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205 【身内】いちごの国の三月うさぎ
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
[そうして、立ち上がったなら用意された
エプロンを拡げ、頭から被って後ろ手にリボンを括る。
エプロンの裾より少し短い丈のパンツが前掛けに隠れるが、
上はTシャツの上に胸当てをつけるという、
何ら不思議はない、エプロンの形。
女性のように胸の膨らみもない。
それでも気のせいか、最近胸筋周りが
肉付きがよくなってきている気はするけれど。
汚れのない、何の変哲もないエプロンを装着して。
くるりと、半身を回して。背中側を見せれば、
後ろはリボンだけで少しずり上がったハーフパンツと、
Tシャツが覗いているだろうか。]
……これで、い?
[首だけを後ろに向けて、彼の様子を伺いながら、
これから、いたします。というのなんだか少し恥ずかしい。*]
[ ──行かせてあげない、なんて少し束縛めいた物言いが
心臓を加速させるのは何故なのだろう。
自分にはそんな性質は無いと思っていた筈なのに、
彼限定で、まるで被虐心が芽生えているような。
いやまさか、と内心で必死に否定して
考えを振り払おうと、くるくる回ったのだ。 ]
えへへ、その写真、帰ったらアルバムに入れたいな。
夜綿さんの浴衣、夏祭りとかでも見れるだろうけど
今日の姿は今日しか見れないから、大事にしなきゃ。
[ 自分も今までずっと写真を撮られることは無かったから
増えた二人の写真は、どれも大切な思い出だ。
アルバムを作るという行為も、写真に残すということも
彼と恋人になってから覚えた優しい喜び。
そこに貴方が映っていれば、もっと幸せ。 ]
……もう。痕つけるの好きなんだから……。
[ 彼の薄昏い考えまでは知らない。
けれど識る時がもしも来るのなら、きっと少し驚いて
それから「うれしい」と咲ってしまうのだと思う。
項に残される赤い独占欲の花を止めはしない。
うさぎの穴で暫くは髪型を考えなければならないだろうが、
薄まる頃にはまたつけられているのだろう。
独占したい、と想ってくれている証なら
たくさん余すところなく刻んで欲しいし、つけて慾しい。
──今度、自分もつけ方を教わってみようか。
いつかの"魔除け"ならぬ、匂い避け。 ]
[ ──なんて戯れを口に出来たのはそこまでで。
一度また火が灯った身体は快楽を得るために熱を帯び、
既に期待で膣が蜜で潤んで、秘芽も熟れたように膨らみ
誂えたように彼へ差し出される。 ]
──〜〜ッひぁ、ンっ、 ふ、ぁあっ、ンん……ッ!!
[ すんなりと指を迎え入れた媚肉はきゅうと締まって、
蜜の潤いを皮膚越しに彼へ伝えた。
ぬるついた舌が水音を立てながら秘部を舐め、
ナカから抜けていった指が今度は膨らんだ秘芽を
指腹でぐりぐりと強く弄り、快楽の痺れを奔らせるのへ
もう押し殺す必要のなくなった喘ぎを零し。 ]
ンぁ、 ん、ゃ、だめ、だめなの……っ
きもちぃ、から
すぐイっちゃ、ぅ …っ♡
[ 声も瞳もすっかり蕩けて、
"我慢"から解放されたせいか、いつもより甘ったるい。
自分を見上げる彼の口が、確かに四文字を形作り、
また卑猥な音を立てて舐め始める。
────だめ、とめなきゃ、そんなところ、
ばちばちと瞼の裏がしろく弾ける。
背徳感と快楽と、いつもと違う追い詰められ方への
──……これは 名前を付けるなら、興奮、? ]
[ ナカからは次第に蜜が溢れて、
彼へ快楽を憶えていることを体で知らせている。
爪先から頭までを一気に気持ち悦さが迸って、
だめ、と彼の頭へ弱々しく触れた。 ]
ふ、ゃ あっ、ン、 〜〜っ♡
っは、ぁふ、イっちゃうから、はなして ぇ…ッ♡
[ だめ、と必死に訴えるのとほぼ同時。
びくん、と大きく身体が跳ねては震え、絶頂に達し、
その快楽に堪らず涙を流して何度も息を吐いた。
お腹の奥がむずがるように疼いている。
さっきみたいに噴いて布団を濡らさなくてよかった、と
僅かに安堵し、すっかり力の抜けた四肢を投げ出して ]
[ その姿を今から、自分が
欲望の赴くままに、汚すのだ。
理想が期待になり、
期待が現実に変わった瞬間、
ギラついた視線が、君の全身を舐める。 ]
あぁぁ……… やばい、予想以上、………
[ 様子を伺うようにされて、
たった二歩の距離を焦るように詰めて。
ぎゅう、と後ろから抱き締めた。 ]
もう、勃ってる……
[ 抱きしめればゆるりと、どころか
ぐわっと、熱を蓄え始めてるそれが、
体に当たる。当たれば、どうしたって
気づかれてしまうだろうから、口に出して。 ]
すごい、興奮する……
[ 今夜、寝られなくても諦めて欲しい。
明日は休みで仕事もない、昼まで寝てても
構わないから。
ぴたりと隙間なく、抱き締めたなら
興奮気味に、熱い息を、聞かせながら
悪い手が、するりと、Tシャツと肌の間に
割り込んでいく。* ]
[狼がすぐに餅を黒く妬くことを白うさぎは散々目にした筈。
どうしても何か買いたいものがあって外に出たいなら
自分は喜んでパシリになろう。
でもノーブラで浴衣を着ている真白は駄目。
たとえ下着をつけても駄目。
着せたら思っている以上に可愛いから、誰にも見せたくなくなった。
いるかも――いないかもしれない「すれ違うだけ」の人にまで妬く始末。]
うん、浴衣のも、今日撮った他のもね。
またここに来れば同じ浴衣で撮れるかもだけど、
同じ写真になるとは限らないし。
……てかマシロちゃんの浴衣って買い取れたりしないのかな。
あんまり似合ってるからもう他の人に着てほしくない。
[いるかも――いないかもしれない「同じ浴衣を着る可能性がある女性」にまで、]
[痕をつけるのは魔除けの意味もあるけれど、
誰にも見せなくても真白の肌に自分の痕跡を刻んでおきたいという慾の発露の意味が近い。
施せるならそれこそ先刻のシャンプーも嬉しかったし、
赦してくれるならドライヤーやネイルだってやってみたい。
逆に真白につけたいと言われたら、諸手を上げて賛成する。
何度だって練習してほしいし、つけられた記念にこっそり写真を撮ってしまいそうだ。]
[男を咥え込むことを覚えた媚肉は舌をあしらうように動く。
気持ち悦くしているのは此方の方なのに、舌にある性感帯が刺激されて腰をもぞりと動かした。]
ん、イッていーよ。
イキやすいとこも好き。
[ずろろろ……とバキュームのような音を立てて吸引し、秘芽を摘まむ。
離して、と言われて手も頭にあるが、その力では自分を引きはがすことは出来ない。
びくんと身体が大きくしなるのに合わせて舌を抜き、
力の抜けた身体が一気に倒れてしまわないように
一度腕を出してクッションになる。]
[とさりと真白が背中から倒れた布団の上。
はだけた浴衣はこれからの行為の水分を受け止めてもらう役割を与えよう。
自分の浴衣も脱いで真白の臀部の下に敷き。
白い胸に思い切り吸い付いた。
明日の服は見えないものを選んだと聞いているから、遠慮なく。
何か所かに花を咲かせる間、3回目で少し角度が足りていないものを自分で少し扱いて準備した。]
[1、2回目よりも時間をかけてピストンを繰り返し、今度こそオーダー通り最奥で精を放つ。
繋がったまま手を伸ばして、サービスで枕元に置かれた急須から湯呑にお茶を入れて漱いで吐き出して。
今度はキスをしながら段々中のものが大きくなるのを感じさせて、もう一度。
もう出ないかなと言いながらも揺さぶって――それからどうしたんだっけ。
気づいたら寝ていた。*]
![](./img/madparty/214.png) | ―― 夜 、 白 い三日月に 綿 雲の、 ―― [横で真白が寝ている。 幸せだなぁという実感が胸に湧いてくる。 そっと布団を抜け出した。 朝までに用意したくて。] (43) 2023/04/04(Tue) 0:37:32 |
![](./img/madparty/214.png) | [嵩張るのを承知でモバイルプリンタは持参している。 この旅行で撮った写真を選別し、 真白を起こさないように布団から離れて印刷した。
次にカフェオレ色の色画用紙を取り出す。 家で既に正方形に切って四つ折りにし、開いて三角に折ってから両端を内側に折り込んで1/4の正方形にしてある。
それを開いて、左上に出発前に車の前でセルフタイマーで撮った写真を貼る。 右上と左下は折り込むので三角が二か所ずつ。 籠の中に積んだいちご、2つ並んだケーキボトル、いちごカレー。
右下は浴衣のツーショット。
それを再び折って、別のカフェオレ色の二つ折り画用紙の内側に斜めに貼れば、開いた時にポップアップカードのように写真が出てくる仕組みだ。] (44) 2023/04/04(Tue) 0:37:50 |
![](./img/madparty/214.png) | マシロちゃん、朝だよ。 今日も良い天気で暑くなりそう!
[枕元に置いたカードに真白が気づいたらにこにこと頷いた。 写真の貼っていない三角の部分には
『2023.04.04 しあわせの日に Yawata & Mashiro』
と書いてある。]
(45) 2023/04/04(Tue) 0:38:35 |
![](./img/madparty/214h.png) | [平日でどちらの誕生日でもないが、「なんでもない日」を「なんでもなくない日」にするのは二人の得意技だ。 初めての場所に遠出して 二人でスイーツを作って交換して 一緒のお風呂に入って 隣の布団で寝たちょっと特別で 幸 せな―― 4合わせ の日。 4が5になっても、6に7になって語呂合わせが上手くできない日でも、 朝起きて、晴れた空の青さを報せたくて、 雨だったら移動を心配して、 「おはよう」は誰よりも先に言いたい。 これからも 誰よりも 傍にい る。**] (46) 2023/04/04(Tue) 0:39:26 |
[エプロンを身に纏うのにそう時間は掛からない。
たった布一枚、紐で結んで留めるだけ。
それがキッチンのあらゆる助けになることを知っている。
後ろ手に紐を結んでいるとき、
ふと視界の端でそわそわしている姿に苦笑を零して、
そこまで期待されていると、完成度の低さに、
笑われてしまうかなと思ったものだったけど。
いざ、お披露目するように半身を翻せば、
想像以上に色欲の色の付いた目を向けられて、
少し、ドキリと心臓が跳ねた。
時折見せる堪えきれないような雄の顔に、
これまでも何度、狼狽えさせられたことか。
下から這い上がるように向けられる視線が、
身体の隅々まで、見られているようで。]
……いつも通り、ですけ、どっ……
[普段通りを装うとして、手を伸ばされ、
後ろから抱き竦められたら勢いに、語尾が跳ねた。]
[ぎゅう、と隙間なく抱き込まれて。
意識せずとも腰元に硬いものが当たる。
抱きしめられている分、身動きが取れなくて。
興奮して掠れた声が、耳朶にちょうど当たって。]
……ンッ、 ……、
[それだけでぞく、と期待に身が甘く震えた。
とくとくと、早まっていく心臓が収まらない。
前に回った腕に、そっと手を添えて。
もう一度、改めて後ろを振り向いたら、
首を向けた先に、溜息を漏らす彼の顔があって。]
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