人狼物語 三日月国


54 【半再演RP】異世界温泉物語【R18】

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【人】 図書館長 アザレア


 暖かさを享受できる幸せに抑圧された日常からの脱却か。
 時々難しい表現をするよな、きみは。
 ……だからきみのところには文学少年少女が多いのかな。
 言葉に興味を持たせるのが上手いのかもしれないな。

 教育係の鑑だね。


[単純に他の娯楽が少ないからと、近くに図書館があるからが
本に触れる最初の理由なのかかもしれないがそれだけなら、
触れてみて合わなければそこで終わる筈だ。

小さな利用者たちが足繁く通ってくるに至る経緯の謎に
きみを据えてみると案外しっくりきて
実際のところなんて知らないけれど、
ひとり、勝手に納得してしまった。

子供たちに言葉に親しむ切っ掛けを与えるきみは
わたしにひとを愛する切っ掛けを与えてくれたひとでもある。
そういえば話の切っ掛けを作るのも上手かったなぁなんて
いつもわたしの周りを賑やかにしてくれるのは
きみだったことを思い出す。]
(34) 2021/01/09(Sat) 8:50:07

【人】 図書館長 アザレア

[ただ愛するだけでなく
愛されることを上手く受け取る切っ掛けも
いつかきみが与えてくれるのだろうと
根拠もなく、確証もないのに何故だか納得できてしまった。

不安があるとすればその切っ掛けを活かせるかどうかだが、
きみは根気強いから一度で駄目でもまぁ大丈夫だろう、なんて
いつまでも付き合って貰うつもりでいる無意識の自分には
今はまだ気づいていない。

方向性に少々問題はあれどそれだって
与えられる愛情を受け取った上で
それが尽きることはないんだと疑わず
甘えている事に相違はないんだと
今はまだ、理解することもないけれど、

いずれ、気付ける日も来るだろう。
遠くない未来に、恐らくは。]
(35) 2021/01/09(Sat) 8:51:27

【人】 図書館長 アザレア

[確かめないと躊躇ってしまうきみと
確かめることで安心を得るわたしと
確かに似ているが、随分違うのに、
やっていることは同じなのだから不思議なものだ。

求めれば受け止めてくれることを
理解したらそこで満足してしまうわたしと
どこまで求めていいのかわからず
確かめている途中のきみとの間で
夫婦らしい行為はじつに半端なままになっている。

別段どこかを最後と定めてゴールを目指すものでもないが
何の障害もなくお互い合意の上なのにいつも
互が「途中」と感じている程度で終わる行為に
いい加減不安を抱かせているんじゃないかとは思う。

思いはするが、思うだけで。
なんとなく今まで来てしまったので。
今日こそは、と。思わなくもない。

きみもそう思っているのかと思うと割とそれだけで
興奮できてしまうので、別に難しいことではない。
変な見栄を張っているだけだ。

例えばそう、今こうして裸を晒す行為と同じに。]
(36) 2021/01/09(Sat) 8:52:00

【人】 図書館長 アザレア


 きみが恥じらう様は可愛らしくて、
 なんというか、とても、目の保養になるから
 これは理解しないままでいてくれて構わないが。

 ………しっているかい?
 こういうのは恥ずかしがった方が余計恥ずかしいんだ。

 嘘でも堂々としていたほうが案外気にされないものだと
 頭で理解しているからこその振る舞いというか……


[まぁ、つまりは。当然恥らいくらいはあるわけで。
けれど女性の抱くそれよりは随分緩いものだとは思う。
なんせ性的な目で見られる要素も機会も極端に少ない。
今現在肌を晒しただけで如何わしい目を向けられているきみと
わたしとの顕著な差がいい例だと思う。

恥じらう割にはその辺りへの危機感が
彼女の中で大分希薄なのが不思議でならない。
そういう視線に脅かされることなく
ここまで育ってこられたからなのか
無防備が過ぎて気付いていないだけなのかは
彼女の場合、なかなかに怪しいところだ。]
(37) 2021/01/09(Sat) 8:54:33

【人】 図書館長 アザレア



 きみは、きみ自身の魅力を
 もう少しくらいは理解したほうがいいと思うぞ?


[これからその魅力を遺憾無く発揮しようと企んでいるなんて
知る由もないから年頃に成長した娘を
心配する父親みたいな目線になった。

そういう目線こそが彼女の不安を更に煽るかもしれない
なんて、唐変木が気付くことはない。]
(38) 2021/01/09(Sat) 8:55:35

【人】 図書館長 アザレア

[雪だるまをわんさか作ろうとしていたことを
言い当てられた気がしてちょっとドキッとしたのは内緒だ。
正しくはきみが夢中のあひるたちの数だけ、全部。

隙あらばお湯に浸かれなくしようと頭の中で画策していた。
雪だるまの形にしてしまえばきみはあひるを救出したくとも
わたしのつくったものを壊せないだろうなんて打算まで。

衛生面への気遣いももちろん大事だけれど
お湯の温度に体を慣らす意味もある気がするが……
それなりの人数の子供たちをいっぺんに面倒見るとなれば
シャワーの方が効率的なのかもしれないね。
全員に念入りにかかり湯なんてしてたら
お風呂のお湯が大打撃を受けそうだ。]


 確かに雪遊びにもってこいな量だな。
 ここなら雪かきの懸念もないし。

 
[指先を真っ赤に染めて無邪気に雪と戯れる彼女を
思い浮かべて脂下がる。
ここでなら、わたしの前でなら、
気遣う側でなく子供みたいに楽しめるのだろう。
体を冷やしすぎないよう普段は案じる側の彼女を
じぶんだけが甘やかせるのは気分がいいと思ったが……

……彼女なら子供たちを気にかけながらも
一緒に楽しむくらいの器用なことはやってのけそうだと
すぐに考えを改めた。さみしい。]
(39) 2021/01/09(Sat) 8:58:02

【人】 図書館長 アザレア

 

 おかしいな。
 言葉遊びはわたしも好きだったはずなんだが……
 好きこそ物の上手なれと下手の横好きの
 具体例になった気分だ。


[好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早い
下手なくせに、その物事が好きで熱心である

言葉遊びが好きだからこそ言葉選びが達者なきみと
言葉が出てこないものの言葉遊びは好きなわたしと

共通点と相違点を並べてみたらなんだか
今ごちゃごちゃ考えてる事に共通しているように思えて
ああ、べつに今のままでもいいのかもしれないと
少しだけ気が軽くなる。

もちろん全く別な問題なので。
全く同じではないけれど。

上手くとも下手でも同じだけ返せているかに拘らずに
お互いそうしたいと思う気持ちこそが大事なのかなぁなんて
ひとまずは綺麗にまとめておく。

きみと答え合わせをするのはまた今度に。
今は温泉で体を休めに来ているのだから
うじうじ悩むのは後でだっていいだろうと
上手く気持ちを切り替えた。]
(62) 2021/01/10(Sun) 14:32:42

【人】 図書館長 アザレア



 自覚は正しく持ち合わせているつもりでいるが……
 はて。足りてなかったかな?

 例えばそう、
 きみだけしか見えていない一途なところ、だとか。
 きみがいないと成り立たない類の魅力なら
 誰にも負けないくらいに持ち合わせているつもりでいる。

 きみの魅力もそうだったらあ有難かったんだが
 きみの場合はそれだけに留まらないから
 ときどき心配になる……
 

[情緒が割とぐらぐらしていたのは
寛ぐどころか慣れない場所に逆に少し緊張していたか
或いは知らぬうちに彼女だけでなく
わたしも疲れていたのかもしれないなぁなんて
割り切ってしまえば切り替えるのはそれなりに得意な方だ。
伊達に無駄に長く生きていない。

おかげで安定していると思われがちだが、
実際はそうではないと彼女にだけは
そろそろ気付かれ始めている気はしている。
割と面倒くさい思考回路をしていることも。]
(63) 2021/01/10(Sun) 14:34:35

【人】 図書館長 アザレア

[きみに惹かれてすぐのころには
知られてしまう事を恐れていた
自分でも好きになれない自分のそんなところも

きみならば、きっと
しょうがないな、と笑って抱きしめてしまうのだろう。

一片の疑いもなくそう思ってしまうことは果たして
きみへの甘えなのか
きみを正しく理解しているということなのか
判断するのは難しい。]
(64) 2021/01/10(Sun) 14:37:32

【人】 図書館長 アザレア



 ………雪を舐めてはいけない。
 腰が逝くぞ?主に、わたしの。

 ああでも、土産にできるくらいの小さいやつなら
 作る時間もあるんじゃないかな。


[雪に戯れてはしゃぐ若さは生憎と持ち合わせていない。
物理的に若い時からなかった気もするが。
雪だるまなんか作ったことがあったかな、と
古い古い記憶を漁ってみるが思い出せないだけのか、
全く一度も経験がないのか
思い出せない以上、不明なので早々に切り上げた。

そもそも雪だるまってなんだっただろう。
雪玉を二つ積むだけでは雪だるまと
定義することに躊躇いを覚える。

屋根の向こうに手を伸ばして、
湯気のせいか少し水気が多く感じる雪を
二つかみほど攫ってきて、
定義を躊躇う雪だるまもどきを建設する。

湯船の淵に積まれた少しいびつな雪玉ふたつは
すぐに溶けて片付けの手間をかけることもないだろう。]
(65) 2021/01/10(Sun) 14:39:56

【人】 図書館長 アザレア

[これはサイズの問題か、形状の問題か
かけた時間による愛着も関与するかもしれない
それとも装飾がないことが問題なのか……
雪だるまとは呼べない気がする。なぜ。]


 ……なぁ、キネレト。
 雪だるまとはなんだっただろう?


[真面目な顔をして積まれた雪玉を睨む。
拘り始めたら、時間を忘れて雪と戯れ続ける危険が有るのは
彼女よりも自分の方だなんて自覚はこれっぽっちもない。*]
(66) 2021/01/10(Sun) 14:40:22
『真里花はしっかりしてるからお母さん助かるわ』
『真里花ちゃん、何でも一人でできちゃうんだね』

『おかあさん!まりお姉ちゃんがやさしくしてくれない!』
『おとうさん!まりお姉ちゃんが柚理と遊んでくれない!』

『あらあら"お姉ちゃん"なんだから』


「……うん、でもこれはだめ。他のであそぼ」

[ 妹の、見えるところに置いていたわたしがわるい。
  ――いつでも見える場所に、置いておきたかったのに

 妹が興味を示すようなものなのだから
 隠して置かなかった、私が悪い?
  ――兄がプレゼントしてくれたもので遊べるのは、
     妹が寝静まった後の話。

 いつも、遊べなくても。
 いつも、眺められなくても。

 汚されたり、壊されたりするよりはずっとまし。

 妹は、姉の持っているものを自分も持ちたがり、
 姉のやっていることはなんでもやりたいと言う

 かわいいいもうとで。

 姉は、そんな妹のわがままにすべて「いいよ」で
 答えなければいけない、

 てのかからないあね なのだから――。 ]

【人】 図書館長 アザレア

[そもそも言葉遊びではなく屁理屈と呼ぶのが正しいが。
言葉を並べて遊ぶきみと言葉で楽しんでいるのだから
なんて屁理屈で分類を歪めておく。
正解がない以上、上手いも下手も主観でしかないのだから
重要なのは互いに楽しめるかどうかなのだろうと自己完結。

彼女は少しわたしに甘すぎるというか
全肯定BOTみたいなところがあるから
わたしが自分を否定しなければだいたいツッコミは不在だ。

きみ以外だと成り立たない気もするが
きみとの間ではあれが言葉遊びとして成り立つのなら
それでなんの問題もない]


 同じ趣味があるのは嬉しいな。
 ……ん?趣味?趣味なのかこれは。
 ともあれ、きみが好きなら、良かった。

 しかしこの先も退屈させないためには
 活字に触れて語彙を増やすべきか……

 しかし年々細かな文字を追うのが難しくなって……
 きみもね、今読みたい本は後回しにしてはだめだぞ。


[問題あるとすれば君を飽きさせないための工夫の方向性が
さっぱりわからないことくらいだろうか。]
(96) 2021/01/11(Mon) 14:20:59

【人】 図書館長 アザレア

[楽しませることが楽しい
喜んでくれると嬉しい

そんなものすごくシンプルな感情があれば十分なのに
気遣いが過ぎるきみはすぐ不安になるらしいと
聞いたときに返した言葉も多分屁理屈だったと思う。

考えすぎな彼女を言いくるめた言葉が
なんであったかなんてわたしはあまり覚えていない。
大概真面目な顔でごまかして
口から出まかせをいっているだけだからだ。

そんな軽すぎる割とふざけた適当な言葉を
きみがいつまでも後生大事に抱えているんだと
知った時には随分と驚かされたものだ。

彼女ももう少し適当に生きたらいいのに
彼女にはそれが難しいからこそ
彼女の中からは生まれない発想が価値を持つのだと思う。

適当に価値が生まれてしまうと
適当を生み出す必要性が出てくるが
真面目に考えた適当とは果たして真の適当なのか。
わからん。]
(97) 2021/01/11(Mon) 14:21:53

【人】 図書館長 アザレア



 きみが何を伝え聞いたかは知らないが。
 きみのまわりに、きみのだいすきなわたし、の
 陰口を叩いてきみを悲しませるような
 意地悪な隣人がいない事には安心したよ。

 きみにわたししか見えていないことくらい知っているとも。
 魅力的なきみを衆目に晒すことに抵抗があるだけだ。
 けれど人の輪に囲まれて過ごす君もすてがたいから
 閉じ込めておくわけにも行かなくてね。困ったものだな。

 
[きみに自分が相応しくないと思う
という意味合いでは自信がないと形容するのが正しいが
きみに相応しい相手に求める条件がクソ高すぎる
という意味合いではちょっと違うかも知れない。
わたしも相応しくないがなんなら全人類相応しくないので。

面倒くささで言えばきみに…というか
きみのラ神に、すら並べると自負している。
外野からは割れ鍋に綴じ蓋なんて言葉で片付けられそうだ。]
(98) 2021/01/11(Mon) 14:22:49

【人】 図書館長 アザレア

[体力?ないな。きみよりないかもしれない。解せぬ。
けれどまぁきみが笑ったからそんな悩みは些細なものだ。
ぎっくり腰はやったことがないがいつかやる気はしている。
紙は割と重いので。

きみを性的な意味合いで抱き潰せば一日くらいは
ベッドの上に閉じ込めて置けるかもなんて
考えたこともあるが多分そこまでの体力がわたしにはない。
断言できてしまうのが少し悲しい。
似て異なる事を彼女が望んでいたなんて知れば
五体満足のまま二人閉じこもればいいだけでは?
なんて提案もできたが、今はその時ではないらしい。

すっかりぽかぽかに温まった掌に
雪の塊は必要以上に冷たく感じるが、
温まっている分だけ指が冷え切るのに猶予があるので
そこまで苦にも感じない。
けれど真似た彼女は随分と冷たそうだった。
外気に叫んだりお湯の熱さに吠えたりしていたし
皮膚の厚さの違いなのかもしれない。

小さな手のひらに掴んだ雪の塊が
わたしの一掴みの半分くらいなことに気付けば
唐突な庇護欲が降って湧いて
心臓が変な音で鳴った気がした。
おそらく、きゅん、とかそういう類のやつだ。]
(99) 2021/01/11(Mon) 14:26:26

【人】 図書館長 アザレア

[雪だるまへの進化に飾りが必要だったとしても
湯船周りに持ち込むのは辞退しておく。
あとでうっかり素足で踏んで痛い目を見そうなので。
大浴場と時間があれば家族風呂も
一通り制覇するだろうから
もう一度ここを使うかはわからないが
何事も用心に越したことはない。

湯船の淵に放置された進化未遂の雪玉は
揺れて溢れるお湯に下から溶かされ形を失くすだろう。
そのくらいの温度差がある。
だから雪よりは高い体温に冷えた指だって
お湯に浸してしまう方が手っ取り早いと効率を
理解していても抗うことなく、お礼の言葉を口遊んで
白い吐息を手のひらに受け止める。

彼女が普段から子供たちにこうしているのを
何度も見たことがあるしある
わたし自身、してもらったこともある。

手元に視線を落としたその顔は慈しみに満ちて、暖かく
こころまでじんわりと暖かめてくれる
素敵な魔法が込められていると、知っている。*]
(100) 2021/01/11(Mon) 14:28:37
 こわいゆめみたの
 いっしょにねて

[ そうじゃなくたって、潜り込むくせに。
 わたしはいいわけをしては、
 兄の布団に転がり込んでた。 ]

 おばけがきたら
 こわいから

[ ただただ、一緒に寝たいと
 そう口にすることも時々はあったかな。 ]

 ―とある青年のこれから―


[脱衣所の棚へと何種類も詰め込まれた入浴剤に、
 うんざりと詰め込んだ犯人を見上げる。]


 おまえ、これどうやって消費しやがれってんです。


[抗議の視線も何のその、
 気分で使い分けなよとへらりと笑われては、
 二の句は飲み込むことになった。

 いくつかは妹にもおすそ分けしよう。そうしよう。
 妹から送られてきた誕生日プレゼント
 すっぽり収まったまま、片足で犯人に蹴りをいれておく。
 そうして自分はリビングへと引き上げた。
 調子っぱずれの鼻歌が聞こえるあたり、奴の機嫌は上々だ]

[ほんの数時間の不思議な小旅行から帰ってきてからというもの、
 とりあえず変わったことといえば、
 まずはメッセージアプリのIDを伝えたこと、
 年に数度の特別なやりとりが、日常に馴染みつつあること、

 それから、]

 「じーんー、これとこれどっちつかっていいやつー?」

 ひだり。

 「こっちね」

 おれからみて左だ。

[はいはーい、とわかっているんだかわかっていないんだか、
 間延びした声を返して今度はキッチンに引っ込んだ、
 件のこの"友人"との関係性が、少し変わってきたこととか。]

[誕生日のメッセージはいつも日替わりギリギリに届く。
 ――毎年律儀に。
 なぜ迎えた直後でないのかと聞けば、
 それは妹ちゃんのもの、と殊勝な答えをよこしたので、
 いちいち祝わなくていい、なんて無粋はやめておいた。

 だから今年もメッセージを受信した直後に、
 初めてコールバックした。]

 『珍しいなァ、誕生日おめでと〜』

 どーも。
 温泉に行ってきたんですよ、この前。

 『へえ、いいじゃん。どこの?』

 遠いとこ。まぁそれはいいです、
 んでおまえ、前土産に入浴剤よこしかけたでしょう。

 『雑だな! うん、オマエがいらねーっていったやつね』

 あれまだあります?
 それと、こないだ言ってた果樹園に、
 今度妹来た時行きますよ。食事場所は任せました。
 未成年入れるところで。

[旅館に居た間に書き込んでいた脳内タスクを、
 これでもか、と一度に放出して、ふうと息をつく。
 戻ってきたのは、ふわふわとした笑い声だった。]



 『めっちゃ一気に言うじゃんオマエさァ』


[言葉ばかりは呆れたようなふりをして、
 声音には喜色が滲んでいた。
 思わず唇をもごつかせて、]


 ……まあ、十年分ぐらいありますし。

 『いーよいーよ、オレがちゃあんと準備しといてあげる』


[今度こそ閉口した。
 もしやと思うが、自分が妹に声をかけているときも、
 こんな声音なんだろうか。
 こんな、     
愛おしくてたまらない、というような、


 ――途端に恥ずかしいような面映いような、
   なんとも言えない感情が押し寄せて、スマホが軋む]



  ――それだけですんで、

[いたたまれなくなって、通話を強制終了した。]


[ソファの上で、毛布にくるまって縮こまる。
 思い出してはならないものを思い出した気がする。
 無心で最近置物を脱しつつあるテレビのスイッチを入れて、
 クリスマス特集!の音声で問答無用でチャンネルを変えた。

 ――世間はクリスマスだ。
 きっと、妹のところにも、"プレゼント"が届いたころだろう。]


 「楽しみだなァ妹ちゃんに会うの」

 おまえに会わせるために呼んだわけじゃねぇですけど。

 「えー会わせてくれるんじゃねぇの?」

 …………くれぐれも言動には気をつけるように。

[ココアを入れたマグを持って、隣に腰を下ろした顔を盗み見る。
 終始ご機嫌らしい横顔は、視線に気づくとうん?と首を傾ぐ。
 自分の分で両手を温めながら、ふいと視線を外した。

 ――あの電話以来、万事が万事この調子で、まるでぬるま湯だ]

[さてこの関係に、どういうラベルを貼るべきだろうか。
 年始まで滞在する妹とのエンカウントは避けられないわけで、
 どう紹介するべきか。
 浮かれたクソ野郎なので近づかないようにとでも言おうか。

 それとも、]


   ( ――ずっと、こいつが支えてくれてたから、
       だから辛くなったらいつでも帰っておいで、
       あの頃の自分じゃない、もう今なら、
       真里花の大事なものごと、支えてやれる――)


[――なんて、少しそれは、甘えすぎかもしれないけれど*]

【人】 図書館長 アザレア

[きみは「わたしとはなすこと」が好きなんじゃなく
「わたし」がすきなだけのくせに。
しれりと口をついて出そうになった言葉の傲慢さに
一瞬自分で驚いて……
成程それが当たり前の思考になるくらいにきみから
愛されてるなと実感れば気恥ずかしさが優って辞めた]


 なるほど……それは……
 つまりあたらしい羞恥プレイへのお誘いかな?

 なんてな、ははっ冗談だ。
 濃いめの恋愛物の台詞を
 感情豊かに音読させてみたいものだが
 その手の本はそもそもあまり読まないからね。

 あ、いや。違うぞ。
 決して如何わしい類いではなくてだな。


[きみが普段女の子相手にやっているのを
少し大げさにしたくらいの想像をしてみたけれど
この言い回しでは少し過激なロマンス小説でも
読ませて恥ずかしがらせたいみたいだと遅れて訂正を。
そういうのが趣味だと誤解されるのは避けたい。
……いや、悪くないな?なんて一瞬思いはしたが。
]
(163) 2021/01/12(Tue) 9:30:48

【人】 図書館長 アザレア

[多分頼めばやってくれそうな気はする。
それもなかなかの完成度で。

謙遜するけれど、きみは本当になんでも出来てしまうから。
多芸は無芸と自分では思っているんだろう。
自分の興味のなかったことでもひとに乞われれば
なにごともかなりの完成度まで持っていこうとするし
それが出来てしまうから、努力しすぎてしまう事を
努力しすぎるまで今気強く努力出来てしまう熱量を
すごいことだなんて思っていない。

努力と工夫とそれを続ける根気強さはあるのに
効率を上げる適度な手の抜き方は考えもしない彼女は
わたしにとってはなんとも不思議な生き物で
己の力量を理解し諦めることで納得し如何に手を抜き
楽をするかを最初に計算し始めるわたしもまた
彼女にとっては未知の生き物なんだろう。

ときどき鏡みたいに似ていると思う部分もあるのに
そんな異文化交流めいたまるでちがう部分もある

わたしはきみを見て少しくらいは
努力する楽しさを思い出すし
きみはわたしを見てたまには
手を抜き楽しむことを覚えるといい

きみにわたしはまるで相応しくないけれど
それでもきみがわたしを選んだ理由と
わたしがきみの隣にいる言い訳は
それだけでも十分なのかもしれない。]
(164) 2021/01/12(Tue) 9:31:45

【人】 図書館長 アザレア


 人徳ならわたしの、ではなくきみのだと思うんだが……
 親しみがないと軽めの暴言も出ないのとの合わせ技で。
 わたしはそこまで人付き合いが得意ではないしね。

 社交性はきみに任せる、わたしは無理だ。
 頼りにしているよ。

 きみを閉じ込めて独り占めしたい気持ちと
 世間からきみを孤立させたくない気持ちと
 ……面倒なご近所付き合いを押し付けたい打算が
 今、絶妙にせめぎ合っているよ。どうしてこうなった。

 おかしいな、そんな話をしていただろうか。


[『ところで何の話だったかな?』は
なにもきみの専売特許ではない。
寄り道と脱線と迷子はむしろ
わたしの得意分野であるからして。

実年齢も相まって、見目がもし年相応ならば
ただのボケ老人のよくある所業だ。介護かな?
きみは本当に良く付き合ってくれているなぁと常々思う。
同じことを思われているなんて理解できるはずもない。]
(165) 2021/01/12(Tue) 9:32:01

【人】 図書館長 アザレア

[掴むより取り零すのが得意なわたしでも
当たり前に享受しているのだと理解できるくらいに
きみの気遣いは過ぎるほどで、
いつだってわたしへの思いやりに満ちている。

わたしには過ぎた相手だと、この先も何度だって思うだろう。

けれどわたしはきみよりも、
言い訳と屁理屈がとても得意なので。
きみくらいでないとわたしの相手は務まらないのだから
これは仕方のないことなんだと理解するのもきっと早い。

受け取りすぎた想いを同じだけ返すことはできないが
無限にも思えるくらい降り注ぐそれに窒息することもなく
重さを感じない程度に適度に受け取ることはできる。

重なるふたりの時間がきみにとっても
しあわせな日々であり続けるために
なにかわたしにも出来ることがあるかはまだわからないが
一緒に考えてゆくことはできるだろう。

例えばいまこの時間みたいに。
きみが望んでくれることを、ひとつずつ叶えていったり。
できることから、すこしずつ。]
(166) 2021/01/12(Tue) 9:32:29