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65 【ペアRP】記憶の鍵はどこ?【R18】
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[書斎のような場所に入った時、慣れてきたのもあり少し別に動いていた。ふと、自分のポケットに何かが入っているのに気づく。
……私の字の招待状。宛先は 『Amami Oda.』 ]
[私が失ったピースのどこかにこの人は いる。
ピースの外枠に追いやられた人は、まだ元の位置に当てはまらなくても、内側に入るものだと理解が出来た。
自分が残していた私の残滓を開いてみる。招待状はまた書けばいいだけだ。内容はいたって普通の誕生祝いの夜会への招待。これと言った手掛かりはない。
ただ、最後に小さく
なんて書かれている。
……どうにもしっくりこない。
私が男の人にこんな文章を書くことが、わからない。
友人関係ならまだわかるが父と婚約者の件を考えるとどうしたって恋愛をする自分なんて想像も出来ない。
ただの友人に頼むにしては、違和感のある書き方にただ混乱した。
あの声は言ったのは君の大切な人の記憶の一部を預かった。
その君は、私?
それとも……
どっちの意味なのか。
その答えを私は知らないといけない気がした。 ]
[かかった声に慌ててその手紙をしまい込んだ。
ペン? と周りを探す。
万年筆があって、慌ててとっさにそれを手にしたら……消えやがった
。
あれ? 今の鍵(偽)だった感じはあるが……あんな万年筆に見覚えはないぞ? 失くした記憶の欠片まで混ざっているなんて、わかるわけがない。どこまでもこの館の主は意地が悪い。
]
申し訳ありませんわ、こっちには見当たりません。
[そうこうしている内に相手は自分でペンを拾う事になる。
だから見なかった。気づけなかった。
アマミ殿が手にしたその本もまた
『鍵』である事に───
]
[書斎の奥にまだ扉があったから、私はそれを開く。]
……冗談だと言ってくれ…………。
[思わずつぶやいた言葉が素だったはもう仕方ないだろう。
目の前に広がった何百という本がつまった本棚がつまった巨大な図書館のような部屋。その本のいくつかが見ただけで『鍵かもしれない』と感じたのだから。
広すぎる。対象が多すぎる。だが触らない訳にいかない……。]
ええと、目の前にいくつか鍵らしきものはありそうですが……
申し訳ありません。少し休憩させてくださいませ……。
[動く前に流石に気力を戻したい。
返答がどうであれ私は御免なさい、と部屋にあった椅子を引いて座り込む。
……そういえば、ここまでアマミ殿が何かを手にして消える、という事がなかったし記憶が消えてないという判断はそれで多分平気だと思う。思うがちょっとだけ心配だった。]
アマミ殿、生憎でもなんでもなく記憶がなくなってないとおっしゃってましたが
昔の記憶は平気です?
ほら、そういった時期ならすぐ思い出せなくても不思議はないじゃないですか。
[自分が過去そうだったから心配だった。
踏み込むのに躊躇していた理由すら覚えていない。今まで問えなかったことも平気で口に出来る。]**
[追及こそされないが彼女は実に聡いとアマミはよく知っている
ならばアマミが何者であるかは、彼女もそのうち気づくことになるのだろう。
なにより、それをアマミが知ることは重要では無いのだ。]
あぁ、約束だ。
忘れたりするなよ?
[アマミはカーテシーをするクラヴィーアの頭をぽんと撫でようとする。
その様子は貴族らしく凛と振る舞う彼女と対照的に、砕けていた。]
それは...?
[クラヴィーアがガブリーシュの実を見つけた時、彼女はなにか思うところがあるような様子でその実を触れていた。
消えた途端に聞こえた笑い声は、彼女の様子を見ていたアマミの耳には届かない。
ピアノはアマミにはまるで思い当たる記憶が無いが、もしかしたら己と出会う前の彼女の記憶の中にあるのだろうか。
彼女があの島で失った記憶だとすれば、知る術は誰にも持ち合わせてない。
途中見た蝋燭や鞭をクラヴィーアが触れた時、アマミの中には嫌な予感が浮かんでいたが。それ以上を考えるのはやめることにした。
考えだすと、声の主を本気で殴り飛ばしてしまいそうになるからだ。]
[別々に行動をしていたために彼女が手紙の切れ端を見ていたことには気づかない。
そもそもそんな手紙を彼女が書き留めていてくれたことすら、アマミは知らないのだ。
彼女の誕生日が近いことを彼女から聞く機会はあったか、
なんにせよ誕生日はいつだったかと気になっていたのは本当のこと。
返事を求めてクラヴィーアの方へと目を向けると、見当たらないという返事が来る。
]
あぁわかった、気にしないでくれ。
[そう言ってアマミは自身で拾い上げたペンで空白のページに綴る。]
最愛なる君へ。
『Dear you, Klavier.』
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