人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


“楓”12票

処刑対象:“楓”、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:龍人族の勝利



  アスル、ただいま。


[湖の上。愛する人の腕の中。
ふわりと現れた人影は風に乗り、唯一の居場所へ帰ってきた。*]

村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。

【人】 月島 雅空

[願っていた雅空はというと、しばらく待っていたら湖に集まっていた光が空で形を作るように集っていて、空を見上げていれば唐突に現れた――いや、戻ってきた>>3:69珠月の姿]

 珠月…!おかえり!

[ただあちらの世界で、珠月が空から落ちてきた。なんてことを雅空は知らなかったわけで]

 え、ぁ…落ちてくるんか!

[思わず驚きに声をあげながら、両手を広げる幼馴染を自分も腕を広げて迎え入れて、一度反動を逸らすようにしてくるりと一回転しながらも、珠月をぎゅうっと抱き止めて]

 ……やっと会えたな珠月…たった数日だったのに、凄く長く感じたぞ。

[抱きしめるようにしたまま、喜びと照れもあって頬が赤く、幼馴染の距離感にない近さのままで存在を確かめるように、珠月の足が桟橋についても抱きしめたままでいた*]
(0) 2023/03/10(Fri) 22:14:55
[ミツキが去った後も、空を見上げていた。
予感は少ししたらだった。花の香りを運ぶ風が吹いた。
浮かび上がった真珠の光は役目を終えるように輝きを失い元の真珠の耳飾りとなって戻り手の中に戻り]

 おかえり、ペルラ…

[風に運ばれてくる俺のペルラを抱きしめる。強く熱意をこめて]

 ……随分…待たせたな。もう離さないぞ…

[気取ったこともいわずに、彼女の存在をかみしめるように囁くのであった*]

【人】 武藤景虎


 えっ、カレー食いたい。
 キャンプといったらカレーってとこあるもんな!

 炊飯器あるし飯盒炊飯までやる必要はないが……
 あ、せっかくだしやる?焦げたらごめん。

[食べたいものに関して何聞かれてもこの答え方してんな?とは自分でも思う。>>3:70
でも提案されたら食いたいと思うから仕方ない。

カレーは家によっていろいろ違うしな。
うちの実家はやたら辛いから柚樹は涙目になるやつかもしらん。]
(1) 2023/03/10(Fri) 22:29:20

【人】 武藤景虎


 川で魚獲るなら手づかみ……?
 網?釣り……?網かな……。

 ボートは乗っときたいな。
 新記録を出せるかもしれん。

[スワンボートに記録があるものかは知らないしタイム測る手段もないが。

手漕ぎのやつがいいんじゃなかった?とは思ったが、スワンボートに微妙な顔したのはあれか、なんか恥ずかしいからだっけ。

じゃあ今は恥ずかしくないから大丈夫だな、と一人納得しつつ。]

 とりあえずコーヒー牛乳かフルーツ牛乳的なものを飲みたい。

[温泉とか銭湯あがったらやっぱまずはそれかなって。]*
(2) 2023/03/10(Fri) 22:29:36

【人】 黒崎柚樹


 だよね?
 キャンプはやっぱりカレーかなって。

[コテージだとキッチンがあるから、野外で料理という気分は薄いけど、それでもね。]

 私、飯盒炊飯はしたことないな。
 武藤ができるならおまかせしたいけど……、

[焦げてもいいよ?と武藤を見やる。
要は火加減と時間の問題だろうし、焦げ始めたら匂いでいくらか解りそうだし?

武藤のご実家のカレーはけっこう辛いらしい。
うちは、甘口のと辛口の混ぜる感じで、でもお肉にカレー粉揉み込むから若干辛口寄りの中辛……みたいな。]
(3) 2023/03/10(Fri) 22:45:10

【人】 黒崎柚樹


 釣りもしたことないな……。
 銛とかで突くのとかは、さすがに道具、無いか……。

[手づかみで野生の魚を捕まえられる気がしないし。ああ、でも網ならいけたりするかな。

なんとなく、2人共がうっすらとこのキャンプの終わりを予感してはいるのだと思う。

でもせっかくだから、楽しみきっておきたいしね。

そう、せっかくだから、スワンボートも。普通のボートも乗りたいけども。]

 牛乳?
 あの、男風呂と女風呂に分かれるところの入口の脇に自販機あったよ。

[覗きに行けば、期待通りに牛乳の自販機だった。
普通の牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳、いちご牛乳。

残念ながらチョコ牛乳は無いんだね。こういう時の武藤はどっちを選ぶのかなあと思いつつ、私はいちご牛乳一択なんだけどね?**]
(4) 2023/03/10(Fri) 22:45:48
そうして必死に駆けた先で、古びた小屋を目に留める。
 およそ人が住む場所とは思えないが、それでも彼には直感があった。こここそが探し求めた場所に違いないと。

 辺りに草が生すのを見て足取りを緩め、慎重に様子を窺いながら少しずつ歩く間、ふと視界に飛び込んできたものがあった。
 泥と埃に塗れたそれは、白かった物・・・・・に見えて]


  椿!


[反射的に名を呼びながら駆け寄って、抱き締めようと両腕を伸ばした。汚れることも厭わずに]**

【人】 武藤景虎


 うん、オレも手伝えることあればやるので。

 飯盒で炊くのはやったことあるがー、結構前だからな……、まあ、なんとかなるだろ。

[カレーの辛さはめちゃくちゃ激辛とかでなければ何でも大丈夫。>>3

肉にもカレー粉って揉み込むんだ?と昨日バーベキューで食ったタンドリーチキンやスペアリブを思い出して、カレーの肉も先にいろいろ味とかつけたりするもんなんだなと。

黒崎家の卵焼きとか年越しそば、雑煮、おせち、あと七草粥もだったな、その辺はやっぱ家ごとの味って感じで新鮮だったし、普段食わせてもらってるものもそうだけど。

カレーはどんなんだろと考えてたら腹が減ってきた。

まあ、風呂入るのって体力使うらしいし、朝飯(昼飯?)のホットサンドは美味かったけど量は多くないので。]
(5) 2023/03/11(Sat) 1:10:47

【人】 武藤景虎


 釣りもしたことないわけじゃないが、上手いわけじゃないからなー。
 網のがいけそう。

[スワンボートは恋人同士で乗るものみたいなこと言ってたけど、おそらく全力で漕ぐことになりそうだし絵面的に全くロマンチック感はなさそうだ。

手漕ぎの方も柚樹が漕ぐことになりそうだし。
普通に考えたら彼女の方に漕がせるってどうなんだって感じはするけど本人がやりたがるので……。

それも“らしい“し楽しいだろうから、いいかなと思う。]

 チョコ牛乳……というか、ココア的なものはないな。
 コーヒー牛乳にする。

[コーヒー苦手なくせにと思うかもしれないが、コーヒーとコーヒー牛乳は全く別物なので。甘いし。

それに普通のコーヒーもミルク入れたら飲む、というか、カフェオレは好きだ。]
(6) 2023/03/11(Sat) 1:11:13

【人】 武藤景虎


 風呂上がりだと格別に美味く感じるな。
 生き返った気がする。

[お湯の浸かりすぎでのぼせるようなことはなかったが、ある意味のぼせるようなものではあったかもしれない、とは。

コーヒー牛乳といちご牛乳をそれぞれ持ってるとなんかいつも通りな感じはするな、色合い的には。

一口飲む?と別の物食ったり飲んだりしてる時は分けるいつもの癖で聞いてみたけど、味はよく知ってる普通のコーヒー牛乳だと思う。

飲み終わったら、じゃあ帰るかと自然に手を取って。

コテージの方に着く頃には陽も暮れ始めていただろうか。

飯盒で米炊くのは水吸わせるのに1時間くらい?であとは30分とかだったかな。

炊飯器で炊くのとそんな変わんない気がする、と棚から飯盒を引っ張り出して。

炊く前の待ち時間があるからその間にカレーの準備は手伝えそうだ。]**
(7) 2023/03/11(Sat) 1:14:21

【人】 黒崎柚樹


[武藤はコーヒー牛乳……というか、牛乳成分多めなの好きだよね >>6 、知ってた。]

 風呂上がりってやっぱり牛乳だよね。

[まあ、それ以外にも、朝とかにも普通に飲むけど。牛乳。
弟も飲むからうちの冷蔵庫には未開封のが常に2パック常備されているくらい。

武藤もミルクティーだったりココアだったり相当に飲むらしいというのは、ご実家に行って知ったこと。

武藤、一人暮らしの家だと面倒なのか、買っているのはペットボトルのお茶が多かったりする──いや、缶入りのカフェオレとか買ってるのも知ってはいるけど──からあんまり知らないでいたよ。]

 ん、交換、する。

[お互い、コーヒー牛乳の味もいちご牛乳の味も知ってるものなのに、何とはなし、当たり前のように交換して。

こういう事も、ほんの数ヶ月前まではぎこちなかったのにね。]
 
(8) 2023/03/11(Sat) 6:00:05

【人】 黒崎柚樹


[そしてどちらからともなく手を繋いで帰るのも、数ヶ月前までは当たり前ではなかったこと。

コテージへの帰り道、傾き始めたオレンジ色の陽を受けてきらきら輝く湖が木々の向こうに見えた。

────うん、やっぱりボートには乗っておかないと。]

 じゃあ飯盒の準備はおまかせするね?

[コテージに戻り、小屋内の照明スイッチを入れる。
あのテラスの石組みのバーベキュー台は焚き火台も兼ねているっぽかったから、あそこで火を熾せば良いんだよね、と。テラスの明かりも点しておいた。

今日も暖かで酔い天気。外での御飯も昨日に引き続き美味しそうで。

いかにもな鉄製の厚手の鍋があるのは既に把握してたから、カレーの仕込みだけキッチンでやって、煮込むところは焚き火の熱でいけるんじゃないかな……と野外の炊事は不慣れな私も色々考えながら準備を始めた。

あ、武藤、お米4合くらい炊いておこう?5合いけそうならそのくらいあっても良いけど、なんて言いながら。]
 
(9) 2023/03/11(Sat) 6:00:48

【人】 黒崎柚樹


 あ……じゃあ、じゃがいもと玉ねぎと人参切るのお願い。
 サイズは"いい感じ"で。

[米を研いだりしていた武藤が、することある?と戻ってきたから、野菜のカットをお願いして、それじゃあと私は大きめに切った豚バラ肉に塩と多めの胡椒とカレー粉を揉み込んでいく。

普通に箱入りのカレールウを使って作るカレーだから、工夫らしい工夫はそれほどないけれど、これをしておくと肉の旨味が違う気がするから。]

 人参全部と、玉ねぎ2個分だけ鍋入れてくれる?

[熱した鉄鍋で肉の全面、こんがり焼き色つくように焼いたら、切って貰った玉ねぎ3個のうち2個分を先に入れてもらって、手早く炒めていく。

あとはルウの箱に記載通りの水入れて、30分くらい煮込んでいって。

で、じゃがいもと残りの玉ねぎを追加して10分くらい煮てルウ溶いたら大体できあがり。玉ねぎはとろとろとしゃきしゃきと両方欲しいのと、じゃがいもが崩れるくらいになってしまうのが私はあんまり好きじゃないという理由で、時間差は割と厳密につけている。

武藤と一緒に焚き火の火の加減とか、慣れないことにわちゃわちゃしていたけど、でも火もとっぷり暮れる頃にはほかほか御飯と、いかにも美味しそうな匂いのカレーがちゃんと出来上がったんじゃないかな。

御飯がちょっと焦げた?いくらかのお焦げも御馳走のうちだと思うし。]
 
(10) 2023/03/11(Sat) 6:01:11

【人】 黒崎柚樹


 おつかれさまぁ。

[カレーライスって何合わせればいいのかな、ビールだとなんだかお腹いっぱいになりそうだよね?なんて言いつつ、私は結局ビールを選んで、武藤と乾杯して。

途中、火の世話だけしていれば良いタイミングがあったから、シーザーサラダも用意した。チーズいっぱい、ベーコンもいっぱい、クルトンもいっぱい。おいしいよね。]

 武藤の家のより物足りないとかない?大丈夫?

[ご実家のはけっこう辛いと聞いてたし、そうすると私のはスパイシーさが足りないとかないかな?といくらか不安になりながらスプーンを口に運ぶ。うん、私的には上出来な仕上がりだけど。

不安そうに見たところで、でも武藤からは"おいしいよ"っていう言葉が笑顔つき返って来るのだろうなとは思っているよ。*]
 
(11) 2023/03/11(Sat) 6:01:47

【人】 武藤景虎

[牛乳成分多いやつ(なんたらオレとかラテとか)も好きだけど素の牛乳も好きだよ。>>8

牛乳割りの酒も好きだから、牛乳の消費量は激しい。
一人暮らしだとココアとかミルクティーとか作るの大変だから常備はしてないが。

こうして人と食べ物飲み物分けること自体そんななかったのに(まして女子とは絶対しない)、今は交換するのが当たり前みたいになっているのが不思議な気分になりながら、少し飲ませてもらったいちご牛乳もいつもより美味く感じた。

手を繋ぐのが当たり前みたいになったのも最近ではあるな、大学ではしないようにしてるものの、うっかり繋ぎそうになることがあるから困るくらいには。]
(12) 2023/03/11(Sat) 8:21:08

【人】 武藤景虎


 火の準備と米の準備だけしとくー。

[火消し壺に入れた炭もそのまま使えそうだしと、テラスに出て先に焚き火の準備だけしてから米の準備に戻って。

米は5号ならギリギリいけるんじゃないかな>>9と多めの米を研いだ後に水に浸けてる間はカレーの手伝い。]

 いい感じのサイズ……。食べたいでかさでいいの?

[じゃがいもと人参の皮は包丁で剥くとめちゃくちゃ時間かかりそうだからピーラーを使うことにする。
玉ねぎはバーベキューのやつみたいにまっすぐにはしないでよかったからそこまで大変ではなかったし、人参とじゃがいもはごろごろめでよかっただろうか、形は案の定不揃いではあったけど切るだけなのでなんとかなった。

野菜炒めるのと、煮込む順番とかこだわりありそうなとこはお任せして。>>10
テラスの焚き火で米炊いたりカレーの鍋煮込んだりを始めると、一層キャンプ感が出てきた。]

 そうだな……、お焦げは大事なので……。

[米炊く時に吹きこぼれると大惨事が起きたような気がしてちょっと心配になるけど、底の方が若干香ばしくなったくらいで盛大に焦げたって感じでもないから上出来なんじゃないだろうか。

カレーの匂いで結構ずっと腹減ったなって思ってたから、出来上がるのを待つ間はそわそわしていた。]
(13) 2023/03/11(Sat) 8:22:05

【人】 武藤景虎


 やっと食える……、お腹すいた。
 うん、お疲れ様。

[確かにカレー食いながら酒ってあんま飲まないな?
腹は膨れそうだけどキャンプだし(?)発泡してるのがいいかなと、チューハイにしておいた。すっきりめのがいいからレモンのやつ。

 実家のは辛すぎることがあるくらいだから……、
 うん、美味いし好きな味だよ。

[辛さもちょうどいい感じだったし、肉もやっぱり下味をつけた方が美味いんだな、とか。

じゃがいもも良い感じの固さで、玉ねぎは全消滅してないのが嬉しい、と歯応えの残る玉ねぎを咀嚼する。

途中で作って貰ってたいろいろたっぷり入ったシーザーサラダも満足感があって美味かった。

今日はなんだろ、カレー作れた記念でいいか、と乾杯して。
いただきますと手を合わせる。]
(14) 2023/03/11(Sat) 8:23:41

【人】 武藤景虎

[それに外で食うとやっぱ美味さが増す気がする、と口元を綻ばせつつ、暗くなった空を見上げると変わらずの満天の星と、うっすらと月の形が見える。

明日も良い天気になりそうな気がするし、ボート乗ったりするにはきっと良い日和だろう。

温泉も入ったし程よく疲れもあるから、今日はぐっすり寝られそうだ。

酒の缶を傾けて、焚き火のパチパチした音を聞きながら珍しく早めに眠気が来そうだったかな。]*
(15) 2023/03/11(Sat) 8:25:07

【人】 黒崎柚樹


[こう見えて、武藤の方が私よりも圧倒的に繊細で。
女子相手にはペットボトルの回し飲みすらしたことがないとは、話すようになるまで私も知らなかった。

私も好き好んで異性と同じ飲み物に口を付けたりはしないし、アイスを囓って回すとかはちょっと遠慮したいけれど、武藤とは"嫌"の度合いも質も違うというか。

そんな武藤が、私相手だとてらいなく「飲む?」と聞いてきてくれるのは、密かに毎回、嬉しいなあと思っているんだよ。

パフェとかケーキあたりは、武藤はほぼ確で(いや、"ほぼ"要らなかった、確定で)チョコものを選んでくれるから、私は気兼ねなく好物のフルーツものを選択できて、2つの味を楽しめるという幸福もあったりして。]
 
(16) 2023/03/11(Sat) 9:31:10

【人】 黒崎柚樹


 うん。食べたい大きさが美味しい大きさだよ?

[なるほど武藤はごろごろ大きめ系が好み……?と武藤が切った野菜を見て小さく頷く。

時々、野菜はグリーンピースくらいの大きさにしている方が好み、みたいな人もいるしね。武藤の好みは私と近いらしく、なるほどじゃあこの先のカレーも普段通りに野菜を切るということで良いのかな、と納得して。

互いに慣れてはいない焚き火での炊事だったけれど、おかしくなるような味のものではないのだし、盛大に焦げてしまうことにだけ気をつければ大丈夫、きっと美味しくなるよ。

実際美味しくなったしね。]

 カレー作れた記念……もうちょっと何かないかな。

[思いを馳せて、いやでも今日はお風呂入ったくらいしかしてないな?と思い返し。]

 外えっち記……や、なんでもない。

[それはあんまりだと思ったので途中で止めた。聞かなかったことにしておいてください。]
 
(17) 2023/03/11(Sat) 9:31:52

【人】 黒崎柚樹


 そっか。新月終わったもんね。

[武藤の視線につられて見上げれば、今日も綺麗な星と細い細い、針みたいな月の光。

ビール傍らにカレー食べて(おかわり(1)(1)2d2回した。おいしかった)、サラダももしゃもしゃ、大口開けて食べて。さすがにそれだけ食べれば武藤が心配しないで済むくらいには満腹になったと思う。

彼女をお腹いっぱい食べさせておかないと不安になる恋人というのも何なんだという気がするのだけれども。]

 そうだ、冷凍庫覗いたらアイスも入ってたよ?

[まあ、"こういうのが食べたい"と望めばそれがそこにある、というのが"私たちの夢の世界"なので何の不思議もないけれど。

当たり前のように、某高級カップアイスが入ってた。チョコのは当然武藤用だろうし、他にもストロベリー、クッキー&クリーム、バニラ、嬉しいことに新発売のプリン味のも。]
 
(18) 2023/03/11(Sat) 9:32:21

【人】 黒崎柚樹


 色々選択肢あるけど、でもやっぱり武藤はチョコ一択なの?

[私は軽率に新発売のものに食いついてしまうのだけど、武藤のカカオ好きは本当、芯が通ってるというか、この人の背骨はいっそチョコで出来てるんじゃないかというレベルなので。

ともかくも、アイスも食べて(もちろん交換はした)後片付けも綺麗にしたら、武藤より先、私の方が本格的に眠気に襲われていたとは思う。

そうそう、左右の壁に不自然にへばりついていた哀れな2台のベッドは、そういえばいつのまにか元の位置……いや、なんなら今度は近いくらいの位置に移動していた気がするな?*]
 
(19) 2023/03/11(Sat) 9:33:53

【人】 武藤景虎

[柚樹と一緒に行かない限りは一生チョコ系以外の甘味は食べる機会もなかった気がするし、他のも食べたくても結局チョコを選ばざるを得ない(そんな制約はない)から、分けて食べられるのは嬉しいし楽しいよ。>>16

料理もほぼしないままだっただろうし、いろいろ新鮮なことがあるなって。

野菜の具はごろごろしてた方が好きだな。食べ応えがあるし。>>17
キーマカレーだったら細かくてもいいけど。
1センチ角に切ってとか言われてたら時間がめちゃくちゃかかったかもしれない。

米炊くのも黒焦げになったりしなくてよかった。
飯盒で炊くとなんとなくわくわくするのもあるし美味しい気がしたな。
柚樹んちの窯で炊いたやつもやたら美味いよねと思い出しつつ。]

 っふ、……外えっち記念でも別にいいけど。

[身も蓋もない記念にチューハイが気管に入るとこだった。

でも聞かなかったことにはしなかった、ごめん。>>17]
(20) 2023/03/11(Sat) 10:54:09

【人】 武藤景虎


 まだ明るいって感じじゃないけど、月見えるとちょっと安心感あるな。

[明日はもう少し明るくなるのかな。
新月から数えたら……、三日月?でいいんだっけと近い気がする空を仰ぐ。

米いっぱい炊いてよかったなと何度もおかわりしている柚樹を見て、やっぱり食べてる時は特に幸せそうでかわいいと思った。>>18
オレも(6)5n10回くらいはおかわりはしたけどね。]

 えっ、食いたい。食後のアイスは別腹だからな。

[焼肉屋や中華街でひたすら食べてもデザートは食べたくなるし、柚樹は特にアイスを食べたがる気がする。
あと冷たくてぷるぷるしたやつが好きなんだっけ。

アイスの種類がいかにあっても、選べないってことがないから楽だ。

当然のようにチョコのやつって確認する前から言っておいたけど。

チョコにも種類はあるので場合によっては一択ではないよ?とクリスプチップチョコを手に取った。]
(21) 2023/03/11(Sat) 10:54:31

【人】 武藤景虎


 オレの体の80%はカカオで出来てるからな……。

[前にもこんなこと言った気はする。

はい、とスプーンに掬ったアイスを差し出すのも最近は特にもう照れなくなったなって。

シャワーはお先にどうぞとする時に、別に鍵はかけなくてもいいよとは言っておいた。
さすがに今日は全然酔ってなさそうだし、寝落ちはしないだろうとは思いつつ。]

 先寝てていーよ。

[交代でバスルームに向かう時にはそう声をかけたけど、上がって髪乾かしたりした後には柚樹はもう寝てただろうか。

どっちにしても、壁が近すぎて気になる状態は脱却させておいたベッドは結局一個しか使う気はなかった。

一緒に寝ると大人しく寝られないのは正直なところ今もあるのだけど、柚樹が眠そうだったら起こしはしないくらいの気遣いはできるので。多分、きっと。実際そこそこ眠かったし。

朝起こしてね、とはもうわざわざ言わなかった。
いつものように柚樹の首下辺りに右腕を通して。おやすみ、と額に口付けてから瞼を閉じた。]*
(22) 2023/03/11(Sat) 10:55:14

【人】 黒崎柚樹


[失言だろうが暴言だろうが、この人は聞かなかったことにはしてくれないし、なんならこんな会話もしっかり覚えるのだろうことを、私はそろそろ学ぶべきかもしれない。]

 ……いつだったか、武藤、"性癖は普通だよ"みたいなこと言ってたし。

[なんだっけな、私が学びのために色々な動画を見ていたのが、なんだかんだで武藤の知ることになって、そういう話を、ちょっとして。

男の人は制服着てる女の人とするのが好きだったりするものなの?そういうのを多く見たよ?的なことを聞いて、ばつの悪そうな武藤とぽつぽつそんな会話をしたのだった。

2人きりの貸切風呂だったとはいえ、屋外でえっちは、あまり一般的な行為ではないような気がして……?って、案外普通だったりするんだろうか。外でやりたがるのは、性癖として、普通?

武藤が私の言葉を聞かなかったことにしたあまり、チューハイが気管に入る危機はいくらか続いたのかもしれなかった。]
 
(23) 2023/03/11(Sat) 12:25:13

【人】 黒崎柚樹


[なるほど、チョコチップアイス。

冷凍庫内には"チョコ"の名がつくフレーバーが複数あったから、武藤の選択肢の幅は1つでは無かったらしい。

私は"限定"とか"新発売"という字面に大変に弱いので、プリン味一択だったんだけど。]

 ────ん、ありがと。

[アイスだけ交換するとか、味を混ぜたくないからアイスとスプーンをセットで交換するという方法もあるのに、お互い"あーん"をしたがるのは、餌付けしてるみたいで楽しいからかな。
少なくとも私はそう。

素直に顔をこちらに寄せて口を開けてくる武藤が、なんだか、かわいくて。]

 このアイス、ちゃんとカラメルも入って驚いた。

[すごくちゃんとプリン味だよ、すごいよね?と、そんな他愛ない会話が出来るのも、このキャンプ場に来たばかりの頃の衝撃とか悲しさとかを思えば、噛み締めたくなるような幸福感しかなくて。]
 
(24) 2023/03/11(Sat) 12:26:22

【人】 黒崎柚樹


 ん?起きてるよ、さすがに。

[ここ数日、何かと眠くなりやすいのは、普段当たり前に流れていがちなテレビやゲームの音だったり、街中の人の声だったりが無いのもあるかもしれない。

お言葉に甘えて先にシャワーを使ったし、なんなら武藤が浴びてる間、洗面台でドライヤーを使わせて貰ったり、歯を磨いたりくらいはしていた。

あと私は朝御飯の準備……と台所にもいくらか居たりはしつつ、そうして、ベッドの位置がしっかり元に戻っていたことにも気がついて。
でもきっと別々には寝ないんだよね?とも、思っていたよ。

武藤は左、私が右。
そこそこの図体の2人がシングルベッドに収まるのはそれなり窮屈だけれど、お互いの自分のベッドも同じ風なサイズだしね。もう、慣れた。

幸い2人共、寝相も悪くないもので。]

 おやすみなさい。

[毎度思うけど、腕枕、痺れないのかな、だいじょうぶなんだろうか。

それでも武藤の体温やにおいを感じる距離の心地よさに、腕の付け根あたりにぐり、とこめかみを擦り付けるようにして、目を閉じてそして開いたらもう朝でしたってくらいには、私はあっという間に熟睡してしまっていたのであるらしい。]
(25) 2023/03/11(Sat) 12:27:18

【人】 黒崎柚樹


 ────…………ん……。

[そろそろ見慣れてきた天井。外からは鳥の声。やっぱり今日も、良い天気。

即武藤を起こすのは申し訳なくて(でもうっかり顔を洗いにとかでベッドを出てしまおうものなら、血相変えて探されてしまうわけでもあり……)、ころころと寝返りを打って腹這いになる。

夜更かしが苦手な私からすると、この機会は朝しかないものだから、心ゆくまで武藤の寝顔を眺めていた。

いくらか飽きたところで(トイレに行きたかったとも言う)、鼻先をつついて「おはよう」って囁くことにはなったけど。]

 むとー。

 朝御飯、おにぎり、作るけど。あと、豚汁。

[お好みの具のリクエスト、受付中だよ。*]
 
(26) 2023/03/11(Sat) 12:28:27
 要さん、入りますよ?


[どうせなら、と、水に濡れているだろう要を撮りたい。
昼間だから外から入る光も明るくて。そして独特な照明の色もあいまって、赤くそまる彼の肌がいつもより健康そうに見える。
彼の肌を転がる水滴が、キラキラと水晶のように輝いて、濡れた彼の髪もいつもより黒くて。
ほう、とファインダーを覗くのも忘れてため息をついた。
夜に見る彼の姿とまた違って、こちらもいい]



 要さん、撮りますよー。

[先ほど思いが溢れすぎて問答無用で撮影を開始してしまったら怯えさせてしまったので、わざとらしいかもしれないが一声かけてから写真を撮り始める。
完全なヌードの撮影。これが本当の濡れ場……と脳内でぼけてしまった。

思いやりを大事にしないと要に嫌われてしまうかもしれない。それを考えると本能を押さえてカメラマンに徹しようと、ぐっと腹に力を入れる。
完全なヌードだから、個人使用するつもりだけれど、どうせなら芸術的なものを、と思うと無駄に写真の枚数が増える。もっともモデルがいいのだけれど。

一息ついてから、持ってきたボンテージスーツを身に着けさせようかとカメラを置いた。
初見だし一人で着るのは難しいものだろう。
もっともこれを誰がいるかわからない外で着させるのはどうなんだろうか。
何かの撮影と思われそうだけれど、ちょっと抵抗があるかもしれない]


 外でするなら着エロかなって思ってますけどね。


[無意識にエロを入れてしまったが、いまさらだろう。
興が乗って服を脱ぎだしてもそれはそれ。
彼のサイズでオーダーしているのでちゃんとぴったりだ。
セクシーな中でも品よく肌に映えて見えるのがいい。
最後の仕上げとばかりに、彼の左手首にかしゃん、と手錠をはめた。無骨なデザインなのに彼が嵌めるとまるでアクセサリーのように見えるのが不思議だ*]

【人】 武藤景虎


 っ……、ゴホッ……ふ、普通は普通だが……?

[今度こそチューハイが気管に入って咽せた。>>23
余計なこと言わなきゃよかった……。

無邪気に聞かれても困るようなことを柚樹には何度か聞かれたことがあるし、その度に微妙な顔にはなってる。

そういう話題は男同士ですら適当な相槌しか打たない程度なのに、女子相手に尚更語るのは気が引けるんだが。

ほんとに別に特殊なシチュエーション的なものとかコスプレ的なものにも興味ないから普通としか言いようがない。

実際のところ外でしたがるのは普通ではないのかもしれない、多分。
公序良俗的な問題もあると思うし一般的には良くないことなんじゃない、ですかね……?と、気まずすぎて敬語にもなる。]

 
いや、別に動画とかでそういう系を好んで見たりもしてもないし……


[缶チューハイのタブをぐにぐにしながらモゴモゴ言ってたら、タブが取れたのでそっとテーブルの端に置いた。

そもそも温泉入る前はそんな気はなかったんだけどね??いや、やばいとは思ってたけど過去の経験上。]
(27) 2023/03/11(Sat) 16:37:06

【人】 武藤景虎

[なんとなく流れで食べさせ合ってしまうのは餌付けしてるみたいで楽しいのは確かにあるかもしれない。>>24

オレは柚樹が美味いもの食べて嬉しそうにしてるのを見るのが好きなので。

食事中はそんなにくっつくものでもないから(家で酔った時とかは別として)顔が間近で見られるから良いなというのがある。

差し出されたスプーンに、顔を寄せると、あ、と口を開いてプリン味の冷たい欠片を口に含む。]

 ほんとだ、アイスだけどプリンの味がして面白いな。

[此処に来てから楽しいことして美味いもの食ってしかしてないな、と思えるくらいには良い記憶が多くて。

いや、この半年のことを忘れてたこと自体はめちゃくちゃへこんだし、自己嫌悪はあるんだけど。

リアルタイムの記憶としてしんどかったのは理由もわからないのに柚樹が泣いたことが一番だったから。

今は笑ってくれてて本当によかったなと思うよ。]
(28) 2023/03/11(Sat) 16:37:48

【人】 武藤景虎

[シャワー浴びたり寝る準備をする間も柚樹は起きててくれたから、寝てていいとは言っても、おやすみを言い合えることに嬉しくもなったりして。

多少窮屈でもその分くっついて寝られるからいいかな。
それに、この方がいつも通りって感じもするので。

腕枕は痺れない収まりのいい場所みたいなのがあるから、そんなに大変ではないよ。

腕の中の体温や、普段は同じ高さの頭が顔の下辺りにくるのを抱き竦めるのも幸福感があるし、起きた時にすぐ姿が感じられるのが一番安心感があるから。

柚樹の寝息が聞こえてきてからしばらくして、気づけば眠りには落ちていたと思う。]
(29) 2023/03/11(Sat) 16:38:23

【人】 武藤景虎


 ん…………、おはよ……、

[囁きかけてくる声と、鼻の頭に触れた感触に殆ど目を開かないまま伸ばしていた腕を丸めて声の主を抱き寄せる。>>26

感覚だけを頼りに顔を擦り寄せると、鎖骨の辺りだなとぼんやり思って、肩口に軽く噛みついた。]

 ……うん、

[柚樹からしたら何が“うん“なんだという感じだと思うが、存在の確認みたいなものだから気にしなくていい。

朝ご飯がどうとか言ってた気がする……>>26と思えばさっき聞こえたことを遅れて頭の中で反芻して。]

 ……おにぎり、んーー……
 鮭と……たらこかな……。

[なんでも嬉しいけどとは付け加えて、豚汁も嬉しいとむにゃむにゃ言いつつ、漸く目を開けると唇を重ねにいった。

そこで漸く手の力を緩めることにはなったかな。]
(30) 2023/03/11(Sat) 16:38:45

【人】 武藤景虎


 おにぎりって三角のやつ?

[俵とか丸いのとかあるけど、柚樹はどんなの作るんだろう。

自分で作ろうとするとちゃんとした形にならなった試しがないんだよね、とか。

柚樹が起き上がって少しした後にベッドから降りれば、顔洗ったり装飾つけてからのろのろと台所に立つ柚樹の方に向かってから、横で支度を眺めるついでにそんな話をして。

もう少し寝ててもいいと言われたけど、連日柚樹の料理が食える機会って確か年越し以来?だし、そろそろ終わりが近いだろう此処での滞在が名残惜しく思えて、ちょっとでも近くにいたいなと思ったから。

正月の時もそんな感じだったなと懐かしく思い返した。
幸いなのは、あの時みたいにしんみりしながらまたねと言わないでも良さそうなことかな。
急に起きるのもちょっと心臓に悪くてやだけど。

あの後に顔を合わせるまでの数日間に、柚樹が泣いてたとかは知らない話だけど、オレも寂しかったのは確かだし。

感傷的になるにはまだ早いかなと、窓の外の晴れた空に目をやった。]*
(31) 2023/03/11(Sat) 16:40:39

【人】 天原 珠月


 ふふー、寂しかった?

[身体が受け止められて、くるりと回転する浮遊感。
すごく身長が違うわけでもないし、小さい頃に比べてとても重くなっただろうに、幼馴染>>0はしっかり支えてくれる。
衝動と感動のままにぎゅうっと抱きついて。
たった三日ぶりともいえるのになかなか離せない。

顔を上げたら、予想以上近くに幼馴染の顔があった。
頬が赤いのは帰ってきたのを喜んでくれているからだろう。
照れて、実は気恥ずかしくなってきて、こちらも目元を染めながらも意地で視線は逸らさずに、目を細めて笑った。]

 ……そんなに寂しかったの?

[だってなかなか離してくれないから。
さすがに心臓の音が届きそうで、悪戯っぽくそう言うと、自然な仕草で抱擁を解こうとするだろう。]
(32) 2023/03/11(Sat) 18:03:08

【人】 天原 珠月

 
 いっぱい心配かけちゃったよね。
 雅空兄ぃに話したいことがたくさんあるんだ。

[まだキャンプの日が残っていて良かった。
青いワンピース姿で、群青色の瞳を見つめて、よかった本当に雅空兄ぃがいるんだ……と小さく呟いた。*]
(33) 2023/03/11(Sat) 18:03:15

【人】 月島 雅空

 ああ、寂しかった。
 会えなくなるかもって思うと、凍えるような心地だった。

 珠月は?

[隠したところでばれる関係だ。だから隠さずにいって、珠月は?と短く問いを向けながら、自分がいったんだから言えよ。というように視線を向けつつ、珠月>>32が離そうとしても離さなかった。
離さなかったのは色々とあるが――]

 また、離れて消えたら困るからな。

[手を離したことでむしろこちらが自由に抱き寄せやすくなった。
背中に手をあてたまま軽く屈むように片膝立ちをして、水色のワンピースを着てる珠月の太もも裏に手をあてて持ち上げて]

 そうだな…俺も話したいこといっぱいあるし、一旦戻ろうか。

[幸いキャンプの日はまだ残っている…残っている間に解決してくれてよかったと想いながら、横抱きにした珠月をコテージへと運んでいこうとするのであった*]
(34) 2023/03/11(Sat) 20:05:50


 ……んあ?
 いらっしゃい。


[よう来たな。とシャワーに濡れた身体で迎えた彼は手にカメラを持っていた。髪を軽く絞るようにあげて、ため息をつく彼に微笑みを浮かべて、振り返るその顏に先ほどまで彼に見せられない、それこそ恋する乙女のような表情はないはずだ。此方を見つめる彼の目が輝いて見えた気がして、喉の奥が鳴った。

ほんま、ええ男やん。
カメラを構える姿は学生とは思えないほど様になる。自分よりもずっと上手くなった彼の腕前を知っているからこそ、足を開いて写真を撮るという言葉に振り向くような姿勢で映ろう。

彼が写真を撮るのが上手くなったように
自分も彼に撮られるの上手くなったやろうと笑みを湛え。
独特な照明の下で赤く染まる肌を晒して]



 …はーい、綺麗に頼むで?


[先ほどの事を覚えているらしく
声をかけてくれる彼が愛おしい。彼を嫌う理由など何処にあるのか。背中を映せるようにと意識するのは、ヌード写真であることもあって、大事な処が写ってしまうのは別に叶わないのだが。白い背中は自慢の一つだから、照明に当たり何時もとは異なる色の肩甲骨を意識するように浴槽の縁に座り。

顔を下げ気味に、彼を流し目で見つめた。
1つ二つと切るシャッター音が増すごとに息が上がっていく
彼が本能を抑えるのと同様に自分もまた抑えていて]


 ……着エロ?
 そうなん?ついつい寿と一緒やと服脱いでしまうけど
  …今度のデートとか寿が選んだ服でいこうかな。


 いい子の僕は、好きな子の好みで居たいんよな。

[ボンテージスーツを着せてもらいながら
頬の黒子の横、唇に笑みを湛えてのたわいのないやり取り。自分の考える着エロの範囲ってどんなもん。て首を傾げれば、ぽたりと水滴が肩に落ちて、鎖骨に溜まった水を意識させる。紐状の其れは中々に性的だがさて、似合うやろうか。と鏡をちらり。
大きな其処に映る体にサイズぴったりな事に気づけば、流し目で、えっち。と軽い揶揄いを口にし]


 やー捕まってもうたな。
 ふふ、右側は何処にはめんでええん?



[嵌った手錠の鎖を摘み。
輪の部分から彼を覗き見れば、撮ってほしげ笑いかけ。それから彼が望むポーズをとるだろう。もっとも其処にエロスを混ぜてしまうのはもはやお約束。ぴったりとしたボンテージスーツの紐を指でなぞり、彼を意識するように視線を投げて]



お姫様ちゅうより、女王様やろか。


[鞭とか似合いそうやん。と
悪戯っ子のような含み笑いを*]

【人】 黒崎柚樹

["そういう系" >>27 ってどういう系?
と首を傾げる私。

話の流れからすると、"外で行為してる"風な動画……ということで良いのかな?

つまりそういう状況に欲情する?人が一定数いて、その需要に応える供給もあるということなんだろうか。]

 ……そんなに色々、あるものなんだ?

[私は己が"そういう動画"で興奮することが皆無なゆえに羞恥心も限りなく薄く、つい不思議顔のまま追求してしまう。

だって他に聞けるような異性は存在しないし、陸上部男子の同期生あたりに聞こうとしたら、武藤のことだ、「聞くな!」って言いそうな気がするし、さすがに聞く相手はそこじゃないだろうと思うので。]

 じゃあ、武藤は……どういうの見てるの?

[重ねて問うてしまうのは、ひたすらに純粋な好奇心ゆえのこと。

だって武藤は、"巨乳は浪漫だ"と言い合っていた陸上部男子の嗜好とは違うみたいだし、恋人の興味の方向は、普通に気になるものなわけで。

視線の先、缶チューハイの缶が哀れな感じになっていくのが見て取れて、おかわり、いる?と呟いた。]
(35) 2023/03/11(Sat) 21:09:21

【人】 黒崎柚樹


[穏やかな夜の空気の中、そんないくらか不穏な会話を挟みつつも、寝る時にはおかしな空気も残ってはいなかったし、翌朝の空気も至極爽やかなものだった。

…………武藤のこれって、歯固めの意味もあったりするんだろうか。

ちっとも痛くはないものの、性行為中以外にも、武藤は時々こうして甘噛みしてくる >>30

犬を飼ったことはないけれど、武藤は大きな犬みたいなところがあると思っているし、あまり人に慣れたことのないそんな犬に懐かれている風にも感じている。

セットしてないふわふわ気味の金髪をよしよしと撫でて、額に口付けて。

唇を乞われたらそちらに首を動かして、ちゅ、と唇を重ねに行った。]
 
(36) 2023/03/11(Sat) 21:10:08

【人】 黒崎柚樹


 …………へ?

[おにぎりの形? >>31

具の次に気になるのはそこなんだ?と、キッチンにやってきて早々、そんな事を問うてきた武藤に首を傾げて笑ってしまう。]

 作りやすいのは三角、かな?

[弁当箱に合わせて俵型にすることもあるけど、うん、普通は三角。]

 私、手が大きいからおにぎりも大きくなりがちだけど。

[でも2種類ならなるべく小さめにしとこうかな。朝御飯だしね。

ごめん勝手にたらこは焼きたらこにしたよ?と、ガスコンロのグリルで塩鮭とたらこを焼きつつ、先に仕込んでいた豚汁に味噌を溶く。

お芋入れるの、私はあんまり好きではなくて。
豚汁は豚肉の他にはごぼうと大根、人参というシンプルな組み合わせ。長ねぎは刻んだ生のを食べ際に散らして食べるというのは、武藤はうちで何度も食べてるから知ってるよね。]
 
(37) 2023/03/11(Sat) 21:11:07

【人】 黒崎柚樹


 ……なんか、こういう料理してると、"2人暮らし"してるみたいだね。

[お正月に泊まりに来てくれた時にも2人だけの時間はそこそこあったけど、母さんや弟が居る時も多かったし。

将来こんな感じに朝御飯作ったり夕御飯作ったりするようになるのかなあ、なんて思いを馳せて、そういえば……と幾度か瞬いた。]

 ────ねえ武藤、私たち、"いつ"の"どこ"に帰るんだろね?

[クリスマスに見た夢は武藤の部屋に2人居る時だったけど、私が死ぬ夢は、お互い、それぞれの家に居るときに見たりもしていた。
だから今回も、それぞれの自宅で目覚めたりするのかも。]

 ……まあ、いいか。
 今、春休みだし、ケーキ食べに、行かなきゃだもんね。

[でも願わくば、目覚めた時に最初に見るのが、武藤の顔なら良いなと思ったよ。*]
 
(38) 2023/03/11(Sat) 21:11:59

【人】 天原 珠月

[珠月は?と聞かれてしまった。>>34
そう言われたら素直になれないくせに嘘もつけず、かといって隠そうとしたら眉が寄ってしまうのがいつもの癖。]

 ……寂しかったに決まってるでしょ。

[分かりきったことだけれど、少しぶっきらぼうに。]

 あと数日遅かったら噴火して沈没してたかも。
 夜寝る時も、もう会えないのかなって考えちゃったら全然寝付けないし、多分ご飯も美味しく感じなくて痩せちゃう。

[幼馴染なら自分にとって由々しき事態と伝わるだろう。
そんな風にぽそぽそ口を尖らせていたら。
離されなかったのはいい。
理由も分かる。だって、自分も本当は離れたくなかった。
服を掴もうか、手を繋ごうかと迷っていたのだ。

――でも、これはなに!? この抱っこはなに!?]
(39) 2023/03/11(Sat) 22:10:35

【人】 天原 珠月


 なっ、なな、な……っ なにこれ、ちょっ!

[重いって。そんな。
え、抱き上げられるものなの? こんな力持ちなの?

背中にしっかりした手と腕の感触に、太ももへと回された手にビックリして固まっている間に浮き上がった足元。
どんな抱え方をされているか理解した瞬間、噴火していた。
怒ったのでも嘆いてるのでもなく、恥ずかしさで。]

 あ、下ろして、誰かに見られるって……!
 私本当のお姫様とかじゃないんだから……!

[ジタバタして。
でも桟橋だと思い出すとピタッと止まる。
幼馴染ごと落ちるわけにはいかない。

コテージはすぐそこなのだからここは諦めて運ばれた方がいいのかもしれないと覚悟して――幼馴染の体温がじわりと伝わるのに、こっそり、ぐすんと鼻を啜ってしまっていた。*]
(40) 2023/03/11(Sat) 22:10:44
 手錠のこちらは、はめないでいいんですよ

[彼が手錠の輪からこちらを覗いているので、迷わずシャッターを押す。
要はこういうシャッターチャンスを作るセンスが最高だと思う。いっそモデルにでもなればいいのにと思うのだけれど、自分以外の人に撮られる彼を想像するだけで嫉妬してしまいそうになる]


 じゃあ、その手錠の先に口づけて?


[自分が言うまでもなく、自分の魅力を熟知している要は自分で様々にポーズをつけてくれるのだけれど。指先1つで様々な表情も色も変えていく。
ボンテージスーツの紐をなぞり、そこの下にあるものまで想像力を膨らませるような演技力。何かを思い浮かべていそうな気配。
もっともその思い浮かべている『何か』は自分と同じ行為だったらいいと思う]



 女王様、か……それも悪くないですね。


[姫を守る騎士でも、女王を守護する兵士でも、自分の役割はどちらもかわらない。
彼が言う女王様が意味が違うのをわかっているけれど、二人の思い出からだとそう解釈する方が自然だから。
それにしてもボンテージスーツが似合うと思っていたけれど、ここまで似合うなんて。
要の流し目や煽りを見てたら、むくむくととあるシチュエーションがわいてきた。
この色温度ならいけるか、と照明の照度を確認してから、要に囁いた]


 要さん…………嫌ならいいんですけど……。
 一生のお願い、聞いてもらっていいですか。


[安い一生のお願いと笑われるだろうか。しかし、こんなチャンス二度と来ないかもしれないし。
いうだけならタダ、おねだりするだけなら……最悪殴られるくらいで終わるだけだ]


 そっちの手錠を右手に嵌めてから――――フェラしてる写真、撮らせてください。


[つまり自分にご奉仕してもらっている図を写真に撮りたい。
単なる拘束写真でないし、彼の美しさを残したい目的でもない……完全なヌキ目的写真だ。
さんざん今まで、あんな写真撮っておいて今さら何を言うかと思われるかもしれないが。
女王様然とした恰好なのに抵抗できないような状況を作ってのご奉仕の図は絵になるだろうしそそるだろう。
元々自分は緊縛ものにフェチズムを感じる人間なのだ。
そうとはいっても要に恐怖や屈辱を感じるような表情をさせたいわけではないので、無理強いをするつもりはないのだけれど*]

【人】 武藤景虎


 いろいろあるけど知らなくていいよ……?

[そんな純粋に不思議そうな顔をして聞かないでくれ、オレだけなんか恥ずかしい感じになってくる。>>35

他の奴に聞こうとしだしたら困るので、そういうことだよ、とは頷いてはおくけど。]

 …………っ、

[重ねて問われた言葉に今度は持ってた缶が潰れかけたし殆ど中身残ってなくてよかったな、とは。

知られたくないから徹底的に隠してるわけだし、うちでそういうもの見つけたことは一度もないと思う。

むしろ堂々と見える範囲に置いたりしとけばよかったのだろうか。
いや、今もう手元に一切ないんだけど。]
(41) 2023/03/11(Sat) 22:58:07

【人】 武藤景虎


 だから普通の……?何の変哲もないやつ……?
 
 あーーー……あれ、クリスマスの時の、
 夢の、あんなようなもん……

[そう言えば伝わるだろうか。
言ってて恥ずかしくなってきた。

つーか今はもうガチで所有も保存もしてないし見ることもないから!とは、言い訳や誤魔化しではなく、本当に。

持ってようが持ってまいが“男の人はそういうの見るもの“だと思ってそうだし柚樹は気にしないと思うけど。]
(42) 2023/03/11(Sat) 22:58:32

【人】 武藤景虎

[おかげで(?)不穏な会話もそういう空気になる感じでもなかったし、逆に寝る時にはいくらか平静ではいられたような気もする。

朝もちゃんと起こしてもらったからそんなに柚樹を煩わせることもなかった、と思うし。

仔犬でもないから歯固めではないよ?>>36

でも朝の挙動はなんとなくすぐ飛びついてくる実家の犬に似ている気はしないでもない。
あまり認めたくはないが。

頭を撫でられるのは心地が良いのもあるし、重ねにいった唇に顔を寄せられれば気分よく目覚めもするので、寝起きの情緒が不安定なことがままあるせいか甘やかされている気はする。]

 そっか、オレも三角のやつのが馴染みがあるかな。

[おにぎり食べてる感があるし、空気の入り方?の問題で美味しく感じる気がする。

そんな変なこと聞いたかなとは首を傾げつつ、寝ぼけ半分にリクエストした具は2号種類とも応えてもらえるらしいと顔を綻ばせた。

焼きたらこも好きだからと答えて、鮭とたらこの焼ける匂いに空腹感を覚えると、規則正しい生活してる感じがしてくる。>>37

豚汁は柚樹の作ったやつ好きだから嬉しいし、ネギは後からたっぷり入れて食べるのも、今や馴染みのある食べ方だ。]
(43) 2023/03/11(Sat) 22:59:25

【人】 武藤景虎


 んー?そうだな、ずっと二人きりだし。

[うちに泊まりに来る時も連泊したのはクリスマスの時くらいだったし、うちの台所はこんなに広くもないから料理もしづらいし。

いつかこんな感じに暮らすようになるのかなとはぼんやり思ってしまう。>>38
あ、でも風呂はちゃんとユニットバスじゃなくて浸かれるやつがいいけど。]

 うーん、それな……、半年の記憶飛んでたくらいだし直近の記憶が曖昧なんだよな。

[直近というのは現実の“今“がどこで寝てるのかってことで。
柚樹と遊ぶ約束してたらうちに来てんのかもれないし、特に約束もない日でお互い自分の部屋で寝てるのかもしれない。]

 うん、必殺技みたいな名前のケーキね。
 あと帰ったらあれも渡しとかないと。
 挑戦券、使ったし。

[柚樹が忘れてても誤魔化さずに渡すから安心してほしい。
出来れば起きた時にはそばにいたいけどね。
もしそうじゃなかったらすぐ会いに行くよ、とは。]
(44) 2023/03/11(Sat) 23:00:05

【人】 月島 雅空

 また……一緒に過ごせるようになってよかった。

[寂しかったとぶっきらぼうに応えてくれる>>39珠月。
次にいう物言いにはふふっと笑いを零しながら]

 そりゃー駄目だな。噴火したら手がつけらねーし、ここはしっかり寝て美味しいもの食べてもらないないとな。

[手が付けられないなんて失礼なことを軽々といいながら、口調と同じように軽々持ち上げる……ってできたらよかったが]

 でも、昔はしてもらいたがっただろ?

[それこそ『大きくなったらお嫁さんにしてくれる?』とかいってたぐらいの頃だ。なお、挑戦したが、流石にそんな筋力はないので失敗に終わった記憶である。]
(45) 2023/03/11(Sat) 23:00:11

【人】 月島 雅空

 ところで、バランスとるために、手を首のほうに回してもらったほうがいいんだが?

[違う意味で噴火させてしまいながらピタっと止まった珠月>>40に対して姿勢をよくしてもらうよう頼む。
その前に降ろせよってなるかもしれないが、それはそれ、これはこれ。といわんばかりの態度である。実際このままちゃんと抵抗されたら二人して湖だったりはしたことだろうけど。]

 …なぁ、珠月。頼られるとな。しっかりしなきゃって思うってのは大変だけど、自分はどういう立場なのかとか、意地を張るとこなんだな。とかわかる時もあるんだ。

 だから…たまにはこういう風に頼られてみても、いいだろ?

[学校にいったりして離れていた時とは違う、なんの連絡もとれない状態で離れていた幼馴染へと自分でも困ったように囁いて、ゆっくりと歩いていく。
鼻をすする様子は触れることはせずに、そのままコテージ前まで着いたところで、そっと屈むようにして彼女の足を降ろすのであった*]
(46) 2023/03/11(Sat) 23:00:36

【人】 武藤景虎


 まあ、今は帰るまでにいっぱい遊んどこ。

[朝飯食ったら外行ってみよう、まずはボートかな、とやりたいことを挙げてるうちに朝ごはんは完成したかな。

そのうち作って貰えたらいいなと思っていたおにぎりが早々に食べられることになったし、豚汁も既に美味いと知ってるから、機嫌良く食卓についた。

いただきますと手を合わせる時もニコニコはしていたと思う。大体いつも飯の時には機嫌良くはある。]

 ん、人の作ったおにぎりはやっぱ好きだな。
 それになんか特に美味い気がする。

[もしかしたら柚樹がおにぎり職人並かに握るのがうまいのかもしれないし、気分的な問題かもしれない。
人の作ったおにぎりが好きとか謎のこと言ってても、誰彼構わず作って欲しいわけではないし。まあ、手料理全般そんな感じなんだが。

柚樹に倣って豚汁にはバサバサとネギを入れて、お椀に口をつけると、いつも食べてる味だなって安心感を覚える。

そのうちこういう感覚が増えてくのかなと思えば、柚樹にとってはご飯がおにぎりの形になってるくらいの違いかもだけど、いつも以上に美味く感じた。]*
(47) 2023/03/11(Sat) 23:01:41

【人】 大学生 寿 達也

― 河原 ―

[コテージを出る前に日焼け止めと虫よけを丁寧に要の肌に塗り伸ばす。服を着ているけれど、紫外線対策は大事だ。
というより要の白さを見ていると不安になるのだ。ここまで白くてきめ細かいと紫外線や刺激に弱いだろうと思うから。
対照的に自分の方は相当おざなりだが。

先程、ここに来て置いてきた荷物は幸いそのままだ。
周囲は誰もいなさそうだったし、こんなに大きくてかさばるものを持っていく人もいないだろうと思えたから]


 要さん、暑くないですか?


[日差しはそれほど強くないし、肌寒くもない。不思議な感じだ。
しのぎやすいのは助かるけれど、どこか現実味がないような気もする。
それでも、目の前にいるこの人は現実なのだけれど。

彼が大丈夫だというのなら、木漏れ日の中の、レースのカーテン越しのような影が落ちる元の要にカメラのレンズを向けただろう]
(48) 2023/03/11(Sat) 23:05:17

【人】 大学生 寿 達也



 この白いテントの側に立ってくださいね。

[彼の顔に落ちる葉を通した光。足りない光量はテントに反射した光が補ってくれるだろう。
うん、悪くない。川の側だから場所も開けていて光も十分だし。
どこか要の表情も柔らかいような気がする]


 要さん、裸足になります?


[あ、でもライフガードつけてないから、川の中はダメですよ、と子供に言い置くように言ってから]
(49) 2023/03/11(Sat) 23:05:37

【人】 大学生 寿 達也


 水に触れたいなら、こちらの岩場の陰が水溜まりになってるんで、こちらでどうぞ。


[そうてきぱきと下見しておいた情報でアドバイスをする。
彼が座りたいと言ったなら濡れない場所もかいがいしく見つけたり、自分の上着を尻の下に敷くよう差し出しただろう*] 
(50) 2023/03/11(Sat) 23:06:01
[そうなん。と彼のこだわりに従おう。
シャッターを押す音ともに自分が彼のカメラに収まる。こんな姿を晒すのは彼の前でだけ、だから必然的に写真を撮るのは彼だけだ。そして、自分より彼の方がどうすれば綺麗に映るかを知っている。レンズ越しの魅力を知る彼の言う通り。

彼の言葉の通り手錠に口づけ。
じっと上目で見て、触れた唇で軽く手錠の先を噛んでみた。綺麗に撮る方法を知っている彼ならきっと上手く自分を撮ってくれる。微笑みを浮かべて、口に手錠を咥えたまま、片手はボンテージスーツの紐をなぞった。『何』を意識しているかなんて、きっと彼は分かっている。やってそのレンズ越しの目が物語っているやん。灯りの色とは異なる色が肌に少し灯る。

女王様みたいと口から手錠の先を離し。
揶揄う悪戯っ子を覗かせて]



 …やぁ、悪くないん?
 ふふふっ、どっちでも守ってくれるもんな。


[寿なら、僕を守ってくれるやろ。と
違う意味を浮かべる彼に乗って、自らが噛んだ手錠をなぞった。捕まったお姫様、とらえられた女王様。どちらにしろ、傍にいるのは決まっている。ただ一人。目の前の存在だけ。ボンテージに身を包み、彼のレンズ越しの視線を受け居ていたが、ふと彼が証明の方に視線をずらしたのを見て、何か思いついたんかな。と少し好奇心を覗かせ気味に伺っていれば]



 …んー?何?


[一生のお願いって。
何やら大ごとのようだが、その願いが不純なものなのは何となく想像がついていたから浮かべる笑みは深いものになっていた。囁きの続き、その言葉を聞いて、一瞬きょとんとすれば]


 ……すけべぇ


[やらしい子。と笑う舌をだし。
上目で見上げ、手首に嵌る手錠をなぞった。それが一生のお願いやなんて可愛いやん。きゅんきゅんするとばかり眼差しを柔らかくして、そのまま彼に近づけばカメラをどけ。

ちゅっと唇にキスをした]

 僕がフェラしている写真なんて
  何に使うん?

 ふふっ、……ええよ。


[大事にしてな。と自らの右手を彼の目の前に見せ。
そのまま手首にパチリと嵌めれば、自分の手は自由が利かなくなった。鎖の長さを確かめるように、彼に見せるように両腕の不自由さを見せつけ。それから、彼の前、膝をつこう。]


 は…… ぁ… ん


[彼の緊縛フェチを知っているから。
手錠が見えやすいように手を見せて、それから逸物の形を確認するようにズボン越しにそこを舐めた。べろっと肉厚な舌腹が布の繊維に触れる。零れる吐息は熱く、見上げる目は艶を見せて瞬き。舌腹は彼の刀身を意識するように形を辿り]

[アスルの腕の中におさまる。
自分を導いてくれていた風がふわりと舞った。

抱きしめる手の強さ。あたたかさ。
数日離れていただけで数年にも感じた。
アスルはまだおじいさんになってなかった、と涙の浮かぶ目尻を下げて笑むと、愛おしげに頬擦りをした。
滑らかな肌に涙が触れて、あっ、とした顔。]

 もう、離れないから、離さないで。

[そして、再び誓うように、そっと頬に口付けて。]

 ここに来てくれたのね。
 アスルを信じてたの……ありがとう。

[彼にとっても自分にとっても様々な記憶の残る場所だった。
痛みを残してしまったはずのアスルの瞳を覗き込み、巫女のようにではなく、ただのペルラは明るく笑みを咲かせる。

消えた日から季節が過ぎて。
湖の周りにはたくさんの花が風に揺れていた。*]


 …お願い …騎士様

       はしたない姫に
              
お恵みをください。



[此処、開けて。とチャックを歯で噛み。
彼に懇願をしただろう。縋るような声音と瞳で、囁き。そのまま舌腹でチャックの部分を舐めた。此処を開けてと懇願の指が動き、ボンテージに包まれた肉体がもぞっと動く。

口で開けて、取り出しスルのではなく
彼の慈悲に縋るように。
唇を震わせて、彼を呼ぶように布越しの逸物にキスをした*]

【人】 天原 珠月


 そ、そんなの昔の話だもん。
 あの頃は雅空兄ぃのことほんとに王子様とか思ってたし。

[その話を出されるとどうしても赤くなるからやめてほしい。
黒歴史なんてことは一度も口にしたことはないけれど。]

 ……。

[バランスとるためなら、仕方ない。>>45
心の中で言い訳して、首に腕を回すときはそろりそろり、でも覚悟を決めたかのように最後はしっかりと抱きついた。
想像以上にいろんな距離が近い。
互いの昔と変わった体型と、それぞれの違いがよく分かる。
意識しないように一生懸命に呼吸を整えていた。

そもそも足を怪我しているわけでもないのだから一緒に歩いて行けるという意見は――幼馴染の態度を見て言わなかった。
決めたことはやり通す強さを持ち合わせているのは知っている。
まぁ本気で嫌がったら下ろしてくれるとは思う、けれど。]
(51) 2023/03/11(Sat) 23:59:43

【人】 天原 珠月


 ……。

[幼馴染>>46が大人みたいに諭すように言っていたなら、いつものように素直になれず反発して、今度こそ強引に降りたかもしれない。
でも困ったような声音で囁かれると。
どうしていいか分からなくなって。
じわじわ染みるなにかが止められず、鼻の奥がまたつんと痛んで、憎まれ口は勝手に翻訳されていった。]

 ……今は特別、だからね。
 ふたりしかいないし……。

[そんなこと言ったら、今でもそれなりにふたりだけの機会はあるのだが、普段の生活を離れたキャンプ場は特別で。
とてつもない状況を乗り越えたあとなのも、特別で。

幼馴染として甘えてもいいんだな、と思えた。
きっと幼馴染もそれを望んでくれているのだとも。]
(52) 2023/03/11(Sat) 23:59:53

【人】 天原 珠月


 しばらくは絶対離れないから……!

[一度素直になってしまえば正直者というか。
こちらこそ幼馴染が消えないか不安だと明かして。
下ろしてもらった後はここにきた時のように遠慮なく服の裾を摘んでは、子供のようにつんつんと引っ張った。*]
(53) 2023/03/11(Sat) 23:59:59
[誓うように頬に口づけるペルラへと応えるように、自分も流す涙を拭うように頬に口づけを返す]

 そんなの当然だろう…何度も…何度もここに着てたんだからな。

[頬に触れた唇をそのままゆっくりと耳元へと運ぶ。]

 お前のアスルだからな。

[信じてたという言葉に自信満々に応え、瞳を覗き込むペルラを見つめて笑みを浮かべるペルラ。消えたと思ってから、二度とみることのないと想っていた姿をしっかりと一つ一つ確認するように、背中を髪をなでて、額にもそっと口付けをする。
月色の美しい髪、空からみた湖のような清廉とした青。愛した人の姿だ。]

 それにな…ほら…

[飛行機のハンドル隣、ペルラのお気に入りの場所へと座らせる。
もっと触れていたい気持ちもあるが、全身をしっかりみたい気持ちもあったのだ。
それに受け取ったものを元に戻すために……手の中におさまっていた今や力を使い光を宿さなくなった真珠の耳飾り]

 美女のそばじゃないと真珠も輝かないんだぞ。

[空いている耳のほうに指を這わせっと、もう一つの真珠を着けて]

 それに…もうずっと俺の傍にいるんだしな。
 ペルラが幸せをくれるなら、渡しておく必要はないよな?

[悪戯気に囁いた*]

【人】 大学生 要 薫

- 河原 -

[自分の肌へ念入りに日焼け止めと虫よけを塗ってくれるのが擽ったくも嬉しくあった。とても大切にされているやん。なんて思ってしまい、頬が緩みかけた。対称的に自分のことはおざなりな彼に気づけば、寿もちゃんと塗るんやで。と鼻の上にちょこんと日焼け止めのクリームを乗せただろう。

彼が用意してくれた場所に向かえば
其処にはテントが見え。ここでごろんとするんやろか。と思ったが、どうやら違うようだ。木漏れ日の中。日差しは心地よい感じのもので此方を案じる声に大丈夫やでと答えれば、カメラのレンズが此方を向き]

 …ん?こう。

[彼の言う通りテントの横に立った。
そのとき、光が反射している事に気づけばなるほどと柔らかな笑みを浮かべ。用意を整えただろう彼に感心した。こうやって準備をしてくれたのが嬉しくもある。カメラマン向いているんちゃう。やなんて思いつつ、彼の言葉に靴を脱ぎ。]
(54) 2023/03/12(Sun) 0:35:52

【人】 大学生 要 薫


 裸足な、ちゃんと足も撮ってくれるんやな。


[先ほど着ていた服にカーディガンを羽織り。
短パンを身につけた自分をレンズの前にさらけだそう。両手でもった靴を彼に見せ、片足を少し上げれば白さが木漏れ日の中目立つだろうか。川の中は駄目と言われたから、水溜まりの方に足裏をつけて甲斐甲斐しい彼に甘えるようにばしゃりと音をたて、水飛沫を飛ばしては]

 …おおきに。

   やけど、どうせ座るなら
       寿の上がええなあ


[揶揄い。
彼が濡れない場所にと案内してくれた上、上着を差し出してくれるのなら其れを受け取り、此方が着ていたカーディガンを脱ぎ、代わりに自らの服の上に来て、岩場を撫でて。

自分も持ってきたカメラを彼に向けた]
(55) 2023/03/12(Sun) 0:36:22

【人】 大学生 要 薫



 寿、…僕も撮ってええ?


[彼のように一眼レフではなく
小型のデジタルカメラなのは、彼の前だと撮られる側だという事を意識してのこと。カメラで目を隠して、黒子が目立つ唇だけを彼に見せれば]
(56) 2023/03/12(Sun) 0:36:31

【人】 月島 雅空

[あの頃は、かぁ。と沈痛な想いになる。実際大変な時に傍にいれなかったのだ。
とはいえ結果的には一緒にいっていたら戻ることができなかっただろう。
だからこそ、珠月>>51との離れがたさも加わってだが]

 ぁあ…今は特別にな。

[素直に手を首に回してくれて、今までにないほどの近い距離ではあったが、大事に珠月をコテージ前まで運ぶ。
降ろした後も、来た時のように袖を掴んでいう言葉に、来たときとは違い鬱陶しそうにはせずに、と受け止めるように振り返り頷いた。
それに自分が消えないか不安というのには、それもありえるのかと得心する部分もある。]
(57) 2023/03/12(Sun) 0:45:13

【人】 月島 雅空

 俺も話したいことたっぷりあるし…珠月が大丈夫なら少しぐらい夜更かしするか。

[鍵を開けて扉を開く。
自分も色々と疲れてはいたが、珠月の顔をみてると喜びと戻ってきてもらえた興奮とで眠気がきそうにない。そっちはどう?とでもいうように振り返りみつつ、袖をつかむ珠月を軽く腕を引くように引き寄せてそっと握ってコテージの中に引き寄せて]

 おかえり、珠月。

[改めておかえり。という。
先ほどのような慌ただしいものではない。いつも通りに日常を取り戻すように――でもない。
そう自覚するほど自分でもあっさりとしたものではない、優しい声であった*]
(58) 2023/03/12(Sun) 0:45:24

【人】 天原 珠月


 うん、夜更かし……しよう。
 素敵なテラスも、コタツも、屋根裏部屋もあるんだから。

 だって私、まだ雅空兄ぃと全部満喫してないもん。

[幼馴染のほうはどう過ごしていたのだろう。
警察などの騒ぎにはしないでくれていたようだけれど。
そのあたりも聞きたいことだらけだった。
でも何が気になるより、そばにいたいとばかり思う。
振り返ったメガネ越しの群青色と視線が合う。
こちらの紫には、安堵も嬉しさと高揚と、本当にもう終わったよね、もう離れ離れにならないよね、と縋る色が見え隠れしていた。
戻ってくる前の強気さはどこかにいってしまったみたい。]

 ……っ、

[ひどく優しい響きの声。>>58
なぜか幼馴染としてのいつもとは違うように聞こえた。
心臓が震えたけれど理由がわからないことにして、でも今度こそ我慢できない涙が一粒落ちて、唇を引き結んで。
ただいま、とみっともない震え声で返したのだ。*]
(59) 2023/03/12(Sun) 1:31:31

【人】 月島 雅空

 なら決まりだな。……テラスは今日はやめておくか。

[先ほどの今日で、外にというのは少し不安が残る。そのためテラスは明日からというようにいいつつも、夜更かししながら残りの日数で珠月と一緒に満喫しよう>>59と自分でも頷いて]

 そういえば、珠月。預かってたもの。

[ハンカチに包んでいたままの、銀装飾に青い石のついた耳飾りを見せる。

 これ、お気に入りだったんだな。

[大切に保管していた耳飾りを珠月へと差し出して渡した]
(60) 2023/03/12(Sun) 1:55:13

【人】 月島 雅空

[そして耳飾りを渡す代わりに、そっと指を伸ばして零れた涙をぬぐう。
ペルラさんにできなかったことを珠月にはできることだ。驚かれても、何かおかしいか?とでもいうようにしていようか
その後飲み物は何がいい?と聞いて、その間も傍に引っ付いていたら、これ持ちながらな。と、普段とは違い二人で台所にたつのは珍しいが嫌な気持ちはなく。飲み物を用意するとこたつへと座り]

 まずはだが、珠月がいなくなった後、入れ替わりでペルラさんがやってきた。
 それで色々と協力して珠月を連れ戻してペルラさんも帰っていったって感じだな。

[その色々は後でという感じで軽い説明をした後、そちらの詳細よりもおそらく気になっていることを次にいう]
(61) 2023/03/12(Sun) 1:57:20

【人】 月島 雅空

 それでこのことだが親には伝えていない。
 神隠しにあった、といっても信じてくれるだろうけれども、対処できるかは別だしな。

 警察にいっても無駄だろうし、どうしようかなっておもったらペルラさんが力で珠月を戻せるっていってたから、それに賭けて誰にも知らせずにいた。
 珠月が無事に戻ってきたとき、神隠しからの帰還者だとかなんだとか騒がれるのも嫌だろうしな。

[まずは現実的なところから話す。どうなるか不安だったが結果的にはよかっただろう。
後は、こっちでは〇日たっているけどそっちでは?と日数のずれがないかも確認したりして]

 んで、こっちではだが…ペルラさんが力を使い果たしていたっていうから、休んで力を回復してもらうために過ごしていたな。
 初めてのシャワーの説明したあとドライヤーで髪を乾かしたり、後は食事作ってお菓子作って…興味あることとかそういうのを教えたりとか、スキンケアなんかも少し教えたな。

[しかしこうして口にしてみると、ただただお世話していただけだったな。などと思うのであった*]
(62) 2023/03/12(Sun) 1:57:56

【人】 田中 天美

[引越し先はポジティブな条件以外も考慮しなければいけない。
 人の社会に生きるなら大なり小なりコミュニティに所属する。それが近隣で済むのか、町内あるいは村内まで広がるかは地域次第で、ただ総じて人間関係が濃くなる場所ほど違和感を気取られやすくはなるだろう。

 だから基本、十年が目安だ。気に入りの場所で離れるのを惜しみ、それ以上粘ったこともいくらかあったが限度はある。やろうと思えば深江の見目を化かしもできたが、長時間の維持は難しくその場しのぎにしかならない。

 だが、終の住処を得られない日々を苦痛とは思わなかった。家に限らず所有し続けることに執着がない。そりゃ旅の記念とか過去の生活に紐付いた品が家にあるのは事実だが、それでも何かの折に失われたとて、僅かに惜しむ気持ちが湧く程度ですぐに諦めがつく。
 例外としては、今も深江は大太刀を持っている。出会った頃携えていた得物だが、それもかつての形そのままでなく折られて磨り上げたものだ。流石に他の品と比べれば愛着は強いだろう。

 それでも土台には、この身ふたつさえあればどうとでもなるという性分が敷かれている。山に籠もって数百年を過ごした時期に他人はほとんど存在しなかったし、今もやろうと思えばあの穏やかな日々に戻れるだろう。航空写真とか衛星画像といった便利過ぎる代物のせいで、ちょいと窮屈なのは困ったものだが。
 まあ、いずれお眼鏡にかなう場所を見つけよう、と未来に夢見ておけばいい。時間だけはまだまだ大いに残されているのだから]
(63) 2023/03/12(Sun) 3:21:48

【人】 田中 天美


 ……ぁ゛〜

[のそり、と上体を起こす。眠りから覚めてもまだぼうっとする頭を爪でがりがりと掻いた。あちこちに跳ねた髪を撫で付けるとべたついている。そのまま耳の裏や首筋に触れれば同じようにじとりとしていて、こりゃ相当汗をかいたなと欠伸をした。
 隣を見れば人の名残だけが明らかな皺の寄ったシーツがある。目に入る範囲に深江は見当たらないが、居場所を探すより前に足音が近付いてきた]

 っふぁあ〜……
 先入っとったんか。

[湯から上がったばかりの深江が、タオルを引っ掛けて戻ってくる。血色の良い肌にみどり髪をいくらか張り付かせ、ぺたぺたと裸足で歩き回る姿からはすっかり昨夜の酔いが残っているように見えない]
(64) 2023/03/12(Sun) 3:22:05

【人】 田中 天美


 俺も入るわ、ふぁ、
 ……あ〜〜〜まだなんかちょっと残っとる……

[もぞもぞと寝台から落ちるように降りた。深夜遅くまで遊んだ疲れはまるでない、というか寧ろたっぷり食らったのだから元気な方なのだが、さんざっぱら飲んだ酒は頭の端っこで微妙に残ってる気分だ。
 化生が酒に弱いのは物語の中だけ、……と言いたいものの、悔しいかな自分は強くない。別に力が弱まるとかも無いからただ酔いやすいってだけだが。

 ともかくひとっ風呂浴びて頭も体もさっぱりさせたい。片付けはその後でやると言い残し、普段と違うシャンプーの香りが残る浴室へと向かった。体の汚れを洗い流してアパートより広い湯船に浸かっていると、やっぱり山暮らしになってもこれは手放したくないかもな、などと過ぎってしまい、便利に慣れた体にちょっと笑ってしまった]
(65) 2023/03/12(Sun) 3:22:25

【人】 田中 天美

[今日の行き先は湖だ。
 目的は変わらず釣りなのは趣味なのだから仕方ない。最近ご無沙汰だったから溜まってたんだろう、釣り欲が。自分も好きだし是非もなかった。
 小道を進んで開けた一帯は、陽光がデッキに、湖面に燦々と降る。山中にあるにしては立派に整備された湖の区画だった。道なりにいくらか立つ街灯の昼の影がベンチの合間に短く落ちている]

 船?
 あ〜、まあ、船っちゃ船だの。

[デッキを辿って船着き場へと視線を留めると、ボートが何種かあるようだ。その中で深江の目に留まったのは愉快な見てくれのアレらしい。そして事もあろうに釣りがしたいとか言い出した]

 無謀すぎんかあ???
 まあええか。

[反射的にツッコミは出たが、次の瞬間にはスッと受け入れた。試して駄目なら諦めるだけで、落っこちたらけらけら笑いながら引きずり上げればいいだけだ]
(66) 2023/03/12(Sun) 3:22:41

【人】 田中 天美

[案の定、姿勢も変えづらい竿も振れないそもそもボート内がバカみたいに狭くて目的のものが取れない等々、三重苦どころで済まない環境だったので素直に諦めがついた。せめて屋根が無ければ。まあ、深江ひとりは拾えても借り物を湖底に沈める訳にもいかないし、ボートがひっくり返るまで粘らんで良かったと笑いながら、のんびり遊覧に切り替えた。

 その後はやっぱり釣りなら手漕ぎだと乗り換え、気付けば昨日に続いて二回戦が始まった。別にいざリベンジだとか今日こそ負けてたまるかなんて気持ちはなかったが、同じ船で釣ると当たりの差が如実に分かり、結果として釣果を競うことになる。
 帰る頃には短かった街灯の影も真逆へ長く引き伸びて、やがては自らの明かりで足元に黒線を落とす]

 そうだなあ。
 海がありゃ文句なしだが……

 ま、でも、
 住めんとしても、遊びに来るのはええな。

[隣で笑う。
 その頃にはボックスも満ちて、(35)1d50の釣果を片手にコテージへの帰路につくのだった]
(67) 2023/03/12(Sun) 3:23:03

【人】 田中 天美

[今日の夜もとびきりのご馳走だ。

 帰った端から二人でてきぱき捌いて処理。身と一緒に振り塩したあら骨や腹骨は、臭みを取った後に鍋の中にぽいぽい投げ込んで、ざっと日本酒を回しかける。出汁の旨味は魚と酒に任せ、バーベキューの余りのネギも足すとしばらく火にかけてことことと炊く。
 隣の鍋にはワタ抜いて切り目の入った小ぶりの魚が何尾も並び、醤油やみりん、砂糖の味付けてゆっくり煮汁を煮詰めていく最中。甘辛い味のしそうな湯気を浴びながら、スプーンで煮汁を掬って皮目にかけると、切り込みの白身が濃く色づきながらも、皮が艶めいて旨そうな茶色に照っていく。

 白米は今日も炊いた。あつあつの飯は茶碗二杯分をボウルに入れ、炒めておいたとうもろこしやピーマン、魚の身をほぐして混ぜ込む。ホイル焼きでも活躍したバターの香りがふんわりと立ち上り、そこにちょいと足した醤油がまた食欲を唆る。
 こっちが仕上がる頃には、あらを炊いていた鍋に味噌もとき終わっているだろう。野菜炒めか炊いたのも出来上がっていたかもしれない]
(68) 2023/03/12(Sun) 3:23:23

【人】 田中 天美


 明日の朝飯も困らんな。

[味噌汁に煮付けに、バター醤油の混ぜご飯、それからそれから。
 豪勢な食卓に箸をつける前から楽しくなって笑いながら、今日も今日とて杯を掲げた]

 お、ええな。泳ぐか〜。
 もちろん温泉も試さんとな!

 そういや川ん帰り、山菜生えとるとこあったよなあ。
 ちょいと足伸ばして寄んのもありやの。

[やりたいことは尽きないもので、話をしながらあれこれと増えてしまう。明日に全てを済ます必要はない。
 楽しい予定はあるに越したことがないと談笑しながら、明日に響かない程度に酒を進めた]*
(69) 2023/03/12(Sun) 3:23:49

【人】 黒崎柚樹


[武藤にしか聞けないから武藤に聞いているのに、昨夜は色々とはぐらかされて >>42 終わった気がする。

むう、と思いながらも私は特段不機嫌になることもなく、一緒のお布団で寝て、朝を迎えて。

────早く、こんな風に過ごせる夜と朝が来ると良いなと思うよ。

その時には、大きめなベッド、買わなくちゃなね。]

 三角ので良かった?なら、良かった。

[焼き鮭を箸でほぐしながら武藤 >>43 へ頷く。

焼き魚の皮って武藤、好き?私大好きなんだよねと、でもおにぎりには入れないからと香ばしくぱりぱりに焼けた皮を剥がし、武藤が好きなようなら半分こしてつまみ食いしてしまおう。

武藤が苦手だと言うなら、もちろん私が一人で美味しくいただいて。]
 
(70) 2023/03/12(Sun) 6:48:05

【人】 黒崎柚樹


 だよね?"直前"の記憶が、私も曖昧なんだよね……。

[起きたらこの夢のことを忘れているかもしれないとは、全然思わなかった。

私はぽろぽろと持ち帰りそびれる記憶があるかもしれないけれど、武藤の側がしっかり覚えていてくれるのだろうし、必殺技ケーキも挑戦券も、私が半端に忘れてたとしても武藤が言い出してくれるのだろうし。

私が忘れていたからと、約束を反故にするような人じゃないのは、もうよくよく知っていることで。

現実への影響は、デートの約束が1つ増えたくらい?

なら問題ないよねと、昨夜炊いて今朝温め直した御飯を前に、濡らした手に粗塩つけて、きゅ、とおにぎりをにぎっていく。

解らなくなってしまわないように、上にちょん、と具材のかけらを乗せて、海苔巻いて。

コンビニおにぎりの海苔ぱりぱりも好きだけど、手作りするなら最初から巻かれてる海苔の方が幸せかなあ、なんて。

鮭とたらこのおにぎりを2個ずつ作ったら茶碗1杯分ほどのご飯が半端に余ってしまったから、豚汁用に刻んだ長ねぎを取り分けて味噌と砂糖と少しのごま油で和えたねぎ味噌おにぎりも一口サイズで添えておいた。これはほんのおまけのつもり。

とりあえずは"今"をいっぱい楽しもう、と、武藤と一緒に「いただきます」と手を合わせた。]
(71) 2023/03/12(Sun) 6:48:53

【人】 黒崎柚樹


 武藤、すごくちゃんと挨拶をするよね。

[最初に武藤を母さんに会わせた時、あらまあ今時の金髪の子だわ、とは、思ったらしい。
派手な金髪とじゃらじゃらしたアクセサリーのあれこれはどうしても目立つものだし、それはまあ、当然ではあって。

でもしっかり人の目を見て挨拶してきて、"とっても良い子だわ"と安心したんだって。
特に、一緒に食事をした時に"いただきます""ごちそうさま"と手を合わせる姿に、ますます気に入ったんだって。]

 母さんが、何かっていうと武藤のこと、良い子良い子、って。

[おにぎり、けっこう久しぶりに作ったけどちゃんと美味しくできたな、と、鮭にぎりを上からぱくりと囓りつきながら、そんな話をした。

武藤はやたらおいしいおいしいと感動してた >>47 けど。]
 
(72) 2023/03/12(Sun) 6:49:41

【人】 黒崎柚樹


 ?普通じゃないかなあ……"何の変哲もないやつ"……。

[なんとなく昨夜の武藤の言葉 >>42 をなぞらえてしまったことには、他意は無い。……無いよ?

はぐらかされた"普通の"は、やっぱりよく解らなかったから、次の機会に改めて詰め寄ってみようとは思っている。

だって、気になるのだもの。
武藤が……その、どんなのを、いわゆる"おかず"?にしていたのか。

そんな、武藤にとってはたいそう不穏な思いを私が抱いている様は表に出さず、思いつきで作った葱味噌おにぎりも口に放り込んだ。うん、これもちゃんと美味しかった。良かった。]
 
(73) 2023/03/12(Sun) 6:50:27

【人】 黒崎柚樹


[そして私たちは、湖へ。
今日も湖面は穏やかで、どこかに花木でもあるのかな、そよぐ風からは良い香りがしていた。]

 どっちから、乗る?武藤。

[かわいいスワンのと、手こぎのと。
"どっちから"と言うのは、もちろん、"両方乗る"のが前提で。

そして手こぎボートは、もちろん、私が漕ぐ気、前提で。

あ、もちろん途中で交代しようね?だって漕ぐの、楽しいよ?

今ひとつ、"湖のボート遊び"がデート的イベントとしては繋がっていないらしい。*]
 
(74) 2023/03/12(Sun) 6:51:08

【人】 武藤景虎


 挨拶?

[食卓について、まず豚汁に伸ばしていた箸で人参とネギを摘みながら首を傾げる。>>72

続けられた言葉に、さっき言ったいただきますのことだとわかれば、普通では?と返しながら箸を口に運んだ。]

 ん……、大袈裟だとは思うが、褒められてるのは嬉しい。

[まあ、オレは良い子なので?とは何だか照れくさくなって付け加えつつ。

黒崎家の面々、柚樹の母親と弟には割と気に入って貰えているとは思っているので、そのことは本当にありがたいと思う。

美術館から現実に還ってきた時、後輩の病室もまわったのだが、お堅めの家の後輩女子の親には顔を見るなり嫌そうな顔をされたし本人には会わせてもらえなかった。

それも慣れているので特に気にしてもなかったのだが、さすがに彼女の家でも似たような対応をされたら後々のこと考えるとつらいものがあるので。

図々しいかなと思いながら連泊させてもらった年越しの期間も嫌な顔ひとつされなかった、どころか良い酒をたくさん飲ませてもらったりしたなって。]
(75) 2023/03/12(Sun) 8:43:03

【人】 武藤景虎


 んー、柚樹のごはんは特別美味いよ?

[そうでない所謂“普通で何の変哲もないもの“も、一緒に食べてれば美味いと思うと言ったら、何でも美味いと言うみたいであれだろうか。

でもうん、やっぱり手料理が一番美味くはあるけどね、と天辺の部分を大きめに齧ったたらこのおにぎりを咀嚼して。

当然のようにつまみ食いさせてもらった鮭の皮も香ばしくて美味かったし。>>70

小さめに作られたおまけの葱味噌おにぎりも好きな味だったよ。
こういう、ついでに思いついて作ったみたいなのがあるのも何か得した気分になる。]
(76) 2023/03/12(Sun) 8:43:52

【人】 武藤景虎

[何か聞き覚えのある言葉だなとは>>73、豚汁のお椀に口をつけて傾けながら思った後、ああ、昨日の夜のやたら気にしてたやつ……?

多分知っても何の面白味もないんだけどな。
不満そうにされたのは覚えているから、もし今度聞かれたら具体例でも見せれば納得するだろうか、とは。

そういうの見ても特に恥ずかしいとかないらしいのを知ってはいるから、変な感じにもならんだろうし。
口頭で説明はほんとに“普通“以外に言いようがないので。

挨拶にしろ嗜好にしろ、基本的にオレは“普通“だと思う。

自分の感覚でしかないからわからんが。
つまらない人間だと気にしていたこともあるけど、今はそれもそんなに悪いことでもないかなと思ってはいる。]
(77) 2023/03/12(Sun) 8:44:17

【人】 武藤景虎


 先にあひるのやつかな、記録のためにも。

[記録はつけない(つける手段がない)が。

どんだけスピード出るんだろうということに興味があるのと楽しそうなので、先にスワンボートの方で湖を走って(?)から、手漕ぎのボートはのんびりめに乗った方がいいかなって。

手漕ぎの方は柚樹が一人でやりたいと言わない限りは交代は勿論するつもりだった。>>74

筋トレに良いんだっけ?
夢だから筋トレしてもあんまり意味はないのかとは思いつつ、経験として楽しそうなのはわかるので。

一緒に乗ってたら湖爆走しててもジムのマシンみたいで面白いと思っててもデートには変わらないんじゃないかな、と雑なことを考えつつ、船着場のスワンボートに乗り込んだ。]
(78) 2023/03/12(Sun) 8:44:40

【人】 武藤景虎


 このペダルを漕げばいいのかな、チャリみたいなもん?

[舵はオレが取るので、柚樹は足の方に集中してもらってとペダルに足をかける。

曲がり方の感覚みたいなのは知っときたいから、先に少し遅めで走らせてからでいい?と調整はしとこう。

広めだから大丈夫だとは思うが、とりあえず端の方まで行って、対岸くらいまで飛ばせればいいかな?

スピード出して曲がったりは仕様として作られてない気もするから直線距離のが良さそうだし。

ゆっくりと進みだすと、湖の湖面に目をやって。]

 夜来た時は真っ黒だったけど、澄んでて綺麗だな。

[陽の光を反射してキラキラ光る水面を視界に入れながら、良さげなスタート地点まで向かった。]*
(79) 2023/03/12(Sun) 8:44:55

【人】 黒崎柚樹


[いや、そうでもないよ?と、武藤の言う"普通" >>75 に首を傾げる。]

 挨拶できない……っていうか、"しないこと"が当たり前になってる後輩とか、意外と居るもの。

[運動部ですらそんな状態で、まあ、部に所属していれば指導が入って矯正されていくものではあるけど。でも。]

 あと食べ方とかも綺麗だし……、うん、武藤は"良い子"。

[自分で"良い子なので"と言いつつ照れくさそうにしているところが、また、良い子なんだよねと目を細めてしまう。

これだけイケメンで中身もイケメンとか本当にどうしてくれよう、いや別にどうもしないけど、なんて思いながらおにぎりの中にたんまり埋め込んだたらこをもぐもぐして。]
 
(80) 2023/03/12(Sun) 10:01:14

【人】 黒崎柚樹


[でも、なんだか……武藤が何かと口にしている"普通"という言葉の裏側に、気に入らない響きがあるんだよな、と、密かに顔を顰めてしまう。

"何の変哲もない"もそうなんだけど、もっと違う言い方……ああ、"つまらない"とか、そういう。

思いを巡らせていて、至った結論がすとんと腑に落ちた。

武藤はずっとずっと、自分のことを中身のないつまらない人間だと思っていたのだとは、聞いている。そう、あの、記憶を失っていた武藤、あの時点から半日後くらいに本人から聞かせてもらった話。

それを周囲に知られたくなくて、陽キャな笑顔の裏、ある一線以上の内側には決して人を踏み入らせていなかったのだと。

そういう、臆病というか卑屈というかなところは、もうかなり薄れているようで、武藤本人ももうさほど気にしてないのは知っているけれど。

────武藤にとっては"普通"な感覚かもしれないけど、それは私にはちっともつまらなくなんてないし、むしろ面白いし。

だから何でも知りたいんだよと、それは今言うことでもないかなと思ったから口にはしなかったな。]
 
(81) 2023/03/12(Sun) 10:01:33

【人】 黒崎柚樹

 …………じゃあ、"あひる"で。

[それは果たして、白鳥なのかあひるなのか。
もはや白い水鳥ならなんでも良いくらいに思われてしまっているらしい哀れな白いボートに乗り込んで。]

 そうだね、ほぼ自転車……。

[とはいえ、自転車のペダルとは違う形状だから、漕ぎやすいとは言えなさそうだなと、私は初めてのそれに乗り込んで。

とりあえず武藤は足置いてもらうだけで良いよと、足を踏み出せば、パシャパシャと水を掻くみたいな音がし始めて、ゆっくりボートが進み始めた……って、思いのほか、ゆっくりだね??

感覚、自転車に乗っているくらいのスピードは出るものじゃないかなと思っていたけど、普通に漕ぐ分では、せいぜい、歩いているくらいの速度しか出てない風で。

んん?と思いつつ、いくらか本気で漕いでも、なんか、全然、スピードが。]

 え……スワンボート、遅……っ。

[これではスワンの名折れというか、いやそもそも水鳥って泳ぐんだっけ、あれって浮いてるだけなの?浮いてるだけなら仕方ないね?

困惑のあまり、そんな事を考えてしまう。]
(82) 2023/03/12(Sun) 10:02:19

【人】 黒崎柚樹

[ああもういっそ、あまりに遅くて笑えてきてしまったかな。]

 ふふ、はは、おっそ……!おそい……っ!

[けらけら笑いながら漕がれていく白鳥はもたもたと、木々の隙間から陽光がこぼれ落ちる頃合いの"スタート地点"に辿り着き。]

 え?魚、いるね……ていうか、水、すごい綺麗だね……?

[湖の透明度なんて、たかが知れていると思っていたけれど、水草がたゆたう様や、小魚に光が反射してきらきらとした輝きが滑っていく姿が容易に見て取れた。

真夏の陽気だったら泳いでしまいたいと思っただろうほどに、綺麗な水。

両手で抱えるほどの大きな魚の影まで見えて、武藤、あそこあそこ、とスワンの中からあっちを見たり、こっちを見たり。しばらくわちゃわちゃしていたかな。

勢い、意図せず武藤の側に身体を押しつけたりしてしまって、そのままキスしたりもしたのは……あま、恋人同士、なので。なので。]

 ん。とりま全力で漕いでみようか。

[スワンボートの最高時速はせいぜい6km/hくらい、大人の早歩きと同じくらい。そんな現実をこの時はまだ知らないまま、対岸まで、スワンは長閑に湖面を進んでいくのだった。
……全然、"爆走"とはほど遠かったよ。くやしい。*]
(83) 2023/03/12(Sun) 10:03:12
[彼なら恋人のおねだりに応えてくれるとは思っていた。
しかし女王様の彼が自分の懇願に応えてくれるとは限らない。
上目遣いで舌を出す彼は、仕方がないなあとばかりに目が笑っている。
そうしてキスしてくれた。
それはきっと了承の証]


 そんなの、使用目的は1つしかないですよ。


[まるで見せつけるようにもう一つの輪っかを右手に嵌める要は跪いて、布越しに愛撫を重ねてくる。
エロい。まだ力ないはずだったその箇所に血が通い、一気に自己主張を始めたのがわかる。
射精管理されているなぁ、と自分で自分を笑ってしまう。
ボンテージ服のその破壊力たるやすごい。それを着こなしている要もすごい。
しかも、こんな顔で哀願するまでして。
性欲だけでなく自分の性癖までコントロールされている気がする。いや、実際既にされているのだけれど。
震える指でズボンのチャックを下ろし、中から形を変えだした逸物を取り出すと彼の口元に差し出す]

 はい、これ。
 これが欲しかったんでしょう?


[これなら写真ではなくてビデオカメラかせめてスマホを持ってくればよかったと思う。
要は一刻一刻色合いが変わって魅力が移り変わるから、一コマしか写せない写真では存分に魅力をあらわしきれない。
それにビデオだと声や音も出るわけだし。わかっていたのに忘れていた。
元々純粋に写真を撮るだけのつもりだったから。

彼の唇に先端から銀色の糸を引くものを押しつけて。
それから強引に口の中に割り入れて。
あえて奥に突っ込むのでなくて、唇を犯す、そんな風に頬のふくらみなどの曲線の美を目で楽しんで。
彼の舌の感触、中のなめらかさ、透明感ある肌を独特の風合いを持つ光が影を作っていて、黒い艶のある服が淫靡さを増す。
どこか幻想的な光景だ。

ようやくカメラを持ち直してファインダーを覗きこみ、接写モードにして彼のアップを撮っていく。
自然と息が上がっていく。
それは、彼の口腔から与えられる刺激だけではなく、彼という存在に煽られている、から。
存在だけで罪な人だ*]

[草の中に倒れ込んで、そのまま暫く動けずにいた。そのうち、“声”すらも嗄れ始めて、微睡に襲われかけたとき、空気の震えを感じた。誰かが、呼ぶ声がする。

 眠りに落ちようとする瞼を強いて開いてみたが、急に差し込んだ光の重さに耐えきれず、思わずぎゅっと目を閉じた。再びゆっくりと、ほんの少しだけ目を開ける。辺りは光に掠れてよく見えない。ただ、慣れたような、懐かしいような匂いがした。同時に、あたたかく、心地よい圧迫感。]


  …………。


[微かな息はまだ、喉を震わせることはできなかった。だから代わりに、そっと囁く。]

【人】 武藤景虎

[そんなもんかな?と自分の思ってる“普通“がそうでもないと言われると今ひとつピンとは来ないのだが。>>80

食事の時に“いただきます“とか確かにわざわざ言ってない奴もいるかなとは友達なんかと複数で飯食う時は、さして気にしてなかったことを思い起こして。

単にオレの声がでかいせいで人のが聞こえてないだけかもしれないくらいの認識だった。

おはようとかの声かけは自分からしてしまうので、する人しない人の区別がつかないのもある。]

 うちのかーちゃんも柚樹のこと良い子だって言ってたよ?

[改まったように柚樹にまで“良い子“だと言われると、照れくささが増したので、今度また野菜とか送るってと思い出したことに話題を逸らしつつ、おにぎりの最後の一口を口に放り込んだ。

主観でしか物事を捉えられないので、柚樹の思ってくれてるようなことを察するのは難しいのだけど。>>81

 
───“つまらん悩み"でもないし、
───武藤も全然、つまらない人じゃない。


あの時そう言われたことは、やっぱり嬉しかったし、あんまり気にせずにいられるようになったのは柚樹のおかげだと思うよ。]
(84) 2023/03/12(Sun) 13:38:33

【人】 武藤景虎


 ははっ、全然スピード出ねえ……!

[かなりの速度で足元のペダルは回ってるのに、スワンの進む速度はのんびりとしたものでなんだかそのギャップがおかしくて二人して笑ってしまった。>>82

結構重いペダルは柚樹の方の足が回りだすと軽く感じたからやっぱ脚力すごいなと感心してる。

チャリのギアをかなり重くしたくらいの踏み込みが必要な割、なかなか速度が上がらないのは水の中を進むにあたって速度を求めた作りではないのだろう。

白鳥は優雅に泳いでそうに見えても水面下では足をばたつかせているというけど、まさしくそんな感じかもしれない。

そこまで再現してのこの作りなんだろうか?
多分違う。

こう、本来のんびり語り合ったり景色を眺めたりしながら湖面を遊覧するためのものなんだろうな、とは。

置いてるだけでいいとは言われたけど、自分でも足を踏み込みはして。
柚樹のおかげでゆっくりとスタート地点へと進む間も、かなりの速度でぐるぐるペダルとが回るのが面白くてずっと笑いっぱなしだったから、そういう乗り物としての楽しみ方とはズレていたかもしれない。

柚樹以外の女子だったら辟易とされてもおかしくない気はするが、他の女子と乗ることはまずないから何の問題もなかった。]
(85) 2023/03/12(Sun) 13:39:03

【人】 武藤景虎

[そんな感覚だったから、柚樹曰く“恋人同士とかで乗るものなんじゃないの“という二人乗りのスワンボートは、記憶のなかった状態でも別にこんな感じで面白くなってたんじゃないかな、とぼんやり思っていたのだけど。]

 えっ、魚?どこ?

[スタート地点と定めた近くまで来ると速度を緩めると、指し示された方を見る。>>83

湖に反射する光でよく見えづらいなと目を凝らすと、あそこ、と柚樹がこちら側に身を乗り出してボートが少し揺れて、咄嗟に寄せられた身体を支えた。]

  あっ、ほんとだ、結構でかいな。

[何の魚だろう?バス系?
よく見れば水の中には水草や小さめの魚もちらほらと目に映る。

こんな綺麗には水族館や熱帯魚屋のアクアリウムでくらいしか見たことなかったから、わー、とか、すげーなとか語彙力のない感嘆の声をあげて。

気づけば近い距離になっていた顔に自然と唇を寄せていた。

やっぱり記憶戻った後でよかったな?と数分で手のひらを返すことになったから我ながら現金なものだと思う。]
(86) 2023/03/12(Sun) 13:39:22

【人】 武藤景虎


 よし、オレも全力には付き合おう。

[意気込んではみたけど、相変わらずのろのろと水上を滑り出すスワンに結局また笑ってしまうことにはなったのだけど。

途中はもう、あまりにのんびりしたスピードに山やあたりを囲む森林の景色も見る余裕もあったかな。]

 はー、絶対手で漕ぐやつのがスピードは出るな、これ。

[速さを求めるならそっちで試そう。
別にスピード出す必要はないし、スピード狂でもないのは運転する車に乗せたことのある柚樹は知ってると思う。

ジェットコースターは好きだから、遊びの乗り物と移動の手段としての乗り物では違う感覚ということかな、とは。

他にボートの影もなければ、一隻がバシャバシャしてようと人に迷惑もかけないし。

足と腹筋がめちゃくちゃ酷使された……、と息を整えるついで、たどり着いた対岸から船着場まではのんびり戻ることにする。
息切れてるのと腹筋が痛いのは笑ってたせいだけど。]
(87) 2023/03/12(Sun) 13:39:45

【人】 武藤景虎


 ここで魚捕るなら釣りとかになんのかな。

[釣りは詳しくないし湖に潜るのには装備もないから、魚を捕まえるならやっぱ川かな?とボートの壁面から割られた水が波紋を浮かべる湖面を眺めつつ船着場まで戻ってくれば、板張りの通路に足をつけてもしばらく揺れてる感じがする。

ハンドルついてる方を船着場に向けて入ったので、先に降りると柚樹の方に手を差し出すと、クリスマスの時に乗ったクルージングバーを思い出して気恥ずかしくなったけど、足使いすぎて若干膝が笑ってたからいまいち格好はつかないなと苦笑した。]

 とりあえずリベンジはあっちのボートの方でやろう。

[足痛え……と呟いて、屈伸しながら手漕ぎのボートの方を見やる。

一体何と戦っているのかは謎だ。]*
(88) 2023/03/12(Sun) 13:41:20
[抱き締めたものは間違いなく彼女だった。
 木漏れ日が差す森の中は、楓にとっては薄暗く思えたけれど、彼女にとってはこれでも眩しすぎるほどのようだ。それだけで彼女がどんな時間を過ごしてきたか目に浮かぶようで、胸を苛まれた。

 けれど彼女の囁きで安堵した。
 信じて待ってくれていたのだと思えたから。
 それと同時に思い返したのは、あの湖のほとり。あのとき彼女から聴いた言葉は、今とほとんど同じだった。

 もっと早くたどり着けていれば。
 そう思ったのは事実だけれど、彼女の有様を思えば、言葉が交わせることだけでも喜ぶべきなのかもしれない。そう思ったら、悲しいながらに微笑が浮かんだ]


  オレも、忘れた日なんか無かったよ。


[人の言葉で静かな声をかけながら、彼女をゆっくりと抱き上げ、扉が開いたままの小屋の中へと踏み入る。
 日陰になれば彼女も目を開けられるだろうし、草むらの中では落ち着いて話などできはしないから]

[そうして彼女をそっと床に下ろして]


  水飲めるか? 椿。


[彼女の頬を軽く撫で、腰に下げていた水筒を手に取った。ここまでの旅路でずっと使ってきたもので、中身は村で足したばかり。充分な量が入っている。
 彼女が飲めるというなら水筒を渡すし、手助けがいるなら、それがどんな内容でも迷うことはないだろう]**

[一つしか。と彼の回答に続けて問いかける声は分かっていて問変えている。もっと教えてや。なんて唇は甘い息を吐いて、彼の下肢に傅いた。自ら嵌めた枷を見せつけながらの懇願は、彼に届いたようだ。笑う顏が射精管理をされていると感じていると知ったのなら、それこそプレゼントでコックリングを用意しよか。
なんて悪い提案をしただろう。

彼の手がチャックを開く。
震える指が取り出す其れを間近で見つめ。
蠱惑の息を溢れさせた。すでに形の変わった其れを凝視し、見上げる目と甘い瞬きの目は彼の問いかけに悦と色を浮かべ。

ゆっくりと刀身の先に唇で触れ]

 …、欲しかった。
 ふふ…… 
ありがとうございます。


  …ぁう。
  騎士様…… ん


[恭しくもその肉棒をいただきます。とばかり
装いを身に着けて、開いた口にと押し付けらたものが突っ込まれれば、んぐっと悲鳴にもにた音が漏れた。喉に触れるというわけではなく、咥内。唇を犯す其れを味わいながら見上げて、瞬いた。唾液が彼の肉棒を伝い、落ちる。頬肉を苛まれればびくっと震え、鼻から息を零すだろう。自由の利かない手で彼の足を掴み、膝を少し開いた。ボンテージが締め付けるのを感じる。

何処とは言わないが、拘束されて
感じている箇所がある。

彼の味に、香りに意識して
此方を見る彼を煽るように卑猥な音を鳴らした。
彼がビデオカメラか、スマホを持ってくればと後悔しているとまでは気づかないものの、カメラを持ち直したことに気づけば、咥内から一度、雄を抜いて、息を肉棒へとかけながら]


 …はぁ …ん
 なあ、つぎの一生のお願いで、

   ビデオカメラ…用意したない?


[映像でこの姿を残したくない。と
首を傾げるように舌腹で肉身を舐めて問いかけた。別に露出狂や痴女の趣味はないのだが、彼を煽りたい気持ちと映像であっても彼なら自分を綺麗に撮ってくれるという信頼があって、甘い提案を口にすれば、また口内へと彼の熱を戻そう。

浴室内ということで卑猥な音が響き。
身体の火照りが、照明によって露わになる中、頬肉で、舌腹で彼の棒を擦り、形を覚えてよい処を刺激して、ゆっくりと彼の刀身の先端を喉に導こう。動くたびに黒いボンテージが己を締め付け、興奮を合わせて少しずつ少しずつ、咥内を蹂躙させ、欲を高めるように意識して、カメラ越しの彼を煽るように。]


 ……んっ。


[瞬き、喉仏を上下させ
舌腹で招き。頬を窄めて口内全体で彼を味わいながら
写真にその瞬間を意識させた*]

【人】 鈴木 深江

[携えていた大太刀は化け物退治のために手に入れ好んで使っていたものだ。実用品だったため劣化も激しく手入れをしながら使っていた。
 狐と出会った時にあれを斬ったのもあの刀だ。

 別に最初から愛着があったわけではないが、
 助けた人間に刀鍛冶などがおり、
 折れてしまった時に声を掛けられならばと別けた。
 持ち歩けなくなる前にそうできてよかったと思う。

 磨上げと長年の研ぎ、手入れで短くなり、
 今では小さな包丁とナイフへ変わっている。
 既に使用は止めており、お守りみたいなものだ。]
(89) 2023/03/12(Sun) 14:29:26

【人】 鈴木 深江

[昨夜の酒が残る様子の天美に笑う。
 浴室の話、便利に慣れたと言われると自分もだろう。確かに入浴は定期的に行いたい。別に入らなくても死ぬわけではないが、入ったときのさっぱり感はとてもうれしい。おそらくどちらも同じ感覚だろうから、引っ越し先は風呂備え付けが良いなという希望だ。

 湖で無謀と言われた時も、
 試す事に否定はせず共に楽しんでくれる。
 釣果の二回戦は負けて、あーあ。と笑う。]


 そうだなぁ、
 また遊びに来たいな。

[住めずとも遊びに、という言葉に頷いて。
 負けても別に悔しい事もなく、
 ただほこほこと嬉しい気持ちだけをコテージに持ち帰った。]
(90) 2023/03/12(Sun) 14:29:35

【人】 鈴木 深江

[コテージに帰り魚の処理を済ませる。
 さすがに食べきれないだろうという分は、
 処理後に水分を丁寧に取ってから袋詰めして冷凍庫へ。
 帰るまでに食えればよし。
 食えなければそのまま冷凍便で自宅に送る予定だ。

 今日のメニューも豪勢で食欲をそそる香りが充満する。
 明日の朝ごはんまで作るあたり、できた狐である。]

 うまそうなにおいだ。
 楽しいなぁ。

[のんびりと笑って言って、
 明日の予定にも頷いた。]
(91) 2023/03/12(Sun) 14:30:22

【人】 鈴木 深江


 山菜は俺も気になっとった。
 明日の夕飯はそれかの。

[何百年も共に過ごしていたって、
 こうして毎日やりたいことがあるというのは
 きっとすごい事だろう。
 今はそれが当たり前すぎて改めて思う事はないけれど。]
(92) 2023/03/12(Sun) 14:30:29

[懐古。

 ――― 古く、古く。
 出会ったのはもう、いつになるだろうか。]
 


[生まれた時は普通の人間だった俺は、
 ある漁村に生まれ漁師としての道を順当に歩んだ。

 深い入り江のある村だ、
 フカエという俺の名前はそこからとられた。

 あの時代にしてはかなり背はデカい方で、
 ちょっと怖がられたり、頼られたりした。

 なんだかんだと嫁を貰ったのは24の時。
 かなり遅い方で、周りからは早くと望まれていたのでほっとした。

 村独特のしきたりにのっとり祝言を行い、
 子宝にも恵まれそのままのんびり生きていくと思っていたのだが、
 残念ながらそうはならなかったのだ。]
 

[出会ったのは海に住む化け物で、
 そいつの名前を俺は知らない。

 酷く醜い姿をしたその化け物とは、
 夜に家へと戻る途中の海岸だった。

 家からは俺を迎えに幼い子を抱えた妻が丁度出てきて、
 劈くような悲鳴が今でも耳に甦る。


 俺が盾になれば逃がすぐらいはできる、

 逃げろと言い捨て、
 向かって行った一瞬の事はよく覚えていないが、
 左腕をそいつの口に突っ込んで、
 その意識を自分に向けようとしたはずだ。

 一瞬意識が飛び、
 戻ったのはきっとすぐだったのだろう。]

[半身を喰われながら生きている己が身、
 喰わせたはずの左腕が何故かあり、
 今度は右肩に喰らいつかれ、息が出来なくなり、

 ――― また意識を失って、

 再度意識が戻った時には、今度は右肩があった。


 おかしい、おかしい、おかしい、
 解っている、

 だがそれどころではないし、
 絶え間ない激痛にまともに思考なども動かない。

 声をあげているかも解らない。
 どこが動くかももう解らない。

 ただ腰に携帯している牡蠣用の固い刃を、
 無我夢中でそいつの首にぶっさした。]

[自分の呼吸の音しか、今は聞こえない。
 気付いた時に目の前にあったのは、

 首から血を流して倒れているそいつと、
 ボロボロになった衣服を身にまとった無傷の自分と、
 身体に残る確かな激痛と、夥しい量の血の痕だった。

 妻がこちらを見ている。
 子は泣いていた。

 身をひるがえし家に戻る姿に、
 それを追う事は出来なかった。]

[激痛と目まぐるしすぎて真っ白になった思考故
 意識が遠くなりかけた瞬間、
 何かを押し付けられハッとする。

 俺の着替えや、
 少しの蓄えを袋に詰めて押し付けられ、

 そこでようやく妻の考えを理解した。
 妻は泣いていた。]


「死んだことにします」


 …、ありがとう。


「私の台詞です、ありがとう、ごめんなさい」
 

[辺りが静かになったからか、
 漸く周囲の家からざわめきが聞こえ始めた。
 ばけものが出たから家に閉じこもっていたのだろう。

 でもこれは仕方がない。
 海にばけものが出るのは当たり前だし、
 誰だって死にたくはないのだ。

 ばけものの死体が残ってるのは良かった。
 俺が流した生きてはないだろう血の跡も。
 たぶんこれで妻も子も悪い事にはならんだろう。

 俺はその村から姿を消した。]

[――― どうしてこんな事になったんだろうか。
 少し前から、傷の治りが早いとは思っていた。
 病は気から、幸せだからか?とか阿呆な事を思っていた。

 だが、それじゃあ説明がつかない。
 さすがに死んだはずだ。

 それなのに俺は無傷でこうして歩いている。
 全身の痛みもようやく取れて来た。
 まともに息ができるようになって、深呼吸をした。

 そうだ、死んだはずだ。
 なのに死んでいない。

 つまりは、

 俺は多分、不老不死になったのだ、と思い当たった。]


[俺の住んでいた村での、結婚式の独特なしきたり。
 それは無病息災、長寿を祈り、夫となる男が人魚の肉を食べる事、だ。

 勿論本物の人魚なんかではない。
 自分で獲った魚の中で、一番人の顔に近く見える人面魚だ。

 ああ、だが、きっと俺のとったそれは、きっと、
 ―――― きっと、本物だったんだろう。]
 


[どうしてこんな事に。
 考えても埒があかない。

 妻も察していたのだろう。賢い嫁だ。
 俺が不老不死だと知られてしまったら、
 きっと余計ないさかい事がおこってしまう。

 村の風習としてあるとはいっても、
 実際にそんなものになってしまえば化け物扱いだ。

 こどもだってまず、そうかどうかを確かめられるだろう。
 赤子だ、違えば死んでしまう。
 そもそも生まれてから成長しているのだから、
 違うのはもう明白であったが周りは聞き入れなかったろう。

 彼女の英断を誇りに思うと同時に、
 俺はこれからどうすればいいだろうと慣れ親しんだ海から離れ、山へ、山へと入って行った。]
 

[村を出て数年間、
 まず試したのは本当に死ねないかだ。
 ころっと死ねるならそれでいいと思ったが、
 色々と試した結果苦痛はあるが死ねないと言う事だけが解った。

 次にやった事は化け物退治だ。
 自分じゃできない死に方を齎してくれるそいつらは、
 もしかしたら俺を殺してくれるかもしれないし、
 そうでなければ俺が勝ち、他の人間を救うことができる。

 得しかなかった。

 謝礼金で生活は出来たし、まあ飢えても死にはしないから
 なんとでもなった。山のもんに含まれる毒でも死ねなかった。
 途中で得物も手に入れた。
 出来るだけ見栄えのある、強そうなものを選んだ。
 大太刀は自分にとてもあっていたように思う。]

[けれどいくら誰かに感謝されても、
 ここに居てほしいと強く望まれても、
 そうする事はできやしない。
 それでも化け物の噂を聞き行くと、困った人間がいて、
 交流し、感謝され、そして別れ、 …… それが、少し。

 更に十数年経ち、その生活になじんだ頃だ、
 ―――― その狐に、出会ったのは。]

[人を喰い荒らす狐の化生。
 本来は俺はこいつを殺すために、こいつに会いに行ったのに。

 縁とは、不思議なもんだ。

 殺し合いの最中、中断を呼びかけられ、
 耳を傾ければ「生餌に為れ(要約)」だ。

 一蹴しようかとも思っていたが、
 俺がこいつの生餌になったなら他への被害はなくなるし、
 その頃の俺は人との交流もほぼ断っており、
 なんというか、

 そう、
 寂しかったのだ。

 だから、何人もの人間を殺してきただろうこいつの、
 そんな甘ったるい毒のような取引を飲む事にし、

 結果今では、その判断は正しかった、とまでは言えないものの、間違ってはなかったのだと思う。]

【人】 鈴木 深江

[……変な夢を見た気がする。
 過去の夢なんて久々に見た。

 そういえば、>>1:0
 このキャンプ場を教えてくれた誰かが
 そんなことを言っていた。

 起きてしばらくぼんやりする。
 隣にはまだ寝ている天美の姿があった。

 手を伸ばして、頭に触れる。
 撫でて、少し髪の先をつまんで、
 離し、
 次にその頬を指の甲で撫でた。]
(93) 2023/03/12(Sun) 14:34:29

【人】 鈴木 深江

[緩く笑って狐を起こす。
 ぽんぽんと軽くたたくように。]

 おはよさん。
 今日もいい天気よ。

[カーテンから透けて見える陽の光がある。
 開けぬままもう一度布団に身体をつけた。]
(94) 2023/03/12(Sun) 14:34:52
[――― 一度だけ、
 妻と子に会いに村に戻った事がある。
 村を出て、40年くらいが経って居たろうか。

 妻はすでに亡く子も大人になっており、
 姿だけで言えば俺よりも年上のようだった。
 きちんと家族もいて、も独立したらしい。

 一晩泊めて貰い話を聞いて、
 次の日に妻の墓参りをした。

 あの時に一緒に居てくれたのも、天美だ。 
 あの時、一度「フカエ」は死んだ。
 不死のくせに一度、きちんと死ねたのだ。
 それを齎してくれたのは妻であり子であり、
 そして。]

[生き返っても俺はそのままでいれた。
 人間のままだ。
 いくら死んでも死ねずとも、
 心は人間のまま居れると解ったから。

 自覚をしている。
 俺はもうずっと、あの時から。]

[今はこうして物見遊山、
 清貧な生活を送っている、つもりだ。
 スマホももっているが。
 他にも便利なものをちょいちょいちょいとか、
 狐の化かし力にちょっと頼っている所は、まあ。
 あるが。

 そもそも戸籍というものが
 いつのまにか必要になってたのが一番きつかった。
 身分証の偽装で何とかなっているが、
 色々と気を付けねばならない事は確かだ。

 因みにお互い名字なんてものはない。
 珍しいものにしたらルーツを調べられると困る為どこにでもあるような名字という事で鈴木と田中にしただけだ。佐藤も候補だったが雰囲気で選んでいる。
 名前の漢字も作る時に漸く作ったようなものだ。

 天美の名は俺がつけた。
 天色の眼、その毛並みも天の羽衣のように美しかったからだ。狐は良いぞ。
 ずっとそれを名乗っている所から見ても満更でもないらしい。]

【人】 鈴木 深江


 天美、

[つけた名を呼ぶ。]


 今、楽しいなあ。

[昨夜も言った言葉をもう一度言う。
 天美がどう受け取るかは解らないが、
 いずれにしろへらっと笑って返すだろう。]
(95) 2023/03/12(Sun) 14:36:22

【人】 鈴木 深江


 今日は川と温泉だな。
 あと、山菜。

[楽しみだと笑って身体を起こした。]
(96) 2023/03/12(Sun) 14:36:34

【人】 鈴木 深江

[川遊びの準備は簡単、長い布一つで十分だ。
 まあタオルだのなんだのもいるのだが。
 あとは昼食用に残しておいた混ぜご飯。

 釣り竿もそっと入れた。
 クーラーボックスは山菜用に持って行く。
 昨日きちんと洗ったからにおいも取れていた。
 お酢は偉大である。
 そうして、川までのんびり散歩する。

 鳥の声、羽ばたき、
 風の通る音、揺れる葉のさざめき、
 枝が揺れてきしみ鳴って、
 そこに土や草を踏みしめる音が入る。

 夢の中となんら変わらない。山の音。
 だけど空の色も陽の色も夜の色も星の数も、
 風のにおいもぬるさもきっと何もかもが違う。

 少し感傷的になっているのは夢のせいだと解ってはいるけれど。ああ、遠くまで来たなと思う。]
(97) 2023/03/12(Sun) 14:36:57
[夢、これが夢ならば。
 良いか?どうだろう。

 良いか悪いか等、
 きっとそんな言葉でははかれない。]

【人】 鈴木 深江

[川に着いたら泳ぐ準備だ。
 コテージで服の下に褌を締めていたため
 脱ぐだけで良い。

 泳ぎは職業柄大得意だ。
 とび職として現在も鍛えているため筋力も体力もある。
 ただ川遊びは久々で、
 山で生きていた頃のことを思い出しワクワクした。
 憂いなんてすぐに忘れる。]
(98) 2023/03/12(Sun) 14:37:26

【人】 鈴木 深江


 魚以外になんかおらんかな。

[水底に面白いものがないかと笑いつつ、
 虫やら何やらを見つけてははしゃぐ。
 食べる事ができる水草なども見つけ採取。

 きれいな水だ、源泉はどこだろう。
 川に沿って上流に歩いていくのも良いかもしれない。

 泳ぐのに適した場所や、
 そうでない場所はやはりある。
 少し深くなっている場所、大きな岩が並び、
 歩きやすい場所などがやはり遊びやすい。
 そういう場所に陣取ってのんびり遊んだ。]
(99) 2023/03/12(Sun) 14:37:36

【人】 鈴木 深江


 おお、蔓がある。

[川の上に枝がさしかかり、そこから落ちる蔓がある。
 見たところ頑丈そうだ。一度引っ張って確かめた後、
 それを掴みぶら下がって、思い切り揺れた後に水の中に落ちた。

 いわゆるターザンごっこである。楽しい。
 こういうのは幾つになっても楽しいので
 天美にも勧めてしまう。
 本当に幾つかはもはや数えてないが。]
(100) 2023/03/12(Sun) 14:38:02

【人】 鈴木 深江

[昼を過ぎ空腹を感じたくらいに、
 川のそばで焚火をはじめる。

 持ってきた釣り竿で何匹か魚をひっかけて、
 天美と一緒にわたを取って洗い串を入れて塩を振り火にかける。

 家から持ってきた混ぜご飯のおにぎり、
 既にアルミホイルに包まれているそれを焚火の中に投げ入れた。

 焼き魚と焼きおにぎり、
 あとはお湯を沸かして採っておいた水草を煮て、
 味噌をとかして味噌汁にする。

 いい匂いだ。できあがったホカホカのそれらは美味しい。
 川で遊びまわった身体に塩気が染みる。]
(101) 2023/03/12(Sun) 14:38:17

【人】 鈴木 深江


 は〜…

[焚火にあたっていると身体も乾く。
 このまま適当に着込んでももうぬれないだろう。

 満足したあたりで後片付けをし、
 噂の温泉とやらにむかう事にする。

 その途中で山菜を見つけたので山菜採りもした。
 帰りがけに見たものからはじまり、少し山の奥まで入る。
 それだけでいっぱい採れるのは嬉しい。
 帰ったら天ぷらにしたい。
 川の水を入れたクーラーボックスに突っ込んだ。]
(102) 2023/03/12(Sun) 14:38:35

【人】 鈴木 深江

[そうして、]


 おぉ、…

[思いのほかしっかりした温泉施設を見つけると声を上げた。
 山の中に温泉があると聞いた時、
 普通に自然温泉と思い込んでいたのだ。
 山の奥にある秘湯とか、猿が入りに来る温泉みたいな…。
 そのためきちんとした施設で逆にわくわく度が増した。
 こういう所はめったに来ないためだ。]

 すごいなぁ、
 ちゃんとしとる。

[自然温泉なら褌のまま入るつもりだったが、
 これだけきちんとした所なら問題なさそうだ。
 男湯でのんびりする事を選ぶ。]
(103) 2023/03/12(Sun) 14:38:47

【人】 鈴木 深江

[きちんとかけ湯をしてからお湯につかって、
 は〜〜〜〜と声がもれてしまった。]

 遊んだなあ……。

[そうしみじみと呟く。
 遊び尽くすにはまだ足りないが、
 満足する程度には。

 狐の姿で湯につかりたくなったら
 貸切の方でも借りようか、と笑った。*]
(104) 2023/03/12(Sun) 14:38:58

【人】 黒崎柚樹

[いや、もうこうなると笑うしかないよね。

そこそこペダルは重いんだよ。それなりの負荷のエアロバイクを漕いでいるくらいには。

これだけ漕いだらこのくらい進むだろうという感覚が、全くスワンに伝わってないような、この感じ。

よく考えたら、湖面の底を車輪で掴んで走っているわけではないから当然と言えば当然なのだけど。]

 ふふ、労力と生み出されるエネルギーが全く噛み合って、ない……っ。

[この乗り物、こうやって笑いながら乗るものでもないとは思う。
ムキになって乗るものでもないというのは尚のことで。

わー、進んだー、お魚いるねー、景色きれーい、で良いものなのだろうに、私たちは2人しておかしなスイッチが入ってしまったようだった。]

 あ、あそこ、そこに居る……。

[水族館くらいでしか見たことのない魚が澄んだ水の向こうに見えれば、更に賑やかに大騒ぎして。

そこで軽く交わした口付けのほのかな熱は、心を穏やかにさせるどころか、"湖を爆走する"という謎の情熱に転換されてしまったのだとしか思えない。]
(105) 2023/03/12(Sun) 14:53:55

【人】 黒崎柚樹


 ……っう、全、力で……これ、とか……っ。

[武藤も"全力"には付き合ってくれて、それこそ200mダッシュを5本繰り返したくらいの時間はめちゃめちゃ漕いだ。いくらか水音も大きくはなったと思う。

なのにこのスワンときたら表情も変えず──いやそれは当然なのだけど──、の────んと長閑に湖上をゆったり進むだけ。

後半は、足に力を入れるためにと無駄に強く椅子に押しつけていた背をいくらか戻し、いくらかはのんびりと文字通りの"遊覧"を楽しんでいた。

ボートから降りる時、そう酷使したわけでもない腹筋が痛い気がしたのは、笑いすぎたせいだったんだね。]

 釣り……。

[なるほど魚を捕りたかったら、釣り……したことないな?と、船着き場に戻れば、乗る時には角度的に見えづらかった『釣り竿レンタル』の案内板の文字が目に入った。]

 武藤。借りられるって。

[湖以外でも、キャンプ場の敷地内で使える釣り竿セット。長い棒つきの網?とか色々一緒に貸してくれるみたい。

せっかくだから帰りに借りて川で使ってみる?何て話しつつ、眼前の目的は手漕ぎボート。]
(106) 2023/03/12(Sun) 14:54:20

【人】 黒崎柚樹


[今度こそ、湖を気持ち良く滑るように移動したい。もっと言うなら爆走したい。
なんなら私、スピードメーターのアプリ持ってる。自動的に時速分速を計測してくれるやつ。]

 私、先に漕ぐでいい?

[そわそわして止まらなかった私は、武藤の返事を待たずにいそいそと船首側に乗り込んで。

ボート自体はほとんど漕いだことがないけれど、ローイングマシンのトレーニング自体は馴染みのものなので、多分大丈夫……と思いながら武藤が乗るのを待って漕ぎ出したのだけど、最初のうちはなかなかうまくいかなかった。

こう、オールが水を掻く感じが左右同じ具合になってくれなかったり、固定されている分、トレーニングマシンとはまた違った感覚で。]

 ────あ、でも、うん、わかる。

[これは出来る、楽しい、と。

先とは打って変わって速度を上げて進み出したボートは、スワンよりも奥の方へするすると進んでいき、やっぱり同じ風に"スタート位置"について。]
 
(107) 2023/03/12(Sun) 14:54:46

【人】 黒崎柚樹


 武藤、競争。
 行きと帰りで交代して、どっちが早く到達できるか。

[対岸までざっと300m、2分でいけたらまあまあのスピードなんじゃないかな。多分。

そこにはデートの空気なんか欠片もなく、もう完全に競技かトレーニングかという感じだったわけだけど。

ふ、と強めに息を吐いた私は、武藤の"スタート"の声と共に全力で漕ぎだした。

結果は(127)100n150秒。まあまあ頑張ったつもりだけど、どうかなと武藤を見やって。

それじゃあ、交代しよ?*]
 
(108) 2023/03/12(Sun) 14:55:33

【人】 天原 珠月

[幼馴染>>60からピアスが帰ってくる。
ハンカチに包まれて大切にしてくれていたのが伝わり、水の膜でぼやけた視界がさらに曖昧になるのが分かった。]

 ありがと……。
 うん、……初めて買ったピアスだから。

[手のひらに受け取る。
身動きしたら雫が落ちそうだと俯いたままでいたら、頬に指先が触れた感覚、幼馴染に拭われたことにハッとする。
とても優しい仕草は幼馴染らしくもある、けれど。
さっきから前と違う感覚がするのは自分が原因だろうか。
浮遊感が残っているかのように落ち着かない。

思わずじっと幼馴染の顔を見上げたら、何かおかしいか?とでも言っていそうな表情を返されてしまったから。
3日の間に自分が寂しすぎて混乱してるのかな、とツンケンした態度は出てこなくてほんのり視線だけ逸らした。
幼馴染には照れているように見えたかもしれない。]
(109) 2023/03/12(Sun) 16:03:43

【人】 天原 珠月

[もちろんキッチンにもついていった。>>61
多分お風呂だってトイレさえもドアの前までついていきそうな勢いで、そこに遠慮は一切なく、ただ手を使う作業の時は上着の裾を掴むことにはしていた。
飲み物は甘いカフェオレがいいと伝えた。
幼馴染の作る飲み物の甘さはいつだって自分好みだ。

そうしてふたり、あたたかなコタツに入って。
無事ピアスを両方につけてマグカップにちびちび口をつけながら、まず幼馴染の話を聞いていった。]

 えっ、ペルラさんがこっちに来てたんだ?
 本当に入れ替わり状態だったんだね。

[驚きもあるが、納得感もあった。
帰ってきた時に幼馴染がある程度落ち着いても見えたのだ。
あれは状況を把握して待っていてくれたからだろう。

親には伝えていないこと、警察沙汰にもなっていないこと、どちらにもこくりと頷いて安堵の息をついた。]

 このことはさ、雅空兄ぃと私だけの秘密にしようか。

[悪戯猫よりは穏やかに、ふふ、と笑って。]
(110) 2023/03/12(Sun) 16:03:54

【人】 天原 珠月


 行った日に向こうも新月だったの。
 帰る日が三日月だったけど、こちらもでしょ?

[経過した日数は同じらしいと確認する。]

 よかった、竜宮城みたいなことにならなくて。
 
[玉手箱持って帰ってきてないよね、私、と。
半ば本気できょろきょろしてから吹き出した。]

 ……なるほど?
 雅空兄ぃがとても活躍してそう。

[この幼馴染、お世話係としての技能が高すぎるのである。
料理はうまいし、料理もうまいし、料理がうまいし。
ペルラさんは自分より髪が長いくらいだったから恐らく初めてのドライヤーは手伝ってあげるべきだったろう。
想像した光景は微笑ましく、……いや、それだけだ。
それにしてもスキンケアまでとは、幼馴染にずっと口煩く教え込んだことが発揮されたのか。]
(111) 2023/03/12(Sun) 16:03:59

【人】 天原 珠月


 私の方はね、向こうに落ちたらすぐアスルさんっていう……ペルラさんの恋人の、飛行機乗りさんと合流したの。
 雅空兄ぃみたいなメガネかけてない代わりにめんどくさがりな髭を生やしてて、30歳くらいかなぁ。
 最初生き別れのお兄さんかと思っちゃった。

[とてもよく似ていたから。
そう言って、見慣れた幼馴染をじっと見つめた。]

 すぐにペルラさんがどうにかしようとしてるならって考えてくれてね、力が伝わりやすいところに向かうことになったの。
 そこまでは飛行機で旅して、途中水上都市に寄ったり。

[幼馴染はペルラから向こうの世界の概要は聞いているようだから、生き生きと自分の体験した感想のほうを語っていく。
飛行機から眺めた景色、空の青さ、雲の中を突っ切ったこと、風の柔らかさ、あと本当は最初結構怖かったことも。]

 野営っていうの……まぁキャンプみたいな感じかな。
 景色も良いし寝にくくはなかったけど……、

 うーん、保存食だからなー。

[なんて食い意地の張った感想も溢れだすのだった。*]
(112) 2023/03/12(Sun) 16:04:03

【人】 武藤景虎

[大自然に囲まれた湖の上で、二人きりのスワンボートに乗っていたらそれなり雰囲気あるもんだと思うんだけど。

爆笑しながら必死にペダルを漕いで。
暫し止まっても水の中を見て騒いでからキスしたところで甘い雰囲気にもならずに、よし全力で漕ごう!ってなるのはロマンチックさの欠片もないが、柚樹が笑ってるからかわいいのでオレとしては問題はない。

まあ、悪目立ちしかしないと思うので、人がいっぱいいる感じの、それこそ恋人とか家族連れがのんびりボート乗ってるところでなくてよかったとは思う。

澄ました顔をしているアヒル(白鳥なんだよな、多分)が憎たらしくなるくらいには労力を削った見返りがないスピード感だった。

腹痛くなるくらい笑ったからアヒルのことは許そう。]

 釣りやってみたい?
 なら後で借りてくかー。

[網のが捕れそうではあるものの、釣りは釣りで釣れた時の高揚感があるのは確かだし、のんびりと自然の中で釣れるのを待つ……、みたいなのも楽しいかもしれない。

釣りのような、何もしない時もじっと楽しめるみたいな時間を過ごすのは大人っぽいという子供じみた憧れはある。

まあ、せっかちなので、あまりに魚がかからなさそうだったら網でいいってなりそうな気もしつつ、うん、せっかくの機会だし。]
(113) 2023/03/12(Sun) 16:26:26

【人】 武藤景虎


 うん、お先どうぞ。

[疲れてるのは主に腹と足だから、然程休憩することなくボートのつけられている所に向かって。
返事の前には柚樹がもう船首側に乗り込んでいたから、どんだけ気合入ってるんだと微笑ましくはなってしまう。>>107]

 難しい?

[漕ぎ出した辺りはオールの動きが少しぎこちなかったものの、要領を掴むのが早いのはさすがというか。

楽しい、と言い始めるのにも然程時間はかからなかったから、これならスピードも出せそうかなという安心の方向も相変わらずおかしかったかもしれない。]

 競争?いーよ。
 勝った方になんかご褒美ね。

[そういうのがあった方が多少はデートの空気は保たれる気がする、ほんとに気がするだけだが。
奢るのはケーキの件が既にあるから、別のものかな。

スタート!とかけた声は無駄にでかくなったので、競技用のピストル程度の役割は果たせたと思う。]
(114) 2023/03/12(Sun) 16:27:36

【人】 武藤景虎


 すげえ、スワンよりずっとはやい……!

[古のゲームに出てくるような台詞を言ってしまう程度には、柚樹の漕ぐボートの速度は速く感じられた。

風を切る心地もするし、水面をぐんぐん滑っていくのは何もしなくても楽しい。]

 ん、127秒だって。

[あっという間に対岸について、タイムの表示を柚樹に見せる。

じゃあ交代、とする前に一度肩から腕を回して。

場所を交代するのは落ちたり傾いたりしないようにそれなりに慎重にした。
気候は寒くないとはいえ、服着たまま此処に落ちたらいくら丈夫とはいえ大惨事だとは思うし。

ボート漕ぐのとかほんとに中学生の林間学校ぶりなのでまず真っ直ぐ進めんのかなという心配はあったけど、練習もさせてくれるってことだから、少しぐるっと近場を回って戻ってみることにした。

包丁や鋏と違って細かい作業よりは感覚も掴みやすかったかな。
柚樹のやり方も見てたしなんとかなりそうだ。]
(115) 2023/03/12(Sun) 16:28:25

【人】 武藤景虎

[柚樹に合図をかけてもらってさっきのスタート地点の方まで、ボートを漕ぎ出して。

タイムは(135)100n150秒。体感的には行きと似たようなものに感じだけど、どうだったろう。

腕も痛え……とは結局なった。
この夢から覚めたらその辺は関係ないだろうから、此処にいる間さえ筋肉痛にならなければいいか、とは。

寝ながらすごい腕回してたら筋肉痛になるかもしれないが。
寝相としてはちょっと愉快だけど嫌だな。]*
(116) 2023/03/12(Sun) 16:28:45

【人】 黒崎柚樹


 ……"ご褒美"? >>114
 ん、わかった。

[競争するからには景品は要るよね確かに。
こくりと頷き、いくらか扱いに慣れたオールをぐ、と握りしめて。

まあ、我ながら頑張ったと思う。

慣れない筋肉を使っているという意味ではスワンボートよりも数段大変だったし、これは普通に背筋とか大胸筋とか、酷使されて筋肉が熱を持って鈍い痛みが広がっていく。

────うん、これは掛け値なしに良いトレーニング。

夢の中のこの行動が現実に反映するのかはわからねど。

でも悪くないタイムだったんじゃないかなと、額に浮いた汗をぬぐってにんまり笑った。]
 
(117) 2023/03/12(Sun) 16:54:24

【人】 黒崎柚樹


[それじゃあ武藤の番ねと、立ち上がらないようにしつつ、バランスを保ちながらそろそろと場所を入れ替えて。]

 ちゃんと練習してね。フェアじゃないし。

[勝負と言ったからにはそのへんちゃんとしないと……と、一応、背中のこのあたりを使うつもりで腕を動かすと、腕だけの筋肉使うより楽だよ?なんて知る範囲でのアドバイスもしたりして。]

 スタート!!

[さっきは風景を見る余裕なんて少しも無かったけれど、これは気持ちが良いなと思った。

スワンより視線が低く、煌めく湖面が視線のすぐ下というのがすごくいい。耳元を擽る風も、ごくうっすらと水のにおいがするようで。

水の底に走る船の影に、魚影がいくつか併走するように濃い影が走っているのまで見えて、きれいだなあと目を細め。

────結果はほんの8秒差で私の勝ちだった。接戦だったね。]
 
(118) 2023/03/12(Sun) 16:54:43

【人】 黒崎柚樹

 ────……んー。

["ご褒美"、好きなもの言ってどうぞと言われたけれど、すぐには思いつかなくて。]

 …………考えとく。

[武藤の額にも汗、浮いてたりしてたかな。
前髪がいくらかくしゃりとなっている風に見えたから、手を伸ばして額をぬぐうように指先を滑らせた。

こんな"デート"も無いものだなと思ったけど、でも、なんだかすごく楽しくて。]

 どうする?私、また代わろうか?

[とりあえず全力で漕げたから、"湖面を爆走する"の欲求は満たされた私たちは、今度はいくらか余裕をもってボート遊びを楽しみながら、ゆるゆる船着き場へと戻っていったのだった。

そういえば、ポケットのスマホは、半年前の状態に巻き戻っていた >>0:137 のが、武藤が記憶を取り戻したのと共に、見慣れた今のものに戻っていて。

でもきっと、写真を撮ったところで現実に持ち帰ることはできないんだろな……と確信しつつ、でもボート上、武藤に向けてシャッターを切ってみた。

青い空、煌めく湖面、湖畔の森、遠方の山々。現実の私たちの知らない場所。]
(119) 2023/03/12(Sun) 16:55:26

【人】 黒崎柚樹


 ────どうしよう、このまま魚釣りに行っちゃう?

[お魚っていつが良く捕れるとかあるのかな。でも不慣れな私たちでは日が傾きはじめたら危ないし、めでたく夕飯が捕れても捕れなくても、夕方には成果のあるなしは決まってないとだしね?

そうなると今から行った方が良いのだろうな、少なくとも釣り竿セットは借りていこう、と。

初めて手にする長い竿と、棒つきの網と、なんか、餌の入ったパック?とか、色々。

餌は芋虫的な何からしいけど、大丈夫、私、そういうの触るのはけっこう大丈夫なので。*]
 
(120) 2023/03/12(Sun) 16:55:40

【人】 月島 雅空

 そうだな。二人だけの秘密だ。

[悪戯猫>>110のように、ではなく穏やかな笑みを浮かべる珠月にドキリとする自分もいる。
それを押し隠しながら、こちらであったこと、ペルラさんのこと等を話していき]

 ああ、活躍はできたかな。料理は元々得意だがそれ以外のことは鍛えられたからな。

[その辺りの活躍というのは幼馴染>>111が一番わかってくれているだろう。想像通りというやつである。そうして次は珠月のほうはどうだったかの話>>112を聞いて]

 そんなそっくりだったんだな。
 いや、まぁ珠月とペルラさんも相当似ていたしおかしいことじゃないか。

[そのおかげもあって信じやすかったというのは言わなくてもなんとなく通じるものである]
(121) 2023/03/12(Sun) 17:43:34

【人】 月島 雅空

 ペルラさんが言った通り、すぐに行動してくれてたんだな。

[飛行機というのは、ざっとしたあちらの世界については聞いていたためであるが、大地が浮遊し、空を駆けねば都市間での移動ができないというのは、想像に難しいもの。
そんな同じ価値観の珠月からの感想は自分にも受け入れやすいもの]

 元々はと言うと大変な目にはあったけれども、純粋な旅行っていうだけならばいい体験だったな。

[大きな滝の上に住む人々という水上都市。空の旅。アニメの中のような世界に、そこは素直にいいなぁ。と口に登らせつつ、怖かったというのもまた美しいだけではない残酷さがリアリティとしてあったのだろう。とも思う。
そんな体験をしたから少し大人びたのだろうか?などと考えていたが、直後の食い意地の張った発言>>112にはぷっと噴き出して]

 そこは…仕方がないな。食べ物に関してはこっちで食事したペルラさんも驚いていたしな。

[そういえば一緒にカスタード入りミニカステラをペルラさんと作ったんだから明日食べようか。などともいいつつカフェオレを口に含んで、ふっと一息をつく。]
(122) 2023/03/12(Sun) 17:43:44

【人】 月島 雅空

 じゃあ明日は朝食は和食にしようか。

[などと、美味しいご飯を作ろうか。というように>>-112 >>-113なメニューを頭で軽く考えたり、あとはちょっとした事柄であった。
海というものがない世界だったからか興味津々で海の動画をよく見ていたこと。湖を調査する目的で一緒に潜ったこと。
そんな風に過ごしていたことをこちらからは口にしつつ]

 …ところで珠月からみたら、髭と眼鏡。どちらもないほうがいい感じだったか?

[ふとしたこと、ファッションの相談に乗ってもらうように聞いてみて――珠月はどう答えたか。]

 そろそろ寝る準備でもするか。余りねむくなってからいくと天窓からの光景楽しめないしな。
 珠月が飛んでた空からみたら月や星も近かったんだろうなぁ。

[天窓からの光景も満喫しよう。といっていたから眠くなる前にいこうかと誘って、寝る準備をしてから二階へとのぼるのであった*]
(123) 2023/03/12(Sun) 17:44:06
[忘れた日なんか、という言葉には小さく首を傾げる。あの後すこし眠って、そこで世界が小さく折り畳まれるような感覚を得た。夢と夢との境目、もしくは目覚めの前兆だ。赤薔薇の国でも同じように感じて、気がつけば見知らぬ場所にいた。握っていたはずの薔薇の紋章は、いつの間にかなくなっていた。

 この夢は、ここで終わり。
 そう思うと、少し寂しい。
 彼は探しに行くと言った。
 だからきっと、また会える。

 声が聴こえたのは、そんなことを思いながら目覚めた直後だった。]

[問いかけにはゆるく首を横に振る。まだ身体中が錆びついたように動かなかった。

 一体いつからここにいたのだろう、随分長いこと眠っていたような気もする。どこからどこまでが夢なのかも、もうわからない。もしかしたら、何もかもが夢の中の出来事だったのかもしれない。そういえば、踊るカラフルな動物に囲まれる夢も見た。

 自分の手をちらりと見やる。まるで枯れ枝のようだ。全身が乾いてひび割れているような気さえする。気がついてしまうと、急に渇きに襲われた。咳き込もうにも体は動かない。乾ききった唇が、陸に上げられた魚のように力無く動いた。]**

【人】 武藤景虎

[柚樹がボートを漕いでる間、頬に当たる風や流れる湖面の景色を楽しむ傍ら、集中してオールを動かしている顔もしっかりと目に焼き付ける。

走ってる時や偶に付き合ってる筋トレの時も楽しそうな雰囲気は察しているものの、こんな感じで正面から見ることもないし、貴重だなって。
満足そうに汗を拭いながら笑う顔>>117もかわいいな、と笑みを浮かべた。

でも勝負は勝負なので。
お言葉に甘えて練習もしたし、アドバイスもありがたく聞いておいた。

競走だったら絶対勝てる気はしないものの、お互い不慣れなボートだし使う筋肉も脚じゃなく腕だから勝てる可能性は充分にあるはず、と柚樹の合図と共にスタートして。

行きとは違って風景を見る余裕はなかったし、柚樹の顔をつい見そうになるのは我慢しながら、言われた通りに背中から回す感じで腕を動かした。

上半身を全体的に使ってる感覚がするから、途中から汗が滲んでくるし結構きつい。

それでもスワンボートと違って回した分だけ結果が出る気がするのがありがたくはある。]

 っは……、どうだった……?

[結果は135秒でオレの負けだった。
体感速度はそこまで変わらない気がしていただけに悔しい。]
(124) 2023/03/12(Sun) 18:54:29

【人】 武藤景虎


 じゃあ考えといて?いつでもいーよ。
 ……ん、

[勝利のご褒美はすぐには決まらなかったようなので、此処にいる間でも帰ってからでもいいよと告げて。>>119
前髪をかき分けて額を拭う指先に目を細めた。

ケーキと挑戦券と同様に、もし柚樹がうっかり忘れてても覚えとくよ。]

 いや、大した距離でもないしオレがこのまま漕ぐよ。

[場所入れ替えも大変だし、ゆっくりなら大丈夫と旋回して船着き場まで戻る。

短い距離ではあったけど、漸くデートっぽい心持ちではあったかな。
全力で競争するのも楽しかったけどね。

スマホのカメラで景色を撮る柚樹と背景を視界に収めながらオールを漕いで。
此方にシャッターを向けられれば、手が塞がっているからポーズこそとらないものの、カメラには笑顔を向ける。

残らないだろうな、とは過去の夢の体験からお互いわかってはいるけど、そんな野暮は口には出さずに再び地上へと戻った。]
(125) 2023/03/12(Sun) 18:55:05

【人】 武藤景虎


 海とかなら魚の時間帯決まってそうだが、川もあるんかな。

[魚が一斉に寝てる時間ってわけでもなさそうだし、今から行くかと釣り道具を借りに行って。

釣竿二本と、網も一応二つ、クーラーボックスに釣り餌なんかを受け取る。

うごうごしている虫の詰まったパックを覗き込んで、大丈夫?と視線を送ったけど柚樹は平気そうだ。

そういえば、うちの裏庭の畑で野菜の収穫手伝った時も芋虫をシャベルで潰してたんだっけ。]

 夕飯に捕まえた魚食えるといいな。

[コテージで望めば冷蔵庫や冷凍庫から出てくるかもしれないが、やっぱり自分たちで捕まえたやつはまた格別なんだろうし。

そんなことを話しながらコテージに帰る道の手前で曲がって川辺に足を向けた。]
(126) 2023/03/12(Sun) 18:55:28

【人】 武藤景虎


 この辺でいいか、魚も見えるし。
 このくらいの流れのとこなら多分、深そうなとこにもっといるんじゃないかな。

[上流は流れが速いし穏やかなとこのが確か釣りやすいんじゃなかったかな、と砂利を踏みしめて岩場に荷物を下ろす。

釣り針に餌を刺すと、少し先の深そうな所まで釣り糸を放った。

柚樹は初めてだってことで、餌つけるのやろうか?とか、指怪我しないようにねと柚樹にいろいろ言いはしたかな。
コツはそんなわかんないんだけど。

ぽちゃん、と軽い音と共に川の水面にウキが揺れると、しばらく立ったまま待とうかな。
足が疲れたら適当に岩場に座るつもりで。

そのクーラーボックス椅子の代わりにしても大丈夫なやつだって、とそっちは柚樹に譲っておこう。

そんなに経験ないけど、オレは魚を捕るのは上手い気がしてる。根拠はない。]*
(127) 2023/03/12(Sun) 18:56:00
[彼女は首を傾げたように見えた。
 それが意味するところが気にはなったが、声を出すのも辛そうな彼女に余計なことを問いかけたくはなかった。

 だから楓は気付きはしない。彼女が目覚めた直後だということに──それだけの時間のずれがあったということに。

 首が横に振られるのを見て、水も飲みようがないほどの衰弱と感じるとやはり胸は痛んだ。彼女の手は肉が削げ落ち、肌にも瑞々しさは残っていなかった。応える囁きが無ければ、あるいは彼女が見慣れた白いマントを纏っていなければ、彼女だと気付くことさえ無かったかもしれないほどだ]

[痛ましく思いながら彼女を見つめていたとき、唇の動きに気付いた。
 それが水を求めてのものに思えて、水筒の蓋を開ける。自分の口に少しだけ水を含み、彼女に唇を寄せ、くちづけを交わしてそっと水を彼女の口中に移した。ほかに少しずつ飲ませる方法が思い浮かばなかったのだ。
 もし一度で足りないなら、彼女が望む限り応じるだろう。

 乾ききった唇を感じるのは辛かった。
 そうなるまで彼女が独りきりでいたという事実に苛まれた。

 今から少しでも長く傍にいたいと願いながら、隣に腰を下ろして彼女に身を寄せる。ソファで一緒に眠ったときのように]**

【人】 天原 珠月

[ふたりだけの秘密。>>121
自分から言い出したくせに心臓が跳ねて変な心地がした。
コタツの中でもぞもぞと足先が動いてしまう感じ。
表情が分からないようにマグカップに口をつける。]

 雅空兄ぃが行きたくなっても、ひとりではダメだからね。
 
[たしかに破格の旅行体験ではあった。
語りながらも瞳にはきらきらした輝きが浮かんでいただろう。
ただビシッと指さした台詞には必死さも少しあった。]

 うんっ、和食が良いな。
 向こうじゃお米は見なかったから。

 炊きたてのふっくら白ご飯の美味しさを布教し損ねた……!
 雅空兄ぃの浸けた梅干しも最強だからなぁ。

[洋食だけじゃない料理の腕に唸るばかりだ。>>122
ミニカステラと聞くと途端にもう放り込みたい口になってしまうのだけれど、話途中なので良い子の我慢。]
(128) 2023/03/12(Sun) 20:21:34

【人】 天原 珠月


 ……へ?

[髭と眼鏡。>>123
美容の話はするけれど、こういう質問は珍しい気がする。
だって散々もさいと言い続けていても、幼馴染が完全にコンタクトにすることはなかったからだ。
まぁ自分も実は――オシャレな眼鏡を探したことはあれど、贈ったことはないのだけれど。

似ていると言ったアスルのことを想像したのだろうか。
珍しく数秒間、長考という程じゃない長考をする。]

 雅空兄ぃは、うーん。
 
[最近でこそないが、昔はなんども寝起きドッキリ並の突然さで朝の襲撃を仕掛けたこともある。
その時は当然眼鏡オフだ。髭はどうだったっけ。]

 その……眼鏡のことは散々言ってるけどさ、……似合わないわけじゃないし、……その姿嫌いでもないし。

[ああやっぱり素直にはなりきれない。]
(129) 2023/03/12(Sun) 20:21:45

【人】 天原 珠月


 まぁ、髭はない方が好き!
 そもそも雅空兄ぃはその辺ちゃんとするじゃん?

[伸ばしっぱなしの姿は見たことない気がする。
それからまたもごもごしてから。]

 眼鏡はね、うん、レンズ越しに瞳を見るの慣れてるし。
 そうしてくれてたほうが、いつも雅空兄ぃなんだなって感じが刷り込まれちゃってるというか?
 ……安心、するかも。

[反対に安心できないというのはどういうことなのか。
そこは説明しようがないので答えないぞ、のつもりで、ああもう恥ずかしいこと言わせないでよ、とジト目になった。
なんだか少し熱いのはコタツのせいだ。]
(130) 2023/03/12(Sun) 20:21:50

【人】 天原 珠月

[それからは順調に寝る準備を進めていった。
順調と思っているのはこちらだけかもしれないが。]

 雅空兄ぃ、今何してんの?

[さっき頼っても良いなんて言ったから、とは自分談。
思う存分に甘える感覚は幼い頃からしっかり覚えているので、こうなったら遠慮なんてするはずもない。
今は何をしているかというと、風呂場のドアの脱衣所側に背をくっつけて座り込み、皿に盛ったカステラを頬張っている。
――風呂に入っているのは誰かって? ひとりしかいない。]

 湖で消えたんだもん、お風呂でも消えそうじゃん。

[水音を聞きながら結局明日まで我慢できるはずもなかったカステラに舌鼓をうち、そのわりにちゃんと100数えるまで浸かりなさいよ!と指示するのだった。
なお自分がお風呂に入るときも居てもらうように頼んだが、幼馴染の反応はいかに、である。]
(131) 2023/03/12(Sun) 20:21:57

【人】 天原 珠月

[お風呂を上がり、甘えて髪を乾かしてもらって、ちゃんと寝る時用に持ってきていた服に着替えた。
なんてことない白の三本線の入ったジャージの上下だ。
そのまま夜の散歩にだって行ける服。
まだ火照って熱いため、上のファスナーは閉めずに、中のTシャツに書かれたゆるキャラのイラストを覗かせていた。

幼馴染より先に急な階段を上っていく。
手を差し伸べて、掴んでもらって、離して。]

 うん、やっぱり夜の天窓はいいね。

[ランプをつける前にベッドから上を見上げる。
あわい月明かりが差し込み、遠くに夜の森の音がしていた。
お互いの声だけがはっきりと優しく届く空間だった。]

 雅空兄ぃはもうここで寝た?

[深く考えた問いではなかったはずで。
でも言葉にした後に、幼馴染とペルラという女性がコテージにふたりきりで数日過ごした事実が心に浮かんできた。*]
(132) 2023/03/12(Sun) 20:22:04

【人】 黒崎柚樹


[大腿四頭筋だとか、大臀筋だとか、内転筋だとか。

下半身の筋肉が人体の70%弱を占めているから鍛えるならそこという向きもあるけれど──実際アスリートはそのあたりを主に鍛えてはいるけれど──上半身の筋肉も大切なので。

上半身の大筋群の主たるものは大胸筋だったり広背筋だったり僧帽筋だったり……かな。

そのあたりはボート漕ぎに使う筋肉ばかりだから、実はボートを漕ぐのはものすごく効率の良い上半身トレーニングなんだよね。

無機質なトレーニングルームでひたすら鍛えるよりもずっと楽しいしね。

────閑話休題。]
 
(133) 2023/03/12(Sun) 20:55:39

【人】 黒崎柚樹

 
 ボート、楽しいねえ……。

[帰り道は、武藤がそのまま漕いでくれるというからお言葉に甘えてた。

こう、いかにも"乗り物"的なスワンボートより、こっちの手漕ぎボートの方が楽しいな。水面に近い方が、断然、すてき。

いくらかゆっくりめにボートが進んでいく中、私は湖面に指先を浸したりしていた。

泳いでみたいなあ。本当、水が綺麗。

そうか、海に行きたいと思ってたけど、湖とか川に遊びに行くのも選択肢としてありなのかなあ……なんて。

そうこうしているうちに、ボートは船着き場に戻ってしまったかな。

一応にとスマホで撮ってみた写真は、きっと現実世界には残ったりしないだろうけれど、私が覚えていれば良いのだと心にいっぱい、色々刻んでおいた。]
 
(134) 2023/03/12(Sun) 20:56:21

【人】 黒崎柚樹


 うん、まあ虫は……だいじょぶ……。

[好きじゃないよ?好きではないけど。

武藤が手にした生き餌のパック >>126 をまじまじ見つめながら言葉を返す。

こういうのは"目を逸らしたら負け"だと思っているから、遭遇した時、か弱い叫び声を挙げた試しなんてない。

「うぁっ!?!?」なんて野太い声を出すのが精々なので、多分一生かけても"キャー!"なんて悲鳴は出せないものと諦めている。

ほてほてと歩き歩いて、湖の水に負けず劣らず澄んだ水が流れる川辺に辿り着いて。

釣りに関しては私は本当の初心者だから、武藤の教えをひたすらに乞うていた。

立つ場所とか、釣り竿の使い方とか、餌の付け方とか。]

 ……いくらかは生きていたまま付けた方が良いの?

[特段抵抗のない私は、芋虫みたいな生き餌もぶっすと釣り針に刺して、ぽーいと川面に投げ入れて。]
(135) 2023/03/12(Sun) 20:57:36

【人】 黒崎柚樹


[どうだったのかな。釣り竿でも、(1)0n3尾くらいの釣果はあったのかもしれないけれど。]

 ────なんか、ちょっと、ちがう。

[そう呟いた言った私は、結局、武藤の邪魔にはならないいくらか下流のあたりで、川際の大岩にへばりついていた。

自分の眼で狙って仕留めた方が早いとばかり、熊か山猫か何かのように川面に映らない角度に網を持ち、魚影を待ち構え。

ここぞというタイミングで網をばさりと投げる感じで、(2)1n5尾くらいは仕留めたかもしれない。その後、いっそ手掴みの方がよいのではと(0)0n3尾くらいは捕まえられたかな。

武藤の釣果はどうだったんだろう。

無事、お魚で夜の腹を満たせるくらいになれたら良かったのだけど。*]
 
(136) 2023/03/12(Sun) 20:59:25
[アスルの唇が頬に触れ、滴を掬ってくれる。
自分が泣いているときにしてくれる涙を受け止める仕草はいつも優しくて、大雑把さが嘘のような繊細さがあった。

胸にこみ上げる熱。嬉しくてくすぐったくて。
触れる手のひらにふんわり微笑んで、自然と首元に回していた手にぎゅっと力を込めて身体を寄せ合う。
銀色の髪からはさわやかな風と彼の香りがする。
覗き込んだなら、今は夜の空のように光を煌めかせる青い瞳がじっと見つめてきて、こんなに長く付き合ってきていたとしてもじんわり頬に熱が上るのは止められなかった。]

 この場所も、私の特等席ね。

[アスルの飛行機限定、ハンドルの隣の場所。
下ろしてもらうとたおやかな仕草でワンピースの裾を整え、その割にはしゃぐように足を揺らしてみせる。
振り向くように仰いだら、ちゃんとアスルがいる。
この場所から眺める、操縦しながら前を見据えるアスルの横顔がなによりも好きだった。
どんな景色より、どんな雲の形や空の色より、自分の心に仕舞われた絵には、彼の横顔ばかりが詰まっている。]


 もう、そんなことを言って。
 でも大切に持っていてくれてありがとう。

[アスルが耳につけやすいよう顔を傾ける。
揃った真珠の耳飾りは力をなくしているはずなのに、心を表すかのように月の明かりをやどして光をまとった。]

 ……うん。

[眉を下げながら、幸せそうに目が細まり唇が綻ぶ。
自分もまた彼の手のひらにあのコインを乗せた。
彼がずっと大切に持ち続けてきた飛行機乗りの証のひとつ。]

 私も、もうアスルを探さなくていいものね。

[昔から街でよく迷子になる見習いだったけれど。
悪戯っぽくこちらも笑んで、視線が交わるままに――彼の手をほんの少し引いたなら、そっと瞼を下ろした。*]

【人】 月島 雅空

 流石にそれはいかないぞ。気軽に観光にいける距離なら別だがそうじゃないしな。

[ビシッと指を差され>>128て言われてみて、ありえないとはいえない状況だが、いかない。と今ははっきりと応える。今回はたまたまどうにかなったが次も不幸中の幸いになるなんて保障はない]

 その辺りの不況はペルラさんにはある程度しといたから大丈夫だ。

[多分。もう数日あればもっと色々できただろうなーとは思うが、彼女も旅行に来ているわけじゃないのだ。明日は落ち着いた…でも美味しいものを作ろうと、料理の腕を褒めてくれる珠月に心をしっかり決めるのである]
(137) 2023/03/12(Sun) 21:56:26

【人】 月島 雅空

[そうして自分が向けた質問には、しっかりと考えてくれていた。
そこまで考えてくれなくても、という気持ちはない。まぁ、自分でも散々いわれてきたがお洒落な眼鏡ではないだろうという気持ちはおもってはいた。
ちなみに寝起きドッキリのときでも眼鏡オフ以外は寝癖ぐらいはあるぐらいのものだっただろう。悩みながら>>129 >>130珠月なりの意見を聞く、迷うことなく髭はないほうがいいらしいのに内心苦笑しつつ]

 そうだな、ずっとこのままでいたし珠月からみても…安心するか。

[それには自分が思っていたこともあり、少し満足もあり悩ましいこともあるように珠月からの感想を聞き終える。]
(138) 2023/03/12(Sun) 21:56:35

【人】 月島 雅空

[それから順調に寝る準備を進めていたのだが]

 今頭洗ってるぞ。

[お風呂越しの問いに答える。まさかお風呂まで一緒にとは思いつつ、どこにでもついてくるのは懐かしくあるが、流石にお互いにもう幼いものではない。懐かしさという穏やかさ以外の気恥ずかしさもあるわけだが、心情もわかるのでそのままでいた。
しっかりと指示された通り100まで浸かって体をしっかり温めた後に、もう出るぞー。とカステラを食べ終えたであろう珠月へといって脱衣所の隣に移動してもらったのだろう。

そして珠月が入っているときも傍にといわれて、待つ側って結構ドキドキするんだな。とあったので、話ながらも余計なことを考えず無心でスキンケアにいそしみながらまつ雅空であった]
(139) 2023/03/12(Sun) 21:56:45

【人】 月島 雅空

[お風呂上りは昔を思い出すように珠月の髪をドライヤーで乾かした。
ちなみにネイビーのルームウェアに先に着替え済みだ。
そうして着た時と同様に二階へと登って最後には手を借りて]

 ああ、思った以上にいいな。このまま寝たらいい夢みれそうだ。

[三日月が見える夜の空。優しい月色の明かりは雅空の髪の色に近い輝きであっただろう。そのおかげか静けさを引き立たせているように思える。]

 いいや、寝ていないな。
 ペルラさんにはここで寝てもらって主にこたつで寝てたし、でも同じタイミングで楽しめたからちょうどよかったかな。

[だから実は俺も初めて、というように珠月へと、問いの意味を深く考えずに雅空>>132はこたえる。]
(140) 2023/03/12(Sun) 21:56:59

【人】 武藤景虎


 またそのうちボート乗れるとこ行こうな。

[船着き場にのんびり戻りながら、水面に指をつける柚樹にそう返して。

スワンはある意味で面白かったけど、手漕ぎの方が柚樹は好きそうだ。>>134

スワンは屋根ついてたし、テラスも屋根付きのじゃない方で素敵と言ってたっけ、温泉も露天で喜んでいた。

建物の中がそもそも息苦しいみたいなところがあるし、何かと開放的な場所のが好きなんだろう。

ならやっぱ夏に遊びに行くならプールより海かな。

こんな感じの湖や川も、また行けたらいいなって。

此処に来ることはもう叶わないのかもと思えば、いつもより美味い気のする澄んだ空気を少し深めに吸った。]
(141) 2023/03/12(Sun) 21:57:14

【人】 月島 雅空

 ここに最初に来た時にな、いいムードだな。っていいかけたんだよな

[最初に来た時>>0:185というのはたかだか数日なのに、濃い出来事のおかげで既に懐かしさすらある。]

 まぁ、いいムードとかを言っても、困るだけだろうからいわなかったんだけどな。

[珠月にとっても自分にとっても、自分には少し自嘲がこもる]

 さっき、眼鏡や髭のこと聞いたんだが、少し思ったことがあってな。
 元々コンタクトじゃなくてこっちにしだしたのは、穏やかだとか冴えないとか、そう見えたほうがいいなぁ。って思ったからだからな。そのほうが…珠月が安心するだろうしな。
 アドバイスしてくれてたとしてもきかなかったのは…まぁ、そういうこと。

[人当たりの良さとか、安心感。求めたのはそっちであった。自信過剰といわれたらその通りかもしれないが、小さい頃から客に成長したら父に似ていい男になるよ。とかいわれたら、ある程度自覚するというもの。父に似てというので父を見て思ったというのもある。]
(142) 2023/03/12(Sun) 21:57:20

【人】 武藤景虎


 生き餌ってくらいだから生きてた方が美味そうに見えんのかな、魚視点。

[道中で釣りのやり方は簡単に柚樹に話だから、川につけば早速釣りの準備に取り掛かる。

針に生き餌を通す柚樹の手元を見ながら、あまり参考にならなさそうな回答をしつつ、川面に投げ入れるところまで見届ければ自分の放った糸の先を眺めた。

気づいたら餌外れてたりしないか心配になったりしてくるものの、引き上げずにしばらくの時間待ってると眠くなってくる。

でも、川のせせらぎや流れる空気の清涼さが気持ちいい。]
(143) 2023/03/12(Sun) 21:57:42

【人】 月島 雅空

 でも、外すのもありかな。って…思い始めてた。思ったのは今回のことがあったからじゃなくて結構前からだけどな。

[天窓に向けて仰向けになっていた姿勢から、珠月のほうをみるために横向きに転がって]

 安心するって珠月はさっきいってたけど、珠月は今まで通り安心したままがいいって思うか?

 それとも、…俺が…安心させないようにしたいっていったら嫌か?

[自分がさせたい。といって、どうだ?というように首を傾げた*]
(144) 2023/03/12(Sun) 21:57:54

【人】 武藤景虎


 お、引いてる。

[ぼんやりしかけたところで竿を引く感触にちょっとテンションが上がったりもして。

釣れたら楽しいんだよな、とは。
何もない時間を過ごすのを楽しむような感覚はまだ少し早いのかもしれない。

結果的には釣果は(3)2n5尾だったかな。]

 えらい、網なら結構いけるね。
 手掴みはさすがに難しいと思うよ?

[釣りはなんか違ったらしい柚樹が網を手にし出した柚樹が2尾ゲットした後、素手を川に入れ始めた辺りで釣竿を置いた。

水が気持ちよさそうだから、濡れないようにスラックスの裾とシャツの袖を捲って川の中には入ってみた。
バシャバシャしてるだけで楽しい。]
(145) 2023/03/12(Sun) 22:00:32

【人】 武藤景虎

 はは、冷たくて気持ちいいな。

[柚樹に軽く水の飛沫をかけたりしたけど、本来の目的を思い出して。

あんまり水を掻いたり大きな声を出したら魚が逃げそうだから、少しは控えめにはした。

網を使ってみたところ(2)2n5尾は捕まえられたところで、試しにやってみた手掴みの結果は(2)0n3尾だった。

二人合わせたらとりあえずの夕飯分くらいにはなるんじゃないだろうか。

柚樹をお腹いっぱいにはしてやりたいところだけど。]*
(146) 2023/03/12(Sun) 22:01:01

【人】 黒崎柚樹


[確かに私は幾分、閉所恐怖症……とは少し違うのだけど、"空気の通らない場所"というのが苦手なところはあって。

たとえその細工がどれほどに繊細で美麗であったとしても、屋根があるよりは無い方が圧倒的に好き。
殊に船に乗ったりする時は、船室に居るよりも風を感じられる屋外に居たいと思ってしまう。

本音を言うと、"雨戸"というのも、どうにも苦手で。

毛穴を塞がれるような感じがして、閉めないで良いのに……と毎回思ってしまったり。

そこまで武藤が把握しているとは知らず、でも、手漕ぎのボートは本当に気持ち良かったし、武藤が漕いでくれるのを眺めているのも、物足りないとは欠片も思ったりなどしなかった。

良いね。ボート。こんなに好きとは、私も今まで自覚していなかったよ?

だからもちろん、武藤の"またそのうち" >>141 には全力で頷いていた。]
 
(147) 2023/03/12(Sun) 22:36:41

【人】 黒崎柚樹


 ……だよね? >>143 殺さない程度にがんばる。

[がんばるとは……と思いつつ、"つまり頭を潰さなければいくらか生きてるよね"という野性的な考えのもと、芋虫的なものの胴体に、針をぷすぷすと突き刺して。

美味しく召し上がれー!とばかり川面に放り投げれば、あとは浮きの動きをひたすら注視するだけ……というのは、せっかちな私には所詮無理だったのだと思う。

ほぼまぐれな感じで1尾釣れたは良いものの、武藤がひょいひょいと3尾釣り上げている間、私はほぼ仏頂面で川面を睨み続けるだけだったから、やっぱり性に合わなかったんだろうな、とは。

いっそ私は、銛的なものを手にしていた方が、よっぽど釣果は上がったんじゃないかなと思う。想像でしかないけれど。]
 
(148) 2023/03/12(Sun) 22:37:31

【人】 黒崎柚樹


 ……ッ、にゃっ!?

[自分で自分の悲鳴(?)に驚いたのだけど、自分はどうやらけだものか何かになっていたつもりだったようで。

武藤が飛ばしてきた水飛沫 >>146 に、もはや人語にもなっていない、「シャー!」なんて言葉(いやもはや威嚇音)を返したりしながら、とりあえず最低限の釣果は上げられた……と思う。思いたい。

クーラーボックスに詰まる魚はそこそこの量で、このくらいあれば今日は"お魚祭り"ができそうだね?と頷いて。

食材の入手は全くの専門外だけれど、食材になってしまいさえすれば、その後の処理はこちらの守備範囲なので任せてくれて良いよと胸を張った。]
 
(149) 2023/03/12(Sun) 22:38:15

【人】 黒崎柚樹


そんな、なかなかの"豊漁"を抱えての、帰り道。]

 …………"ご褒美"、だけど。

 武藤の焼いたお魚が食べたい。

[それが私の願い事。

私が手伝うことなく、武藤が全部処理して焼いた、おとっときの、一番美味しそうな焼き魚。

食べてみたいな……なんて。

今まで色々一緒に料理はしてきたけれど、武藤が1人だけで頑張った"初めての料理"と言えるものは、まだ多分無いはずで。

だからそれが欲しいなと武藤に告げたのだった。

絶対に美味しく焼いてくれると、期待しているよ?*]
 
(150) 2023/03/12(Sun) 22:39:08
[大切にしてたというのには当然だろというように見せて]

 俺以上に正直者なんていないぞ。なんていうと笑われるのはどうしてだろうな。

[ふふっと冗談めかした笑みを浮かべる、そんな一瞬すら戻ってきた日常を思い返して愛おしい。
特等席に座り、ペルラの月色の髪をより引き立てる耳飾りがあるべき場所に戻ったことに満足して、自分の掌に戻ってきたコイン。親父にもらったお土産で空に興味をもちはじめた切欠のコインが返ってくる。]

 そうだな。幸せになることを考えたら自然とそこにいるわけだしな。

[俺の、ペルラの、互いの幸せをそう評するようにいいながら、強請るように手を引く奥ゆかしい人へと、そっと顔を近づけて重ね合わせる。激しさはなくゆっくりと噛みしめるように触れあう唇に、あの時悼めなかったものが、喜びのものとなって一筋の涙がこぼれる]

 ……そういえば、これいえなかったことあったな…

 一生愛し続ける。だから結婚しよう。俺のペルラ……

[巫女と守り人であったならば言えなかった言葉も、もう二人には関係ない。
彼女が戻ってきたからこそ言える言葉を伝えて――湖上の上で月明かりに映る影を重ね合わせるのであった*]

【人】 天原 珠月

[そうなんだ、ってただ頷く。>>140
ペルラと幼馴染がここで寝ていなかったことに安堵する。
コタツだと寝にくいだろうし美容にもきっと良くない!なんて台詞が出てこない自分は、自分へ嘘をつくのも下手だ。

良いムードと口するのを避けた幼馴染。>>141
敢えてコンタクトでなく眼鏡で居続けた幼馴染。>>142

異性を感じさせず。
いつも守り、穏やかな優しさで包んでくれた、幼馴染。]

 ……ぁ、

[紡がれる台詞の先を聞くのが怖い気がした。
でも身体は冷えるのではなく、熱くなってばかりで。
横たわりながら握っている手が汗ばんできていた。]
(151) 2023/03/12(Sun) 22:49:21

【人】 天原 珠月

[自分は仰向けの幼馴染を見つめてしまっていた。
こういうところは正直で、消えてしまわないか心配だからと理由をつけながら、結局夜空より幼馴染を見ていた。

向こうがこちらを見る。

――視線が交わる。

続けられた台詞に、問いに、ひゅっと息を吸った。
これまで積み重ねた幼馴染との記憶が頭に浮かんでは消えた。
しかし頭の中が混乱する一方で、何故だろう、幼馴染の言いたいことはまっすぐに伝わってくる。
一緒に育ったからだけじゃない、幼馴染がいつも何を言いたいのか、何を考えているのか、知りたがってきたからだ。]

 どういう、いみ……ううん、それはいいや。

[分かっているのに聞いた。
だからすぐに自分で首を振る。]
(152) 2023/03/12(Sun) 22:49:53

【人】 天原 珠月


 それはさ……私を安心させるよりも……そういう意味で、ドキドキさせたいってこと?
 
[じいっと見つめる。
喧嘩の時のように視線は逸らさない。
強気な自分はそうしたら負けだって思うから。]

 雅空兄ぃは、そうできるって思ってるの?
 
[やな言い方しちゃった、と瞬間的に思う。
雅空兄ぃにできるはずないなんて言いたいわけでは全くなくて、そうじゃなくて、ここにきて本気で慌てだし。]

 ち、違うの、ええとね。

 …………私に、そう想われても、いいのかなって……。

[急に弱気さが表に出てしまって。
みるみるうちに顔が真っ赤になり、瞳に涙がたまる。
まってまって、幼馴染は決定的なことを言ったわけではなくて、まだ冗談かもしれない――そんなことはないと自分が1番分かっていながら逸る心に言い聞かせる。]
(153) 2023/03/12(Sun) 22:50:32

【人】 天原 珠月


 もう……っ

[いきなり何言い出すの、雅空兄ぃのばか。
うわーんと泣き出したい、本当に。
でもその時にしがみ付くのは目の前の幼馴染しか――彼しか想像できないのだから、どうしようもないのだけれど。]

 こんなこと話してると、さ。
 これまでみたいな幼馴染でいるの、難しくなっちゃうよ。

 ……いつもの顔、できなくなるもん。

[両手で顔を覆うと、ここで初めて視線も表情も全部隠し、関係が変わりそうな恐れまでも一緒に隠そうとする。

ただひとつ。]


 ……………………嫌じゃない、と、思う。

[時間差の答えは、分かりやすく素直でない一言だけ。*]
(154) 2023/03/12(Sun) 22:51:21

【人】 月島 雅空

[どういう意味?と>>152戯けるならば、珠月にとってまだその時じゃないのか、嫌だと判断して自分もまた冗談だぞ。とでもいって流すようにしただろう。そうはならなかった。

視線を交し合う。喧嘩のように、とは言わないが、お互いにどうしたらいいか探り合うために、じっと紫水晶の瞳>>153を見つめる。
ドキドキさせたいということ。という言葉にも目も逸らさないことで応えて、次の言葉、その後、慌てだす珠月をみて]

 いや、大丈夫だから、慌てなくていい。

[批判するような態度でその後慌てるのをみて、落ち着くようにと笑みかける。
似合うといっていたし実際似合っているが、珠月が髪を染めたときと同じだ。珠月が強がるときは不安があったり自分を守るためであることが多いのだ。

ただ、次の言葉にはドキリとする。弱気で自分が何をいっているのかわかっていないのかもしれない。]
(155) 2023/03/13(Mon) 0:40:01

【人】 月島 雅空

[結局視線を逸らした、というよりは隠したのは珠月からであった。
自分の漏れ出た感情や色々なものを隠すように両手で覆う珠月を見ながら自分は起き上がりベッドに転がるのをやめてベッドの縁に腰掛けるようにする。
近かった距離が更に近づいて、伸ばせば容易く届く距離で、わかりやすくない素直な一言を聞いた。]

 ……今までこのままでいいとも思っていた。幼馴染でいるのは俺からしても心地よかったし、戻れなくなったらそれも嫌だなって、勇気もなかった。

 でもな、今回のことで思ったんだ。
 珠月は…俺が帰ってくるのを待ってると信じてくれた。俺も珠月が戻ってきてくれると信じてた。
 出来たのはそれだけだったけれどそれが支えだったし、ペルラさん曰く…儀式にはそういう想いの力が重要だったらしいしな。

 だから…変わってしまうのは怖いよりも、変わっても悪いことにはならない。そう思えたな。

[自分の考えを一つ一つ確かめるように口にして、最後には間違っているか?とそんなニュアンスを込めていう。
それにそれぐらい信頼しあえないと、珠月は怖がりで踏み出せないだろ。とは言わない。そういうことをいうと珠月は強がってしまうからだ。]
(156) 2023/03/13(Mon) 0:41:07

【人】 月島 雅空

 だから俺も嫌じゃないぞ…珠月に…そう想われることも。

[幼馴染以外の、あるいは以上の目で見られるのも、と。先程漏れ出た言葉>>153を拾い上げて]

 雅空。と呼ばれるのも嫌じゃなかったしな。

[届いていた声>>3:D41のことも同時に教えるようにいう。顔を隠してる今いってあげたほうがいいだろうと思ったのもあった*]
(157) 2023/03/13(Mon) 0:41:18

【人】 武藤景虎

[柚樹が空気の通らない場所が苦手らしい>>147ことは、あの美術館に閉じ込められたような状況の時からなんとなくわかってはいた。

不思議な力で阻まれていない行くことのできる範囲に、いくらか外もあったから走りに行けば元気になるのでは?と提案した時の表情は今思い返しても少し心臓がうるさくなる。

まあ、あれは外に出たいのと走りたいのと両方の側面があったとは思うけど。

オレが先に現実に還ることになった時も、話す時間をくれと頼んだ時に誘われたのは屋上だったし。

それ以外でも、一緒に出かけた時は建物の中にいても何かと屋上に連れて行かれることは多い気はする。

偶に爪の塗装をしている時は、皮膚呼吸できない感じがするとか言ってたっけ。
これはちょっと違うかもしれないが。

そんな感じだから、遊びに行くのに開けた場所の多いキャンプ場がちょうど良いっていうのは、此処に来るまで気づいてなかったのは不覚だったかな。]
(158) 2023/03/13(Mon) 1:23:41

【人】 武藤景虎

[ボートは大層気に入ったらしいものの、川釣りは向いてないようだった。>>148

じっとしてんのが苦手なんだろうなとは、オレもそんなに人のことは言えないけど。

川に手を突っ込んで魚を掴み捕ろうとしている柚樹に水の飛沫をかけたら猫みたいな悲鳴を上げたのが面白くて、つい戯れを続けそうにはなったが、威嚇音を発されたのにごめんごめんとは笑って言いつつ。>>149

竹を川に叩きつけて網に追い込むみたいな漁の方法を知ってたら、柚樹も得意そうな気はするんだけど残念ながら知らないので。

それでも真面目に魚の捕獲に戻った後はそれなり、網でも手掴みでも二匹ずつは捕まえることができたので、もしかしたら才能があるかもしれん。]

柚樹は魚捌けるもんな、頼りにしてる。

[川魚の丸焼きってそのまま串刺して焼いてるイメージがあるけど内臓とか取り除いたりは必要なんかな。

魚によるのかとは思いつつ、イワナとかマスとか?おそらくその辺りの魚がクーラーボックスに詰められるとコテージまで戻ることにした。]
(159) 2023/03/13(Mon) 1:24:03

【人】 武藤景虎


 んー?ああ、ご褒美決まった?

[道すがら、柚樹に告げられたのはさっきのボート競争の景品の件で。>>150

意外と早く決まったな、とは此処にいる間には特に思いつかないかもと思っていたのもあって。

なんか奢ったりどっか連れてったりみたいな感じかなと思っていたので。
その場合、此処よりは現実の方での要件になるかな、とは。
だから、此処で叶えて欲しいことだとわかって一、二度瞬きをした。]

 オレの焼いた魚……。

[今持ってるやつのことだよな、とはさすがにわかる。

返事をする前に暫し逡巡する。
ガチで一回も一人で料理したことないんだが。
ただ焼いたら美味くなるってもんでもなさそうだし、柚樹が調理した方が美味くなるのは確実だ。

でも、そんな期待した目で言われたら叶えてやりたいとは思うもので。]
(160) 2023/03/13(Mon) 1:24:39

【人】 武藤景虎


 わかった。
 オレの手料理は相当レアなので、景品としては豪華だな。

[頑張ったご褒美にはちょうどいいかも、なんて大言壮語もいいところだが。

オレの手料理食いたいと言う人間が柚樹以外に存在しないだけではあっても、特別ではあるので。]

 手伝って貰わないし一人で作る……けど、
 ちょっと待ってて貰える?

[川魚焼くための手順を検索させて貰ってもいいかな。

どうせならちゃんと本当に美味く焼きたいとは思うので。

ネット一切繋がらなかったら、釣竿借りた小屋にでも走って聞こうかと思ったりはしたけど、幸いネットは繋がるようだ。]
(161) 2023/03/13(Mon) 1:27:57

【人】 武藤景虎


 んー、じゃあ、二尾だけ貰おう。
 柚樹の分とオレの分。

[柚樹の分だけでいいんだが、失敗した時用……というか、二つ焼いて美味くできた方を柚樹に食べさせた方が成功率高そうだし。

多分ニジマスと思われる同じくらいの大きさの魚を二尾取り出して、後は任せていいかなとお願いした。

まずは火の準備かな。
夕飯の準備をする頃には、昨日と同じく何だかんだ初日以外は世話になってるテラスの焼き場へと向かおう。]*
(162) 2023/03/13(Mon) 1:28:14

【人】 天原 珠月

[幼馴染の彼>>155>>156はゆっくりと話してくれる。
慌てて何言ってるか分からない自分を待ってくれる。
そういうところに、私の優しいお兄ちゃん、とだけ思えなくなったのはいつからだったろう。

先に逸らしてしまった視線。
負けちゃったなぁ。
最初から勝ち目なんてなかったと思うけれど。

自分の幼馴染は穏やかでなんでも許してくれるように見えるかもしれないが、実はこういう時に折れたりはしないのだ。
こちらのことを分かっているからこそ。
強がりも、弱気さも、ちゃんと受け取るからこそ。]

 ……信じるに決まってる。
 雅空兄ぃは絶対私のこと待ってくれてるって。

[だって、自分が何より幼馴染の元へ帰りたかった。
そして幼馴染と自分ははなんの躊躇いもなくそう信じさせるように、ずっとずっと向き合って時間を過ごしてきた。
今伝え合っているこの気持ちは隠していたとしても。]
(163) 2023/03/13(Mon) 1:50:53

【人】 天原 珠月

[変わって悪いことにはならない。>>156
そろりと手の指の間から幼馴染の方を見たら、向かいのベッドに腰掛ける姿が思ったより近くて肩が跳ねた。]

 ……うん。

[くぐもった声が返事をする。
そしてぐずぐずとみっともなく鼻が音を鳴らした。
とことん幼馴染の前では格好がつかない。]

 もしも、もしも……そういうのじゃないなって、違うなってなっても、幼馴染だったのは、なくならないもんね。
 雅空兄ぃのこと大事なのは……変わらない、から。

[そうして少し落ち着いて話せたかと思えば。
呼び方を聞かれていた>>157のが突如判明して。]

 なっ、あ、あれは、つい!
 兄ぃってつける余裕なかったの。

[顔を隠しているからと気遣われたとまで思い至ることはなく、でもちょうど良かったと真っ赤になった顔を隠す。]
(164) 2023/03/13(Mon) 1:51:06

【人】 天原 珠月


 ……。

 …………じゃあ、これからは。

[声がかすかに震える。
怖いからではない、心が、震えているから。]


 幼馴染で、幼馴染じゃなくなるかもしれない、関係?


[なんてふわふわと、不安定で。
安心だけじゃない、ドキドキと隣り合わせの関係だろう。]
(165) 2023/03/13(Mon) 1:52:02

【人】 天原 珠月

[そろりと手を外していく。
寝転がったまま、赤い目元に、まだ惑いと気恥ずかしさが揺れながらも逸らさない瞳が、

幼馴染を――雅空を映す。]

 あの、私、結構どうしようもないやつだけど……って。

[いや、全部知られてた。
むしろ自分自身より知っていそうだ。

もうこれどうすればいいのか分からない。
そもそも同じ部屋でこのまま寝られる? あれ?

急にバタバタと、布団に丸まろうとし出したのは雅空にはとても分かりやすかっただろう。*]
(166) 2023/03/13(Mon) 1:52:33

【人】 黒崎柚樹

[クーラーボックスの中には、2種類?いや3種類?のお魚。

大きめなのが多分、ニジマス。小さいのは何だろうね、色というか模様というか、少し違う魚が混ざってる風で、でも同じものなのかな?と首を傾げながらコテージへの帰路につく。

"竹で川面を叩く"なんて豪快かつ解りやすい漁の仕方を知っていたなら、絶対やっていたと思うよ。私には多分そちらの方が向いていたし、釣果、(4)2n5倍くらいになっていたんじゃないかな。

そんなに捕れてもクール便を夢の世界から現実へ送ることも出来ないだろうし、困ってしまっただろうけど。]

 そう。武藤の焼いた魚。
 食べたいなあ。

[言葉に詰まった武藤 >>160 をちらりと見やる。

外食以外の"誰かの手料理"、もう3年くらいは食べてないんじゃないかな、私。

幼い時はもちろん母さんの手料理を食べていたけど、大雑把なところがある母さんは(看護師の仕事が忙しいというのが一番だけれど)「柚樹の作った料理が一番おいしい」とここ暫くは本当に料理をしなくなってしまっていて。

最後に誰かのお手製を食べたという記憶なら、高校時代に後輩が焼いてくれたお菓子を口にしたくらいじゃないかな。

だからね、武藤が作ってくれたもの、食べてみたいなと思ってしまった。]
(167) 2023/03/13(Mon) 6:10:43

【人】 黒崎柚樹


 ありがとう。
 うん、とびきりレアな景品だなって。

[頷いてくれた武藤に、御機嫌な笑顔になる。

打算的な事を言うと、この夢の世界でお腹を壊したとしても現実へ"持ち帰る"ことはないんじゃないかなとか、私たちの意思がそこそこ(いやかなり?)反映される状況下、そうそうおかしなことにはならないだろうとか、そんな思いもあったりして。

焼き魚はあんまり道具も要らないし、でもサラダとかよりは余程に"料理をした"という達成感もあるしね。

とはいえ、魚のワタ抜きとかはそれなり技術が要るものだから、そこは手伝いはせずとも口でのアドバイスくらいはするつもりだったのだけど、武藤は全部、一人でやることにしたらしい。]

 私も、火起こし手伝う。

[連日武藤にお任せしていたから、私も覚えたい……と、段取りよく木材や着火剤を積み上げていく武藤に教わりながら、私も一緒に火が点る様子を暫く見つめ。]
 
(168) 2023/03/13(Mon) 6:11:40

【人】 黒崎柚樹


[火の番を交代でしながら、魚の処理は水が大量に必要だしゴミも出るので屋内のキッチンですることにした。

ニジマス以外のお魚は、ヤマメとイワナだったらしいよ。

顔つきはよく似ているけど、赤っぽいのと青っぽい体表の色の違いとか、丸い模様の有無とかで見分けがつくものらしい。

味もけっこう違うみたい……と、スマホでぽちぽち調べ、魚は全部、ワタ抜いて串打ちして焼けば良い感じなのかな?と。うろこは無くは無いけどそう目立つものではなかったから頑張って取る必要もないようで。

塩は多めに、焦げないようにヒレにはたっぷり。なるほど。

串打ちが一番難しそうだったけれど、指南動画も見つかったりしたから、大丈夫そうかなと頷いた。]
 
(169) 2023/03/13(Mon) 6:12:38

【人】 黒崎柚樹

 
[さて武藤の方はどんな塩梅だっただろう。

私も最初の1〜2尾くらいは戸惑ったものの、途中からはそこそこ綺麗に、いかにもな風に魚に串を打てるようになった。

焚き火の周り、ぐるりとお魚立てて、最初は表面焦がすくらいの勢いで強めに火を当てて、いくらか火から離したら弱めの火で中までじっくり……という感じ。

今日は身体いっぱい動かしたし、酸味があるのが恋しいなと、私はレモンチューハイにした。初手からロング缶をプシッとするつもりで。]

 武藤は何飲むー?持ってくるよ。

[声をかけつつ、ヤマメやイワナあたりだったら、日本酒を飲みながらというのも案外お似合いだったりするのかな?なんて。*]
 
(170) 2023/03/13(Mon) 6:13:39

【人】 武藤景虎

[川魚焼いて食った経験なんてあったかな、昔家族でキャンプ行った時くらいかも。

とーちゃんが一時期キャンプ関連にハマっていたことがあって、アウトドア雑誌を購読してたことがあるから読んだりした記憶はぼんやりあるが、オレ自身がなんかした覚えは特にない。

庭にテント張ったりキャンプ用のガスコンロ使って米炊いたりも謎に楽しかったな、此処はいい感じのコテージがあったけどテントも楽しかったりするからそのうちそういうキャンプもしてみたいな、とか。

それはさておき、オレの焼いた魚を柚樹に食わせるというミッションが発生したので魚の焼き方を調べ始めたのだった。

人の手料理をそんなに長いこと食べてないとは知らねど>>167、柚樹んちに行った時は柚樹が常に作ってはいるし、外食でもなければ滅多に食べることはないんだろうなとは。]

 おう、任せとけ。

[スマホの検索した手順と睨めっこした後、顔を上げれば礼を告げる柚樹と目が合って。>>168

そんなかわいい顔されたら頑張らないとなと改めて気合をいれておく。
どうせなら、食べた後に笑顔になって欲しいのはあるし。]
(171) 2023/03/13(Mon) 8:44:28

【人】 武藤景虎


 ありがと。
 そうだな、火おこしは覚えといたら便利だろうし。

[テラスに出れば今日は柚樹と一緒に火おこしをして、炭の積み方とか火の回し方とか、まあ、着火剤あれば大体なんとかなるよと話して。]

[ニジマスを選んだのは大きめの方が細かい作業が少なくなるからというのと、包丁使わずとも割り箸だけでハラワタ抜けるっぽいので。

柚樹と交代で火の番をしていたから、包丁使うからと横に立っていてもらう必要もないし……って子どもかと思ってはしまうが。

川魚は塩でぬめりを取っておけば鱗を削ぐみたいな作業は必要なさそうで助かる。

魚の口の中に割り箸を突っ込んで、ぐるぐるしたら内臓が巻き取れるのはちょっと面白かった。エラもついでに引き抜けるし。

焼き上がりにもよるけどこっちが柚樹のかな。
二尾とも全体に少し水で湿らせた塩を多めにぺたぺたしておく。

串打ちが一番大変そうだな、とは手順を確認しながら。

とはいえ、そこまで繊細な作業ではないから背骨の位置を確認しながらちょっと波打つ感じで焼いてる時にズルってならないように……と、一尾目より二尾目のが上手くできた。]
(172) 2023/03/13(Mon) 8:44:51

【人】 武藤景虎


 多分だいじょぶ、焼いたら食える感じにはなった。

[柚樹の方がやっぱり手際もよかったから、焚き火の周りに串に刺した魚を立てる時には既に結構出来てたみたいだ。

そう、あと大事なのは何飲もうかなって魚捕まえてる時から考えてた酒のことで。>>170]

 オレもとりあえずレモンのやつにしとく。
 昨日飲んだのと同じやつー。
 あ、日本酒も飲む。

[前に柚樹に付き合ってそこそこハードな筋トレした後、居酒屋行った時もレモンサワー飲んだなって。

でも日本酒も飲みたいなと思ったから、それはレモンチューハイの缶空けてからかなと。

魚の骨もパリパリに焼いたら食えるんだってと話しつつ、パチパチ音を立てて焼かれていく魚を眺めた。]
(173) 2023/03/13(Mon) 8:45:16

【人】 武藤景虎


 もうそろそろ良さそうかな。
 めっちゃ腹減ってきた……。

[魚の皮がいい感じに固くなってきて、周囲に美味そうな匂いが漂うのに腹の虫が鳴きそうになる。

ちゃんと焼けてるかを確かめてから、見た目的にも綺麗にできた方を柚樹の分ねと伝えておいた。

まずは乾杯かな、と魚の串を手に取る前にチューハイの缶を開けて。]

 魚捕れた記念……、じゃなくて、
 柚樹のボート競争勝利祝いかな。

[おめでと、お疲れ様と声をかけると缶を前に掲げる。

缶を軽く合わせれば、口元で大きめに傾けた。
やっぱり一杯目はレモンのやつにしといてよかったな。
空腹と全体的に酷使した体に染み渡る感じがする。]
(174) 2023/03/13(Mon) 8:46:03

【人】 武藤景虎


 えーと、じゃあ記念品贈与……?

[そう言って柚樹の分の魚の串を渡した。

自分の分で毒味……じゃなく味見してからのがいいかなとも思ったんだけど、ご褒美なので先に食うのもあれかなって。

柚樹が食べるまでは、若干緊張した面持ちで見つめはしてしまった。

美味く出来てればいいんだけど。]*
(175) 2023/03/13(Mon) 8:46:19
[わずかな言葉が頭の中をぐるぐると巡るばかりで、他には何も考えることはできなかった。
 その感触はよく知っているはずなのに、記憶はどこか遠く曖昧で靄がかったようにも感じられる。それでも、冷えた身体に伝わる熱にやすらぎを覚えた。

 水が身体に染み渡る、気がした。
 固まっていた身体が少しずつ動かせるようになってくる。
 自分が“生きている”と感じたのは生まれて初めてだったかもしれない。

 痩せた指は大きな手を求めて彷徨う。触れたならばそっと指先を絡める。]


  
……ありがと



[ほとんど吐息のように、彼女はつぶやいた。]**

【人】 黒崎柚樹


 え、すごい、きれい。

 武藤、上手だね?

[武藤が"焼いたら食える感じにはなった" >>173 と控えめな言葉と共にテラスに持ってきたニジマスは、私が苦心しながら串打ちした1尾目のよりよほど綺麗にしゃきんとしてた。

やり慣れないことに緊張して、ハサミや包丁を使う時に一緒に身体が傾いだりしてしまう武藤だけど、集中力もすごい人だもの。大抵のことは初見で人並以上にこなせる人だと思っている。

私は基本不器用だから、同じことを何度も繰り返して身体に叩き込んで、漸く形になる系なので。

わかったチューハイね、と立ち上がりつつ、"日本酒"とも言われて、思わず笑顔全開になってしまう。]

 日本酒も飲む?

 飲むよね?うん、合うもんね?

[まさか、川魚の下処理を調べていた過程、武藤と同じwebサイトを見ていたとまでは気付かぬまま。]
 
(176) 2023/03/13(Mon) 9:31:27

【人】 黒崎柚樹


[食べた後の骨、焚き火に網乗せてこんがり焼いたら骨せんべいっぽくパリパリになって頭から食べられるのだと、私もつい数十分前に知ったばかりだ。

見た瞬間、それはやらねばと思っていた。
そういうアテなら、もう日本酒だよね?とも。]

 火の世話よろしく、10分で戻る。

[言い置いて足取り軽く、私はキッチンへ飛んで帰った。

川岸にへばりついている時にこっそり収穫していたふきのとうを、ふき味噌に。

月並だけど、山盛りのスティック野菜。
普通のお味噌とマヨネーズも小皿に添えることにして。
レンチンポテトと人参に、わさびとマヨと醤油とおかか混ぜ込んで大人味の和風ポテサラ。

ぱぱっと支度できたのはそんなものかな。
あとは焼き魚、お腹いっぱい食べられるだけあるしね。

そうだ、と、後で食べられるように炊飯の準備だけは仕掛けておいた。]
(177) 2023/03/13(Mon) 9:32:37

【人】 黒崎柚樹


[そんなあれそれを焚き火脇のテーブルに並べれば、魚も頃合いに焼けた頃で。

お互い、プシッと軽く弾ける缶の開く音を響かせれば、乾杯、とチューハイ缶を掲げ合わせた。]

 初ボート対戦、初魚釣り記念?

 ふふ、ありがと。

["おめでとう"にありがとうを返したら、その後5秒くらいは無言になって、こくこくと缶の中身を減らしていって。]

 ────……っフ、は────っ、

[ああもう最高、と唸る私に、もっと最高な御馳走がやってきた。

武藤が全部、一人で支度してくれた焼き魚。
いかにも脂が乗ってる風で、表面がまだジクジクと弾ける音を立てているそれに、ふうふうと少しだけ息をかけてから齧り付いた。]
 
(178) 2023/03/13(Mon) 9:33:49

【人】 黒崎柚樹

 っつ……あつ、けど、……おいし……ッ。

[塩気もちょうどいいし、鯖や秋刀魚みたいな青魚みたいな主張は少なくて淡泊だけど旨味はしっかり乗っていて。

骨際のところも、尻尾の近くも、脂が落ちきらない程度に、それはもう綺麗に火が通っていたよ。]

 …………すごく美味しい。
 すごい御馳走貰った気分。

[人が作ってくれた料理って数割増し美味しいと聞くけど、本当だったんだなあ、って。

数割増しどころか、数倍増しってくらいに美味しいよ。
実際、この後に自分で焼いたニジマスも口にしたけど、それほどではなく感じたもの。

台所のお酒置き場から出してきたのは、私の大好きな山梨の蔵の春しぼり、おりがらみ。当たり前のように一升瓶。

可愛いピンク色のラベルで、ふわっと淡く濁った見た目もかわいらしいお酒。旨味とコクとキレがほどよく混ざっていて、飲み飽きないからいつまでも飲めてしまう。この蔵のお酒は全体好きだけど、私は殊にこの春のお酒が気に入りで。

あいにくお猪口は食器棚になかったから、ガラスのコップで飲むことになったんだけど……まあ、そうなると杯が進むよね……とは。]
 
(179) 2023/03/13(Mon) 9:35:38

【人】 黒崎柚樹


 へえ……こんなに味が違うものなんだね、知らなかった。

[片手にヤマメ、片手にイワナの串を持つというお行儀の悪いことをしながら熱々のを食べ比べするのも楽しかった。

見た目はほとんど同じ風な魚だけれど、ヤマメはほんのり甘みがあるかな。食べやすい。イワナは川底の苔っぽい匂いというか、ちょっと独特な風味があった。

癖はあるけど、でもその癖が癖になるというか……むしろ、お酒に合う感じ。

まりまりと魚を食べる傍ら、焚き火端に置いた網では骨も次々、乗せていき。

そんなんだから、まあ、酔っ払わないはずはなかったよね。
今日はいっぱい動いた疲れも、それなりあったわけだし。]

 …………たのしーね、とら。

[ふにゃふにゃ笑いながら呼び名が変わってしまっている自覚はなく、私は網の上のニジマスの頭を御機嫌にころころと転がしていた。*]
 
(180) 2023/03/13(Mon) 9:36:55
[水を与えた後、僅かながらに彼女の体が動いた気がした。
 彼女の左隣から身を寄せ、肩を抱いて見守るうち、すっかり細くなった指が彷徨うのを見つけてそっと左手を寄せる。絡まってくる指を感じながらぴたりと掌を合わせ、絡め返した指で一本一本を愛おしむように撫でた。

 弱い吐息に乗せられた声は確かに耳に届き、微笑みが浮かぶ]


  椿、また会って話ができてよかった。


[室内に響かせた声は穏やかに安らいでいた。彼女にとっては聞き慣れないだろうが、夢の中での別れ際に聴いたばかりの声でもあるだろう。

 もう一度言葉が交わせることが心から嬉しかった。
 彼女の命はもう長く続けられないかもしれないけれど、少しでも長く共に在ることができるようにと祈った]**

【人】 武藤景虎


 そうかな。
 林檎の皮剥きよりはやりやすかった。

[包丁使ってないしな、と串に刺した魚を褒められたことにいくらか安堵する。>>176

立て置きで少し焚き火から離してじっくり焼く方式なら、ちゃんと見とけばそこまで焦げたりもしないだろうし。

内臓はちゃんと取れたはずなので、後は塩加減とかその辺がうまいこといってたら大丈夫そうとは思いつつ、心配で焼いてる間は結構ずっと見てた。
脂が溶け出して煙が立つ頃には腹が減る一方だったけど。

レモンチューハイの後は日本酒も飲みたいと告げると、満面の笑みを浮かべる様子に、まだ日本酒は飲んでなかったもんなと笑みを返して。

柚樹は日本酒が特に好きだし、魚焼いてたら良さそうなアテができると分かれば飲みたがるだろうなとは思っていた。]
(181) 2023/03/13(Mon) 12:18:28

【人】 武藤景虎


 うん?了解。

[10分で戻ると言うのに、なんか追加で作るのかなとは思っていたけど。

戻ってきた柚樹が手にしていたアテにはちょっとびっくりした。>>177

米も炊く準備もしてきたらしいのに、さっとよくそんなに作れるなというのもあるし、ふきのとうなんてあったの?と聞いたら川辺で採取していたらしい。

全然気づかなかった、ふきのとうも酒には合うよね。
今度実家から送られてくる野菜にも入ってるって。]
(182) 2023/03/13(Mon) 12:19:22

【人】 武藤景虎


 ん、乾杯。

[新しく用意された酒のアテを見たら空腹も限界値を超えそうになった辺りで、乾杯をして。

お互い数秒無言で缶チューハイを喉に流し込む。]

 はー、美味いな……。

[いろいろと体動かした後はやっぱり酸っぱいものが良いんだなとは以前実感した通りで。

喉の渇きと疲労感が癒されて一息吐いた後、柚樹に魚を渡す時には酒で緩んだ気が少し緊張したけれど。]
(183) 2023/03/13(Mon) 12:19:47

【人】 武藤景虎


 美味い?そっか、よかった。

[ご馳走は大袈裟ではと照れくさそうに笑って返しはしたものの、本当に美味そうに食べてくれたから安堵の息を吐いた。>>179

柚樹が美味いもの食って幸せそうな顔をしているのを見るのが好きだけど、自分が作ったものでそう笑って貰えるのは一層嬉しいものなんだな、と。]

 なんかオレの方もご褒美貰った気分になるな。

[初めてのことで手間取りはしたけど、その顔が見られるなら安いものだと思う。

柚樹の食べる様子をしばらく眺めていたから、自分の分のニジマスに齧り付くのは少し遅くなった。

うん、塩気も焼き加減も良い感じで美味くできたと思う。
初めて自分で全部やったという補正も込みかもしれないけど。

柚樹が準備してくれた方も当然ながら美味かったから、いっぱい捕れてよかったな。]
(184) 2023/03/13(Mon) 12:20:05

【人】 武藤景虎


 ん、見た目似たようなもんなのに味違うな。

[どっちがどっちだっけ?とイワナとヤマメを見比べつつ。

癖のある方がイワナでと味の特徴を言われて、ああ、こっちかって見た目の違いを把握するより味の違いのが覚えやすい。

熱々の魚を齧る合間に最初の一缶はあっという間に飲み切ってしまって、柚樹の出して来た一升瓶には早々に手を伸ばすことになった。]

 春の酒とかもあるんだ?
 ん、飲みやすいし好きな味だ。

[柚樹と飲むようになってから日本酒もいろいろ飲む機会が増えた。
名前やサブタイトルみたいなやつはなかなか覚えられないんだけど。

こういう濁りがある感じのやつは特に好きだな、と魚を食べつつグラスを呷った。]
(185) 2023/03/13(Mon) 12:21:08

【人】 武藤景虎


 う……、骨せんべいやばいな。
 めちゃくちゃ酒に合う。

[こんがりと焼き色のついた骨を口に運ぶと、ばりばり噛み砕けば香ばしい風味が鼻腔に抜けて、その余韻が口内に残るうちに日本酒の入ったグラスを傾ける角度が大きくなるのも仕方ない。

わさびの効いてるポテサラも蕗味噌も酒に合うし、これは飲みすぎる気がする。

おそらくこれがキャンプ最後の晩になるかと思えば、多少飲み過ぎたところで問題はないか。

幸い車で帰るってわけでもなく、帰りは現実で目を覚ました時になるんだし。]

 酒も飯も美味いし最高だな。

[遠慮なく飲んでおこうと手酌でグラスに酒を注ぎ足しつつ、柚樹の頬に触れたりする頻度も上がったりはしてしまったのだけど。

焚き火の近くに並べて座っていた椅子の位置をがたがた近づけだした辺りでまあまあ酔ってるなとは自覚していた。

網の上でジリジリ良い音を立てて身を焦がす骨を見ながら、肩が当たるくらいに身を寄せてグラスを傾ける。]
(186) 2023/03/13(Mon) 12:21:32

【人】 武藤景虎


 ……っ、

[“たのしーね“と言う声に柚樹の方へと顔を向ければ、顔を崩して笑っているのをかわいいなと思いながら顔を寄せようとして。

続けられた二文字に、瞬間的に顔が熱くなって固まってしまった。

わざとなの??
いや、無意識なんだろうけど。
米も炊いてたみたいだし、酒も魚もまだあるから、うん。
食べる気も飲む気もまだあるし。]

 ……ん、柚樹がかわいいからたのしいよ。

[文脈がおかしい気はしないでもないが、言いながら口端に唇を押し当てる。

軽く触れた唇に柔く歯を立ててしまったのは、まあ、柚樹が悪いので。]*
(187) 2023/03/13(Mon) 12:21:48

【人】 黒崎柚樹


[恋人と食の好みが近かったり、お酒の好みや酒量が似通ってたり。
そういうのは本当に幸せなことなんだなとは、武藤と付き合い始めて一緒に食事をするようになって早々感じたことだ。

アレルギーだとか好き嫌いだとか、そういうのをお互い配慮するのは別に苦ではないだろうなとは思うものの、焼き鳥屋で「レバーとハツと砂肝は外せないよね」とお互い真顔で語って頷き合うみたいな楽しさは、やっぱり格別なものなので。

まさか、骨せんべいに私同様、そこまで食いつくとも思ってなかったから、それには少し驚いた。

検索したページでその記事を見た時に、反射のように「あ、日本酒飲まなきゃ」と私も思っていたくらいだったので。]

 すっごくおいしーよ。食べないの?

["オレの方もご褒美貰った気分"なんてかわいいことを言いながら御機嫌な武藤 >>184 は、でも自分の分のニジマスにはなかなか手を出さなくて。

火のそばにあるから冷めるとかはないけど、早くこの美味しさを共有したいので食べてと私は告げたのだった。

チューハイ飲んでた時もいくらか無言になってたけど、武藤が焼いてくれたニジマスを頭と骨だけ残して平らげるまでも、まあまあ無言だったかもしれないな。]
 
(188) 2023/03/13(Mon) 13:59:09

【人】 黒崎柚樹


 春のお酒って特段定義はないらしいけどね。
 こう、お花見に合わせてどうぞーみたいなのが多い感じ?

[冬によく見るにごり酒ほどこってりじゃない、ちょっと軽めのおりがらみとかうすにごりとかが多かったりするかな。

これが"夏酒"になると気候に合わせてドライでキレの良いのが多くなってきて、それは私はあんまり好きじゃない系だったりするのだけれど。]

 面白いし、美味しいよね日本酒。

[ふわりと米の甘さと旨味が口の中に広がるこのお酒も、シンプル塩味の焼き魚にお似合いで。
ほろ苦いふき味噌をきゅうりにつけてぽりぽり囓りながら、何杯目かのグラスを煽る。

骨せんべいも期待通りに美味しかった。じっくり焼いて、カリカリになったのはほんとに"煎餅"な感じ。]

 ふふ、頭までいけちゃう。

[ししゃもとかとは違うんだから……と思いつつも、囓ってみたニジマスの頭もカリカリで美味しかったものだから、ぺろりといただいた。

なんかこう、自分が猫科の動物にでもなった気分が沸いてきたりもしてたよ。]
(189) 2023/03/13(Mon) 14:00:23

【人】 黒崎柚樹


 ────……ん。

[酔った武藤はどんどん距離が近くなる。知ってる。

武藤の家で宅飲みした時は、最後には背後から抱えられてた。

テディベア扱いするには固いし巨大すぎると思うのだけど。

気がついたら椅子がすぐ近くに来てるし、ちょいちょい頬に触られるし。

────でも、友人に向ける笑顔で「象ではないな?」なんて言葉つきで触れられた頬の、あの時 >>0:323 の切なさを思ったら、恥ずかしくなるほどに"好き"が滲み出てる今の方が、ずっとずっと幸せだと思った。

肩が触れる距離にまで近づいたところで、こちらも肩を預け気味にしてしまいながら、甘えた言葉を吐いていた、という次第。]
 
(190) 2023/03/13(Mon) 14:01:32

【人】 黒崎柚樹


[ほんとにわざとでは、なくて。 >>187

というか、"とら呼びはヤバい"と聞いていたから、むしろ普段は呼ばない方向に気を張っているというのが本質で。
酔うとそれが緩んで消えているだけ……という方が、いっそ正しいのかもしれない。]

 ふ、へへ。へんなの。

 なんで"かわいい"と"たのしい"の?

[とら、よっぱらってるでしょ、などと臆面も無く言ってのける様は、きっと"お前が言うか"のお手本みたいなものだったと思う。

その後、魚も食べたし焼き味噌おにぎりにもたどり着けたのは、ひとえに武藤の忍耐力の賜物だったのだろうな、とは。多分。]
 
(191) 2023/03/13(Mon) 14:01:58

【人】 黒崎柚樹


 おーにぎーりー♪おーにぎーりー♪

[そして数十分後の私は、微妙に調子っぱずれの"おにぎりの歌(自作)"を歌いながら、おにぎりを作ってた。

小さめサイズの塩むすびに、ふき味噌を表面にふき味噌を塗ったのと、ニジマスの身をほぐしたのと白胡麻とおかかを混ぜたご飯のおにぎりにふき味噌をちょっとだけ塗ったのと。

どっちも炙って食べたら絶対美味しい。

ちなみにおにぎりの歌は、ソーソミーソー♪ラーラソーミー♪ね。ハ長調だよ。

いつの間にか一升瓶の中身は残り(3)1n3割くらいにはなってたんじゃなかろうか。
まあ、けっこう、飲んだ。飲んだね。良い気分。]

 とらはー。チョコと私と、どっちが好きですかー?

[私は、卵より苺よりとらが好きだよ?

なんて言われても、何と比べてどうしてそうなった感しかないだろうとは思うよ。
私はひたすら御機嫌だった。*]
(192) 2023/03/13(Mon) 14:02:50

【人】 武藤景虎

[柚樹とは色々食べに行ったり作ってもらったりしてるけど、食べ物の好みは似通っているとは思う。

甘いものに関してはオレの方が好きとか、チョコ系を頼みがち――ではなく確実に頼む――といった違いはあれど、ケーキやパフェなんかを食べるときには分けて食えるという利点があるし。

オレが骨せんべいに食いつくのは意外だったらしいが、柚樹は好きだろうなとは思ったよ。

前に酒の肴としての料理をリクエストした時も意外と渋いものが好きなんだねと驚かれた記憶がある。
普段はわかりやすい肉とか、柚樹の弟と似たようなものを喜んで食べるし、あとはやっぱ甘いもんばっか食ってるせいはありそう。
でも、酒飲まない頃から酒のアテっぽいものも好きなので。

日本酒飲む段取りになって、追加の肴も出して貰った時点で早く食べたさはあったのだけど、柚樹が"ご褒美"のニジマスを食べている間はぼんやり見てたら食べないのかと聞かれてしまった。>>188
我に帰った感じで食べたので、ちょっと舌を火傷しそうになった。

美味いよと笑顔になったのは、柚樹にちゃんと美味いもの食わせられたことを確認できたというのもあったかも。
食べてる顔見てたらわかりはしたんだけど。

柚樹の焼いた分を食べてるときはそれ程まで黙々食べてる感じでもなかったから、補正的なものもあるのかと思えば猶更焼いてよかったなって。]
(193) 2023/03/13(Mon) 15:54:20

【人】 武藤景虎


 ああ、花見用の酒。お花見もしたいよな。

[この辺りも春めいた色の木々が遠くに見えたりもするが、湖やら川に夢中ではあったし。
春になったら花見もしたいと冬の頃に話したっけ。現実に帰った後は感覚的にもう少ししたら花見もできる頃かな。
花見の席に合いそうなラベルの瓶を見ながらそんなことを思い出した。

夏の日本酒がどんなものなのかはよく知らないが、夏は日本酒というよりビールとかサワーになりがちかも。]

 魚の頭食うことも普段そうそうないよね。
 顔まで肉があったり目玉食ったりする煮付け用の魚はともかく。

[ああいうのは可食部多いというだけでまた別かな。好きではあるけど。

背骨は美味かったけど頭はどうなんだろうと思っていたら、柚樹が美味そうに食べていたので齧ってみたら、ちゃんと美味くてびっくりした。>>189
普段食わないとこまで食えるとなんだか得した気分になるな。]
(194) 2023/03/13(Mon) 15:55:17

【人】 武藤景虎

[そうこうしてるうちに酒も進むわけで。気づけば距離も近くなっていたのだけど。

昨日の夜までは柚樹を寝かせてやりたいと思っていたからあまり酔わないようにしようと意識していたのもあったし、反動的に気が緩んでいたのもあると思う。
それ故に、記憶がどっかいってる時に触った時と違って、他意のある触れ方だったとしても仕方がない。

柚樹も酔ってんなとは気づいてはいたけど、寄せた体に凭れ掛かってくるのに嬉しくはなってしまうし。>>190]

 んー……、酔ってはいるが、柚樹よりは酔ってない。

[それはマジでそうだと思う。だって呼び方……、とは指摘できなかった。
そう呼ばれるのが嫌なわけではないし、ただやばいだけで。

距離近くしたオレも悪いには悪いのだが、いろいろ堪えることになったのは魚を途中放棄することになったら悪いしという思いもあって。
魚食べたいから邪魔しないでと言われたら若干ショックなので避けたともいう。]
(195) 2023/03/13(Mon) 15:56:05

【人】 武藤景虎


 っふ、なにその歌。たまごの歌の仲間?

[米を握りながら上機嫌に歌いだすのを見て小さく吹き出した。

たまごの歌とは、子供のころの動画を見る機会があった時、3歳児の柚樹が似たように歌っていた歌のことで。
それもたまごたまごとメロディーに乗せるだけのオリジナルソングで、基本的にテーマの食い物名しか歌詞にはならないようだ。]

 えっ、それ焼きおにぎりにすんの?めちゃくちゃ美味そう。

[おにぎりはどうやら焼き味噌おにぎりになるらしいことはふき味噌を塗りだしたとこで気づいた。
魚の身と胡麻とおかかを混ぜたやつも絶対美味しいやつだし。

その間までに何度繰り出されたかわからない"とら"呼びにここまで忍耐できてよかった。

多分、食欲に振り切っておこうと思ったんだろう。
網の上で焼かれるおにぎりを見て心頭滅却しよう、と冷静に考えたら意味不明なことを思いながらおにぎりを見ていたのだけど。

唐突な質問に、集中が乱されることにはなった。>>192]
(196) 2023/03/13(Mon) 15:57:08

【人】 武藤景虎

[───焼き味噌おにぎりの焼ける匂いが漂ってきたら、そっちに意識はいきますよね、わかります。

うん、食べるよ、食べたいし。おにぎりも。
のろのろと体を離して、焼けて良い香りの蒸気を発しているおにぎりを皿に乗せてもらえば受け取った。]

 ぁっつ……、
 ……う……、すげえ美味い。

[素手で持とうとしたら当たり前だがめちゃくちゃ熱かったので、箸で割って口に運ぶ。
わかってたけど美味い。焼けた味噌の風味と米のカリカリになった部分が嬉しい。

手元の皿の上で少し冷めてきたら結局手で持って齧る方には移行した。
熱々のも良いけど、おにぎりはやっぱ齧った方が美味い気がする。
混ぜご飯になってる方もやばいくらいに美味いな。

残りもだいぶ少なくなった酒をグラスに注いで、熱で痺れた感じのする舌を冷やすついでに流し込む。
酒にも当然のように合うし。飲みの〆にはぴったりだと思う。

おにぎりを食べてる間は集中していたので、大分心頭は滅却できたかもしれない。]*
(197) 2023/03/13(Mon) 16:00:11

【人】 黒崎柚樹


 ────うん。お花見も、したいね。

[お花見弁当持ってね。もちろん、お酒も。

ちらし寿司っぽいのも良いかもだけど、武藤は相当におにぎりが好きだと解ったから、重箱に俵型に握った鯛飯おにぎりとか詰めたら喜んで貰えるかな。

出発点こそ好き好んで始めたわけではなかった──父さんが事故死して母さんが看護師の職に戻り、幼い弟もいた我が家では私が家事の担い手として頑張らざるを得なかった──料理は、今はいくらかは得意だと胸を張れるレベルではあると思うし、純粋に、していて楽しいとも思うようになったし。
何より好きな人に喜んで貰える技術になっているのが、嬉しいなと思う。]

 あ、なんだっけ、まぐろの頭、とか。
 おいしいよね。焼いたの。

[部の合宿先の夕飯に出てきて、皆でつついて食べたな?と思い出し。

あれはさすがに骨まで食べるものではなかったけど、魚の頭って案外美味しいものだよね、と。
まさか、小魚サイズじゃない魚の頭を骨ごとばりばり食べる日が来るとは思わなかったけどね。

これ、ニジマスの目玉とか脳味噌?とか、そのあたり全部食べることになるんだなあと思うと、ちょっと不思議な感じもしたけど、捕まえた生命を端から端まで美味しくいただきましたって意味でもきっと悪くなかったのだと思う。]
 
(198) 2023/03/13(Mon) 16:57:03

【人】 黒崎柚樹


 んー……?
 でも私、とらみたいに、べたべたしてないよ?

[私より酔ってない >>195 なんて、失礼な。私だって、酔ってないのに。

だって、ほら、おにぎりも作れちゃうし、おにぎりの歌だって歌えてしまう。天才だな、私。

自覚ゼロの酔っ払いは、それでも御機嫌に料理はきっちりやり遂げた。塩と砂糖間違えて使うみたいなミスもしなかったし。]

 ん、すきなものは歌になります。

[卵も好きなので歌になりました。

武藤の問い >>196 に神妙に答えながら、焼いてる途中に崩れないように力加減強めにしながらきゅっきゅと三角おにぎりを作っていく。]

 ……じゃあ、いつか、とらの歌もつくらなきゃ。

[ふわふわと笑ったら、武藤が魚の骨飲み込んだみたいな変な顔になっていた。
やっぱり酔っ払ってるんだな、武藤。仕方ないな。] 
(199) 2023/03/13(Mon) 16:58:10

【人】 黒崎柚樹


 ────あ。おにぎり。

[焦げちゃう。
ふき味噌はほろ苦いけど、焦げの苦いのはだめだから。

武藤の体温からすり抜けるように焚き火の熱に向き直り、ころころとおにぎりを転がして。]

 やけた。

[上機嫌このうえない笑顔で"〆飯"を互いの皿に転がした。

やっぱり武藤は魚の骨を飲み込んだみたいな顔になってたかな。喉、火傷したんだろうか。

焼きたてのおにぎりは、猫舌の私には囓るのも難しかったけど、少しずつ食べ進む。

このおにぎりもお酒に合うね。いくらか残っていた一升瓶の中身も、この頃にはもう注ぎきるくらいの感じになっていたと思う。]
 
(200) 2023/03/13(Mon) 16:59:38

【人】 黒崎柚樹


 ごちそうさまでした……!

[おいしかったね、と両手を合わせ。

立ち上がったら、膝がかくりと揺れそうになるくらいには酔っ……てはいないよ?だいじょうぶ。

武藤が火を消してくれてる間、私はお皿を運んで、手早く洗って。

でも今日は焼き魚メインだったから洗い物はあまり無くて、簡単なものだった。

焚き火の片付けも、バーベキューの時よりも簡単だったのではないかな。手伝うことある?とキッチンでの作業を片付けてからテラスの方に顔を出し。]

 ふふ、とらの服、おさかなくさい。

[それは私も同じだね、と武藤の首筋に鼻を寄せた。*]
 
(201) 2023/03/13(Mon) 17:01:11
[語りかける声は優しく、穏やかで。彼にそのような安らぎが訪れたことを嬉しく思う。

 この場所にきてもうどれだけたったのだろう。
 はじめは、二人だった。やがて、ひとりになった。

 ひとりでいることはさみしくて、かといっていなくなってしまうこともできなくて、そのうちにどこにも行けなくなってしまった。

 ここでたくさんの夢を見た。
 こわい夢も、わるい夢も、とてもたくさん。けれど、最後の最後に、あたたかい夢を見ることができた。そして今、夢から覚めても、まだあたたかい。

 あとどれだけ自分は生きていられるだろう。少しでも長くいられるといいと思う。そのために、できることはなんだろう。]


  あのね、


[首をすこし傾けて、声が彼の耳に届くように顔を向ける。]


  おなかがすいたの。
  たまごがたべたい。
 

[“食べるということは、生きることと同義です“
 夢の中の自分がそう言った。

 きっとそうなのだ。どうあれ、食べることは生きることに繋がっている。

 だから、まずはここから、はじめよう。]**

【人】 武藤景虎

[帰ったら必殺技みたいなケーキと、お花見と、ホワイトデーってもうそろそろだったよな。
バレンタインのお返しはするつもりなので。

旅行行って温泉入りたいって話の詳細を詰める前に叶ったのはラッキーだったかも。
しかも、想定に入れてなかったキャンプも出来るというおまけつきで。

一緒に食べたいものもたくさんある。
花見の弁当も楽しみだし、頬肉が食えるくらいでかい魚の頭が食えるような旅館とかも行ってみたい。

したいことは増えるばかりで大学の春休みは長いけど、あっという間に過ぎてしまいそうな気がする。]

 えっ、オレもそんなにベタベタはしてないが?

[服に手を突っ込んだりもしてないし。ちゃんとキスもしてないし。

柚樹の方は物理的にベタベタしてないとしても呼び方……!!
とは何度も思ったが、結局指摘はできそうになかった。

それに、おにぎりの歌を歌いだすのは酔っ払いだと思うんだが。]
(202) 2023/03/13(Mon) 19:18:54

【人】 武藤景虎


 じゃあ、食い物の種類の歌がこれからも増えるんだな。

[柚樹は好きな食べ物いろいろあるし、レパートリーが増えるのを楽しみにしとく、と笑って返す。>>199

食い物限定だと思っていたので、続けられた宣言に、うぐ、と変な声が出た。魚の骨は詰まってない。

歌の法則だと、とらとら連呼する歌になるわけで。
即死呪文を詠唱され続けるようなものだ、死ぬかもしれない。

起きた時には忘れてることを願っておこう。
酔いが覚めたらそんな歌を作ろうとはしないと思うが。]
(203) 2023/03/13(Mon) 19:19:17

【人】 武藤景虎

[当初の質問の返答としては正しくないことを二回も返したのに、柚樹の方がご機嫌だったからまあいいか。>>-403
やっぱりオレは間違えたことは言ってなかったようだ。]

 うん、柚樹の勝ちだよ。おめでとう。
 ご褒美いる?

[肩口に顔を埋めたまま、柚樹の腕が動く気配に抱き寄せようとしたところで、伸ばした手が空を切った。]

 上手に焼けたね、おめでと……。うん、食べる。

[上機嫌のまま網の上から焼きおにぎりを皿に移すのを見て脱力しながら、おにぎりはちゃんと全部食べた。
酒も綺麗に飲み切れたし、後片付けは楽そうかな。]

 はー……、美味かった。
 ごちそうさま……、っと、大丈夫?

[立ち上がった瞬間、柚樹の頭が一瞬下方に傾ぐのを見て体を支えた。>>201
大丈夫と言ってはいるけど、酔ってはいるよね。]
(204) 2023/03/13(Mon) 19:20:21

【人】 月島 雅空

[信じるに決まってる。>>163と言われなくてもわかっていた…なんていうけれど、傍にいるならば珠月の口からききたい。そのほうが何倍も嬉しいし、実感し向き合ってみるとふわふわしたような憶測のない感覚に戸惑いすら覚える]

 ああ、珠月が大事なのは変わらないし幼馴染だったこともなくならない。

[言い聞かせるようにですらない。確実にそうだと言い切るようにはっきりと珠月>>164へといって]

 それなら、そういうことにしておこうかな。

[慌ててどちらにしろという気はない、嫌じゃないことだけ伝えられば、珠月が落ち着いたとき自分で選ぶだろう。
それに実際面と向かって雅空といわれたらまだ照れるだろうしな]
(205) 2023/03/13(Mon) 19:26:30

【人】 月島 雅空

 んー……そうだな。

[珠月の声が震えている。でも怖がっているわけではなさそうだし、自分も少し喉が詰まりそうだ]

 幼馴染でいながら、恋人関係……が俺はいいな。

[曖昧なものではなく恋人。としっかりといって呼び名を含めてすべてを決める必要はないけれども、こうしたいな。という気持ちだけは伝えておく。]
(206) 2023/03/13(Mon) 19:27:02

【人】 月島 雅空

[ようやく顔を見えたときは、目元は赤くなっていて瞳も揺れていた。
けれどもしっかりと自分を見てくれる。そして改まったような言葉にちょっとだけ噴き出してしまう。だって今更だ]

 ふふっ、言われてみればそうだな。
 未だにピーマンは苦手だし、炭になるまで肉も野菜も焼くし、いつまでも子供染みたことばかりして寝起きに突然やってきたり、部屋で勝手に寝てたりするし、俺が行く先だからついでとかじゃなくてバイクに乗せて連れてけー。っていうし。

[こちらはこちらでその全てにおいて優しく優しくなんてしてたわけではなく、時には雑な態度で、時には意地悪な風に、時に頑固な意志でと色々してきたが]

 そんな臆病で強がり。しっかりもののようで甘えん坊の寂しがり屋な珠月を……大事にしてきた実績ならあると思うんだけどな。

[もちろんそれはお互い様だというのはいうまでもなく思ってることだけど、布団で丸まっている珠月をみて、手を伸ばし布団越しにちょいちょいと軽く叩いてみて]
(207) 2023/03/13(Mon) 19:28:27

【人】 月島 雅空

 珠月…こっちきて、一緒に寝ない?

 ぁー…えっとだな。今の話の続きでいうとややこしく聞こえるかもしれないが、正直いうと目が覚めて夢だった…なんてなるのが怖いからな。

[想いを向けて、ゆっくりとだけれども応えてもらって、そんなのも含めてだが、怖さの大半は消えてしまっていた昨日までの時間が関係する。]

 目を閉じても傍にいて、目が覚めたときも傍にいたら、流石に落ち着けるんじゃないかって思うんだけど…駄目か?

[首をかしげて聞いた。
珠月にもそうだが、自分にだって欠点はある。珠月を甘えん坊で寂しがり屋を克服させれないような心配性なところだろうか*]
(208) 2023/03/13(Mon) 19:28:57
[彼女が食事を乞う。その言葉がとても嬉しかった。
 声はまだ弱々しいけれど]


  卵か……、鶏飼ってたりしねェよな?
  買ってこようか。


[小屋がこの有様では、ろくに食料が保存されていると思えなかった。
 村まで行って食料を買う生活が続けば、森の中に住んでいる人がいると知れる可能性は気にかかったが……。
 食べないわけにはいかない。特に今の彼女は。
 二人とも“狼”として食べたいものが別途あるとはいえ、ヒトとしての食事もまた生きるために必要なのだから。

 こうして、この地での彼女との二人暮らしが始まった。
 これは彼女が旅に出られるほど回復するまでの一時的なもの。楓はそう思ってはいたけれど、それが結構な長期間になりそうなことは予想できていた]

[共に暮らし始めて間もない頃、彼女が無理なく会話できるようになった頃合いに、楓がふと脈絡無く紡いだ言葉があった]


  なあ、椿……
  “いらないもの”なら後に残るはずねェよな?
  後に残るのって、それだけ重要なもの……、
  存在の核とか、柱や基盤とか……
  そういうものなんじゃねェのか……?


[それは確信というより、そうであってほしいという祈りだけれど。
 あの夢から覚めた後、彼女に思いを馳せる間に考えついたことだった。

 たましいを善と悪のふたつに分けて、悪を滅する。それが彼女が生み出された過程で、彼女は滅せられる側──不要物と扱われた側だった。
 それなら、どうして先にもう片方が消えたのか? どうして滅せられる側だったはずの彼女が後に残ったのか?
 真に滅せられるべきは向こうだったのか、それともどちらかを滅するという考え自体が誤っていたのか……そこまでは楓に理解の及ばないことだが。
 楓にとって、彼女は間違いなく『存在していてほしいひと』だ。それを補強する理屈がどうしても欲しかったのだ]*

[初めのうちは楓が食事を作ろうとしただろうけれど、そのうちに彼女が作ってくれるようになったのだろうか。
 彼女が歩けるようになったなら、短い時間でも共に散歩しようと誘っただろう。

 楓は彼女と一緒にできることが増えるたびに喜び、彼女が望むことを果たす助けであろうとした。寄り添い、支え、尽くし、触れ合った。連理の如く]**

[やわらかな温度が、いつもの温度が。
待ち望んでいたぬくもりが触れてまた涙が零れていく。
瞼を伏せていて気づけなかったけれど、それはきっと、アスルが零した想いとともに風に攫われ湖へ落ちるのだ。]

 なぁに、アスル。

[言えなかったこと。
不思議そうにも、予感しているかのようにも微笑む。
そうして彼の言葉にふわりと瞳に光が灯る。
たくさん見つめ、映し続けてきた群青色と空の色に近づいた瞳。
銀白色に憧れた月のような色の髪が彼の風をはらんで揺れる。

腕を伸ばして包むように抱きしめて。
まつげが触れ合うほど近くで見つめ、幸せを笑みにした。]

 私は、ペルラ・ルーチェは、あなたを愛し続けます。
 ずっと一緒ね。私のアスル。

[結婚し家族になって、寄り添いながら年を重ねていこう。
今、月明かりに照らされる姿も、ともに。]

[そうして抱きしめ合って。
ふと、目を瞬かせる。]

 アスル、やっぱり、随分待たせてしまったのね?

[前髪が伸びてる、と指先で額にかかる髪にそっと触れる。
彼に出会ってからなんとなく感じていたことだが、あの狭間の世界とこちらは時間の流れが異なっていたのだろう。

話したいことがたくさんある。
今の巫女はどうなっているのか、今の島の状況、お互いの家族の話、何より彼のこと――将来の話だって、したい。

でも、今は思うままに。]

 アスル、今夜はゆっくりしていても、いい?
 話したいこともたくさんあるし、あそこの小屋で。
 …………儀式のお役目の後みたいにも、ね?

[耳元で囁く声に、彼しか知らない色。
これからもアスルにしか聞かせない声を紡ぐと、]




 ――愛してる。
  
 アスルは私だけの風で、自由な鳥で、ずっと大好きな人。


[それは永遠に。**]

【人】 黒崎柚樹


[実は、料理をしていて歌を歌うのは酔ってる時に限らないのであって。

母さんから教わった昔々のアニメ映画の主題歌をもじった"肉まんの歌"とかもあったりして。それはね、けっこうな長編だし品名連呼ではなくて、こう……サビの部分の感情の高まりをいかに表現するかがポイント……いや、なんでもないです忘れていいよ。

ともあれ、だから(?)、"とらの歌"もそのうちに出来るんじゃないかな。
長編系なのか名前連呼系なのか、それはその時の気分次第なので、楽しみにしていて欲しい。]

 うん、ありがとー。

 ……あ、おにぎりおにぎり。

[さっきから武藤は、おかしな鳴き声を出したり >>203 、動きが不審だったり >>204 、ちょっとおかしい。

酔ってるのかな。酔ってるんだな。

仕方ないなあ、と笑う私は、自分の方が余程に仕方ない状態な事には、最後まで気付いていなかった。]
 
(209) 2023/03/13(Mon) 20:28:22
 一生が何度もあるってすごいじゃないですか……

 ん……上手。
 タマの方も舐めて?


[まるで心が読まれていたかのように、ビデオカメラのことを言われて苦笑してしまう。
でもそれだからこそ一瞬を切り取ろうとムキになってしまう。
鎖でわずかばかりに余裕があるとはいえ、いつもよりも自由がきかない両手。
彼は唇、口腔、舌、吐息だけを上手く使って、彼の雄を制御する。
そんな彼の髪を優しく撫でて乱し、もっとして? と指先だけでねだろう。
自分に奉仕しているだけでも感じているのか、きついのだろうか、彼の腰が揺れているのが分かる。

彼の喉仏が嚥下するかのように動く。
真空をつくられ、硬くそそり立った箇所が彼の上顎裏のざらついた箇所をこすって。
軽いタッチでシャッターが切れるはずなのに、それがひどく重い。
はぁ、はぁ、と上がる息の中、目の前が白く飛びそうなのを必死にこらえながら、シャッターを切り続けて]


 んぅぅっ!!


[立ったままだから、思わず身体をそらして、彼の方に腰を突き出してしまった。
我慢しきれず、放つそれ。
思わず彼の口から引き抜いてしまって、その美しい顔にどろり、とかかった白。それは彼の口元のほくろを隠す。まるで化粧をしているかのように。
見慣れているほくろが、それが消えているのが自分が放った欲の多さを表しているかのようで。
彼を縛るボンテージのエナメルの艶にも白がかかり、光が反射している箇所すら自分の慾が飛んだように見える。
穢されてなお美しい人。
奉仕のせいでこすれて唇が紅くなっているのが、艶やかでますます色っぽい。
ああ、抱きたい。
このままめちゃくちゃに犯したい。
しかし、それは我慢だ]




 …………最高の一枚が撮れたと思います。



[そんな風に言って、自分の中の欲を押し殺して隠してごまかして。
しかし、今撮ったこの写真を見るだけで、何度でもきっと自分は一人寝の夜に困ることはないだろう。
そして己ばかり欲を満たしたが]


 要さんは、お預け、ですからね。


[片目をつぶって、ボンテージスーツの中の熱を持て余しているだろう恋人にそう言い放つ。
それは意地悪なつもりでもなく……いや、実際少しそういう気持ちがあったのは否めないが……彼が“欲しい”という飢餓感があった方がいい写真が撮れそうだから。
終わったら、いっぱい甘やかしてあげるから我慢して?
心の中で、ごめんね、と謝った*]

【人】 天原 珠月

[言い切る声の強さ>>205が胸を打つ。
言い聞かせるあやすような響きじゃない。
こちらの背を押しながらもしゃんと真っ直ぐさせる響き。
そんなことあるわけないじゃないかって思うことが出来る。
弱気な心が彼への信頼と自分を信じる心に変わる。

よし、って。ちゃんと立ったところで。
足を踏み出そうとしたら、恋人関係>>206と今度は来て。]

 こっ、こここ、こい……こい、びと……!

[口がぱくぱくしそう。
良かった、顔を隠していて良かった。]

 言われてみればそう、じゃないしっ
 ピーマンは苦いのが悪いし、雅空兄ぃが作れば良いし!
 火は起こすの上手いって言うから焼くのもって、そうしたら勝手に焦げるんだし……生でお腹壊しても困るし……!
 寝起きはビックリさせてやろうってのはあるけど、……いや、それだけだからっ

[反論しようと思えば全部に言い連ねられるけれど、結局全部の終着点や理由が恥ずかしいことになる予感がする。]
(210) 2023/03/13(Mon) 21:05:27

【人】 天原 珠月


 ……雅空兄ぃは、……もう実績過多だよ。
 そういうのはちゃんと分かってるもん。

[どれだけ大事にしてもらってきたかなんて。
反抗期を過ぎて以来、自覚しすぎるほど自覚している。]

 私だって、その……。

[さすがに実績があるという言葉には出来ない。
自信がないのではなく、羞恥心の問題だ。
こういうところ、この幼馴染はきっぱりはっきり言葉に出来るのが心臓には悪く、心はぽかぽかになる。]

 ……うう。

[布団の中が熱い。自分が熱くなっているだけか。
ちょいちょいと叩かれる感覚>>207は昔から慣れ親しんだもののはずなのに、知っている強さとどこか違う気がした。
これも受け取る自分の想いのせいなのかもしれない。]
(211) 2023/03/13(Mon) 21:05:34

【人】 天原 珠月


 ……。……。

[この会話を経て、一緒に寝る。>>208
寝付けると思ってるのだろうか、この幼馴染は。
恋人関係がいいという幼馴染かつ恋人予定の雅空は。

でも理由はもっともだった。
むしろ自分こそさっきまでそれでお風呂までくっついて回っていたのだから、彼の恐怖は何より分かる。

色々を天秤にかけた結果。
そーっと掛け布団から頭だけ出して、彼を見上げた。]

 その前に、私から言っておくことが、あるの。

[急にとても改まった口調で。口調だけだが。]
(212) 2023/03/13(Mon) 21:05:38

【人】 天原 珠月


 ……。

[見慣れた、いつもの、レンズ越しの群青色。
天窓からの月明かりに柔らかく光る、優しい銀白色。

すうっと深呼吸。よし、いける。]


 私だって、雅空に……の、恋人になりたいんだからね!


[言ってしまった。
真っ赤な顔で言い切ると、睨むように見つめて。]
(213) 2023/03/13(Mon) 21:05:52

【人】 天原 珠月


 わかった?

 今夜は怖いのが理由だけど、つまりそういうつもりで、そのことをよーく念頭に置いて、一緒に寝なさいよ。
 あと私は絶対落ち着けないと思う。

 ……でも一緒がいい。

[これまでと状況が違うのだから仕方ない。
でもどんなに安眠できなかろうが同じ布団に寝ると腹をくくったなら行動は早く、急に飛び起きた。
そして雅空の隣をたたっとすり抜けるように駆けて、彼が今まで寝ていた布団に自分が先に潜り込むのだ。]

 ほら、早く来ないと半分分けてあげませんー。

[明らかに赤い頬で、鼻先まで赤い顔で、にやにやと悪戯っぽく笑うと隣をポンポン叩いてみせた。

仕方ないなぁ、幼馴染で雅空は心配性なんだから。*]
(214) 2023/03/13(Mon) 21:05:58
 ああ、三か月ほどな。
 っていうことはペルラはそうでもなかったのか?

[そう聞くと時間の流れが異なっているという風なことを聞くが、プロポーズを受け入れてもらった熱い気持ちと再会できた喜びに、多少待っていた面での辛さなど気にも留めなかった。]

 そうだな…俺も話したいこともあるしな。

[彼女が去ったあとどう過ごしていたかとか、二人のこれからこととか。
それに…会えなかった時間と体温を埋め合わせる時間も必要だ。もう慌てなくていいなどといっても、急いた気持ちになるのは熱情故。]

 愛してる…ペルラ・ルーチェ…

[彼女だけを永遠に*]

[それから、彼女、元巫女であるペルラが帰ってきたことを伝えにいった。
力を使い果たしたら消えるといういわれる巫女が帰ってきたことへの反響などを考えてこっそりと、村のまとめ役の長老へと伝えにいったわけだが]

 「おぉ、新婚旅行から帰ってきたか?」

[第一声はそれであった。は?となったわけだ。
そこから色々と色々と話し合ったが、どうも色々と相違があったらしい。

一番の要因である、巫女が消える。ということに関しては―――だいたいが嫁入りしていく。ということらしい。]

[そこからは長い話が繰り広げられたが大雑把にいうと。相当前の巫女が役目を終えたときのこと、その巫女にちょうどいい年齢の結婚相手がいないということが判明した。
元々浮遊都市という閉じた世界。結婚適齢期から考えても過ぎており、そしてその時代、ちょうど奇数で余ってしまったのだ。
その頃の巫女はここまで特別扱いするという形ではなく、同年代の人と接触が多かったのも悪かったらしい、なんでも夫婦生活を自慢されたりしていたようだ。

そんな役目を終えた巫女の不満のため、婿探しに奔走したという大変な過去があったようだ。
そりゃまぁ巫女になって、自分の意志でならばともかく結婚願望や青春したい!と不満たらたらで人生を終えるなど悪いし、そんなことが広まっては醜聞になるので隠す必要があったようだ。次代巫女居なくなっても困るし、後の婿取りにも響くしな。ということらしい。

ちなみに先代巫女が消えたという件についても、行商人の人と結婚予定だったらしいが、力を使い果たした直後、旅立つ直前だったらしく、このままだと数か月は会えなくなるのが嫌になって飛び出していった、ということらしい。
ペルラとアスルもそれだと思っていて帰ってきたという認識でいたらしい]

 じゃあ…消えるってこう、泡になって消えるとか、死んでしまうみたいものじゃなくてってことなのか?

 「そんなおかしなこと起きるわけないじゃろ。」

[まさかの全否定であった。
だがまぁ、要するにペルラは戻っても特に問題なかったらしい。なんだったら自分もペルラの両親もこっそり知ってるとのことだ。
ちなみに守り人というのもそれっぽい理由をつけて巫女の退職後の付き合い先とかを用意していたという裏話も聞かされるが、非常に疲れた心地であった。

だが、あの現象って結局なんだったのか。という謎は抱えたものの、まさか現代側のほうが異世界と通じる原因になっていたなど二人には知る由もないのであった。]

[そして]

 準備できたか?ペルラ…

[アスルはやり残したことを遂げるために戻ってきた。そして今、それを叶える日だ。
彼は別れていた間、色んな島を巡り、そして他の島にある産物を持ち帰った。――それはゴムとそれを得るための苗木であった。]

 …いくぞ。

[蒼色に銀のラインが引かれたそれ鳥のような形に上部と下部に翼が広げられた、現代で言うところの複葉機に近い形のもの。操縦席の隣にペルラを乗せ、ベルトがまかれているのをチェックする。
エンジン音が響き、前部のプロペラがゆっくりと周り、異常の動きがないのを確認すると、発着所の面々へと親指をたてて合図を送り、固定されていた翼の支えが外される。
そして発着所からゆっくり走り空へと浮き上がっていく]

 …やっと…やっとできるようになったな。

[今回目指すのはペルラの故郷。高度が足りないからとすぐにはいけないといっていたあの山である。
時間さえかければ前からいくことはできたが、中心部から直でいけるようになりたい。とそう考えてしまっていた。

あれから月日が流れ形がつくられていったが、そして一番の問題となっていたのは着地の点。それを解決するのがゴムなのであった。]

[風を受け揺れる隣の月色の髪は美しく、高度をあげていった飛行機はハンドルを引くことで角度を変えて身体が真後ろに倒れるような圧を受けながら、中天まで伸びやか登り詰めていく。
この高さならば中央部から真っ直ぐにペルラの故郷へと迎えるだろう。]

 はぁ…無事いけそうだが、これからペルラの両親への挨拶のほうが緊張しそうだな。

[そんな軽口を叩くような余裕はあった。それは隣に彼女がいるという精神的な余裕でもあっただろう。まだ着地が残っているけれど、自分ならやり遂げられる。
翼が雲を引くように少し機体の制動を確かめるためのテスト飛行をいくつかこなし――というのも建前にして、彼女と空を楽しみながら、ペルラの里帰りへと向かうのであった**]

  ……どうかしら。
  元々の“わたし”は、知っていたのかもしれないけれど。


[彼女も全てを知っているわけではない。自分のことのはずなのに、まるで知らない他人のような気がするのだ。]


  たぶん、いなくなろうとしたのね。“わたし”は。
  ——本当に、お馬鹿さん。


[伝わりそうにはない、曖昧な言葉で語る。
 はじめにいた“彼女”が何をどう考えたのかは椿にはわからない。
 ただ、“彼女”は“自分”を消して正しく生まれ変わろうとしたのだと思う。それに従って、片割れは正しくあろうとした。
 しかし、人間の存在なんて、そう簡単に根本から変えられるものではないのだ。だから、失敗した。もう少し考えるべきだったのだ。古い書物にすでに“それは禁術とされている”と記されていた意味を。]


  でも、いいの。
  いまの私は、ちゃんとここにいるから。
  貴方が、ここにいていいと言ってくれるから。


[そう言って、椿は楓の頬に両手を伸ばす。今では随分、おねだりが上手になった。]**

【人】 武藤景虎

[鼻歌混じりくらいなら聴いたことはあるが、柚樹が素面でも料理している時に謎のオリジナルソングを歌うことがあるとは知らない話だ。>>209
長編もあるとはもっと知らない話で、でもきっと、そのうち知る機会はあるんだろう。
いつか一緒に暮らすようになってからかもしれないし、ほんの数か月以内かもしれない。

料理中に歌うとして、"とらの歌"を歌う機会ってどんな時なのかとは思わないでもないが。
忘れた頃に歌いだされたりしたらやっぱり死にそうになる気がする。

終始ご機嫌な様子で微笑ましくはあったのだけど、随所で挙動不審になっていたのは酔ってるせいじゃない。
多少酔ってるのは認めるけど、素面だとしても似たような反応はしていたと思う。]
(215) 2023/03/13(Mon) 22:06:02
[彼女の答えを聞きながら、考えた。
 元々の“彼女”──その人が男か女かさえ知らないのだけれど]


  自分が……嫌いだったのかな。


[『たましいから不要なものを取り除きたい』
 その欲求はつまり、自己否定から生じるものだろう。誰か受け入れてくれる人がいたら、そんな考えは抱かなかったのではないか。
 もっとも、その結果やっと椿が生まれたのだから、その行動を否定できはしないが。

 自分の存在を許さないような自己否定は、かつて夢の中で彼女が思い悩みながら伝えてくれた言葉の内容に通じるものがあった]

[だから今の彼女を見ているだけで楓は幸福だった。
 頬に両手が伸びてくると、彼女の腰に腕を回して抱き寄せた]


  うん。
  ……傍にいてくれ、椿。


[甘える彼女に甘え返して、くちづける。

 愛など、もうわかりはしないと思っていた。
 全て食欲に塗り替えられてしまったと。

 けれど“食べたい”という衝動にはいくつか種類があって、彼女に抱くのは特別なものだった。

 もしかしたらこの先、他にも見つけることがあるのかもしれない。失くしたと思っていた人間らしい感情を。
 見つけたところで人間に戻っていいと思える日は来ないだろうが、長らく感じていた絶望は少しずつ和らいでいくだろう。大切な人たちに抱く思いを噛み砕くにつれて]**

【人】 月島 雅空

[言われてみて、そうじゃなかったらしい。というわりに言葉>>210が弱いのがなんともらしい。自分には愛らしく見えてしまうのは惚気なのだろう]

 まぁな、だから珠月が自分自身で変わろうとおもうならともかく、偽ったり気を遣ってまで、なんてしなくて済むぞ。

[こういうところ照れや恥ずかしさ、あるいは自信のなさで言葉が胸に詰まる珠月>>211と違い、いうところはきっぱりいう雅空。
そして胸に詰まった言葉が出てくるまで気長にまつことが苦ではない。
だから布団をくるまっていたりした後に、言いたいことがある>>212というので、その返事なのだろうと首を傾げて遮らずに促す。]
(216) 2023/03/13(Mon) 23:15:02

【人】 月島 雅空

[告白は、彼女>>213らしくしっとりとしたものではなく挑戦的な宣言めいたものであった。恥ずかしさに真っ赤になって一生懸命の真っ直ぐな告白だ。]

 わかった。

 今夜はそれが理由なのは俺も同じだし、珠月もそのつもりなら…俺もそう意識する。

[ドキドキとした胸の高鳴りを隠すように、少しだけ早口になりながらいう。
今日は安心させるようにという気持ちでもあったが、それ以外にもちょっと関係が変わる時間を実感する一つなのだと思うと、胸が落ち着かない。]

 俺も落ち着けないとは思うけどな…でも一緒がいい。

[珠月に応えるように自分もいったところで、急に起き上がりさっさと移動して自分のベッドの布団に潜り込む珠月をみて微かに口元を釣り上げて笑う]
(217) 2023/03/13(Mon) 23:15:53

【人】 月島 雅空

 初めてしったな。
 恋人になると…こんなに照れ屋だったんだな。って

[悪戯猫のようにいう珠月へと、赤くなってるのが隠れていないぞ。というように口にして、ポンポンと叩かれた位置よりも更に珠月のほうに近い位置に、珠月のほうを向くように横向きに転がって]

 ……凄いな。今まで何度か一緒に寝てきたと思うが、新しいものってまだまだあるんだな。

[例えば、怖い映画や番組を見ただとかそういう時に珠月が着たり、どちらかが風邪を引いたときに看病して、交代で風邪を引いて、あの時は互いの親に苦笑されたな。とか。そんな色々な思い出のどれとも違う。
手を伸ばした、悪戯な子の頬をむにっとするのではなく、髪に触れてそっと撫でる。手入れのされた彼女の髪は今日も美しく、そうして驚いた好きに、くるまった布団を引き寄せて一緒にくるまれば、より近く密着したように近づいた後、珠月の手を探しその手をそっと握った*]
(218) 2023/03/13(Mon) 23:17:15
[お得やろ。と彼へ返す上目は告げて。
彼に褒められ、唇は小さな息を吐いた。そうして言われたとおり、双玉を舐めれば、甘噛みをして柔らかく射精欲を育っていこう。あまり自由の利かぬ手が彼のズボンを掴む。髪を撫でて乱す手に気をよくして、奉仕の大胆さは増していった。咥内いっぱいに広がる味は彼の存在を確かなものにしてくれる。硬くそり立つそれが、上顎を擦るのが心地よく、興奮が身体を貫いた。

窮屈な周りが、性を訴える。
見上げればシャッター音が聞こえ
自分の奉仕が彼のカメラに収まることを意識して、喉から嬌声が漏れた。彼の息づかいがすぐそばで聞こえる。自分の唇で、喉で、咥内で興奮してくれているのだと嬉しく、吐息を重ね。

その雄を育て、口で扱いた]


 ……んっ ぁ …ぁ 


[びくっと身体が震えたのは
腰を突き出され、一瞬喉の奥に彼の雄が入ったから、生理的なものと深い場所を愛される事への感激に涙が溢れ、引き抜かれた其れにより、肌は濡れた。白がかかったのだと理解したのは、香りと熱さから。どろっとした白を被った顔が鏡に見える。

黒子を隠す化粧のようなそれに
最初、目をぱちくりさせ]

 はぁ …ん
  いっぱい出たなあ。

[可愛いわ。と微笑み。
そのまま唇に乗った白をぺろりと舐めた。
苦みが広がる中、被った白がボンテージにもついていると気づけば、指で其処をなぞり。奉仕の笑みを赤く浮かべて見上げて、彼の褒めを待っていれば、欲を押し殺した声が聞こえ。

すごく――興奮した。
暴きたいとぎらつく視線が言う。
それなのに、それを律する彼が愛おしくて、たまらずいよいよ窮屈さは増して腰周りがきつくなった。吐く息が熱い。そして、薫る雄にくらくらとする。濡れたままの顔で彼を見つめながら]



 最高の一枚か。
  ええなあ、やけど

   ふふ……、お預けか。


[いじわる。と笑う声は言う。
抱いてほしいと彼にいう身体が火照るのを感じながら、言い放つ彼をじっと見上げて、手は浴室の床を撫でた。腰を下ろし、見上げた姿勢で白濁に濡れた姿は彼を煽るのを意識してのこと。『欲しい』という飢餓は、何も自分だけではないだろう。

一度精を吐きだしたとしても
まだ足りへんやろ。と彼に信頼を向け。]


  あのな?

   我慢するから後でいっぱい
           抱いてな?


[僕のこと、愛してや。と
オネダリをした。其れはこころの中で謝る彼に応えるよう。沢山甘やかしてと身体を起こせば、そのまま栗の香りのする唇で彼の口にキスをして、濡れた箇所を拭うようにオネダリしただろう。手錠に阻まれてうまくできへんねん。やなんていって。
彼が拭ってくれるのなら、その手を舐めて。

もう一つ、オネダリを]



 ……
ほんで、いっぱい好きって言ってや。達也



[僕は自分の好意があれば
我慢できるんやから。と囁き、耳に息を吹きかけた。
その顏は少しばかり赤かっただろう*]

【人】 天原 珠月

[やっぱりこういうところ雅空>>216の方が大人なのかなって思う一方で、単に彼の性格でもあるんだろうと思う。
なんとなく悔しくて、とてもむずむずする。
いつも通りの幼馴染が、いつも通りではない雅空に感じた。
ただほんのり早口>>217に聞こえたのは気のせいだったのか。
自信がなかったけれど、落ち着かないと正直に教えてもらったから、そっか、同じなんだなぁとまたむずむずする。]

 私も知らなかった。
 雅空兄ぃがそんな積極的なんて?

[叩いた位置より近くに寄ってくるものだから。
赤くなる顔の熱さが引くタイミングがなくなって。
近い!と足先で雅空の足を蹴りながら、昔は自分が寝にくい!と言われるまで引っ付いていたのが頭の隅に。

これってもう恋人、なんだ。
そうか、想いを伝え合って、確認しあって。
どちらも好きなんだから、うん。

映画や劇のように綺麗に綿密に飾られたセリフじゃない。
日常の延長線にある言葉の応酬で、それは自分たちらしく、なによりもスッと心に届く気持ちの表し方で。
その分、後からずっとドキドキしてしまう告白だった。]
(219) 2023/03/14(Tue) 1:15:07

【人】 天原 珠月


 恋人……になったら、なんか、照れる……。

[我慢して抑えていた感覚が大きすぎるのかもしれない。
これじゃしばらくまともにくっつけなさそうで、幼馴染だけの時の方がくっついていたことになりそう。

なんてこっそり、しょんぼりしていたら。]

 ……きゅ、急になんか、やること変えてくるし。

[どうせ頬をむにられるんだと思っていたら、違った。
近づいた手は頬を素通りして、いつも何より頑張って手入れしている金色の髪を優しく撫でる。
すべらかな感触が伝わればいいと思う反面、正直に身体は驚きと動揺に揺れるし、心臓が暴れた。

そうしたらまた距離が縮まる。>>218
握られた手が汗ばんでいるのもバレバレだろう。]
(220) 2023/03/14(Tue) 1:15:18

【人】 天原 珠月


 近い。あつい。狭い。

 ……雅空兄ぃ、あったかいね。

[こんなに落ち着かなくて、ドキドキしているのに。
ぬくもりを感じるとどこよりも安心していられる。]

 私の最初に買った、このピアスさ。

[視線を伏せて握り合った手を見つめて。
もぞもぞと足を動かしては彼との距離をはかりながら。]

 店で見つけた瞬間に宝物にしようって思ったの。
 つけてたら、そばにいるみたいだなーって。
 まぁ半分ふざけてるんだけどね、でも、半分は本気だった。

[ピアッサー片手に押しかけたときはビックリさせただろうが、最初から病院に行くつもりなんて欠片もなかった。
ピアス穴を開けて欲しがった理由を考えると、もしかしたら自分は過激で重い素質があるのかもしれない。]
(221) 2023/03/14(Tue) 1:15:29

【人】 天原 珠月


 高校生くらいの頃かな。
 雅空、のこと、……す、好きだなって……気付いたの。

[ぎゅうっと目を瞑った。
恥ずかしすぎてここまでにしよう。]


 寝てる間に蹴ってきたら、……頭突きするからね!

[枕投げからの変化だった。*]
(222) 2023/03/14(Tue) 1:15:38

【人】 月島 雅空

 これでもな背伸びしてるんだよ。
 それに…いつもと同じ距離だと違う意味で勘違いするだろ?

[近いと抗議するように足先で蹴る珠月>>219
だいたいいつも自分から文句をいうまで引っ付く珠月に対して自分はされるがままというかやりたいようにさせていたが、今回からは違う。触れあうように足先を揺らして巻き込むようにくっつけれたらそのまま少しだけ押さえつけるようにしてしまう。

照れる>>220のは、そうだな。と自分も頷く。
ただ照れはするがそれだけではない、そんな珠月が傍に戻ってきたこと、気持ちが通じたこと、大半はその喜びに満ちている。

美しく触っているこっちも心地よい滑らかな髪は珠月のだからというのも手伝っていつまでも触れていたいと思えるし、それに珠月が大事にしている髪を自分は撫でていいんだな。というのも気持ち――というか心臓が跳ねし、珠月の柔らかい手は汗ばんでおり、時折繋いでいたの時ともまた別のもののようだ。]
(223) 2023/03/14(Tue) 1:51:01

【人】 月島 雅空

 そもそもシングルベッドなわけだしな。

[狭い、あつい。等という言葉>>221に、くっつくようにしているという事実を無視するようにいいつつ、イヤリングについて教えてくれるのに、傍にという言葉ではわからぬまま、その後の言葉>>222で次の言葉にようやく気づく。]

 あの時は驚いたけど…そうか。
 そうだな。その頃ぐらいから会う時間も減ってたしな。

[そんな健気なことを思っていたのかという驚きである。あの時は自分が空けるというのに必死でそっちの記憶が根深かったのだから仕方ないといえるが]

 …にしても珠月が高校の頃からか。俺が珠月のこと好きだと意識しだした頃と一緒じゃねえか。

[照れて目を瞑る珠月を、髪から背中に回した手であやすように撫でて]

 じゃあ…珠月が何かしてきたら、抱きしめようかな。

[自分で口にしてみて、いや、違うな、と呟く]

 何もしなくても抱きしめるかもな。

[やっと自分たちの日常に戻れた、朝を迎えれたのだという気持ちをこめてしまいそうだな。なんて照れ混じりの穏やかな笑みを浮かべるのであった*]
(224) 2023/03/14(Tue) 1:51:17

【人】 月島 雅空

[その日の目覚めは昨日夜更かししたせいもあって天窓から浴びる日に眩しさすら覚えるようになってからであった。
互いに眠りについたときの姿勢とさほど変わりなく目覚めた雅空は、まだ眠っている珠月をみて、ほっとすると共に少しだけ一緒にいることへの実感を込めて見守った。

いつもなら珠月を一旦置いて起き上がって朝食を作りにいくのだが、今日はそれをせずに珠月をまつことにしたのだが、その前に少しだけ試しておこうと思う気持ちも芽生える。]
(225) 2023/03/14(Tue) 2:03:11

【人】 月島 雅空

[そして]

 おはよう、珠月。
 蹴ったりしなかったし、珠月の寝相も悪くはなかったと思うぞ。

[ただ起きたときお互いもっと近くにいた気はするが、それはどちらから引っ付いたのか、あるいは両方だったのかまではわからないが、子供のころからお互い成長したなー。などと当たり前のことを口にして]

 じゃあ、飯にするか。

[挨拶を終えて珠月が目覚めれば健康的なものでお腹は空く。
食事をとろうか。昨日のリクエスト通り和食だな。等とありつつも、観察するように見ていたが、珠月は――寝起きドッキリのときとは違い、コンタクトにした自分を見て、どうだっただろうか。]
(226) 2023/03/14(Tue) 2:03:30

【人】 月島 雅空

[さて、朝食だ。朝の顔を洗ったり歯磨き等々を終えるとエプロンを身に着けて朝食の準備に取り掛かる。珠月はやはり見える範囲ぐらいにはお互いいただろう。準備まで少しもたついたかもしれない。

だから手際よく美味しく作りたい。

と、米を研ぎ小鍋に水をいれ昆布を浸しておく。

その間にこちらの下拵え。鯛の鱗や内臓を取り除き、塩を満遍なくふって、グリルで焼いていく。表面に焼き色がつくぐらいまで焼いた後、先程の小鍋に醤油や酒、みりんという万能の組み合わせを入れて火をかけ、沸騰する前に昆布を取り出しておく。

そして研いでおいた米と先程の出汁をあわせて土鍋にいれ、その上に鯛を乗せる。

後は、蓋をして中火で、沸騰すれば弱火にし、最後には火を止めて鍋のなかで蒸らしていく土鍋で米が炊き上がる。]
(227) 2023/03/14(Tue) 2:04:10

【人】 月島 雅空

[そんな時間の横では出汁巻卵、ワカメとネギだけというシンプルな味噌汁に、ほうれん草の胡麻和えを用意していき、皿にのせてはテーブルカウンターに乗せて、珠月に運んでもらう。その辺りの分担作業は恋人になる前とそう変わらないだろう。

鍋敷きをこたつの真ん中に敷いて、土鍋をもっていきその上において鍋の蓋をあければ、湯気とともに鯛飯の香ばしい匂いが食欲中枢を刺激する。

最後に、タイの骨を丁寧に取り除き、タイの身をほぐしながらごはんと混ぜ合わせれば、おこげとともにお茶碗に盛れば完成だ]

 向こうじゃ食事は大変だったんだろうかがんばったぞ

[残ったならおにぎりにして明日帰る時の朝食にすればいいだろう。食べきったならそれはそれ、とありつつ、待ち遠しい珠月にそれを説明するのも酷だから]

 いただきます。

[幼馴染になっても恋人になっても、雅空と珠月であればよくある日常の一つを過ごすように朝食を迎えるのであった*]
(228) 2023/03/14(Tue) 2:12:19

[古く、古く。

 夢が辿る回顧]
 

[生まれはただの狐だった。

 のどけき春に生まれて兄弟と共に育ち、稜線が赤黄に染まる頃には巣を立った。山を駆けて鳥や虫を食らい、凍える冬を越した次の春にはひとつ上の雌と番った。生まれた内の二匹は死に、残った三匹が秋には巣立ち、役目を果たした番いとも自然と別れた。

 そうしたことを幾度か繰り返して、季節を何巡も重ね、生きるために食らい続けた。その日々には、鷹に襲われたか啄まれて体中に穴を開けたかつての番い、狼に喉元を食い破られだらりと足を揺らす幼い我が子、老いて弱り虫に集られた臭いを放ついつかの我が子の骸があった。

 彼らを数多く見送り続けて、己が“ただの狐”を逸していた事実に気づいてしまった。本来とうに死を迎えている筈の体は、生まれて数年の頃と殆ど相違なく衰えを知らない。生気を奪う術を得てからは更に頑健な体を手に入れ、縄張りとした山で恐るるもの無い主となった]

[唯一危ぶんだのは山に踏み入る人間だ。
 爪も牙もろくに持たぬくせに、獣を狩る術を持つ彼らは異質で、何をしでかすか読めない。

 かかずらうこともないと放っておく方が多かったが、怯えるのも癪なもんで、山を汚すような奴らは襲って喰らった。無謀にも己を殺さんとする馬鹿も同じ。飯を奉じる奴らが出てきた時には目こぼしをしてやることもあったし、虫の居所が悪ければ殺しもした。
 飯の中で最も腹にたまり力を増せるのは人だったし、奴らの持つ“もの”は面白い。姿を真似、言葉を真似、知識を吸うのは存外悪くない趣味になった]

[だが、そんな得手勝手に生きて喰らう日々が突如終わりを告げる。
 深江との出会いが、人喰らいの化生の生活を一変させた。

 これまでも命は何度となく狙われてきた。その尽くを負かし逆に喰らって糧にしてきたが、煩わしいことこの上なかった。怪我も生気を得れば多くが癒えても痛むことに変わりなく、続けて何人も送り込まれれば万一もある。

 そんな折に現れた男はあろうことに、いくら傷を負おうが立ち上がった。それどころか裂けて抉れた肉すら埋まり、ひとりでに皮膚で塞ぐ有様で、どう見たって異常だった。
 一体何事かという疑問と関心が先に立つのも当たり前だ。そして異常の答えが不老不死だと知るや、気付けば取引を持ちかけていた。人に狙われる日々からも、都合よく狩れる人の減った生活からも解き放たれる絶好の機会なのだ]


[この時、少し悩むような表情の男から首肯を得られた瞬間が、今後すべての分水嶺であったのだと思う]
 

【人】 田中 天美

[心地よいリズムが体に響く。とんとんと叩く感覚が一つごとに眠りから意識を引っ張り上げて、朝に連れてきてくれた]

 んー……
 はよぉ。

[それでもまだ意識の端っこがぎりぎり目覚めに乗っかってるぐらいで、放っておいたら眠りに落っこちそうだ。もぞもぞと布団に腕をゆるゆる押し付けていた仕草が、隣から抱き寄せられたことで場所を変え、ぬくい深江の体を柔らかく撫でた。それが前肢でクッションを踏む動きと似ているのは、人と狐で意識が混ざり合っているからだった。

 夢があまりに、鮮やかであった為に]
(229) 2023/03/14(Tue) 6:02:20
[深江と始めた新たな生活は、今までの数百をあっという間に上書いた。
 人との関わりを持つ化生なりに、人の生活をいくらか知ったつもりでいたが、いざ本物の人間と暮らしてみれば出るわ出るわ未知の話。
 里山に降りることも殆ど無い山暮らしであるのに、相手がいるというのは大きな変化であり、想像以上に愉快なものだった。
 飯も種類が増えた、習慣も変わった、遊びも増えた、何より日々に会話があった。洞穴に溜め込んでいた訳の分からぬ道具やら本も意味を持った。これらを蓄えた過程に物思うこともあったかもしれないが、それでも深江は隣にいた。

 世を変える戦乱も天地揺らがす災いも、幾度も頭上を通り過ぎていく。一変する大事と深く関わりのないまま数百を過ごして今現在、すっかり人の社会に紛れて生きている]

[ただ面倒なものはいくらかある。その筆頭が戸籍だ。
 当然そんなのと縁もゆかりもない狐にとって、まず何のために存在するんだというレベルの話だったが、深江に言わせてみれば彼が生きてた時代から似たようなもんはあったらしい。
 当時は人の数を把握するもんじゃなく、年貢やら公事を取り立てる為に郷や村単位で管理してたと聞く。かったるそうだ。

 ともかく“最近”は身分をきちんと証明できないと出来ない手続きが多かった。その都度必要な書類を化かす羽目になる。まあ、化生でも不老不死でもない人間だって偽造してるんだから別にやったって構わないだろう。

 本当に面倒なシステムだが、それでも写真の横に記される自分の名を見る時間は好きだ。
 暮らしていた山の名から「アマミの狐」と呼ばれていたのを、深江があてた漢字だ。名付けの理由を聞けばいっそこそばゆい程の賛辞だったが、事実には変わりないので、誇らしげにふわふわの胸毛を張るようにしてそれで良かろと認めてやった]


[それに、山はもう役目を果たしたのだから。

 広い海が映えて望める「海見」の山。
 あそこは、「深江」を見出すには絶好の勝景であった]
 

【人】 田中 天美


 どーした、深江。

[胸元に顔を埋めて声をくぐもらせながら、ふん、と笑う]

 だの。
 今日も楽しいぞお。

[昨日までも、明日からも。
 言外に込めた思いが伝わらずともいい。今だけが伝わっていればそれで]
(230) 2023/03/14(Tue) 6:03:59

【人】 田中 天美

[川遊びはこれでもかって程にはしゃぎ倒した。
 人の目がろくに無いのもあったが、あったとして今更年がどうの体面がどうのもない。
 澄んだ川にじゃぶんと入って泳ぎ、潜っては珍しいもの探して見せ合う。食えそうなものならすかさず回収し、昼に食うかと笑い合う。
 蔓を掴んで飛び込む際には深江の場所を狙ってやった。さて受け止められたかスッと避けられて沈んだか。後者なら避けたとこの顔狙って水を引っ掛けてやろう。

 冷えた体は焚き火と飯ですっかり温まった。
 持ってきた混ぜご飯のおにぎりも焼き魚も、遊び疲れた体に丁度いい。
 味噌まで持ってくる入念さには笑ってしまったが、水草との相性が良いのは知っているから、褒めた上で出来立てのそれをいただく。

 腹も満ちて身体も乾いたなら、ぼちぼち次の目的地に向かう頃合いだ。
 山菜取りも兼ねながら移動をすれば、温泉に着く頃には十分な量が手に入った]
(231) 2023/03/14(Tue) 6:04:20

【人】 田中 天美


 おぉ〜……!
 思とった十倍ぐらいしっかりしとった。

[施設を見上げて思わず上げてしまう声は隣と重なった。
 想定を上回る立派な施設は、湯殿はもちろん、貸切風呂さえも複数用意されている。どっから入ったものかと悩んでしまう。もちろんそれは嬉しい悩みってやつなのだが]

 露天も種類あるみたいだの。
 お、時間帯で男女が入れ替わる仕組みかあ。
 今ならあっこか。

[そうして選んだ湯殿は、広々とした岩造りの露天風呂だった。山中の木々に囲まれながらも、開放的に空が開かれている。
 かけ湯を済ませて乳白色の薄い濁り湯に浸かると、じんわりと染み渡る心地よさだ。ツンとした匂いが漂うが仄かなものだから、ここは柔らかい硫黄泉なのだろう。
 きょろりと見渡し、成分についてとか書いてないかと探しながら]
(232) 2023/03/14(Tue) 6:04:44

【人】 田中 天美


 ふふ、遊んだなあ。

[伸び切った声を漏らす隣に笑う。本当にここ数日遊びまくった。行き当たりばったりの予定がここまで充実したものになるとは、山を目指した時には思いもよらなかったことだ]

 お、深江、ここは肌の病気に効くんやって。
 あとは生活習慣病だと。
 贅沢したし丁度ええな。

[ご馳走も毎日食べとるし、とくつくつ喉を鳴らす。病気に縁のない身と知っていても、会話はまるでただの人間と変わらない。そんな風にして生きてきているからおかしいとも思わない]
(233) 2023/03/14(Tue) 6:05:05

【人】 田中 天美

[そうやって他愛無い会話を繰り返す内に、男女の切り替えの知らせが入った。一旦上がるも、でも折角来たんだからともう一つぐらいは入らないと損な気がする。
 狐で入るならそりゃ貸切だが、内湯の檜風呂も捨てがたい。ちょっと悩んだが、どちらともなく口にするのは]

 まあ、悩んだ時はどっちも行きゃええな。

[愉快げに笑うと目を合わせる。湯上がりで普段よりちょっとすべすべしたような気がする手を握って引っ張っていく]
(234) 2023/03/14(Tue) 6:05:41

【人】 田中 天美


[自分たちには時間がある。
 それは憂いではなく、楽しいことなのだと伝えるように]*
 
(235) 2023/03/14(Tue) 6:06:13

 ええ、ええ。ずっと——


[言い終わらないうちに、唇を塞がれてしまった。やわらかな唇も、絡めた舌も、なぞる歯列も全てがいとおしい。少し手を伸ばして、耳朶に触れる。少しずつ熱を帯びてゆくのがわかって、時折悪戯めいて引っ張ってみる。触れたところから、身体中全部が溶けてしまいそうに感じる。それは以前のようなかたちのない不安ではなくて、たましいが溶け合って包み込まれるような、あたたかさに満ちたやすらぎ。たった一人で、さみしくて蹲っていたあの頃からはとても信じられないくらいに、そう、夢のような、しあわせ。]

[夏が終わろうとしている。

 季節は変わっても、実のところ、私は何ひとつ変わっていない。
 誰かにそばにいてもらわなければ自分の足で立っていることさえできなくて、何もかもを支えてもらって、ようやくここに立っている。

 何ひとつ正しくなくて、何もかも間違えたまま、それでも手にしたとくべつなものを離したくはなくて。ここのところはすっかり慣れてしまって、少しばかり欲張りになりすぎたかもしれない。]


  ずっと、そばにいたかったな。


[隣で安らかな寝息を立てる貴方の頬をそっと撫ぜる。さすがにそれは過ぎた望みだとわかってはいるけれど、願わずにはいられない。

 この先の貴方の旅路が、良きものでありますように。そしてできれば、せめて貴方が目を覚ますまで、私があたたかくありますように。]**

【人】 緑山 美海

これはこのキャンプ場で働く1人の従業員のお話だ。

朝早く出勤し、受付に行き、帳簿を確認する。それがその人のルーティーンであった。
その日の宿泊客の名前や人数を把握する、それは当たり前のこと。

受付の帳簿、普段は個人情報を守る為に閉じたままになっているそれが、珍しく開きっぱなしになっていた。
『誰かがそのままにしたのかな、後で注意しなきゃな』と思いつつ、視線をやれば。

”緑山” の名前の横に チェックアウトを表すレ点が印されていた。
(236) 2023/03/14(Tue) 8:39:50

【人】 緑山 美海

数日前に自身が受付を担当した、仲睦まじい夫婦。
その人たちの幸せそうな笑顔と左手の薬指に煌めく指輪が、何故か記憶に残っていた。

『楽しんで頂けたのだろうか』
受付をした時の光景を思い出しながら、そのことを考える。

あれだけの大荷物だ、きっと早くから準備をしていたに違いない。
お客さんの笑顔を見るのが好きなその人は、帰る時にも会話をしたかったな、と。

少し名残惜しい気持ちを抱いたが、人には人の都合があるし仕方がないと諦めた。
奥から同僚の1人が出てくれば、声を掛ける。

「あのご夫婦、もう帰ったんですね」

『あれ?今日は私が担当なんだけど、チェックアウトの受付なんてしたかな』『どのご夫婦ですか?』

「ほら、お揃いの赤い髪をしたご夫婦」
「紅葉みたいに綺麗な髪をしてたろ、目立つから記憶に残ってたんだよな」

同僚は不思議そうな顔で首を傾げ、口を開く。
(237) 2023/03/14(Tue) 8:43:16

【人】 緑山 美海

『そんなお客さん来ましたっけ?』


「············え?」












───受付の机上には、薄い茶封筒の中に入った宿泊費とホトケノザだけが残されていた。*
(238) 2023/03/14(Tue) 8:45:06
[悪戯を窘めるように耳朶を擽り返し、なめらかさを取り戻した唇に舌を滑らせる。汗に濡れた肌を重ね合わせ、彼女の内に熱を注ぐ。たましいまで溶け合ってひとつになるような至福の時。

 そんなふうに彼女を“食べる”何度目かの時間で漸く気付いた。翌朝、飢餓感が薄らぐことに。

 どちらも本能に根差した衝動だからだろうか。あるいはそれは、たましいの傷を和らげる方法のひとつだったのかもしれない。
 彼女と共に在れば、誰の命も犠牲にせずに済むのかもしれなかった。彼女のほうはどうかわからないけれど]

[いつの間にか、季節が終わりかけていた。

 重ねていく日々はどれも至宝だった。
 彼女を支え、
 彼女に支えられて、
 寄り添いながら過ごす毎日。

 これからも変わらない幸福が在り続けることを祈って、その夜も眠りに就いた。彼女のあたたかい体を抱き締めて]

[ある町、夜遅く。外套に身を包んだ男が宿の受付を訪れた]


  一人。一泊。急で悪い……、霧で迷っちまって。
  その茶もらえるか? シナモン・シュガーを入れて。


[彼は宿帳に名を書き込んだ後、宿の主人が飲んでいたカップを指差す。そこには煙草のような芳香を漂わせる茶が入っていた。
 主人は当初不審がっていたが、それなりに会話する気のある客と見れば、少しずつ警戒心も和らぐようだ。前払いが決め手となって、茶の入ったカップとともに鍵を差し出してくれた。

 宿帳に書き込んだ名は“楓”──本名ではないけれど、この長い旅路でずっと使っている名だった]

[部屋に入って外套を脱ぐたび、その色が目に留まる。
 白。
 彼女が愛用していたマントの色。
 そしてその裏地は、琥珀色。彼の瞳の色。

 共に暮らした日々の終わりが思い浮かぶ。
 あの地を去る最後の日、小屋を炎で包んだ。
 何も残ってほしくなかった。
 あそこでの暮らしを知るのは二人だけにしたかった。
 帰る場所などいらない。

 そうして彼は独り、旅に出た]

[彼女のマントはあの後、仕立屋に持ち込んだ。
 自分が着られるように直してほしいと無理を承知で頼んだところ、表と同じ布が使われていた裏地を使ってサイズを合わせたらしい。新たに琥珀色の裏地が張られていた。

 仕立屋が何を思ってその裏地を選んだのかはわからない。だが、それ以来、彼女を思い浮かべる機会が増えた。鏡を見るたび、瞳の色を通じて。

 彼女はいつも傍にいる。
 声も聴けず、
 触れることもできず、
 姿を見ることもできないけれど]

 

  ……これ、本当に美味いと思うか?


[カップの中身を味わって、思わず問いかけの言葉を呟いた。確かに風味は随分変わるのだが、どうにも彼の好みからは離れている。
 体を共有したつもりでいても、こういうとき、別個の存在なのを実感せずにいられなかった。

 それがきっかけで普段は気にしない孤独感が増し、ベッドの中に外套を引きずり込む]


  傍にいてくれ──椿。



[もう、彼女の匂いはしない。使い込んでいけばいくほど、彼女のものだった痕跡は薄れていく。それでもこれは、彼女との思い出を繋ぎ止めるもののひとつ]

[変わらないことを望んで縋り続けた生活を捨て、新たな道に踏み出した。かつては一度も考えなかった選択肢の先に、今、立っている。
 かつて歩んだ道と違い、信じられるものは何もない。
 だからこそ、歩み続けてみるしかなかった。

 旅路の先で何か見つけても、何も見つからなくても、今はただ、思いのままに。
 どこにも抜け道のない袋小路だと思っていた場所さえ、こうして抜け出してこられたのだ。
 正しくても間違っていても、心のまま歩めばいい。そうすればいつか行き詰まったとしても、きっとまた、道は拓ける。

 これから先の旅路も、彼女と一緒に。
 誰にも見えない『二人旅』を、共に終えるときまで]**

【人】 黒崎柚樹


 ────……ん……。

[目覚めて見上げた天井は、丸太が組み合わさった、もういくらか見慣れたもの。
武藤の部屋でも私の部屋でもなかったことには、さして驚きはしなかった。

いくらか身体が重いのは、昨日、ボート漕ぎとか魚捕りだとかの慣れないレジャーをそれなりしたのもあるけれど、それ以上に、あれから更に(2)1n4回、身体を繋げ続けたのが大きかったのだと思う。

どうにも気持ちが昂ぶってしまって、もっともっととねだったのは、私の側。

ごめん、武藤。きっと疲れてるよね。
でももう、けっこう良い時間になっているようだから。]

 ……武藤、おはよう。朝だよ。

[このキャンプは、やっぱり、"鍵を返して"おしまいなのだろうから。
なら、ちゃんと後片付けしてからチェックアウトしないとね?]
 
(239) 2023/03/14(Tue) 16:08:39

【人】 黒崎柚樹


[朝食は、ありものを全片付けようとした結果のホットサンド。]

 ……合わせてもだいじょぶかな……。

 カレーは懐が深いから、きっといけるよね?

[と、冷蔵庫内、1食分にも満たないくらいに残っていたカレーと、昨夜の残りのわさび風味のポテトサラダ、それと、とろけるチーズをぎゅうぎゅう詰め込んで焼いてみた。

わさびがカレーの味と喧嘩しないかなというのが心配だったけど、どうだろう。全然気にならなかった。良かった。

卵も数個残っていたからオムレツに。
ちまちま残っていた野菜も全部刻んで炒めて混ぜて、丸い形のスパニッシュオムレツ風にした。

あとは……と、残ってたジュース出したり、ココアも作ってしまったり、果物全部並べたり。

ちょっとばかり無節操かつ盛り沢山な献立だったかもしれないけれど。]
 
(240) 2023/03/14(Tue) 16:09:21

【人】 黒崎柚樹


[────そして最後、出立前に身支度を調えておこうとした私は、自分のドラムバッグを開いて幾度も瞬いた。]

 …………え……。

[だって、無かったよ?朝には。
朝に私、寝間着から一度部屋着には着替えていて。その時には、こんなの無かった。]

 武藤ごめん、洗面所使わせて15分くらい!

[言い置いて、色々引っ掴んでバスルームに駆け込んで。

15分どころか(21)20n30分くらいかかってしまったかもしれない。]
 
(241) 2023/03/14(Tue) 16:10:06

【人】 黒崎柚樹


[次に武藤の前に立った時の私は、春色の淡いピンクのブラウスに先週買ったばかり──武藤にもまだ見せてない──透け感のある淡いグレーのプリーツスカートを身に纏っていた。

ブラウスの下は、しっかり、"寄せて上げる"系。
ごくごくごくごく、うっすら、胸の膨らみが、あるかなあるよねあるといいなくらいの効果でしかないものの。一応。

薄く色づけた瞼や唇も、なんだかすごく久しぶりな気がしたお化粧だった。]

 えと…………、かわいい……かな……。

[現実世界ではもういくらか慣れた格好ではあったけど、今は、なんでかひどく恥ずかしくて。

もじもじしながら、でもこの格好で帰るねと、武藤を見つめて微笑んだ。]

 ────それじゃあ、帰ろうか。*
 
(242) 2023/03/14(Tue) 16:11:05

【人】 鈴木 深江


[天美とともに在れば>>230
 過去も、今も、この先だって、
 楽しいに決まっている。

 言外の思いは伝わらずとも、
 思っている事は同じだ。

 その確信がなくとも良い。
 結局大事なのは、今この瞬間だった。]
 
(243) 2023/03/14(Tue) 17:54:37

[ああ、死にたいな。]
 


[天美と共にある時間が楽しければ楽しいほど
 その気持ちは募る。

 共に死にたい。置いて行かれたくなどない。
 そう、口にすることはないけれど。

 共に死ねるのが、一番良い
 俺一人だけが死ねずに天美を看取って、
 その後をどうすればいいか解らない。

 でもあの頃より死ぬ方法は増えたから。
 そのどれかが引っかかってくれるといい。]
 

【人】 鈴木 深江

[はしゃいで騒いで楽しんで、
 こちらに飛び込んできた身を受け止めて共に沈んだり
 用意周到を褒められ得意げにしたり

 施設に同じ感想を抱いたり
 共に心地よさに身を沈めたり

 永く過ごしてきたと思えぬほどに、
 今の一瞬一瞬が大切だと思えている。]

 肌の病かぁ、そら浸かっとかんと。
 狐の毛並みもきれいになるんかな?

 ふふ、天美が贅沢病なったら
 まずは俺以外の飯しばらく禁止にしよな。
 
(244) 2023/03/14(Tue) 17:55:12

【人】 鈴木 深江

[温泉に着く頃には陽が落ち始め、
 空には夜が訪れかけていた。

 夕闇のグラデーション、
 そこに浮かぶ三日月は細く、
 何かの爪痕のようにも見える。

 あれが狐の爪痕だといいな。
 そうしたら、
 天美が死んでも、
 空を見上げたらいつでもきっと、
 思い出せる。

 だめだな、まだ感傷的が続いている。
 けれどきっと、
 明日にはまた能天気に戻れるだろう。

 でも自分たちには時間があるのは本当だ。
 無限に見えて有限の。時間制限が。]
(245) 2023/03/14(Tue) 17:55:26

【人】 鈴木 深江


 ……
 
(246) 2023/03/14(Tue) 17:56:18

【人】 鈴木 深江

[悩んだときはどっちもだと笑う天美に返すのは>>234
 ゆるりとした微笑だ。]

 それもそうだ。

[ぺたんとふれた肌はすべすべだ。
 毛並みもよくなっとるといいなともう一度笑って、

 時間があるから。永い、時間があるから。
 こうしてどちらも選べるのだと教えてくれる手を掴み、それに着いていく。

 今日も楽しいぞという宣言通りに>>230
 今日も本当に楽しかった。]
(247) 2023/03/14(Tue) 17:56:32

【人】 鈴木 深江


 帰ったら山菜のあく抜きして、
 明日にでも食おうな。

 そんで、その後はさぁ、

[そうして明日の予定を立てる。
 キャンプ場を出た後の予定も。

 一度家に帰って、それからどうしよう?
 また別のところに旅行に行こうか。
 次は海かなという話もしながら、
 きっと夜は更けていく。

 キャンプ場をあとにするのが惜しい気持ちはあれど、
 また来たくなれば来ればいいし、
 二度と来れないとしても思い出す事はできる。]
(248) 2023/03/14(Tue) 17:56:55
[自分たちには時間がある
 物はないけど思い出は残る。
 それは憂いではなく、楽しい事なのだと。
 繋いだ手から何か注ぎ込まれでもされているのだろうか。

 そうかもしれない。

 自分にとって生きるために必要な食事は、
 きっと天美の存在だ。]

【人】 鈴木 深江

[好きだと言葉にするわけではない。
 愛していると伝えるわけでもない。
 なんなら天美と恋人という関係ですらない。

 これはその感情を言葉にしてしまえば、
 何かの形に当てはめてしまえば、
 それを失う怖さが加速するのが解っているからだ。

 けれど大事で、
 唯一無二のこの狐と過ごすこの時間を。
 ここが夢でも現でも>>=16
 在る限り大事にしようと、ずっと、これからも。

 湯に映った揺れる狐の爪痕と星影の中、
 吐いた息が湯気に揺らして散っていくように。
 様々に折り重なる事象の結果は、今日も当たり前にある。*]
(249) 2023/03/14(Tue) 17:57:23

【人】 大学生 寿 達也

― その後 ―


え、特賞!?


[授業が終わり、スマートフォンを見れば着信記録がついていた。
誰だろうとこちらから電話をし直すと何かの事務所に繋がって。
あちらから言われた内容に、思わずスマートフォンを取り落としそうになった。
大手のフィルムメーカーが主催している写真コンクール。
一般募集されてはいるけれど、プロも出品ができるということでなかなかレベルの高いコンクールに、要と行ったキャンプでの写真を出品したのだ。
もちろん公序良俗に反するようなものではなく、河原の裸足の要を写したものだけれど。
よくて入賞できれば、程度で送ったものだったのに、まさか第一席を受賞するなんて。
驚いている自分をよそに、電話は続いていた]
(250) 2023/03/14(Tue) 17:59:30

【人】 大学生 寿 達也


 場所のデータが破損してる?


[写真をどこで撮ったか記載されていなかった、と言われ慌てる。
この受賞報告もその不備を改めてほしいというお願いだったようだ]


 あれ……そういえば、あのキャンプ場……。


[詳しい場所を言おうとして、地図を思い出そうとするが、なぜか場所が思い出せない]


 えっと、山梨の……


[なぜだか思いだしきれず、咄嗟に過去に行ったことのある場所の名前を挙げたが、相手は記録さえ取れればいいらしく、納得するとあっさりと電話を切ってしまった。
しばらく余韻に浸っていたが、はっと我に返ると]
(251) 2023/03/14(Tue) 17:59:53

【人】 大学生 寿 達也



 そうだ、薫さん、薫さん!!


[慌てて写真部の部室に向かって走り出す。

あのキャンプの後から、自分は恋人を名前で呼ぶことにしている。
それまで、あの綺麗な人を自分の大事な特別な人だと皆に教えるようなことは、どこか引け目もあったし申し訳ないような気もしていて、二人きりの特別な時でないと呼べなかったのだけれど。

でも、誰にどう思われても構わない。

もう迷わない。

例え自分が彼にふさわしくない日が来たとしても、自分はまた彼に追いつくように走るから。
そしてあの人はきっとそんな自分をずっと見つめて、そして待っていてくれる。そう信じている*]
(252) 2023/03/14(Tue) 18:00:11

【人】 武藤景虎

 
 んん……、

[かけられた声に薄く目を開くと、見慣れた自分の部屋ではなかったけれど。

此処どこだっけとはさすがにもう思わない部屋のことを確認するより先、腕の中の体温を確かめるように抱き寄せて、目の前にある顔に唇を寄せた。]

 おはよ、柚樹。

[疲れてないから大丈夫と伝えるように、ぐりぐりと頭を押し付けると、チェックアウトと朝ごはんと片づけという夢の中なのに現実を突き付けられたので体を起こす。>>239]
(253) 2023/03/14(Tue) 18:04:14

【人】 武藤景虎

[今朝のホットサンドは昨日までの食事の残りを詰め込んだものらしい。
それから野菜の入った彩りのあるオムレツ。

今までの余りといっても全部美味そうだったし、喜んでいただきますをして。]

 やっぱカレーは万能だな……。
 ポテサラのおかげでボリューム感あるし。

 うん、オムレツもいっぱい野菜入ってるから
 いろんな味がして美味い。

[飲み物や果物も使い切っておこうということで、二人ですべて平らげれば結構な満足感を得られたんじゃないかな。

これから帰るだけって言っても、柚樹の作るものは食べておきたいし、いくらか覚える名残り惜しさと共、大事に噛みしめておいた。]
(254) 2023/03/14(Tue) 18:04:55

【人】 武藤景虎

 
 うん?別にゆっくりでいいが。

[髪もセットしたし装飾品も全部付けたから、オレの方は洗面所はもういいよと柚樹が駆け込んでいく>>241のを首を傾げて見やって。

鞄の中身を整理していたら、半年前は確実に入っていなかったものが内ポケットに入っていることに若干頬が赤くなったが、今回それは使わなかったのでそっと見なかったことにした。

それから、今年の正月に買ったピンクがかったワイシャツが出てきて、いつから入ってたのだろうと不思議には思ったのだけど。

そんなことがあったからか、戻ってきた柚樹を見れば一瞬驚きはしたものの、ああ、と納得がいって。

久々に見た気のする最近は見慣れたはずの装いに上から下まで視線を巡らせる。]

 うん、すげえかわいい。
 スカート買ったんだ?似合ってるな。

[そっと頬に指を触れさせると、微笑みを返した。

せっかくだからお揃いっぽい色のシャツにしとくねと着替えたから、コテージを出る時間はまた少し遅れてしまったかもしれない。]
(255) 2023/03/14(Tue) 18:05:46

【人】 武藤景虎

[それから、帰ろうかとコテージを出ると、手を繋いで管理小屋へと向かった。

鍵を受付に渡したところで視界がぼやける感覚がして。
―――繋いだ手を強く握りしめた。]
(256) 2023/03/14(Tue) 18:07:06

【人】 武藤景虎

 
 んん……、

[目を覚ましたのは呼びかける声が聞こえたからだろうか。きっとそう。

聞こえてくるのは聞きなれた鳥の囀りと、バイクの走り去る音。
うっすらと感じる一筋だけ遮光カーテンの隙間から差し込む光。

目に映ったのは見慣れた部屋の壁紙、
肌に感じるのは馴染んだ寝具、

―――それから、誰より大切なひとの顔と、腕の中の体温。]

 ……おはよ、柚樹。

[どちらからともなく顔を寄せて唇を重ねると、伸ばしていた腕を曲げて体を抱え込む。]
(257) 2023/03/14(Tue) 18:08:41

【人】 武藤景虎

[触れ合う肌の感触と熱さに、ああ、昨日もそのまま寝たんだっけ……?と寝ぼけた頭で思ってから、一瞬びくりと肩を揺らして。

そっと絡めた脚を柚樹の太腿の間に押し付けたら、また朝から発情でもしてんのかと思われたかもしれない。
それもあるけどそうじゃなくて、と重なった太腿を緩く滑らせる。

……よかった、"昨晩の"オレはちゃんとしていたらしい。
脚の間におかしな痕跡が残っていないのを確認して小さく息を吐いた。]

 ────ただいま。

[一緒に帰ってきたのだから、おかえりもあるのか。
でもやっぱり、ただいまの方かな。

柚樹が確かに此処にいること。
はっきりと思いだせる"昨日"の記憶と、その間にあった存在しない数日間の記憶。

話したいことがたくさんあるけど、今はこの温もりを感じていたくて。

胸元に顔を埋めて鼻先を摺り寄せると確かめるように強く抱き寄せた。]*
(258) 2023/03/14(Tue) 18:09:23

【人】 黒崎柚樹


[履けなかったスカートを履けるようになったのは、武藤のおかげ。

似合ってないと思われるに違いない、女装って笑われるに違いない……と高校時代からずっとスカートを遠ざけてきた私に、「オレは他から見た時にどうこうは知らない」と言い切ってくれたのが武藤だった。

似合うスカート探しの旅にいくらでも付き合うから、と。

そうして勇気を出して買った最初のスカートは、地味なシルエット、地味な色のロングスカート。

いや、最初はも何も、未だにそんな感じのものばかりで、ふわふわした素材や淡い色のものは未だほとんど持ててはいない。

この淡めのグレーは自分的にはものすごい挑戦で、透ける素材のプリーツも勇気を出さなければ買えなかった。

でも、武藤と、暖かい季節のお出かけも楽しみたかったし、寒い時期に一張羅のごとく着続けていた、魔女の服みたいな厚手の黒いスカートはいくらなんでも……と思って。

夢の世界がお披露目というのもなんだか不思議な感じだったのだけど、案の定、武藤は言葉を尽くして褒めてくれた。]
 
(259) 2023/03/14(Tue) 20:06:34

【人】 黒崎柚樹


 ……?。
 そのシャツも、武藤の荷物に"増えてた"んだ?

[武藤も着替えると言いだして、いそいそとピンク色のシャツに着替えていて。 >>255

それはお正月のデートでお互い、買ったものだった。
違うお店のものだし素材感も違うけれど、全く同じ色合いの春色のシャツ。

お揃いっぽい服を買うのは初めてで、ましてやこんな甘い色合いのものなんて……と、買う時は相当に気恥ずかしくなっていた事を思い出す。

────でも、うん。良いよね。

ふふ、と笑いながら、私たちはコテージを後にして、そして…………。]
 
(260) 2023/03/14(Tue) 20:06:49

【人】 黒崎柚樹


 …………ぁ…………。

[帰って、きた。

まだほんのりと肌寒い、朝の空気。
よく知るシーツの肌触りと、よく知るにおい。武藤の部屋のにおい。

────そっか。私、武藤の部屋に泊まって。

もぞりと身体を動かしたら、常通り、私を腕枕するように寝ている武藤も覚醒しつつあるみたいだった。]

 ……武藤?おはよう……?

[おそるおそる、声をかけてみて。]
 
(261) 2023/03/14(Tue) 20:07:05

【人】 黒崎柚樹


 …………へ、……あ、の……。

[起き抜けの武藤の奇行には慣れているけれど、目覚めて早々、いきなり足の間を(手ではなく足でとはいえ)まさぐってくるのは、さすがにどうかと思う。

一人焦り、一人納得している風な武藤の挙動を呆然と眺めているうち、その理由に気付いて顔を赤くしたわけだけど。

ええ、そうですね、危険日でしたよね。

危険日なのに──いや危険日だから──、私は例によって、沢山したがって。
武藤はそれに応えてくれたんだよね。

…………ああ、もう。]

 ……う、ん……おかえり…………。

[そんなだったから、何に対しての挨拶だか解らないまま、とりあえず"ただいま"への返事はしてしまったわけだけど。

────……あれ?]
 
(262) 2023/03/14(Tue) 20:07:29

【人】 黒崎柚樹


 武藤、さっきまで、キャンプ場に居た……?

[先刻からちらちらと脳裏に流れ続けている夢の残滓。

夢というには鮮烈に、食べたものの献立や味、切なさや苦しさとか、全部、早回しの動画のように流れていく。

問うたら当然、YESの返事しか無いのだろうし、そうなると武藤はきっと、私以上に色々覚えて帰ってきているのに違いないのは想像に難くなく。]

 あの……あ、の……。

[武藤にぎゅうぎゅう抱きつかれながら口籠もる。

"こっち"の私も"あっち"の私も。

それはもう、"ゆうべはお楽しみでしたね"と言われることしかしていない。しかも、"お楽しみ"なんて言葉では生ぬるいレベルで、まあ、そこそこ、激しく……?]
 
(263) 2023/03/14(Tue) 20:08:07

【人】 黒崎柚樹


 ………………。
 ………………。

 お手数……おかけしました…………?

[2種類の、"昨夜の記憶"を持つ私。

いずれにしても、そう言うしかなかったのだった。]


 
(264) 2023/03/14(Tue) 20:08:40

【人】 天原 珠月

[実は夜中に一度、目が覚めていた。

ふわふわした意識の中であたたかさを感じる。
幼馴染の体温が自分より少しだけ低くて、寝息が静かで、隣が心地良いのは昔から変わらなかった。
熱を出したときに気持ちいいと引っ付いて、ケロリと回復したときには幼馴染>>218の額が熱いなんて良くあった笑い話だ。

寝る前のやりとりを思い出す。
今なら少しだけ落ち着いて受け止められた。
雅空>>224も同じ頃に自分を意識しだしていたこと。
そんなところまで一緒で、呆れてしまうし、嬉しかった。
なんだか夢みたいだ。
朝起きたら幼馴染がいつも通りなんじゃないかって。
でも、ちゃんとそんなことないとも思えている。

だって、心臓がドキドキしているから。
今眠っている雅空の手はきちんと自分の背中に回され、巻き込むようにくっつけられていた足>>223もそのままで。
そこに幼馴染へだけじゃない想いが感じ取れる。]
(265) 2023/03/14(Tue) 20:41:34

【人】 天原 珠月

[そうっと瞼を上げる。
天窓から差し込むあわい月の光に雅空の横顔が浮かぶ。

いつの間にか彼の方を向いて眠っていたらしい。
意識のない間まで焦がれているみたいで気恥ずかしいけれど、やっぱり自分は自分に嘘をつけないんだなぁと諦めである。

メガネをかけていない寝顔。
普段優しげに下がっている眉はすっと引かれていて、群青色は瞼に遮られ、笑っているときは緩んだり意地悪につり上がったりする唇はほんの少しだけ開いていた。
頼むからいきなり起きないでよ、と願う。
ここであの青色と合ったら多分本気で一瞬心臓が止まる。

私にはずっとカッコいいんだから。
これからも、私にだけモテてれば良いんだ。

用心深いから、寝ていたって声に出してやらないけれど。]
(266) 2023/03/14(Tue) 20:41:39

【人】 天原 珠月


 ……。

[そろりそろり。
指先を伸ばして、雅空の鼻先をちょんとつついた。

あ、むずむずしたらしい。
眉根が寄ってる。ふふっ。]

 あーあ、何かしちゃったな。

[何もしなくても、なんて雅空は言っていたっけ。
それを受け取るには素直になりきれないから、照れ隠しの悪戯をひとつ、そうして傍にくっついて目を閉じた。

日常と、変化。
でも朝の目覚めはきっと穏やかになる――]
(267) 2023/03/14(Tue) 20:41:47

【人】 天原 珠月

[――穏やかさどこいった!!? が朝のこと。]

 ……。

[誰が蹴るか、あんだけ近くて寝相悪くできるか!
お互い成長したなーなんて言われたら変に意識して恥ずかしくなっている自分の方がおかしいみたいだ。

じゃなくて、なんで、>>226]

 コンタクト持ってきてるなんて聞いてないし……ッ

[メガネをしないで安心させない云々の話はあった。
今後の覚悟も決めようとしていた、けれど。
昨夜の今日からなんて思わなかった。
実は普段から持ち歩いてたのかと疑い、すぐに湖に潜ったという話を思い出したけれど、落ち着く薬にはならない。]

 メガネとったくらいでね、私をドキドキさせようなんて百万年早いんだから、思い上がったらダメ。

[だれだけ長い付き合いだと思っているのか。
メガネをつけ始める前から幼馴染なのだ。]
(268) 2023/03/14(Tue) 20:42:11

【人】 天原 珠月


 ……。

[隣同士で歯を磨くとき、鏡を見るときに微妙に目を逸らしていたのはバレバレだったことだろう。
でも自分は自分、結局いつもの通りでもあって。]

 朝ご飯、なに? なに?

[幼馴染でも恋人でも、彼のご飯には敵わない。
敵うつもりもない。両手で万歳してお手上げだ。

回りを片付け、コタツテーブルを拭き、洗い物を適宜挟んで、湯飲みに熱い緑茶を淹れる準備は手慣れたもの。
時々手元を少し離れて覗き込みつつお腹を鳴らした。
少しずつ出汁と鯛の上品で食欲をそそる良い匂いに、お味噌汁のほっとする朝の匂いが重なって鼻をくすぐり、卵の殻を割るかろやかな音、卵焼きを作るじゅうじゅうという音が耳から美味しいぞ!と伝えてくるからたまらない。]

 この蓋を開ける瞬間、たまんないよね〜。

[鍋用の座布団をうやうやしくコタツテーブルの中央へ。
雅空が土鍋を置き、見つめる先で蓋を開けていく。]
(269) 2023/03/14(Tue) 20:42:41

【人】 天原 珠月


 うわぁぁ……!

[おいしそう、早く頬張りたい、それしか浮かばない。
耐えきれずに料理人の肩をぱしぱし叩いたら、呆れられたのか苦笑されたのか、まぁいつものことである。]

 すごい。最高の朝ご飯。
 雅空兄ぃは良いお嫁さんになる!

[まだまだ呼び方を変えるのは気恥ずかしいし。
こうしていると、自然といつもの軽口に兄と出てくる。
それはそれで、悪くないんだろうと思う。
雅空も嬉しそうに笑ってくれるから。]

 おいしい!!

[笑顔で顔を見合わせよう。これは幸せな日常のひとつ。]
(270) 2023/03/14(Tue) 20:44:29

【人】 天原 珠月


 ……あ、でもさ。

 お嫁さん、じゃなくて、旦那さんが料理上手もいいよね。

[お代わり中の箸を止めて、ぽつり。]

 なんでもないでーす。

 ほら食べ終わったら温泉行くんだからね!
 湖の周りも散歩したいし!

[これからもこうして、雅空と過ごしていきたい。*]
(271) 2023/03/14(Tue) 20:44:54

【人】 武藤景虎

[起きて早々の行動を奇行と思われてるとは知らない話だが、いつもそんなにおかしなことはしてないと思う。
多少触れたり抱きしめたり顔やらなにやらを摺り寄せたりしてしまうくらいで。

とりあえず安心できたので脚を引けば、戸惑った風にしていた柚樹の頬が赤く染まって。>>262
どうやら意図は察して貰えたらしいと気づけば、かわいいな、と笑みを浮かべる。

ただいまと告げたらおかえりと返ってきたことで、夢のことはもうすっかり共通認識としてあるものだとばかり思ったから。
抱きしめたまま顔を摺り寄せていたのだけど。

キャンプ場にいた?と聞かれて顔を上げると目を瞬かせた。>>263]

 うん、楽しかったなー、キャンプ。
 また行きたい。

[楽しかった思い出ばかりなので無邪気にそう言ってしまったが、初日に泣かせたこととか色々。
オレが記憶をなくしていたことに対して、何か話した方がいいかな、とか。

少し神妙になりかけたところで、なんかもじもじしてるな?と思って見ていたら、言いづらそうに告げられた"お手数おかけしました">>264に思わず笑ってしまった。]
(272) 2023/03/14(Tue) 21:11:31

【人】 月島 雅空

[日常が戻ってきて、大きく変わったかといえばそうともいえないし、そうだともいえる。
二人の親にはお付き合いしていることは告げたがたいして驚かれなかった。実際どんな人柄かわかっている相手のほうが親からしても心配ないだろうと思うことにした。
そして今日も今日とて家の洋食店でコックコートを着て親子ともども仕事をしていたのだが]

 「それにしてもよくがんばったな。」

[感心したようにいわれる。
それは春のメニュー作り。もう一品作れないか。ということで挑戦したものだ。
仕入れやメニューに平行して作れるものという条件もあったうえに急遽だったために感心するように父にいわれたが]

 まぁ、珠月に強請られたからな。

[幼馴染、とも、恋人、とも言わない。
幼馴染で恋人、どちらの思い出もあり、どちらも満たしてるのは珠月だけだ。と思うといいとこどりのように思えるのは、自分でも変わった要素だろう。変わらずにいた頃とえらい違いだ。]
(273) 2023/03/14(Tue) 21:11:53

【人】 武藤景虎

 
 っふ、お手数……は、うん、かけられてないよ?
 "どっちのゆうべ"も、ちゃんと覚えてるけど。

[苦に思ったこともないし、嬉しいくらいだからと柚樹の髪を撫でると、軽く口付けて。

なんなら今からでも抱ける、と体に触れようとしたところで腹の虫が鳴いた。]

 さっきホットサンド食ったばっかな気でいたわ。
 もう時間的に昼飯?どこ行こっか、ラーメン?

[オレが腹減ってるってことは柚樹もそうなんだろうし、なんか照れくさそうにしてるのはかわいいけれど。

昨晩体力使ったのもあればなおさら、とりあえずなんか食べさせてやりたいなと思って。]
(274) 2023/03/14(Tue) 21:11:56

【人】 月島 雅空

[そう思いながらお店でだす料理を作っていく。珠月も馴染みのある自家製チャツネが決め手のカレーをフライパンにいれ、チョコレートと味噌をまぜて風味とコクを増やす。
そこにゆであがったパスタを絡めた後に皿に盛りつけて春野菜を乗せる。

こうして出来上がったのはキャンプ場について直後>>0:467に、春野菜のパスタが食べたいといっていた注文通りのもの。

幼い時からの行儀よくまっていた定位置>>-135で待っているであろう。そういうところも変わらないけれど]

 お待たせいたしました。

[配膳に向かいながら、珠月を見たときに気持ちが跳ねるのは明かな変化なのだろう*]
(275) 2023/03/14(Tue) 21:12:03

【人】 武藤景虎

 
 そうだ、これ。使ったやつ。

[昼飯を食いに外に出るかと財布をポケットに突っ込もうとして。あ、と声を上げるとちょっと待ってねと財布を開いた。

取り出した消費した分の"挑戦券"を切り取って柚樹に渡す。

夢の中とはいえ、聞いてもらったことには変わりないので忘れないうちに。

これで5枚綴りだった電車の回数券のようなそれは、挑戦券1枚、真実券3枚になって。

少し考えて、差し出したのは"真実券"、何でも質問に答えてもらえるやつ。]

 もしまた夢でもなんでも、何かおかしなことがあっても、
 ちゃんと柚樹のとこに戻ってくるから……、
 傍にいてくれる?

[そうしてくれることはもう知っているから、答えはもう知っているのだけれど、宣言のつもりも兼ねて。]
(276) 2023/03/14(Tue) 21:13:37

【人】 武藤景虎

[とりあえず飯が先決として、今後の予定も話したい。

必殺技ケーキはいつがいいだろう。
来週はちょっと別の用事があるからその次の週でいいかな、とか。

来週の用事っていうのは、まあ、ホワイトデーのことなんだけど。

バレンタインはいろいろ貰ってしまったので。
普段買わないようなちゃんとした店のギフト用のチョコ買ったり、フルーツ食い放題みたいなとこに連れていこうとは決めていて。

────それから、あのキャンプ場で、柚樹からねだられたご褒美のことを思い出した。
オレがひとりで作った料理。魚の丸焼きにすごい喜んでくれたのが嬉しかったから。
オレもなんか作ってやれるようになりたいな、と思って。

さすがにオレの部屋の設備やスキル的にも菓子は作れそうにないし、
とりあえず、正月に柚樹んちで一緒に作った玉子焼きを作ってみようかな。

うちの実家の味を知りたいとも言っていたし、かーちゃんに連絡してみよう。
オレが飯の作り方を聞くとか、何が起きたのかと思われそうだが。]
(277) 2023/03/14(Tue) 21:14:03

【人】 武藤景虎

[春休みはまだ長いし、いっぱいやりたいことがある。
この一晩でいろいろ予定が増えもした。

春休みが終わって、4年になっていろいろ忙しくもなるかもだけど。
まだ柚樹と迎えたことのない季節も、その先も二人でいろんなことしような。

そうして思い出がいくつ積み重なっていっても、
             *全部忘れず、覚えておくよ。*]
(278) 2023/03/14(Tue) 21:14:54

【人】 連理 “楓”

[昇りゆく太陽
 明るくなり始める空
 薄らいでいく三日月
 消えていく星影
 遥かなる道の彼方へ

 歩みゆく人影が在るのは、確かに現>>0:1
(279) 2023/03/14(Tue) 21:22:33

【人】 連理 “楓”

[変えずにいたいと縋った生き方を
 全て捨てた道の先。

 一時の安らぎが終わり、
 新たな旅が始まった。

 広がる可能性一つひとつに目を向けて
 歩き続ける日々

 ──どこまでも、彼女と共に。>>0:2]**
(280) 2023/03/14(Tue) 21:22:40
[彼を前にすると恋する顏が出てしまう。
ふとした瞬間に溢れる感情は止めどない。エッチな事を口にしたり、実行したりするよりもずっとずっと恥ずかしい。彼を誘惑するほうが恥ずかしくないだなんて、恋心は厄介だ。その上、彼の理想でありたい自分としては、そんな醜態をさらすことで幻滅されないか。と心配と恐怖があった。けど。

彼の胸にすり寄る自分を彼は痛いほど抱きしめてくれた。
惚れぬいて子どもっぽくなる自分をも、愛していると告げるように。優しい手が、緩まりその代わりにと髪に口づけを落としてくれる。撫でられながら、見上げ]


 ……僕も、好きやで。

 めちゃくちゃ好きや。


[彼が思うよりもずっと愛している。
彼が自分ばかりと好きだといつもどこかで思っていると知ったらそれこそ、僕の方が僕ばかりが好きやって思っているで。と教えただろう。彼の性癖が歪んでいるとは思わなかった。本当に自分が嫌がることを彼はしないし、何時だって大切にしてくれたから。

愛されているのだと分かっている。
けど、それ以上に僕は彼を愛しているのだと。
とてつもなく重いのを自覚して]

【人】 大学生 要 薫

- その後 -

[大学生としての生活も後少し。
院生になればこの生活もまた違ってくるのだろうか。先輩の話を聞くもののいまいちぴんと来ないまま、日々を過ごしている。ただあの旅行から変わったことが少しある。ふわぁと欠伸ひとつすれば、先輩。と此方を呼ぶ声が聞こえ振り返った。

今いる場所は写真部の部室。
そして、其処にいるのは]


 …ああ、自分か。
 うん、そうやよ、僕が達也の特別。


[寿の事が気になっている後輩だった。
その真っすぐな姿は、此方にド直球に彼との関係を尋ねてきた。その姿勢が眩しい。少し前の自分ならはぐらかして揶揄ってそれでおしまいやったやろう。けど。]
(281) 2023/03/14(Tue) 21:26:37

【人】 大学生 要 薫


 堪忍な、僕があかんねん。

   達也がおらな、もうあかんねん。


[僕の方が惚れぬいているんよ。と微笑んだ。
その顏はきっと恋色に染まっている。そんな姿を彼に見られたら、穴を掘って埋まってしまいたいけど。さて、慌てて部室にやってきた彼はそれを見ただろうか。>>252特賞>>250を取ったのだときけば、目を見開いて驚いて。それから]
(282) 2023/03/14(Tue) 21:27:01

【人】 大学生 要 薫

 

……おめでとうな、達也。


[彼を、恋人を名前で呼び
今日はいっぱいお祝いしたるで。とその耳元に囁いただろう。自分の写真が特賞になったのだと知ったらそれはそれで照れてしまうだろうけど。それ以上に彼を祝いたいのだ。

何時だって愛おしい恋人を。]
(283) 2023/03/14(Tue) 21:27:39

楽しみにしときや。

[写真部の部室。
誰からも見えない角度で彼の耳裏にキスをして。
赤い舌を出し、ご奉仕したるで。なんて。

誘いをかける。
恋心に真っ赤になって弱ってしまうのも自分なら。
こうして、彼を煽るのもまた自分だから。

 笑う顏は、艶めいていた*]

【人】 黒崎柚樹


[めでたしめでたし……って、思う、じゃん?]

 武藤。これは要らない。

[渡された"真実券" >>276 を仏頂面でぐいぐいと武藤に突き返す。

だってこんなの質問じゃないもの。願い事だもの。
だったら"挑戦券"対象だけれど、私の答えは一つだし、武藤もそんなのは、解ってる筈だもの。

解ってないならその方が問題で、否と答える私を想像しているのなら、生武藤に股間キックだ。馬鹿者。

だからこの"真実券"は無効。わかった?]
 
(284) 2023/03/14(Tue) 21:31:34

【人】 黒崎柚樹


 ……券なら、武藤が持ってる"味玉券"の方がいい。

[行こうって言ってたラーメン屋のサービス券。
持ってるって言ってたよね?

味玉券か大盛無料券か、どっちでもいいし両方でもいいよ。

今日の私はそっちの方がずっとずっと御所望です。と、尊大に手を出したのだった。]

(〆の〆……?)
 
(285) 2023/03/14(Tue) 21:32:13

【人】 武藤景虎

[渡した真実券は突き返されてしまった。>>284

まあ、わかりきってた答えだからね。]

 ごめんって。わかった、この質問は無しね。

 ―――ずっと傍にいるし、オレが離さないよ。

[質問じゃなくそう言い換えると、仏頂面になった頬を軽く撫でれば、笑ってくれるだろうか。

味玉券と大盛無料券も付けとくので。**]
(286) 2023/03/14(Tue) 21:51:33
[アスルとともに故郷に帰ってすぐは目まぐるしかった。
懐かしい顔ぶれとの再会に喜び、長老から明かされる衝撃の真実に愕然とし、両親も説明を受けた上で自分を送り出していたことにはなんとも言えない顔になり、最後には苦笑してしまった。

結構思い詰めたのは事実なのだ。
過去も理由も仕方なく理解できる面はあれど、自らの後を継いだ巫女も似たように思い悩み、辛い思いもするかもしれないと思えば、簡単に納得して自由を謳歌できないのも自分である。
もっと他に方法はないのか考え、ガクたちの世界でいうお見合い相談所企画を作り上げるのは少し先の未来のお話。

もう巫女としての力はない。
当然、恋占いも遠見もまじないも出来ない。

でもアスルと過ごしてきて、これからも暮らしていくこの島のためにできることをしたかった。
この島が、みんなが、大切だから。]


 そういえばね、アスル。

[くすくすと笑って。]

 巫女の力がなくなってきた頃から、急に私の髪と瞳の色が変化してきていたでしょう?
 あれは前例があることではなくて実は理由は不明だったの。

[時期が時期だったので皆そういう見方をしていたが、文献にも残っておらず、実は首を捻られていたのだ。]

 だから、自分で理由を考えてみたわ。

 私は水に親和性のある力だった。
 水は……例えば湖面は姿を映すでしょう。
 私も水と同じように、……大好きな人の、大好きな色ばかり映して、想って焦がれて、ついに自分を変えてしまった。

 なんて、どうかしら。

[完全に同じにはならなかった淡い青に、月のような銀。
両親からもらった元の色も好きだったが、このアスルと混ざり合ったような色合いはお気に入りだった。]

[そして]

 ええ、いつでも大丈夫!

[アスルへ溌剌とした返事をする。
長い髪をひとつに結んでなびかせ、膝上までの衣装にズボンと革のブーツを着た姿は巫女時代と違う活動的なもの。
今は飛行機乗りと、その相方だから。]

 ……、

[美しいアスルの色をまとった飛行機。私たちの鳥。

身体の奥まで響くエンジン音、大きなプロペラの回る音。
いつになっても逸る心臓は、空へ飛び立つ前の彼の横顔を見た瞬間に一際跳ねて、熱い想いがあふれ出す。

ついに地上に縫い止められた鎖が外れて。
悠々と大きな羽根を風に乗せ、青い空へと飛び立った。]


 ……わぁ……っ、高い……!

[きらきらと瞳を輝かせ、雲間の向こうまで見渡して。
今はともにどこまでも飛べる彼を見つめる

軽口にふふ、と顔をほころばせて。
可笑しそうに目を細めた。

アスルなら大丈夫よ、と風に伝えるように囁く。]


 アスル――ありがとう。連れてきてくれて。

[空へ、自由へ、色んな場所へ。そして、あなたの隣へ。
心からの感謝と、愛を。**]

【人】 黒崎柚樹


 …………最初からそう言って欲しかったな。

[拗ねるような口調で言うけど、顔はもう、笑ってて。]

 離さないのは、私もだし。

 ────うん、ラーメン、食べに行こ。

[実は私も持ってるんだけどね、味玉券と大盛無料券。

だから私の分は、武藤にあげるね?**]
 
(287) 2023/03/14(Tue) 21:55:51