【人】 ふくろう ホウスケ[靴を脱ぐ時間も惜しんで瑠璃人の匂いを吸い込んでいたけど 瑠璃人は誘いに素直にうなずいてくれたから おれも瑠璃人に促されれば>>36素直に中に入った。 瑠璃人が選んでくれたチョコレートは 様々な形の小動物の形をしていた。 いくつか星々の形をしているものもあったから おれの好きな(そしておいしそうな)夜の世界みたいで 箱を開けただけなのに、ますます上機嫌になってしまう。] ……箱からしてオシャレ…… [おれは甘いものに詳しくないから 瑠璃人がチョコレートの蘊蓄を語ってくれたなら 喜んで耳を傾けただろうけれど。 スプーンに乗せてたらOKなのか。 ……今度店に行ってやってもらおう。 いや別に頼めば今でもやってくれそうだけど お店で瑠璃人がどんな顔するのかも見たいし…… そんな考えは、瑠璃人のアーモンド形の爪先が 小鳥を摘まみ上げれば、中断された。] (42) 2021/02/18(Thu) 21:55:43 |
【人】 ふくろう ホウスケ[かさ、とチョコの包みが乾いた音を立てる。 瑠璃人の指が、おれの合わさった唇を優しく開いて 体内に挿入ってくる。 硬い、飴のように薄い爪先が唇に触れて 単純な体が熱を上げた。] ん…… [今度は、おれがぴくんと跳ねる番だ。 指先も味わってしまおうとしたけれど コロン、とチョコの一粒を残して瑠璃人の指が逃げた。 ……せっかく瑠璃人が選んでくれたチョコなのに 惜しい、と思ってしまうおれは薄情だろうか。 もぐもぐと噛めば、硬いビター味は鈍い音とともに砕け 細かい破片になったチョコが、体温で溶けていく。 ……瑠璃人は逃げない、と言ったけど>>23。 ほんのわずかな時間、指が引かれただけでも焦がれてしまって つい、なんでも急ごうとしてしまう。 だから、瑠璃人がチョコを自分の口の中に放り込んで おれの背中に手を回した時には おれの手も瑠璃人の腰に回されていた。] (43) 2021/02/18(Thu) 21:56:21 |
【秘】 ふくろう ホウスケ → 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人[ブラジャー、は、無い時よりは硬いけど さらしよりも柔らかい。 胸をしっかり支えてくれているようだけど おれの平たい胸と合わされば 僅かな抵抗感の後に柔らかくひしゃげた。 付き合いたての頃は、ブラジャーのサイズすら把握してなくて サイズを測るという口実で揉みたおした挙句分からなかったり メジャーを使おうという口実で 先端を擦ったり乳房に食い込ませた挙句 夢中になりすぎて数字とか忘れたりしたけれど そんな困難も乗り越えて手に入れたブラジャーは どうやら適切なサイズを選べたみたいだ。 引き寄せられたのか、押し倒したのか。 瑠璃人はラッコらしく仰向けに、おれはその上に腹ばいになった。 おれよりも高いところにあった瑠璃人の顔を見降ろして すぐにでも唇を奪ってしまいたい、と思いながらも いたずらっぽいような、照れくさそうな、 色んな感情が混じった瑠璃人の顔を眺めてもいたくて、 じっと見つめていた。] (-27) 2021/02/18(Thu) 21:57:25 |
【秘】 ふくろう ホウスケ → 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人[瑠璃人から甘い匂いが立ち上ってくる。 チョコレートと、瑠璃人自身からも 誘う香りが出ているんだろう。 それらが混ざり合って、なんとも心地よく惹き付けられる。 ぺろり、と瑠璃人が口の端を舐めれば ますます匂い立つようで、挑発かとさえ思ったのに 瑠璃人は気まずそうに目を逸らした。 そのアンバランスさが微笑ましくてふくふくと笑う。] ……それ、「私を食べて」って言ってる? [続いた言い訳を封じ込めるように 眉を下げて見上げてくる瑠璃人の口の端をぺろと舐める。 瑠璃人がさっき舐めていた場所は たしかにほんのりと甘くておいしい。 もっと味わいたくなった。 すっかり傷の治った瑠璃人の鼻を軽く啄むと 「あー、ってして」と口を開けるように促した。 温かい口の中に、するりと舌を侵入させると 丹念に瑠璃人の中を味わった。 「……ん、……は、ァ……」と、時折蕩けた息継ぎを混ぜて チョコの味が無くなってもなお甘い瑠璃人を味わっていれば やがて酸欠で頭がくらくらし始めた。] (-28) 2021/02/18(Thu) 21:59:12 |
【秘】 ふくろう ホウスケ → 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人[名残惜しく唇を離して、ぼうっとした目で瑠璃人を見降ろすと ふふ、と上機嫌に笑って瑠璃人の前髪を指で梳いた。] 瑠璃人は男の格好も凛々しいけど、 女の子らしくしてるのも、好きだよ。 恥ずかしそうな仕草、可愛くてもっと見たくなる。 [男装とか、女の子らしい格好の方がとか、 どちらの方が似合うか、好きかなんて選べない。 どっちも瑠璃人で、どっちも可愛い。 だけど、瑠璃人の魅力を地鳴きで伝えられる気がしなくて 溺れる姿を見せてしまった方が分かりやすいんじゃないかと思う。 実際にそうしてしまおうとするのも、やっぱり早い。] バレンタイン、もっと食べさせて? ……瑠璃人は口だけじゃなくて、どこも美味しいから [そう、さらにおねだりした後に、ふと思い立って 「それとも次はおれが食べさせてあげようか?」……なんて いたずらっぽく聞いたりしながら その日の夜を楽しく過ごした。]* (-29) 2021/02/18(Thu) 21:59:58 |
(a5) 2021/02/19(Fri) 23:07:31 |
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