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【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[瞬きして、心臓がびくりと跳ねるのを感じて 油断しきっていたせいでたちまち蕩かされていく。 薄く唇を開いて、彼の舌が潜り込んだら ぁ……、と力の抜けた声をあげて。 抱きしめる腕に思わず力が籠もっていた。 そうしてちゆも首を傾け、彼の味を深く知ろうとして。 人目も憚らず溶け合う熱に溺れてしまえば 離す頃には少し酸素の足りない頭がくらりと惑う。] ……ちゆだって、 [濡れた唇でいっそう甘い意地っ張りをして 離れるのも腕をほどくのも名残惜しいから ぎゅっと彼の胸に顔を埋めてみた。 あぁ、このまんま触れていたいなんて思いながら。] (250) 2021/07/04(Sun) 0:37:29 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里――えっ。 [程なくして、彼の言葉にぱっと顔を上げた。] えっ、と……いいんですか? せっかくホテルなのに外、って ……あ、ちゆはぜんぜん嬉しいんだけど! [デートは好き。恋人同士って感じがするから。 身体だけじゃなくて「好き」を言ってもらえるのは 愛されてるって思えて嬉しい。 でも――彼とこうして会ってるきっかけだって、 話に夢中で忘れてしまったわけじゃない。 だから、良いのかな、とか心配にはなる。] (251) 2021/07/04(Sun) 0:38:47 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[それで彼が頷いてくれたら遠慮するのはやめたけど 夜のお出かけについついはしゃぎそうになって。] アクアリウム!行きたいっ ふふ、デートなんて久しぶり。 [心惹かれた行き先を口にするやいなや、 彼がスマホを持つ手と反対側へと回り込み 答えを聞くよりはやく腕を組んでぴったり寄り添う。 じゃあ行きましょ、なんてせっかちに唆して 歩き出したら腕を掴んだ手はしれっと下の方へ。 彼の手元に辿り着いたら、当たり前みたいに指を絡める。 ――懐かしいってふいに思い出したのは、 *]深夜のドライブのことだった。 (252) 2021/07/04(Sun) 0:39:12 |
【人】 OL 奈々────303号室 私のおうち、来てもいいよ? もしヨウくんがいいなら、だけど。 [ チェックアウトした後も一緒に、と 言われると、ついつい口が軽く提案した。 一人暮らしだから別に問題ないし 彼が泊まってくれるなら濃密な夜希望。 10年分の思いをお互いに伝え合う時間としては 必須な時間なのである。 ] (253) 2021/07/04(Sun) 0:42:37 |
【人】 OL 奈々やだ、…可愛いって言い過ぎ…… 先生だなんてたいそうなものじゃないのにぃ。 [ 彼からも求められていることが、 ひしひしと彼女にも伝わる。 だからなのか、可愛いって言われるととくんと 胸が不整脈のように不規則に動いてしまう。 高校生の時、その変態性は実のところ 彼の前でもちらりと見せていた。 ぞくぞくする、そんな危ない橋を渡っていた。 彼が覚えていないなら、それでいいけれど。 例えば?彼に勉強を教えている時に ぷつんとブラウスの第3ボタンくらいと外したり。 ]* (254) 2021/07/04(Sun) 0:43:23 |
【人】 麻酔医 セナハラ[511号室 ノックの音が部屋に響く、まだ起きない。 人が入ってくる音に呟いた言葉、少し目が覚めて細い目をうっすらと開ける。 笑顔で出迎えて、相手が望むならハグでもしようかと思っていたのに失敗しちゃったな、と思いつつソファに座りなおす。 僕が動いたからか、荷物を置きそうになっていたからか謝られた声にその子 …女の子にしては声が低いし背もある、体のラインも丸くない。 カジュアルだけれどラフすぎない格好 知らない人と会うからか、色々考えて動く人なんだなあ、気を遣うタイプかな? 普段張りつめてるから甘えたいのかな?成程、可愛らしくわかりやすい ― 男の人 ―だけど] (255) 2021/07/04(Sun) 1:38:58 |
【人】 麻酔医 セナハラ[同性もありえるのかあ、このマッチングは、なんて 別に偏見はないけれど、生まれてこの方女の子としかお付き合いがないからか甘やかし方は男女代わりはなくていいのかなあ…] はい〜… あれ本名 あ、佐木くんだ。こんにちは〜 [と男の人という認識で止めて考えたからか、苗字で呼ばれれば思わず返事、次に疑問が浮かんだ。 あれ?僕甘味って名前で登録したような、間違って本名入れちゃったかな?苗字だしいっか、とどうでもいい事に素早く頭を回転させる。 いざ話をしようかと思い改めて相手の顔を認識しようと見れば、見知った顔で。同級生で同期の佐木くんがいた。 いつものようにそう呑気に笑い、偶然という彼の言葉に頷こうとして疑問が浮かぶ。] (256) 2021/07/04(Sun) 1:40:40 |
【人】 麻酔医 セナハラもしかして今日のお相手さん? [間違って部屋に入ってきたはない、なら答えはすぐに導き出せた] そっかそっか、甘えたな子は佐木くんか〜 救命行ってるもんね、お疲れ様 [まったく知らない相手の子がコミュニケーションが苦手な子だとどうしよう! なんてほんの少しだけ悩んでいたのもすぐに消えて知り合いなら話しやすいと喜び、立ち話もあれだからここにおいでと自分の隣を叩く。 広いソファだから余裕はまだまだある。 おいで なんて同期に普通なら使わないんだろうけれどこの部屋に来たならお互いの願望が一致している相手という事で、ならいいよねと。笑みを浮かべたまま彼が座るのを待って]* (257) 2021/07/04(Sun) 1:42:04 |
麻酔医 セナハラは、メモを貼った。 (a11) 2021/07/04(Sun) 1:53:13 |
麻酔医 セナハラは、メモを貼った。 (a12) 2021/07/04(Sun) 1:53:43 |
麻酔医 セナハラは、メモを貼った。 (a13) 2021/07/04(Sun) 1:53:52 |
【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙[こんなもんじゃない、って ちゆだって、って なんだかムキになったみたいに反論する千由里に 「へえ?」って片眉上げてみせる。 こういうところは子どもっぽいのに 時々見せる女の魅力が酷くアンバランス。 だからきっと、大人の男はほっとけなくなるんだ。 とっても可愛かったから、 離した唇で、もう一度軽くキスを落とすと さてさて、デートの提案を。] だって、「普通の幸せな恋」したいんでしょ? [突っ込んで、腰振って、乳舐めて 「はい、純愛」なんて、つまらない。 もっと俺に溺れて欲しい。 頭の中も腹の中も、 俺という存在でいっぱいになって もう俺しか見えないほどになって…… 俺が求めてる「愛」ってそういうもの。] (258) 2021/07/04(Sun) 3:00:48 |
【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙だって、俺がそうしたいんだ。 だから今回、ちゆは俺に振り回されたってことで。 [ね、って笑って、俺はわがままを言う。 そうして千由里が乗り気らしいなら 指輪の跡がある手で、手をそっと握り返して] じゃあ行こ、デート。 初デートだから、ちゆのこと、沢山教えて。 俺のことも知って欲しいし。 [とはいえ、あけすけに全部を晒け出すつもりは無い。 この特別な夜のための極上のスパイスを これから買い出しに行くだけのこと。] (259) 2021/07/04(Sun) 3:01:16 |
【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙 [だって、ほら。 俺は「リカちゃんパパ」なんだから。 一夜明ければシンデレラも家に帰るだろ? ならせっかくの舞踏会。 踊り明かさなきゃ勿体ない。] (260) 2021/07/04(Sun) 3:02:17 |
【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙[ホテルの外に出てタクシーをつかまえると 千由里と一緒にアクアリウムへ向かう。] 僕も久しぶりなんだ、アクアリウム。 水族館は昔付き合ってた彼女と一緒に 美ら海水族館行ったなぁ…… ジンベイザメがでっかくってさ。 [道中、そんなことを話したろう。 俺から千由里の「恋」の話も尋ねたりして。 だってこんなところに来てまで 「普通に幸せな恋」を求めるのって なんだか不思議な感じがしたからさ。 アートアクアリウムには 流石にジンベイザメはいなかったけれど、 一歩薄暗い館内に足を踏み入れると 大きな掛け軸を模した水槽の中、 黒い琉金がゆらゆらと長い尾を揺らしていた。 アートとアクアリウムの融合を謳うだけあって 見た目も美しい様々な金魚たちが光を纏い 趣向を凝らした水槽の中で泳いでいる。 二人で手を繋いで歩いていても この時期に長袖の千由里に誰も振り向かない。 周りのカップル達と同じように 俺たちふたり、恋し合ってるように見えるのか。] (261) 2021/07/04(Sun) 3:02:52 |
【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙ちゆ、はぐれないようにね。 [腕から指先までをしっかり絡めていれば はぐれるわけもないのに、 ついそんなことを言ってしまう。 途中、上開きの水槽の中に指を入れた 幼稚園くらいの子どもが、 こっぴどく母親に叱られていて…… 悲しげな、子ども特有のきりきりとした泣き声が 暗い館内に響いていた。 それを聞けば、つい、千由里と繋いだ手に きゅ、っと力が入る。] …………ごめんね、子どもが、苦手でさ。 [他の施設よりは子どもの来場者は少ないようだが それでも決してゼロじゃない。 ほの明かりに照らされた千由里の横顔に へにょ、と眉を下げてみせて。] (262) 2021/07/04(Sun) 3:11:25 |
【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙……ずっと僕だけ見てほしい、っていうの やっぱり無理な話なのかなぁ。 [ぽつり、弱音を吐いてしまった。 既婚者で、子どももいるってこと 明言も匂わせもしたくなかったはずなのに。] ……ちゆは、もし、幸せな恋をして…… その先、どうするの? 結婚が、したい? それとも、子どもが欲しい? [この子の目は、何を見すえているんだろ、って なんとなく聞きたいけど、聞くのが怖い。 でもつるりと滑らせた口はそのまま 押し込めていた疑問を吐き出してしまった。] (263) 2021/07/04(Sun) 3:23:20 |
【人】 リカちゃんパパ 敷島 虎牙[つい、じっと千由里の目を覗き込んで 問い掛けてしまった。 視界の端では、万華鏡の景色みたいに 金魚たちの長い尾が揺れている。 その美しさを表現するためだけの 狭いガラスのケースに押し込められた魚は 可哀想なのに、どうしてか魅惑的で。 人の流れに逆らい足を止め 俺は傍らの千由里の答えを待つ。]* (264) 2021/07/04(Sun) 3:38:35 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[愛されたくて、誰かの特別になりたくて、 普通の、幸せな恋がしたい。それが願い。 タイガさんの求める恋はどんなものだったか、 でも、彼の方からデートに誘ってくれたこと。 それは純粋に、純粋な「恋」の始まりみたいで どうしようもなく嬉しくなっちゃう。] ……ふふ、どうせならたくさん振り回してね。 ちゆはねぇ、フラペチーノ飲みたいなあ アイスカフェラテでもいいんだけど、 [だから手を繋いで、「教えて」って聞かれたことが嬉しくて 苦いのは嫌とかコンビニのレジ横のが案外おいしいとか ごくごく他愛ない話をしてみる。 そうしたら普通の恋人同士にも見えるんじゃないかって 彼とタクシーへ乗り込んだとき、 運転手さんの視線をちらっと窺ってみたり。] (265) 2021/07/04(Sun) 7:35:36 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里……そういえば、タイガさんっていくつなの? ちゆはね、水族館あんまり行ったことないから新鮮。 デートはなんか、ドライブばっかりだった気がする。 [金曜日の夜か休日だけ、たいてい遠くへ出かけていった。 もしも彼にその理由を聞かれるなら バレちゃダメだったからって嘘じゃない返事をした。 「ワケあり」なことは大人の彼なら感づいてしまったかな。 そういう火遊びするような子、幻滅しちゃうかな。 そんな気がかりと裏腹にちゆは平然と隣を歩く。 夜の街灯より暗く彩られた世界は幻想的で、 すごい、って思わず溜息を漏らした。] ねぇ、すっごく綺麗だね! [手は繋いだままで、彼より少し先を行く。 水槽の薄明かりを背負って振り返り、笑った。 きっとすれ違う誰もちゆ達のことを知らない。 だから手を繋いで歩いていたら、恋人にだって見えるよね。 ――今だけは恋人なんだって、幸せぶってみてもいいよね。] (266) 2021/07/04(Sun) 7:35:54 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里えへへ、ちゃんと繋いでますよーっ [はぐれないように、って言われたら 繋いだ指先にほんの少し力を込めてみようか。 ぴったり寄り添って歩いていれば ふと、どこかで甲高い鳴き声がした。 次第に近づいてきたそれは子どもの泣き声だった。 お母さんと、子ども。 二人の様子を見ていればつい足が止まりそうになった。 手にはさっきよりも力が込もるのを感じたけれど その瞬間は親子のやりとりに目を向けたままでいた。] (267) 2021/07/04(Sun) 7:36:47 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[ なんで怒られてるのかな、 悪いことしちゃったのかな 怒った顔のお母さん ……怖いな、 あんなに泣いてかわいそう。 ……かわいそう? お母さんとお出かけできるの羨ましい。 ちゆもあんな風にお出かけしたかった。 ちゆだったらもっと優しくするのにな こんな外で大声だしたりしないのに、 あんなに泣かせたりしないのに、 あぁ でも、 殺しちゃったからダメだね。 あの人の子ども。 あの人との子ども。 先生と、ちゆとの子ども ……死んじゃったけど。 あ なんか、お腹痛い。] (268) 2021/07/04(Sun) 7:37:30 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[ずきん、ってお腹の下の方が痛んだ気がした。 それから彼の謝る声がして顔を上げた。 子どもが苦手――そう言った彼が眉を下げるのを見れば 手を引いてさっさと親子の横を通り過ぎた。] ちゆも嫌いなんだ、子ども。 [子どもの泣き声が遠ざかって見えなくなった頃、 へらりと笑って彼の方を向いて言い放つ。 「苦手」じゃなくて「嫌い」 その言葉がもつトゲに自分じゃ気付けないでいた。 だってしょうがないじゃん、本心だもん。 ] (269) 2021/07/04(Sun) 7:37:53 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[それがタイガさんにどう思われたかは知らない。 もし軽蔑してる目をされたって、 たぶんちゆはヘラヘラと苦笑いするだけだけど。 静かになった館内で彼の口から聞いたのは、 やけに弱々しい台詞だった。 ずっと見て欲しい人がいるのかな。 いるとしたら――現在進行形だよね、それは。 彼女?それとも奥さん? 蓋を開けたいような開けたくないような躊躇いで それと同時に感じたのはシンパシーだった。] わかんないけど、自分だけ見ててほしいのはわかるよ。 ……ちゆならずっと、 タイガさんのこと見てるのにね! [一夜の関係に相応しく笑い飛ばしながら 口にした内容は全部本心だった。 叶うなら、ちゆはきっとそれを望む。 そしたらあの人のことも忘れられる気がした。 ] (270) 2021/07/04(Sun) 7:38:24 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[でも、その先の質問には答えあぐねて 真面目くさった顔で視線を水槽に移す。] ……先、かぁ。 [そんなの考えたことなかった。 普通の恋。――その先は、結婚? 困ったな、普通のお付き合いも結婚もわかんない。 好きな人といられたら、幸せ? 好きな人との子どもは嬉しい? あたし、あの時、逆らったら幸せになれてたの? ] (271) 2021/07/04(Sun) 7:39:02 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[人並みが通り過ぎる。 閉じ込められた金魚たちが悠々と泳ぐ。 でも、きっとここが彼らの居場所。 彼の方へ顔を戻せば、瞳にはちゆが映っていた。 薄暗がりの小さな鏡に気づいて、ふっと笑った。] 一緒にいられたら、なんでもいいかな 結婚してもしなくてもいい。 子どもは邪魔になるんだったらいらない。 ずっとちゆだけ愛してくれたらいいの。 [曖昧な答えは、彼の求める答えになれたかな。 それ以上は考えたこともないのが本音だった。 ずっと変わらずに「恋」ができたらそれでいい。 そしたらいつかは、きっとこんな長袖も着ずに済む。*] (272) 2021/07/04(Sun) 7:39:58 |
OL 奈々は、メモを貼った。 (a14) 2021/07/04(Sun) 8:05:46 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉[なに不自由なく過ごしてきた。 お父様も、お母様もやさしいし…大事にしてくれた。 いつだって、お父様の言うことも お母様の言うことも、正しかったの。 だから、これも当たり前のことだと思うのよ。 それ意外に道なんてあるわけないわ。 …わたしは、大学を卒業したら、 お父様の決めた方と、結婚をするのです。 だけどね、わたし、学んだの。 男性は、処女は、面倒なんですって。 生娘は相手にしないほうがいいんですって。 …お付き合いするお相手でもそうなのよ? ならば、結婚する女がそうなら?って。 だからね、わたし───] (273) 2021/07/04(Sun) 9:03:07 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉───ここ、よね? [タクシーで乗りつけた、ホテル。 予約サイトで指定されたのは「The Lapis」という 外資系大手の5つ星ホテル。 狭い部屋でも構わなかったから、とくに連絡は 入れていないけれど、さて、どんな部屋かしら。 すらりと伸びた足が自動で開いた黒いドアから 現れれば、くぐるようにして、外へ出る。 大きく構えたホテルを見上げて口端を上げれば お誕生日祝いでお父様に買っていただいた 華奢なヒールがこつん、とアスファルトを叩いた。 淡い色のラッフルスカートが揺れる。 絞られたウエストは細く、膝下に伸びたフレアを 際立たせていた。シフォンの袖は、その白く細い 腕をゆらゆらとちらつかせ、大きくあいた襟ぐりは 鎖骨と隆椎を晒していた。 染めたことのない柔らかな黒髪を耳にかけて、 その首筋を晒すように左肩へと全て流した頃 ちょうどフロントへとたどり着いただろうか。] (274) 2021/07/04(Sun) 9:03:31 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉失礼します、予約を… [そういってちらりとみた内手首の華奢な腕時計は まだまもなく13:00を指すところだった。 困ったように眉尻を下げて肩をすくめ、 フロント係に微笑みかければ。] …申し訳ありません、 すこし、早かったようですね。 [そう頭を下げれば、ちょうど13:00に 針がひとつ、うごいた。] (275) 2021/07/04(Sun) 9:04:00 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉* [あの日、あのサイトを教えてくれたのは、 友人だった。面白半分、冗談半分で 送ってくれたのかもしれないけれど、 わたしにとっては好機。 幸せになるために。 結婚したときに、旦那様を困らせないように。 わたしは───学ばなければと思った。] ・名前:廣岡 珠莉 ・性別:女性 ・連絡先:xxxxxxxxx@xxxxx.xx.xx ・願望:優しく教えてくださる先生にお会いしたい [そう書いて送るまでにそう時間はかからなかった。 後日、返ってきた返事には、安堵して。] * (276) 2021/07/04(Sun) 9:04:47 |
【人】 大学生 廣岡 珠莉[滑るように上がっていくエレベーターで たどり着いた目的階。 お相手の方はどんな方かしらと、 考えながら歩く廊下に人の影はない。 扉の前までくれば深呼吸───するけれど 受付は、きっと私の方が早かったはず。 なら、中はきっと無人ね、と笑んで カードキーで扉の施錠を解除し、開いた。]* (278) 2021/07/04(Sun) 9:20:55 |
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