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68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】
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![](./img/stargazer/021.png) | >>510 メレフ 「断る。人の棺の前で死ぬ趣味は無い。 それに、吾にはまだ行くべきところが有る」 即答。 それから、小さな花に触れた。 メレフの、妹の為に綴った大切な言葉たちが 流れ込んでくる。 ”成程”、と溢した。 彼の想いを知るには、それで十分過ぎる。 「もう十分なんじゃないか」 「これだけのことを為した。 人間の一生分では、ゆうに読み切れない 知識と言葉を寄越した。 おまえの妹だって、おまえを置いていったんだ。 許されるさ」 キファは割り切りが早かった。 これはこれ、それはそれ、と割り切ることができた。 感情に囚われることを好まない。 ……本当は、そうなのだ。 あなたの前で披露する機会は少なかったが。 → (511) 2021/05/04(Tue) 19:47:17 |
![](./img/stargazer/021.png) | >>510 メレフ 「あとはおまえの心次第だ。 ……まあ、すぐに決断できることでは無いだろうな。 おまえは今も迷ってる」 そして、急かす権利も、道理も、 キファは持たない。 キファはポケットから鍵を取り出した。 『運否天賦』ギルド本部マスターキーの合鍵、と説明する。 書庫から、キファの私室まで。 全てを調査できる権利があなたに預けられた。 「好きに使え。 吾が東方を駆け回って手に入れた知識が、そこにある。 天国に行く方法も。動く死体を作る方法も」 『あぁでも、使ったものは元の場所に戻しておけよ』 そう言って、くつりと笑った。 → (514) 2021/05/04(Tue) 19:50:34 |
![](./img/stargazer/021.png) | >>510 メレフ 「……見せてくれてありがとう。 『秋葉義一』が何故このような行為に及んだか。 少しは理解することが出来た」 誰ぞの願いを押し付けられた、と思っていた。 でも。……こんな風に愛されていたのなら。 まあ、悪くない。 (515) 2021/05/04(Tue) 19:51:07 |
ハローハロー、当方です。
当方は今、貴方の脳内に直接語り掛けています。
この世界がβテストである時間もあと少しですね。
意味の分からない方は聞き流してくださって結構です。
その疑問はきっと後に解消されますから。
さて皆様、やり残した事はありませんか?
忘れ物はありませんか?
ほら、そこのギルドの長失格さんとか。
『壊れた時報』からの信用消失具合、いっそ笑えますね。
HAHAHA
「それで終わり」「僕はギルドの長失格です」
「僕の話はここまでだ」
『壊れた時報』は、これらの言葉を信じていません。
当方のこの言葉が理解出来ない程、
貴方はお馬鹿さんではありませんね、ギルドの長失格さん?
失礼、私信が入りました。ソーリー。
当方は皆々様に言葉を投げ、羊を夢見に戻ります。
シーユー
ぼく、ヘイズ!
人外だらけの役者ギルドで、愛らしい子供を演じる魔獣!
……っていう没データがこっそり残されてたNPC!
しかも、謎のゲームの参加者に選ばれちゃって…!?
ぼくはデータ通りになんとか宿主という名の師匠になってくれる人を会合で見つけようとして…選ばれたのがサダル!
どうしてサダルが選ばれたって?ギルドが同じだから?
それとも演技の特訓をしてくれたから?いいえ
彼が迷える子羊ちゃんのぼくに気づかせてくれたからでしょう!
それからぼくは人のいろんな感情に触れました。
死体をみた時の、殺す時の、死ぬときの…
あれ?ポジティブなこともあったのに忘れました!
あはは!ウソです。ちゃんと覚えてます!憧れですから!
ところが、みんな別の世界に本当の自分が
いるってきいてビックリ!くそ〜!
でもでも、パーフェクト弟子だったぼくは
いろんな世界へと渡る希望の星を師匠から与えられました☆彡
サダル!ルヘナさん!みんな!
きっとぼく行きますよ!待っててくださいね〜!
次回、空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?
『Hello, World!これ師匠のスマホですか?』
ぼくたちの舞台はまだはじまったばかりだ!!!
「ごきげんよう、ニアよ。
――ここでは『ガルデニア』と名乗るほうがいいかしら」
同じ『陣営』として設定されていた者たちへ、
最後の挨拶を贈る。
「……あのお願い、聞いてくれたのよね」
あまりにも一方的で身勝手な、今際の言葉。
必死だったあの願いを聞き入れてくれたこと。
「キュー、ラム、モス。
それから、フール、スクリプト、リリス。もう一人の誰かさん」
それから、仲間であってくれたこと。
……『設定』と言ってしまえばそれまでだけれど。
少女は彼らに手を伸ばさずに、彼の手を取ってしまったけれど。
「悪い子のニアに付き合ってくれて、ありがとう」
それでも、ひとりではなかった。
少女はきっとそのことに――彼らに、甘えていた。
「――ニアの人生も、悪くはなかったわ」
(→)
![](./img/stargazer/021.png) | >>532 メレフ 「──うむ、僥倖」 受け取った鍵を、自分のポケットにしまい込む。 どうやら、やっぱり”共同研究”は叶わないらしいが。 まあ、それも良いか。 ……メレフの言葉を聞いたキファは、 何故だか、どこか。すっきりとした心持だった。 それは”メレフ”の肯定であり、 ”名月 廉”の肯定である。 → (535) 2021/05/04(Tue) 21:55:27 |
![](./img/stargazer/021.png) | >>532 メレフ 「きっと、また会えるさ」 ──それは、誰に向けたものか。 キファしか知らぬことなのだろう。 少女は踵を返す。用事は終わりだ。 兄妹の邪魔をしたくない。それに── 自らにも、まだやるべきことが残っているのだから。 さあ、海を見に行こう。 〆 (536) 2021/05/04(Tue) 21:55:41 |
![](./img/stargazer/021.png) | ──『運否天賦』はその日、ギルドマスターを交代した。
然るべき手順の後、キファの一番弟子であるエルが継いだ。 彼女はだらけ者の先代よりも、しっかり者であった。
師匠について尋ねると、彼女はこう答える。 「『新たな地に旅立つ』と、書置きが残されてたんです。 律儀に、彼女本人の印が押された申請書まで置いて有って」 『まぁ、部屋は片付けて行って欲しかったですけど』 そう言って、エルは笑った。 元より、『運否天賦』は中堅のギルドである。 そのギルドマスターであるキファが持ち込んだ 『道教』という概念は、レムノスにて密やかに 認知度を高めつつある。
キファはこの世界からいなくなった。 でも、全部が無くなったわけじゃない。
彼女の痕跡は、この世界に遺り続ける。 きっとそうやって、未来は紡がれていくのだろう。 (537) 2021/05/04(Tue) 21:57:36 |
| (a174) 2021/05/04(Tue) 21:58:05 |
| (a175) 2021/05/04(Tue) 21:58:51 |
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