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【人】 充溢 バレンタインそこまで気怠そうに押し黙っていた少年は、 辺りの話題を聞いてやっと口を開く。 「──……あんまり高すぎると。 頭をぶつけるようになる。から……、 ……頭をぶつけないように、気をつけられる者だけが。 高みを目指して、好き嫌いせず……食べられるんだ」 「……僕はいつでも……気を付けている……」 年齢にしては高身長とはいえ、 まだまだ伸びる気でいるようだ。 (56) 2022/04/29(Fri) 23:11:21 |
【人】 充溢 バレンタインその名前を聞いて、辺りを見渡し。 今の今まで気づいていなかったのか、 ようやく怪訝そうに首を傾げて、うーんと唸った。 「ジャステシアさんは……いないのか。 ……様子を見たら……先生に。うん……」 まあ体調不良なのでは、と片付けて頷く。 「……ああでも、そういえば……」 何か思い当たることがあったのか、 顔をあげてそう呟けば、 「僕もわりと好き嫌いをしていたけれど…… 今は結構伸びている。……から…… いつかのタイミングで……急に伸びるかも、よ」 なぜか身長の話題を引き摺っていた。 (66) 2022/04/29(Fri) 23:33:40 |
【人】 充溢 バレンタイン右をみて、左をみて、 自分の食べるペースが周りよりも遅いことに気づき、 気持ち、ほんの早歩きぐらいで食を進めて。 食後の、ミルクをたっぷり入れたコーヒーくらいは、 ゆっくり楽しみたいものだから。 「……」 半目でパンをもそもそと食らって、 とても急いでいるようには見えない仕草で、 朝食の時間はゆるりと過ぎていく。 (72) 2022/04/30(Sat) 0:03:46 |
【人】 充溢 バレンタイン「……うん……」 微かに唸る。 普段なら気にすることはなかったけど。 「寂しいかは分からないけど…… そうだな……ジャステシアさんみたいに…… 少し、心配に思うかもしれない。 ……慣れの問題なのは、分かっているけれど……」 今日は一人、食堂に現れていない子もいるから。 「僕は。できれば朝は……みんなの顔が見たい。 ……僕のいち意見だから…… 不快ならば……、気にすることはないが……」 とはいえ、いつも眠たげにしているのに いつどうやって皆の顔を見ているかは疑問だったが。 両手で緩慢にコーヒーカップを持ち上げて啜る仕草は、どことなく滑稽ではあった。 (84) 2022/04/30(Sat) 2:10:54 |
【人】 充溢 バレンタイン怒号にほんのわずかに目が覚めたようで、 辺りを見回す仕草がはっきりとしていて。 うーん、と考え込むように瞼を降ろすと、 ──コップ一杯の水で、錠剤を飲み下した。 「……言葉選び……が、……」 二人の怒り任せを窘めるようで。 だけどそこに二人はもういない。 人の真意総てを察せるほど聡明ではないから、 謝りに行くべきとは言えないし、 どちらが間違っていたかなんて、考えるべきでもない。 「……普通に、なる……か」 未だ波打つコーヒーに視線を戻す。薬も飲んでしまったし、 これは部屋に持ち帰っておこう。 静かな問題児は、いつも通りの眠たげな表情をしている。 もしかすれば、対照的に冷め過ぎているほどに。 (93) 2022/04/30(Sat) 4:18:13 |
バレンタインは、僕も、高等部になったらあんな感じになるのだろうか。 (a19) 2022/04/30(Sat) 4:43:12 |
充溢 バレンタインは、メモを貼った。 (a23) 2022/04/30(Sat) 14:15:32 |
【人】 充溢 バレンタイン中庭の木陰に腰掛けて、幹に背中を預けぼんやりしているうちに、もう結構時間が過ぎていた。 悪戯なのかなんなのか、頭には帽子の上から花冠が飾られてあって、けれど今にも落ちてしまいそう。 「……」 読もうと思って持ってきた本は、風に吹かれ勝手に捲られていて。というか、どこまで読んだかわらなくなってしまった。 風の精が読むなら一言断りを入れてくれてもよかったのに。 そうして暫く本を見つめた後、鬱蒼と茂る森──ギムナジウムの校舎から離れたその先に、じっと視線を向ける。ジャステシアが食堂に姿を現さなかったから、噂話も一層耳にすることが増えた。 「仲良くはしなくても……いいから、 ……せめて、……いなくならなければ……」 朝のことを思い返しているのか、あるいは何か。ともかく、暫くはそこで何をするでもなく座っている。 (99) 2022/04/30(Sat) 15:06:51 |
【人】 充溢 バレンタイン>>104 トット 「晴れている天気……うん、心地いい。 雨も好きな方だけど…… 濡れるから外には……出られないしな……」 暖かくのどかな日和も勿論いいけど、 見た目に違わず暗く湿ったところも好き。 何より日光が眩しいから木陰にいるんだものな。 「動く、かあ……」 「病気を気にしなければ……できると思うけど…… そんなわけにもいかないから…… 難しいか、も……ごめん」 表情こそ堅いが僅かに斜め下に目を逸らす仕草は、 言葉通りどことなく申し訳なさそうに見える。 視線を戻した時、花冠がズレていることに気づいて、 ゆっくりと腕を伸ばしてはそれを直してあげて、 うん、と満足気に頷く。自分がよくされていることだ。 「そのかわり……話すことなら、いくらでも。 髪は……そうだな。特別な手入れはしてない、けど…… なんでかさらさらで……重くて、落ち着く。不思議」 (105) 2022/04/30(Sat) 16:54:27 |
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