188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】
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[ 7年越しに訪れた冷たい 夜は ――終わりを告げた ]*
(168) 2022/12/24(Sat) 0:48:32 |
[ ――――
『魔術師』が『恋人』の
最期の表情を見ることはなかった。
目に入っていなかったというのが正しいのかもしれない。
――有り得ない、と否定して、
『恋人』のことを見ようともしなかった。
最初から理解などしようとしなかった。
本質的な不快で遠ざけるのではなく、
智慧者として、もっと深く突き詰めても良かったのだ。
不快を我慢してでも、先に進むという手もあったはずだ。
『魔術師』はその時に既に思考を止めていた。
『魔術師』はそれに気付くこともなかった。]
………僕には分かる
最期の言葉を告げた時の君の表情
抵抗しない『塔』を見ていた時の僕の表情
そういう時の表情に、それぞれ似ていた
似ていて、同じ匂いを感じる
そんな表情だって、それだけだったけど
あまりにも、似ているように感じて
『塔』、君はまさか
また……
逝こうとしているのか?
[それは『箱庭』が平穏だった頃の記憶─]
新しい花…?
良いでしょう。
付き合いましょう。
…こうしていたら、
あなたは花を愛でられないのではないですか?
………別に嫌と言ってはおりません。
紫苑…、良い名ですね。
………『力』!! 大丈夫ですか?
無茶は、しないでください。
………横になるのも悪くはないですね。
空が遠く、花が近くみえます。
そうして、あなたが近くに感じられます。
夢…なら、誰の夢かしら?…神様?
…あなたはいつも楽しそうね。
ふふ…もちろん私も……。
[ 神さまは私たちを愛してくださいました。
私たちも神さまを愛していました。
いえ、他の人のことはよくわかりませんが、
少なくとも私は。
与えられた幸せに満足していました。
微かな不協和音に気づかない振りをして、
小さな綻びがやがて崩壊へと広がっていくのを、
為す術もなく見守るばかりで。
諌めはしました。
でも、私の声は届かなかったのです。]
不吉なことを言わないで。
でも、ありがとう。……約束、ね。
[ どうして、どうして、どうして。
あなたが死ななければならなかったの。
誰かが『正義』を止めなくてはならなかったとしても、なぜあなたでなくてはならなかったの?]
…約束、したのに。
[ 止められなかった、護れなかった、
もう一緒にいられないなんて……!]
[『力』が『正義』と相打ちをして果ててからは、
打ちひしがれる日々を過ごした。
眼の前で起こる出来事は何も目に入らず、
俯いて、悲しみにくれるばかりで。
そんなある日、後頭部に衝撃が走った
不自然に跳ね、地に倒れ伏した。
霞む視界に、見慣れた姿を認識した。]
( あなたが私を嫌っているのはわかっていました。
ここまでするほど憎まれていたのですね…)
ああ、でも、もう彼のいない世界で、
泣いて暮らさなくていいのね。よかっ……**
きみが深刻な時はだいたい深刻なほどおかしくって
堪え切れずに笑いだすわたしにきみが拗ねて怒って
おさまらない笑いに滲む涙を拭いながら
心にもない「ごめん」をくりかえせば
余計怒ったきみがつかみかかってきて
よろけて一緒に転げて、いつの間にか一緒に笑って
わたしたちの過ごした時間は
話せない秘密を抱えた苦悩の時や
別れの瞬間だけじゃない。
そんな風に二人笑いあった時間の方が圧倒的に多かった。
そんな暖かで幸せでなんでもない記憶を
ふたり、幾つも積み重ねた。
お互いに言葉にした事は無かったけれど
わたしたちはきっと親友だったから。
きみにだけは知られたくなかった。
知られる訳にはいかなかった。
けどほんとうは
無理矢理にでも問い詰めて欲しかった。
きみになら暴かれたってよかったんだ。
そんなの甘えた我儘だってわかってたから
きみに甘え過ぎだったわたしがこれ以上、って
最期まで言えなかったけど。
『神様』に向かって、暇でしょなんて、
なんてことを言うんだ『力』……
って、ちょっと待って、
僕?僕なの???
僕が『神様』に教えるの??
あ、こら、逃げるなって、
あ〜〜〜〜もう。
……すみません、『神様』、
『力』に逃げられましたので……
お付き合い願えますか?
ねぇ、『運命の輪』。
頼むから、あんまり危険なことはしないで。
予定通りにいかない、
運頼りのことがこの世にたくさんあるからこそ、
それを司る君が居るんでしょう?
……心配なんだ、君のことが。
せめて、何かあったら
僕のことを呼ぶんだよ……
手遅れになる前に。
……貴方のこと、もっと沢山呼べばよかったねぇ。
喋れなくなってから、気づくなんて……
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[ ヴェルトが帰って来た安堵ではなく 世界が滅びないことへの喜びでもなくて 迷子になって帰れなくなった子供みたいだった。 離れようとしたけれど どうやら離れなくていいみたいだ。 だったらもう少し君のそばに。
嗚咽をあげる君のあたまに頬擦りして ゆっくり髪を撫でた。 少し癖のあるふわふわ髪。 俺と一緒だ。]
(415) 2022/12/25(Sun) 19:28:38 |
| ……シンは暖かいね。 ゆたんぽみたいだ。 [ 寒い寒い夜の日。 一人震えてたらシンがやってきてさ。 二人で寝たら寒くないよって教えてくれたんだ。 僕はそんなことも知らない子供だった。 初めは驚いたけれど。 人の体温に、本当に安堵を覚えたんだ。
生きてるんだ、と。
シンはゆたんぽ。 あの頃よく言ってたんだ、覚えてるかい? 延長をご所望ならいくらでも。 俺の手はそのためにあるよ。 抱きしめ続行だ。 ] (416) 2022/12/25(Sun) 19:35:17 |
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[ シンが俺を呼ぶ。 だったら俺がつぎは手をつなごうか。 いつもシンがしてる事、俺も。]
(417) 2022/12/25(Sun) 19:40:34 |
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俺はどこにもいかないよ。 どこにもいかない。
シンと一緒だよ
(418) 2022/12/25(Sun) 19:42:49 |
| [ 終わりがある場所には始まりがあって 始まりがある場所には終わりがあって
そうして世界は形を創るなら 俺は君の半身だ、 そうだね、 もし言われたら
迷わずいいよ、って俺は答えるよ。
夢を見よう、 世界はまだ始まってすらいないらしいから。 ]
(419) 2022/12/25(Sun) 19:58:41 |
[ 正しき道を示し、その道程を作ることが『教皇』の役目。]
| [ 俺がすることは扉を開くこと。 次は君の番、なのかな。
] 死はいつだって忍びよるものだよ。 ヴェルトはよく眠っているよ。 疲れているだろうしね。 [ フォルスのことを、ただ眺めてた。 ただ、ただ、―――見守っていた。 シンの上に降る言葉は、 それは、俺も貰って良い言葉だろう?って 出ていこうとするフォルスを捕まえた。 うん、軟弱だから それでも振り払うのは容易いよ。 君がそれを、望むなら。 ] (450) 2022/12/25(Sun) 21:25:07 |
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長年睨み合ってた狂犬に教わったことがあってね。 踏み出す一歩は簡単じゃあないけれど 飛び込めばどうとでもなり得るらしいんだ。
だからこれはここだけの話にしてほしい。
……俺はね、 世界はどうなっても、本当はいいんだ。
[ ユグには 秘密だよ ]
死が溢れる世界は悲しく思う。 でも
二人が居ない世界は もっと寂しいんだ
[ だから ]
(451) 2022/12/25(Sun) 21:26:07 |
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ここに居てくれると嬉しいよ
でないと俺が今度は泣いてしまうじゃないか **
(456) 2022/12/25(Sun) 21:37:25 |
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