7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】
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[さて、君の土下座はなんとも美しく
一体どこで学んだ。私の記憶からか?などと
考える英霊、ここにあり
かんばせあげぬ彼に対して―――私は ふ、と笑んで
その顎に指添え、くぃと上向かせたならば
囁き1つ、落として]
[と、傷口を流し見たあと、口角上げて君を見つめたのであった
後日、私は益々長袖などを着込むことになるのだが
まぁそれもしあわせ、の1つなのであろう**]
― エピローグ:これから先も、貴方と ―
[ 楽しかった休日も終わり、いつもと変わらぬ日常が訪れる
途中、シロさんがカニを持ってきたり、
オレの新たな癖が開花したりと色々あったけど
――とても平和で、優しき日々だ ]
ふんふーん…
[ 鼻歌交じりで廊下を歩くオレ
その手には、小奇麗に包装された箱一つ
つい昨日、己の得意な鍛冶で完成させた"これ"を
アンネちゃんに手伝ってもらって丁寧に包んだのだ。
――気に入ってくれると良いんだけど ]
シロさん、今ちょっと良いか?
[ 夜、既に風呂に入った後であろう彼に
いつもの元気さ…ではなく、照れつつ問いかけたか ]
へへ。あのさ、この前の旅行のお礼に
シロさんにプレゼントをしたいなって思って
でも揃いの指輪もあるし、刀は駄目っぽいって
今川さんが言ってたから迷ってて。
でもさ、この前のぱふぇの時に良いモン思いついたんだ!
だからこれ!シロさんにあげるな!
[ はい!と勢いよく差し出す包装された箱
それを開けてみるのなら―― ]
[ そこには、銀に輝くデザートスプーンが一匙
デザートフォークも同じくとなりに収まっていたか ]
「好きなものを一緒に食べれたら嬉しい」って
あの時にやっと気づけたんだ。
――これがあれば、いつでも好きな時に
一緒に食えるだろ?
[ まるで食い意地張ってるような主張だが、
一緒に食べることは幸せなんだ。その幸せをいつでも
味わいたいと思う。我儘なオレである
慣れない食器づくりに手間取って渡すのが遅くなったけども ]
だからさ、これからも一緒に美味しいもん食べて、
ずっと楽しく過ごそうな!
[ 己らは英霊だ
その終わりはいつ来るか。もしかしたら明日かもしれない
――そんな戦乱の最中であっても、
この誓いは決して色あせない。 ]
[ 共に生きたいと願う人がいる限り、
「生きる」ことは何よりも一番大切な
目標となるのだから。]
[ そうして、「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」と
1ページに刻まれる日を夢見ている。]
星図表なんて、"らしくもない"ことしやがって。
…………ばかだな、本当に
─ ホテル・スイート ─
冗談のつもりだったんだがな。
大体、寝坊したらリーが起こしてくれるんじゃないのか?
[ この男、言葉
の意味を素で受けている。
朝から大雨の危惧をされていることには当然気付いてない。
その後、奴の苦笑が見えて、漸く真意を察せたのだが
実際否定出来ずにいたので、むすりと頬を膨らませていた。]
はっ、そうだろ? まだ始まったばかりだ。
明日もあるんだからのんびり行こうぜ。
よーしよし、近うよ──……
[ ベッドに来れば、手招きし冗談めかしていたのも束の間。
手を突き、上に覆い被さるような姿勢を取ったと思えば
もう片方の手が頬を撫でる。]
……っ……!!! びびったじゃねぇか……。
[ 予想外の行動に余裕の表情は瞬時に消え、心音が
激しく加速する。胸に耳、もしくは手でも当てられれば
鼓動を容易に感じ取れそうな程に。]
[ 同時に、過去に壁ドン(失敗)を食らわせた過去を思い出す。
それが功を奏したのか、抵抗もされず
キープアウトテープの出番も無く、結果オーライかと思いきや
後で店長に「この壁何があった」と問われた際の言い訳が
大変だったことを思い出す。
「パイプ椅子を移動させた際にぶつかった」という言い訳を聞いた
時の店長の表情は、未だに忘れられない。]
─ 夜明け前 ─
[ 目が覚めると、隣にリーの姿があった。
昨日の傷跡をまず確認するところから始まる。
目立ち難い場所を選んだつもりだったが、
流石といったところ。昨日の傷跡もほぼ治っている。
これならもう少し別の美味い場所にしても良かったか、と
思ってしまうのも、常に食欲と衝動に駆られている身の性。
一方、己の傷口も確認をしてみるが。
此方も綺麗に目立たなくなっていた。
随分と慣れたものだ、と昨日の痛みと快楽を思い返し。
未だ眠ったままの愛らしい寝顔を眺め、髪に軽く口付けを落とし
普段よりも殊更白く見えた美しい肌を、ぺろりと舐める。
これで目が覚めても良い。
偶然俺の方が早起き出来たのだから。
一人ベッドから立ち上がり、プールサイドへと足を運び
昨日花が見えていた場所を双眼鏡で覗き込む。
──まだ、間に合いそうだ。]
おい、リー!
花咲いてるぞ、早く起きるんだ!!!
[ 昨日の血の宴があったとは思えぬテンションのまま
身体を揺らし起こしにかかる。
──── これから、二人の生活が始まれば
毎朝、こんなことが起こるんだな。
そう、旅行から帰っても、すぐに幸せな生活が待っている。
実際、今回は俺が偶然早く起きただけのことであり。
リーに起こしてもらう日々も割とありそうな気がするが。
さて、愛しの王子様は起きてきただろうか。
起きていたならば、さぞ上機嫌な表情が見られただろう。
起きて来れば、来なくとも。
頬に軽く目覚めのキスをプレゼントして。
準備を終え、ラベンダーの咲き誇る花畑へと向かうことにした。]*
[インハイに投じた渾身のストレートは、フェンスを越えて行く。いわゆる、予告ホームランだ]
……まったく。あたしどころか、キャプテンまで超えていったんじゃない、あんた?
[ラッセルがライト方向にバットを向けたとき、打たれる予感があった。それでも真っ向勝負をしたかったのだ。結果として予告通りに打たれたが、マナの心の中にかかった靄が、どこかに引いていった気がした]
あたしの方こそありがとうね、ラッセル。お陰で……
[頭を下げるラッセルに、笑顔で言い返す。……ひどく鬱血した左肘を、身体で隠すように、後ろに回しながら]
んーん、なんでもない。ほら、休憩行くよ!
[痛い、ちぎれそう。こんな感覚は、左投げを捨てたあの日以来だ。エースとしてマウンドに君臨し続けていたのに、あの日から全てが……]
……これでサヨナラだね、サウスポーでエース張ってたわたし。
[悪い方向に変わってしまったはずだが、なぜか今、心は晴れやかで]
[練習後 とある河原]
ほ〜た〜るのぉ、ひぃかぁ〜り、まぁどぉ〜のゆぅううきぃぃぃ……いや、こう言う感じじゃない。
[ホームセンターで買ってきた、コンクリートブロックが8枚。同じくホームセンターで手に入れた消火器。河原に落ちてた、乾いた木の枝がたくさん。家にあった新聞紙を、ちぎって丸めたものが大体新聞紙1日分。そして]
あーおーげーばー、とーおーとーしー、わがーしのーおんー……そう、こう言う感じでいいや。
[先程まで、ラッセルとの勝負でつけていた両手用のグローブ。それを、キャンプファイヤーでもするかのように組み合わせる]
おーしーえーのー、にーわーにーも、はやーいくーとせー……
[ブロックを組み、枝を組み、グローブを入れ、新聞紙を入れる。そして、タバコに火]
……ふぅー。おーもーえーばー、いーとーとーしー、このーとしーつきー
[一服した後タバコを口から離し、そして組み上げたキャンプファイヤーに落とす。タバコの火は新聞紙、木の枝と伝わり、やがてグローブをも覆う炎となる]
いーまー、こーそー、わーかーれめー、いーざー、さらーばー……
[歌い終え、そのまましばらくマナは微動だにしない。そのまましばらく、グローブが燃え尽きるのを待った]
[後片付けを終え、灰となったものを全て土に埋めた。そして]
……ありがとね。
[8年ほど共に戦ってきた相棒に、今別れを告げた]
( 始まった以上こうなるだろうって
きっと分かっていたはずなのに
すべてが終わった後の君の顔は苦しそうで
到底見てなんていられなかったんだもん。
生まれつきの傷だけで変に責任背負わされて
一気に肩の荷下りてしまえばまたお先真っ暗。
足枷のように記憶を抱えて、落ちてゆくだけ。
……だけど、なんだかそれも気分が悪いからさ、
指針だとか、使命だとか、関係無し。
好きに生きてみたらいいんじゃない?
自分は本当は何がしてみたかったのか
自分は本当はどう生きたかったのか )
[「球追荘」 セスの部屋 ドアの前]
……ついに、か。
[ドアの新聞入れに、白い封筒が一つ。差出人はかつて所属していた……いや、今も所属している「こと」になっている会社の名前。封筒を手に取り、部屋へ]
−帰還命令書−
○○課 主任 セス・グライシンガー殿
2026年9月21日を持って、異次元転送装置 テストメンバーの任を解く
以後、上層部の指示に従い期日以降速やかに本次元に帰還すること
○○○○○○○○株式会社
社長 ◇▽□◎
ったく、もう少し待ってくれよ。
まだ、終わってないんだよ……
[嘆けども、恐らく、命令は変更されない*]
[とめどなくあふれる水のように
つながった先から感情がこぼれてくる。
それはきっと不都合であり
それはきっと、―――都合もよかった。
憎悪しか持たないはずの心が、魂が、
……なぜか満たされていくのだから]
[きっと飽きもせず
様々な感情をこちらにぶつけてくることだろう。
こちらはそれに呆れもするし、
めんどくさがることも大いにある。
そんなこと初めからわかっているのにどうしてか
"離れる"という選択肢はなかったのは、―――…]
[月日は秋空の雲のように
どんどん流れていく
球追カットバースは勝利を重ね
今年もリーグ優勝街道を一直線に進んでいた
キャプテンから引っ張り打ちの極意について伝授された私は
攻撃面でチームの戦力として期待される日々
今年が始まる頃には
こうなるとは全く考えられないことだったのに
いつの間にやら、ここまで進んできたようだ
…流石にキャプテンを超えたなんてのはまだまだお世辞だろうとは思っているけれど]
[キャプテンは
「逃してはならない機会もある」
…と言っていたっけか
あの野球観戦のチケットを
先に他の人に渡したり金券ショップに売っていたら
今、こうとはなっていないかもしれない
そもそもチケットが当たっていなかったら
あの時買い物に行かなかったら
怖気付いてカットバースに飛び込まなかったら
あの野球観戦でみた
とある選手
がこの星に来たのは偶然だとか
とあるチームメイト
が肘を壊さずに投手をしていたらだとか
とある人と
キャプテン
が出会っていなかったらだとか
……そこまでは知らない話だけど
誰もが一度は考える
パラレルワールド説。もしもの話
考えるだけで、ifの自分に会えたりはしないから
ただの空想の域を出ないけれど
唯一確かな事は
旅行費の一部を受け持ってくれてまで
“逃してはならない機会”を掴んでくれた
キャプテンにはいつか、恩返しをしたい]
[彼が言ったプロ野球選手になったら払ってくれは
流石にただの、ちょっとした意地悪発言だとと思っていた
社会人野球のチームでも入れたらな…と、ぼんやり見据えていた未来の形
バイトと大学の授業に時間を追われつつ
野球の練習もちょこちょこ挟む…カットバースに入った当初から変わらないサイクルのまま過ごしていく
そう。今日も
バイトがあったから練習時間には途中参加で
急いで練習着に着替えてグラウンドに入って
そんなドタバタな日だった]
[変わらぬものなんて何もない
またひとつ、分岐点が
近くに迫っているだなんて]*
― Epilogue とある日のカルデア ―
[1週間の休暇は終わり、
私たちのいつもの日常は帰ってきた
マスターについて特異点の修復に行ったり
今川さんのお部屋に首狩りボーナスを得にいったり
それ以外にもなんやかんや、あったけれど
平和で、幸せな日常を過ごしていた
そんなある日の、ことである
私は風呂上り後、日課のクガニに餌をやり
読書に勤しんでいた
今はハーブティーに纏わる本を幾つか買い漁っており
何時かまた、あの店に来店した時に
あの店員と会話したいものだと
それまでに、上手に淹れられるようにならねばと
まずは知識を蓄えねば。そう考えて
彼から聞いた話を記したメモと見比べながら
頁をめくっていたところ……]
む、クガネか。
かまわないよ。ハーブティーでも淹れるか?
……ん。
[常のような元気溌剌ではなく
照れつつの問いかけに、首を小さく傾げ
君の言葉を待っていたら……
差し出された箱が、あった
ありがとう、と告げ受け取ったもの
君の前で開ければ、銀色のデザートスプーンとフォークがあり
それは奇しくも、あの時喫茶店で見た
銀の輝きを、思い出させるものであった]
美しいな。
……きっと、この匙やらで食べる甘味は
きっと特別な、味がするだろう。
ありがとうな、クガネ。
―――無論、だ。之からも
君と共に。美味しいものを食べ、美しい景色を見て
楽しく、日常を過ごしたいと思うよ。
[君が私の為に、作ってくれたことがうれしい
共に食卓を囲みたいと、言ってくれるのがうれしい
ああ、君は何度私を喜ばせるのだ]
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