77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】
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…………ああ、ああ、嗚呼
[ いつしか降りていた闇の中、全ての変化を捉えることは
視界からも余裕からも叶わなかったが
知性の光が一つ紅に灯る瞬間を、その目は間近で視た。
それは鬼から言葉を奪い取る程の光景。
あれ程苛み続けていた痛みと食欲が、今は全く感じられない。 ]
お前は、助かったんだ
今はそれだけ分かればいい
[先程までの姿を想えば、戸惑う千に記憶がないことは察せられる。
しかし今は多くの説明はせず、掌に齎される感触をただ受け入れた。
背にしていた壁に千を抱えたままで寄りかかり、
力を抜いて腰を落ち着かせ、それから。 ]
契りを守る義理など元来ラサルハグにはなく
一方的に反故にすることも厭わない。
しかし直ぐに村に伝えることは無いだろう。
契りを反故にされた事を
直ぐに伝えられた村人は何を思うか
忌み嫌うにも一定の理解が必要なのだ。
故に人間を忌み嫌う蛇にはその愚かな道程を
想像するのは難しいことではない。
本当の愚か者は己が愚かであることにも
気づくことがない。
朽ち果てる寸前になって尚も喚き続けるだろう。
自身が何に守られているかも忘れ。
しかし村の行末を見守るのもまた新たな契り。
村を滅ぼすのは彼女の本意ではないのだから。
ならばラサルハグの取る手段が
一つに定まってくるのは自明であろう。
***
己の行動は彼女を幾度か驚かせたらしい。
その度に大丈夫だと告げることになるだろうが
それも繰り返せば慣れてくれたようだ。
ソフィアを娶ると決めた日から
ラサルハグは人の姿で隣の村に足を運んでいる。
彼女が生活が出来るように。
そして己が彼女の様式美を知るために。
しかし実際に必要なものは彼女がここに来て
初めて知ることになるだろう。
本人にしか分からないことなのだから。
「お前に出会わなければ知ることも
決してなかったのだろうな。」
彼女が村に閉じこもったままでは
知ることが出来なかったというのならば
洞窟に一人閉じこもったままでは
ラサルハグは知ることが出来なかっただろう。
それもまた運命と呼べるのだろうか。
────犠牲を忘れることなかれ。
己の願いを叶えた彼女を
ラサルハグが生涯忘れることはない。
彼女が全てを忘れなかったのに同じ。
ラサルハグはソフィアという賢者の歩み。
その歴史の語り部となることを決断する。
時の刻みは種族の壁を超える。
普遍の真理の前には全てが無力のまま
長い時の中で朽ちていくのが摂理。
しかし、無力でありながら無価値ではないと
ラサルハグにその気付きを与えたのは
紛れもなく彼女である。
今宵もまた互いの選ぶ道が重なろう。
ラサルハグは柔らかに微笑み
裏葉柳に水を与えるがごとく彼女に語りかける。
『賢く強く、育ちますように。』
あなた達に与えられた名前に恥じない人間に
私はなれているだろうか。
── ▷ epilogue ──
フライパンに被せた蓋を開ければ
もわ、と湯気が立ち上がり、
美味しそうな匂いを辺りに振りまいた。
すっかりと出来た移住スペースで調理中。
焼けたものをお皿に載せると
クリームを全体に塗り、果物を飾り付けていく。
「 出来たわ! 」
やがて、やり遂げたという達成感に
思わず歓声をあげれば。
転ばないように気をつけながら、
彼の待っている机へと両手で皿を持ち運んでいく。
ただ、待っていてとしか伝えていないから
なにをしているのかも、なにも
わからないんじゃないだろうか。
彼はどんな表情をしているだろう。
私は目を弛ませて柔くほほ笑みかける。
擽ったそうにしながら伝えると
いつかのように、彼の手を取る。
触れる体温は冷たい。
でも、私の心はほかほかと
温かい気持ちでいっぱい。
だからその後の行動は、何気なく。
彼の手をそのままそっと持ち上げれば、
甲に顔をちかづけ、唇を寄せる。
それは誓いの口付けのように淑やかに。
閉じていた瞳を開けば、
頬を染めて照れくさそうに笑った。
[ 天狗には会ったことがない
鬼にも、龍にも、大蛇にも
そも嫁たちの生まれ育った里ですら
己はこの目で確かめたことはない
それなりに生きてきたとは自負しているが
それなお、己の知る景色はあまりに少なすぎる
鼻をかむのすら手伝おうとする冥桜
幼児に対する様なその仕草に
わずかな苛立ちを覚えはするものの ]
鼻ぐらい自分でかめるが
────……まぁ、いい
しかし、強くしすぎてもダメで
優しくしすぎてもダメとは難しい
取り外せたら楽だとは思わぬか?
[ 促されるままに鼻をかむ
右、左、交互につままれ鼻から息をし
そうして吸い込んだ水を出し終えたなら
ふぅ、と安堵の息を吐き ]
[ また一つ、知らぬ話に瞬きを
女子は──と言われれば
平らな己の胸にぺたりと手を置き確かめて
次の話には興味深げな視線を脚の間へ向け ]
ふぅん
知らぬことが沢山で
少しばかり癪にさわる
それもまた、
我が大きくなるまでは
内緒のままということか
[ 教えろとねだる気にはなれない
子供ではないと言い募る気にも
ため息一つ
せめてもの仕返しに
邪魔なものを太腿で締め付けつつ
肩口はおろか口元まで湯に沈み込み ]
────ん
[ 顔半分、湯に潜ったまま嫁の言葉にこくり
湯を飲まぬようあくびを噛み殺した* ]
― 勘違い ―
な、なんと。本当はかんぅ殿は余を殺すためにやってきておったとは……。
[白竜様がぷるぷると震えながら、本を読んでおられます。
上流に捨てられた本がどうやら滝壺に流れついてきたようだ。
それは大和という国の神話らしい。
ぱらぱらめくっていたら、生贄の女性の代わりに一人の若者が女装し、相手の居住地に乗り込んできたとかなんとか。
色々な神話が混ざっているが、え、デジャブを感じる。
自分たちをベースに二次創作してる?レベルにそっくりで。
というより、古来よりよくあるパターンなのだろう。
魔物に嫁いできた女装男が大きな蛇の化身である男を酔わせて、剣を突きつけるシーンでは、とうとうさめざめと泣きだしてしまった。
読者多しといえども、魔物側に感情移入をして読んでいるのはきっとヤオディだけだろう]
かんぅ殿も本当は、いつも背負っている青龍偃月刀で余を殺すために……。
女装をしていたのも、余を油断させて、殺しやすくするため……
[ぼろぼろ泣きながら読み進める。そこ泣くところじゃないし。
ヤオディ、ちゃんとよく嫁。いや読め。
かんぅはあっさりと男と見破られていたのだから、その女装意味ないし。
その後も嫁であることにこだわって女物を着るの大好きなとことかは、綺麗に忘れているらしい。
あの人、絶対、ほんとに嫁に来たがってただけだから]
ふむふむ、この後は……。
[涙をふきふき読み進めていくと、なんかふいんき(変換できない)が変わっている。
女装をしていた男が、俺の草薙剣をくらえ、と酔った魔物をズコバコと下半身の生身の剣で突き刺して、くんずほぐれつしている。
わー、すごい、こんなことまで!?
縛って目隠ししたり、あれやこれや、知らない道具を使って魔物を責めている。
確かに、ヤオディもかんぅから色々なことは教わってはいるが、かんぅは基本、ヤオディに激甘なので、痛いようなプレイはしないから。
感じすぎて死んじゃう、というのはあっても、せいぜいぴしゃん、とお尻を叩かれるくらい]
か、かんぅ殿ももしかして、余にこういうことしたいのか……。
[真っ赤になって一人で慌てている。
こんな激しいことはされてはいないが、嫁となってきた者に、魔物が肉剣に倒されたのも同じ。
あはんでうふんな本を、河原とかに捨てて次の若者の糧にするのはどの時代、どの世界でも同じこと。
よりによってマニアックな一冊が滝壺に流れ着いてしまったようだ。
その本でも結局、魔物は英雄の剣「に」屈服し、もう悪いことはしませんでした、めでたしめでたし*]
[よもや婿殿が多趣味(あぶのーまる)であったとは。
かんぅが其れを見つけたのは二人の愛の巣の寝具の下である。ふんふんと筋肉掃除をかんぅをしていたところ、ついうっかり見てしまったのである。其の本の題名は、俺の草薙剣であった。
なぜよりにもよってその本を…
これが、他の本ならば
婿殿をかんぅが殺すはずがないと誤解を解いて
美しく幸せな接吻(きす)をするはずだったのに。なぜかよりにもよって、くんずほぐれつをしているほうを見てしまったのか。其れをかんぅは熟読した]
…ほう、ほう?目隠しとな
[ああ、読み進めているよ。
婿殿早く来て、止めて]
道具 む?滝壺 か
[滝壺?!滝壺で何をするの。
蛸壺とかじゃないかな。まってとても危険。危険が来る。河原とかに捨てたあはんでうふんな本から飛躍していく。この男自体が、危険すぎて河原に捨てられかねない。
そんな危険(R18)な妄想を逞しくし
すくっと立ち上がれば]
婿殿!!!婿殿!!!!
[かんぅと夜の合戦をしようぞと
駆け出した。性交(あぶのーまる)。
婿殿の明日はどっちだ。真っ赤になっていた可愛い婿殿はどうなっちゃうのか。でも、期待しちゃっているところあるから、きっとうまくいくでしょう。たぶん。
婿殿が叫ぶ結果になるのは目に見えているが
それも愛ゆえに。頑張れ、婿殿。
俺たちの戦い(せっくす)はまだ始まったばかりだ。*]
| 【人】 千──二〇██年六月 ██県██市█町 歴史資料館 或る夜間巡視警備員の独白 (102) 2021/07/02(Fri) 23:05:44 |
| 【人】 千
温暖化による異常気象で、六月から蒸し暑い日々が続いていた。 すっかり初夏といっていい有り様であるのに、 梅雨は忘れることなくやって来るのだから、うんざりする。
今日も夕方まで降り続いていた雨の名残か、 高い湿度が生暖かい嫌な空気を屋内に漂わせていた。
着込んだ制服が温度に釣り合っておらず、額に汗が滲むのが分かる。 暦上は夏本番は未だ遠い現状、とっくに閉館時間を迎えた夜 冷房の使用が許されるのは休憩室だけだ。
節電という掲げられた名目はあるものの、 実のところ、雇われの厳しさを感じるばかり。 少しばかり人付き合いが不得意な身には有り難い仕事であったが、 特にこの季節はあまり快いとは言えなかった。
(103) 2021/07/02(Fri) 23:05:58 |
| 【人】 千
どこぞの酔狂な金持ちの寄付によって、 ここ数年の内に建て替えられたというこの建物は
規模と需要に反した、真新しく清潔な内装が目を引く まさしく金の無駄遣いであると、 望んで働いているわけではない一般庶民には思えてならないが
無駄に大きな窓から差し込む月の光に関しては、 巡回中いつも有り難く感じていた。
夜の資料館は不気味に思えてならない。
今の時代を生きる存在は自分一人きり、 犇めく過去が黙して暗がりからこちらを見ている。 そこには独特の居心地の悪さがあった。
中にはきな臭く鬱蒼としたものも収められていて、 そんなものを置いているからいつでも客足が少ないのではと 思えてならないが、当然口を出せる立場でもない。
(104) 2021/07/02(Fri) 23:06:11 |
| 【人】 千
一人分の靴音だけが、反響し静かな空間に響く 丁度この先にあるコーナーが、きな臭い展示物のある場所だった。
不気味であっても、怖いと感じているわけじゃない。
自分は既に親に結婚を急かされる年齢の男で、 真夜中に展示物が動き出し警備員を巻き込み騒動を起こすのは 映画やゲームの話でしかないのだから。
何も起きやしない。いつもと変わらず時間が過ぎ、帰宅する。
その筈なのに────
あるわけがない風の流れを、温い空気の中確かに感じた。
(105) 2021/07/02(Fri) 23:06:25 |
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