─露天風呂・混浴─
[立位、と言う事は、この露天風呂は深いものなのか。
きっと露天の中でも深い位置に2人、
沈むように立っていたのかもしれない。
とは言えその湖面は胸元辺りまで。
溺れてしまうような事はきっと無い。きっと。
舌先同士が触れ合う濡れた感覚。
絡ませ、なぞって。
エナメル質の硬い感覚にずくりと下腹が震える。
解放された手をそっと彼の体に添えたが
彼の手が背筋を撫で水着の内側に触れるたび
縋るように指先に力がこもってしまっていた。]
ふぁ、ぁ、……ん、ぅ……っ。
[臀部に彼の指先が沈み込む。
きゅうと緊張に力が込められたが、
それでも適度に肉のついたそこは
彼の掌に硬めの弾力を伝えていただろう。
いや、と逃げるためか。
もっとと媚びるためか。
腰がゆらりと揺れる。
そんなさなかに唇が離れれば潤んだ瞳が相手を捉えた。
なんだか褒められたような気がして
ほんのわずかに覗く、安堵の顔。]