29 【2IDソロル+ペア混合】交換日記【完全RP村】
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やがて、前に何かが見えてくる。
白いものに半分以上埋もれていたもの。
見たこともない材質の、不思議な、建築物だった。
窓だったらしい個所は割れ、
中まで、白い物で満たされていた。
覗いてみれば、夢特有の靄が晴れて、
中が良く見えるようになっていく。
中にある家具らしいものは、
見たこともない物も多かったけれど
本や、机など。僕の知る物も多かった。
見たこともないものの、ほとんどは
僕が想像もしたことのない、
遺失技術ぐらい精巧な、機械類だった。
僕は、建築物の中にある白い物から
人の腕らしきものが突き出たまま
動かなくなっているのを確認した後。
腰に下げていた機械に映る数値を見て、
持っていた"何か"を口元に当て。
「地点B243、―――汚染は僅か。
以前の記録よりも極寒。生物の生存不可能。」
誰かへ、報告をしたみたいだった。
[日記の後に、間を空けて。
前と同じように、日記に比べ丁寧な文章が綴られている。]
僕の日記を読んでくれている誰かへ。
お返事、ありがとうございます。
ご両親の話も、色々想像しながら読みました。
お母上に苦労を掛けてばかりだったそうですが
あなたがこのタブレットを開いてくれて
僕の話を読んでもらうことができたのは、
あなたのお父上のおかげです。
僕が本当に優しい人かは、僕にはわかりません。
僕は、僕に、遺失技術のことやこの端末のことなど
色々と教えてくれて、これからも使っていいと
言ってくれるあなたの方が、優しいと思います。
こんな場所を保管場所にしておいて
何か言える立場ではないかもしれませんが
せめて大事に、使っていきたいです。
ずっと、変な夢を見続けているもので。
今回も変な日記になってしまい、すみません。
誰かから聞いた話、伝えられた話、と言われても
お恥ずかしながら、僕は自分から
遺失技術を学ぼうと思ったことはなく
夢の心当たりは、どこにもないのです。
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