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【念】 エン──、 [今度の声は、小さすぎて声になってない。ほとんど唇が動いただけみたいな小さな呼びかけなのに、さらにぎゅっと抱きしめられて心のどこかが安心する、を通り越してぽっと温かくなった。だから] おや、すみ。 [耳元でそっと囁いて、あいつからは触れなかった唇に小さく口づける。お預けって言った俺がこういうことするのはダメなんだろうけど。なんか、胸の中心が熱くてしたくなったんだよ**] (!39) 2021/04/05(Mon) 3:11:52 |
【念】 エン[目が覚めた時、ハチヤはそばにいるのだろうか。いなければ、手がシーツの上を辿って動くのだけれどそれはほとんど無意識のもの] ……、 [ここにいるのは、確かにハチヤだ。ハチヤだけれど、どうしてだろう。俺の中で、今のハチヤはあのいつものハチヤとイコールにはならないのだ。 俺とハチヤの関係は、犬と飼い主だったのに。今のハチヤは、重ねようとしてもどうしても犬ではない] 呼び方…? [犬のハチヤは俺をエン君と呼ぶけど今のハチヤはエンと呼ぶ。試しに、前のハチヤは俺をエン君と呼んでたって言ってみたけど呼び捨て嫌?と聞かれたから。嫌ではないと伝えたら、それならエンがいい、と言われたからそのままになった] (!40) 2021/04/05(Mon) 13:47:56 |
【念】 エン[実際嫌ではないのだ。けれど犬ではないハチヤは、何故だか俺を大切にして守ろうとする。いつの間にチェックしたのか、食堂にはエンは行っちゃダメだとか。この部屋は狭いから俺が探すから他の部屋に行こう、とか。 寝付くまでと抱きしめてくるのに、やたら心音が早いとか。あれでは眠れないだろうに] (!41) 2021/04/05(Mon) 13:53:23 |
【念】 エン[俺を嫁にしたのは、犬のハチヤだ。 だから言ってしまえば今のハチヤは、俺の旦那のハチヤではない。けれどこれもハチヤの筈なのに、 なんで俺は二股かけてるみたいな気持ちになってるんだろうな! ] (!42) 2021/04/05(Mon) 13:59:10 |
【念】 エンなんで…… [ぽつりぽつりと知らない風景が流れ出す。俺に見せつけるように。 それは決まってハチヤのいない時ばかりで、見ているだけで気分の悪くなるそれらのどれにも一人の少年が映っている。その顔は、今よりずっと幼いけれど、ハチヤとそっくりだ。あれが本当にハチヤなのか、あれはハチヤの過去なのか。聞いてみたいけれど] う、え…… [見るたびに気持ち悪くなる。ハチヤが戻ってくる前になんとかしないと。くたりとベッドに横になって吐き気を堪える。ああ、けれど] (!43) 2021/04/05(Mon) 22:33:42 |
【念】 エンあれ、旦那ってやつ…? [最後に見えた風景。ハチヤにそっくりな少年に話しかける見知らぬ男。いつも不安そうな顔をしていた少年が、こらえきれないように笑みを零す、暗い風景の中唯一の] (!44) 2021/04/05(Mon) 22:34:21 |
【念】 エン ──あー… [目を開ける。あれがハチヤだとして。あいつが一番になるのは、当然じゃないか?だって一番つらい時期にきっと救いになったのだろう。分かる。けれど もそもそと布団に潜り込み、自分の胸に手を当てる。その時に俺がいれば、何かをしてやれたのだろうか。もやりと感じる嫌な気持ち。これは多分あれだ。うん。ということは] 俺、ハチヤ好きなんだなぁ…… (!45) 2021/04/05(Mon) 22:35:42 |
【念】 エン[なんだろう、これは。 俺に見せたいのか?ハチヤは自分のものだと。うるさい知ってる。きっと今でもあいつの一番はこの男のもの。 思い出にどうやったら勝てるのかなんて知らない、知らないからもう見せなくてもいいんだ] (!46) 2021/04/05(Mon) 23:27:09 |
【念】 エン[ハチヤが戻るまでに普段通りに振る舞えるまでは繕うつもりだったのに、悪意に中てられ布団の奥の奥に潜り込む。 きっとハチヤが戻ってみるのは丸く縮まった布団の塊*] (!47) 2021/04/05(Mon) 23:46:24 |
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