人狼物語 三日月国


43 【完全RP】音の鳴る瞬間の相手は【R15】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】 ヨシュア



  …… 通れない?


[ 夕陽はとうに西の空に消え去り。
  辿り着いた関所で、思わぬ足止めをくらうと、
  男は訝しげに眉根を寄せる。

  コンセールカリヨンは決して閉じた国ではない。
  何より今は、コンペの時期。
  観光客、王妃を祝う他国からの来賓。
  身分を問わず、行き来する人々は後を絶たない。

  最も他国との交流が盛んなこの時期に
  国境を閉鎖するなんて。
  下手をすれば国際問題に繋がりかねない行為。

  大逆人の逃走を防ぐためか。
  はたまた得体の知れない感染症が
  入り込むのを防ぐためか。
  余程の事があったに違いないと、気を引き締める。

  自身の足を止めるためとは、当然思わない。 ]

(21) 2020/09/27(Sun) 11:07:21

【人】 ヨシュア


[ 理由を問おうにも、正確に理解する者はおらず。
  上からの命令だと、皆一様に困惑した様で。
  狐につままれたような面持ちで、
  混乱の中、事態の収束に務めるのだった。 ]


  …………まいったな。


[ 空を見上げて、嘆息する。
  長引くようならば、山でも越えようか。

  そんな折に近付いてきた、一台の馬車。
  先頭で手綱を引く男の顔は、
  闇に覆われてよく見えない。 ]**
  
(22) 2020/09/27(Sun) 11:08:34

【人】 ヨシュア


  ── 回想:花屋 ──


[ さて、花束は気に入ってもらえだろうか?>>14
  己にとっては、国一番。
  いや他国と比べたとしても、何処とも引けを取らない
  素晴らしい品物だと思っているのだが。 ]


  …… メルーシュ嬢?


[ 不思議そうに、その名を呼ぶ。

  交わるぬくもり。
  指にかかる力は女性としては、思いの外強く。
  しかし、それ以上に力強いのは。
  真っ直ぐに向けられた眼差しの方だっただろう。 ]
  
(23) 2020/09/27(Sun) 11:47:14

【人】 ヨシュア



  …… コスモス、ありがとうございます。

  花瓶に生けるだけの世話しかできませんが。
  美しく咲いてくれています。


[ 思い出したように、話題にしたのは。
  先日渡された真っ白なコスモス。

  流石に生花と共に国を渡ることは出来ないので。
  彼女はハイアーム家に置いてきてしまったが。
  種子の方はおそらく、上着のポケットに入れたまま。

  細く繊細で、魔法使いのような指を持つ彼女とは違い。
  自分では、何処まで世話ができるか分からない。
  それでも新しい土地で、また巡り会えるのを願って。 ]
  
(24) 2020/09/27(Sun) 11:49:40

【人】 ヨシュア



  素敵な出会いをありがとう。

  どうか、これからもこの国で。
  人と花との出会いを繋いで下さい。


[ 最後にそう告げたなら、目を合わせたまま。
  あとは一本一本、丁寧に。
  繋がった指を解いて行った。 ]**
 
(25) 2020/09/27(Sun) 11:49:49

【人】 ヨシュア


[ 前を歩く青年。
  宮廷楽士ウェールズの名を知っていても知らぬとも。
  自身にとっては、あの祭りの日。>>1:145
  子供にヴァイオリンを教えていた青年だ。
  そんな印象の方が強かっただろう。 ]


  ……アメリア様?


[ しかし後に続く影。
  その姿を見止めれば、思わず名を呼び。
  大きく目を見開いた。>>@6

  道中、ハイアーム家の馬車を確かに見た。
  しかしそれに乗っているのが彼女とは
  夢にも思わず。 ]
 
(38) 2020/09/27(Sun) 13:18:22

【人】 ヨシュア



  …… 何故貴女がここに?
  しかも、そのような身体で。


[ 問う声は冷ややかで、
  これまで見せたことのない鋭利な眼差しで
  射抜く視線と対峙する。 ]


  ご自分の立場を理解していないわけでは
  ないでしょう?


[ ただでさえ病弱な上。
  非道い乱暴を受けたばかりの身体。
  屋敷で安静にするべきだったと。
  責めるような声で音を紡ぐ。

  彼女は貴族だ。
  崇められ、民の為に、その身を捧ぐ存在。
  その御身を守ることを責としている者とて、
  決して少なくはないのだ。 ]
 
(39) 2020/09/27(Sun) 13:19:49

【人】 ヨシュア



  ………… と、このようなお小言。
  今の私には、言う資格がありませんが。


[ 時に耳に痛い言葉を入れるのも、臣下の役目。
  しかし今の自分は、その立場にいない。
  ならば。 ]


  その意味が、お分かりですね?
  アメリア様。



[ 貴女にも、己を止める資格はないのだと。
  逸らさぬ眸で告げる。

  彼女が何故このような無茶をしたのか。
  その心情は理解できるし、有り難いとも思う。
  それでも、今の自分が彼女の元に戻る事。
  正しいとは、どうしても思えなかった。 ]**
 
(40) 2020/09/27(Sun) 13:20:32

【人】 ヨシュア



  …… それこそ、勿体ないお言葉です。


[ 語る言葉に耳を傾け、頭を下げる。
  自身の主人であると言う贔屓目を抜きにしても
  アメリア・コンタータ・ハイアームは
  心優しい少女だと思う。

  その澄んだ心根で、
  一人でも多くの民に寄り添って貰えればと思う。
  願わくば、…… 可能な限り長い生と共に。 ]
 
(41) 2020/09/27(Sun) 15:01:36

【人】 ヨシュア



  ───っ、アメリア様!


[ ふらりと傾く身体。
  弾かれたように駆け寄り、抱きとめる。

  閉ざされた睫毛。
  それでも、口元が呼吸するのを確認すれば、
  安堵の息を吐いて。

  意識を失った彼女を抱え、部屋に運ぶ。
  これまでは、自分の役目だった。
  しかし、今はもう違う。

  この身は、アメリア様を傷付けた。 ]

(42) 2020/09/27(Sun) 15:03:39

【人】 ヨシュア


[ 自身が教会の腐敗を匂わせなければ、
  アメリア様が調査に乗り出し、
  結果、拐われる事も、辱めを受ける事もなかった。
  男は、主君を守るどころか、
  その心と身体に消えない傷を負わせたのだ。
  本来なら、その身に触れる事すら許されない。
  
  隠れた翡翠に、祈るように囁く。 ]

 
       さようなら、アメリア様。
       ええ、貴女のことは決して忘れません。

       だからどうか、私のことはお忘れください。
       そして、輝きに満ちた生を御送りください。


(43) 2020/09/27(Sun) 15:06:19

【人】 ヨシュア


[ 場には成人した男子が複数いた。
  他国の王子であるとは想像が及ばぬとも、
  アメリア様の同行者であるし、
  身なりから、地位も保証された者だろうと判断する。
  その中の一人に、
  両の手でアメリア様を抱えながら、近寄って。 ]


  お願いします。
  どうか、アメリア様をハイアーム家のお屋敷へ。


[ 無事、彼女を託せたのなら。
  黙って頭を垂れた。 ]**
  
(44) 2020/09/27(Sun) 15:07:16

【人】 ヨシュア



  …………。


[ 首筋に、嫌な汗が流れる。
  “聞いてから解除してもらう”。>>45
  その口ぶりでは、まるでこの騒動が、
  自分をこの場に留めるための
  ものであるかのようだ。

  それを可能にする目の前の男の正体含めて。
  葛藤の末、気付かなかった事にする。
  そうすれば、やり過ごす事もできるだろう。 ]


  私は、歌が嫌いなんです。
 
 
  
(46) 2020/09/27(Sun) 17:17:13

【人】 ヨシュア

 
[ しばらくして、事もなげに口にする。 ]


  コンセールカリヨンは豊かな国ですが。
  私のような人間には、少々肩身が狭い。
  解雇されたのを機会に、見聞を広めようと。
 

[ 嘘でもないが、本当でもない。
  そういった戯言には慣れている。

  言うべきことは言ったとばかりに。
  後は黙して、解除を待つ。

  初対面であるはずの男。
  心の内を見抜かれる道理はないと思うが、
  果たして。 ]**
  
(47) 2020/09/27(Sun) 17:17:33

【人】 ヨシュア


[ 言いたい事を言い終えて。
  閉鎖の解除を待つ男の耳に、
  風と共に、美しい旋律が吹き抜ける。>>-76

  思わずその出所を目で追えば、
  アメリア様に付き添ってくれていたのか。
  先程別れを告げた少女の姿。>>54 ]
  
(55) 2020/09/27(Sun) 23:32:59

【人】 ヨシュア



  …… 綺麗な声ですね。
  俺は歌はあまり好きではないのですが。

  貴女の歌声が持つ力くらいは、わかります。


[ 薄闇の中、顔を伏せる少女。
  どのような表情をしているのか、
  此方からは窺い知ることはできない。

  男もそれを確認することなく、
  ただ、奇譚のない感想を口にする。 ]
 
(56) 2020/09/27(Sun) 23:33:53

【人】 ヨシュア



  コンペには出場されたのでしょう?
  では、どうか今すぐお戻り下さい。
  そして貴女にふさわしい賞を受けて下さい。


[ 審査員の中には、メイレン・シュレグマーがいる。
  彼女がこの才を見逃す可能性など
  最初から考慮していない。

  ならば彼女がいるべき場所は、ここではない。 ]


  エヴィ嬢。
  私にとって歌は、忌むべきものです。
  しかし貴女にとっての歌は、紛れもなく力です。

  その力でどうか、貴女自身と、貴女の大切な人。
  そしてまだ見ぬ誰かを救ってくれるのなら。

  俺は……、とても嬉しく思います。
 
  
 
(57) 2020/09/27(Sun) 23:35:39

【人】 ヨシュア


[ 目を細めて、微笑めば。
  顔を上げて、此方に向ける相貌を
  見せて貰えただろうか?
  叶わなければ、多少残念に思うくらい。 ] 


  …… これから先、アメリア様には、
  一人でも多くの味方が必要です。

  もし貴女が彼女の隣にいてくれるのなら。
  これほど、心強いことはありません。


[ 最後に、そんな我儘を添えたなら。
  別れの挨拶は既に済ませた。
  彼女に贈るのは、別の言の葉。 ]
  
 
(58) 2020/09/27(Sun) 23:36:49

【人】 ヨシュア


[ 車輪を回し、馬車が遠ざかって行く。>>60
  その場に佇みながら、
  馬車に乗っている大切な人達を想う。
  宵闇の中、彼女達の辿り着く先が、
  光のあたる場所である事を願いながら。

  立ち去る馬車を見送れば、残るのは男一人。
  元より身勝手な旅だ。
  最後に交わせた言葉で十分。
  これ以上の見送りなど、端から望んではいない。>>60 ]
 
(87) 2020/09/28(Mon) 13:25:35

【人】 ヨシュア



  ───


[ 一人になったのをいいことに。
  小さく、息を洩らす。
  それから口を開けて、声帯を震わせ。
  遠い、空の彼方へ響かせようと ───、 ] 
 
(88) 2020/09/28(Mon) 13:26:38

【人】 ヨシュア


[ …………と、して。
  ワンフレーズで直ぐにやめた。

  こほん、小さく咳を払い。
  若干気恥ずかしそうに顔を赤らめて、
  誰かの耳に入っていないか、周囲を確認する。

  
嗚呼、やはり己に歌は向いていない。


  
男は音痴だった。

  それを知ったのは、もう何年も昔の事。
  >>1:282>>1:283>>1:284 ] 
 
(89) 2020/09/28(Mon) 13:27:03

【人】 ヨシュア


[ …… そんな思い出も、
  いつかは過去の一幕として風化されるのか。
  再びこの地を踏む日が来るのか。
  未来を見通す目を持たぬ男には、わからない。

  できるのは、これから進む道を、
  真っ直ぐに見据えるだけ。 ]


  …………。


[ やがて閉鎖も解除される。
  方向を確認しようと、顔を上げ、星の位置を確認し、
  そして、気付く。
  何処に行くのかも、決めていない。 ]
 
(90) 2020/09/28(Mon) 13:28:47

【人】 ヨシュア


[ そういえば、近隣のブーヨプスキュリテ王国は
  星空が美しく。
  星に因んだ祭りも行われているという。

  …… 目指す理由なんて、
  案外、そんなものでいいのかもしれない。

  着いた後のことも決めぬまま。
  目的地を定めたのなら、歩き出す。

  宮廷では表彰式が行われているのか、
  大きな喝采が鳴り響いていた。>>80>>82

           発表された最優秀者の名。
           耳に届いても届かぬとも。
           男の唇はゆるり、弧を描いて。  ]
 
  
(91) 2020/09/28(Mon) 13:29:42

【人】 ヨシュア


[ 進むのは、宮廷とは正反対の、
  しんと静まり返った薄暗い道。
  見送る者のない後ろ姿。
  その旅立ちを見守るように。

  一つの星が、尾を引いて落ちて行った。 ]**
 
(92) 2020/09/28(Mon) 13:30:12

【人】 ヨシュア



  ── epilogue ──



[ とある午後の日。
  仕事の待ち時間。今のうちに一息つこうかと、
  巣に帰る鳥達の声を聞きながら
  窓に近い椅子に腰を掛ける。

  途端、鼻腔を擽る甘い匂いに
  すん、と鼻を鳴らす。
  どうやら、誰かがクッキーを焼いているらしい。
  ドアの隙間から漂う香ばしい焼き菓子の香り。
  それと同時に頭の中に響くのは、かつての自分の声。 ]


 “  …… お見事です、お二方。
   よければそのクッキーは、メイド達にもあげて下さい。
   お嬢様達に仕事を取られたと、拗ねていましたよ。 ”

(297) 2020/09/30(Wed) 15:53:33

【人】 ヨシュア


[ ─── 嗚呼、そんなこともあったな。>>@33
  窓から差し込む柔らかな陽光を背に、
  懐かしい記憶を偲ぶように、そうっと目を閉じた。 ]
   
(298) 2020/09/30(Wed) 15:53:51

【人】 ヨシュア


[ 程なくしてヨシュア、と呼ぶ声に、
  伏せていた瞼を動かす。
  クッキーを焼いていた誰かの正体は直ぐに知れた。
  階段を上って現れたのは
  狐色に焼き上がった菓子を持った
  同僚の、少し変わった名前を持つ女性。

  眸を細めた悪戯っぽい笑みで、クッキーを勧める姿は、
  如何にも何か企んでいそうだが。
  何のことはない、彼女が愛しい恋人へ贈る手作り菓子。
  その毒味役を申し付けられたのだ。

  …… 多くは知らないが、同僚は複雑な出自を持ち、
  現在も多くの負債を抱えているようだが。
  恋人との出会いは、
  朴念仁である自分にもはっきり分かるほど、
  彼女に良い影響をもたらしたようだった。
  
  断る理由もないので、一つ摘んで。
  バターの香りと、サクッとした歯触りを楽しめば、
  どう?と、評価を求める眼差しに。 ]
   
(299) 2020/09/30(Wed) 15:55:05

【人】 ヨシュア



  ええ、そうですね。
  とても……美味しかったですよ。


[ 何で過去形なわけ?
  訝しげにこちらを見つめる眼差しに詫びると
  慌てて、回らぬ口で感想を伝えた。 ]
  
(300) 2020/09/30(Wed) 15:55:20

【人】 ヨシュア


[ この男は当てにならない。


  彼女は早々に男に見切りをつけたようで。
  椅子を引いて腰かけると、
  自らもクッキーを口に放り込み始めた。

  しかし直ぐに退屈になったらしく。
  胸元の星屑のネックレスを揺らしながら、
  座ったばかりの腰をあげて、窓際のラジオをつける。

  若干のノイズを拾った後。
  古い小さな箱が流すのは、
  生きとし生きる者、その全てを魅了するような、
  穏やかで美しい旋律。

  思わず顔を上げるとぱちり、一つ瞬いた。
  そんな男の様子には気付かず。
  彼女ははしゃいだ声で、最近近隣諸国で有名な
  新進気鋭の歌姫の曲だと教えてくれた。
  そのあと直ぐに何かに気付いたように、
  はっと口を閉ざす。

  …… どうやら以前、
  自分は歌があまり好きではないと告げたことを
  思い出したようだ。

  慌ててラジオを消そうとする後ろ姿に、
  首を横に振る。 ]
 
(301) 2020/09/30(Wed) 15:56:05

【人】 ヨシュア



  そのままで大丈夫ですよ。
  俺もその曲は知っています。
  良い歌ですよね。


[ 本当に〜?と、疑わしい目でこちらを見た後。
  ならばとばかりに、意気揚々と
  仕入れたばかりの情報を披露してくれた。

  その歌姫がどんな境遇から、その栄光を掴んだのか。
  窮地の彼女に手を差し伸べた、
  美しく聡明な貴族の令嬢とは、
  今も身分を超えた友情を結ばれていることを。 ]
 
(302) 2020/09/30(Wed) 15:56:51