の振り方の参考にするよ。

 恋路って言ってもまず相手の目処もないんだけどね」

我ながらつまらない学生生活を送っていると実感する。

世良
「じゃあ川柳ってことで」

手遊びや動きが増えるのは癖なのだろうか。
いじられたくなかったらそれください、と飴玉を要求した後輩。イチゴの香りが心地よい。

「水泳は普段の調子で行けるし……だから考えることはそんなに多くないですよ。
 体の良い言い訳っぽい……。
 ……雪もそうだし、最近は暴走騒ぎもあるし、色々危ういですよね。怪我したら何とかしてくださいね」

 鏡沼

あっ。異能バレてる。
あっ。なんでもって言っちまった。
あっ。なんかヤバい雰囲気。

コワイ感じのする先輩に壁ドンされて問い詰められれば、抵抗のしようがない。
ボコられるのとヤられるのってどっちのほうが辛いんだろう。痛いのは嫌だな。……なんて余計なこと考えているもんだから返答も説明も遅いのなんの。

「あ…… う………… えっ…………」

誰か呼んでもいいか、の答えを返す前に人が呼ばれた。
いつものことなのでもはや気にはしていないが、来る人によってはまた転移が起こるかもしれない。それはまずい。ので。

「アノ………… 
 何か…… 異能で………… できません、か…………」

唯一の逃げ道。
こちらの問題が異能によって起こっているのだから、それを捩じ伏せる方法も多分異能にしかない。
恐る恐る提案してみるも、怖いので視線は他所を向いたまま。

世良
「どうも」

イチゴの飴を受け取り、雑然と口に放る。

「怪我しないようスポーツマンシップに則って、正々堂々安全に。
 マネージャーだからそういうのが敏感になるのは分かりますけど、選手だって怪我には怯えるものですよ。普段運動してない人たちはどうだか知らないですけど。
 一時の感情で一生モノの怪我や爆弾抱えてたらバカみたいじゃないですか。少なくとも私は大丈夫……って慢心するのもダメですけど、意識はしておきます」

笹原
「じゃあ練習に付き合ってよダーリン。カラオケとかごはんとか。ロープレでもいいし」

それで追加で楽しむことが出来るのなら、二人にとってはWinWinだ。