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![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート信頼されているのはわかる。こちらもそうだ。 そう、いつだってこちらもそうだった。"あの時"も例外なく。 「──もう一つ、ついでに返してもらおうか」 言うや否や、貴方の左頬目掛けて、腰の入った右拳を振り被る。 幾ら貴方が人と比べて丈夫な方とはいえ、とはいえだ。 されども当然誰しも痛いものは痛いはずで、そして何より… 「『──咄嗟の不意打ちで顔を殴られれば、 思考の低下に加えて隙も生まれやすい』。 さて、お前はどうだった?」 問いの返事はあってもなくてもいい。 この暴挙を受けて貴方が蹌踉めいたならつかつかと歩み寄り、 そうでなくとも更に距離を詰めるだけ。 (-86) 2021/12/16(Thu) 17:10:54 |
フランドルは、だからそのようにした。 (c26) 2021/12/16(Thu) 17:11:04 |
フランドルは、ただ貸し借りを帳消しにしただけだ。そしてこれからも同じこと。 (c27) 2021/12/16(Thu) 17:12:05 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「──お前は昔から俺の眼に弱かった」 それは有無を言わさず"聞かせる"ような響きをもって。 視線を合わせ、掠れた声が囁いた。 実際のところ、事実そうだったかは定かではない。 けれど貴方がこの言葉を耳で聞き、 脳が理解し、思考を誘導され、意識すれば、それで十分。 曰く、精神干渉の術とは思考誘導から成るものなのだと。 だから魔術師狩りは口を揃えてこう言うのだ。 『術師の言葉には耳を貸すな』、と。 「 『今は俺だけを見てくれよ』。 相棒の"お願い"、聞いてくれるだろう?」 利便性から煙霧を媒介とし、幻術という形を取っているだけで。 この騎士が扱う術は、本来精神の操作や魅了の系統に程近い。 その事で後ろ指を指される事も、今までに何度もあった。 精神干渉には精神干渉を。実に力技じみた"命令の上書き"。 痛みによって作った隙に差し込めば、 少しくらいは綻びが生じる事もあるだろうか。 (-87) 2021/12/16(Thu) 17:15:05 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート理由は明白だ。 単なる意趣返し、つまり目には目を、という意図も 無きにしも非ず、ではあるものの。 一番の狙いは、精神的な隙を作り出す為。 手段は何でも良かったが、何でも良いなら、といった所。 そして凡そ目論見通りになったらしい。らしい、が。 胸倉を掴まれた所まではよかった。 暗示を掛け損ねて反抗される事は想定していた。 或いは、以前のように食って掛かられるか。 けれど、これは、 ──あ、まずい。 重ね合わされる唇ではなく、 その行為によって分け与えられるものに。 そう思った頃には、手遅れだ。 (-103) 2021/12/16(Thu) 20:55:51 |
フランドルは、それではだめだとわかっているのに、 (c33) 2021/12/16(Thu) 20:56:04 |
フランドルは、 もっと血が欲しい。 (c34) 2021/12/16(Thu) 20:56:30 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハートもっと。 渇望じみた、衝動じみた欲求のまま。 与えられたものを自ら望み好んで貪って、それで、 それではまだ足りない。 ──曰く、リロワーズ家は吸血鬼の末裔だという。 その血は薄れて久しいが、 今でも時折、ごく薄くはあれど、先祖返りのように それらの特徴を持つ者が現れる事があるのだと。 幼少の砌より、貴方の血に対して。 きっと心の内で奇妙な執着を抱いていたのだろう。 その衝動の根源を知ってからは、抑圧していたのだろうが。 フランドルは、不義の子だった。 だというのに、その血を証明するような体質を生まれ持った事。 恐らくそれは決して幸運な事ではなかった。 「…なら、言い方を変えよう。 傍に居てくれよ 」「ずっと」 「なあ、ずっとだ、ハーディ…」 離れた唇を惜しむように、請い願うように貴方を呼ぶ。 暗示めいた言葉は懇願のようであるくせに、 身体を寄せて、背に腕を回して、逃がす気は無いようだった。 (-104) 2021/12/16(Thu) 20:58:12 |
フランドルは、結構やんちゃらしい。 (c35) 2021/12/16(Thu) 21:17:06 |
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フランドルは、なんか方々にやんちゃだと思われてる気がする。 (c36) 2021/12/16(Thu) 21:56:22 |
フランドルは、まあ概ね事実だしいいか、と思う事にした。 (c37) 2021/12/16(Thu) 21:58:31 |
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![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「……ん、…っ…」 唇を重ねようとすれば、拒まれるはずもなく。 ゆっくりと口内を探り、血の味を探し、目を細めて。 この渇望には耐えられない。 血には抗えない。 自らの行動がそれを証明してしまっている事が、 何よりも嫌で仕方なく、それでも。 貴方が欲しいという欲求に嘘を吐けはしない。 どんなに身を寄せようとも、きっと鎧が阻むのだろう。 血を啜る酩酊の中、それを取り払おうと手を這わせる。 曰く、鎧というものは他者が着脱を手伝うものなのだという。 二人共にあった頃は、きっと互いにそうしていた。 「…今、……今は、そうだとしても お前はまた、俺を置いてどこかに行くんだろう。 ああ、なら、今だけじゃだめだ。ずっと傍に居てくれよ。 ずっと傍で、俺以外の何にも囚われないでいてくれよ。 俺はお前の陰、お前の傍だけが俺の居たい場所だ お前が居ないなら、生きていたって意味がないんだ…」 半ば給餌のような口付けを終えた頃。 お綺麗な愛を囁くには重すぎて、切に請い願うには甘すぎる。 掠れた声がもう一つ、貴方に"お願い"を重ねた。 (-126) 2021/12/16(Thu) 23:13:58 |
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![]() | 【独】 残影の フランドル/* 思えばここまで不義の子開示はすれど 吸血鬼の血筋真実は誰にも出してなくないか…? おめでとうございます!元気な初解禁ですよ! まあお貴族様が吸血鬼どうこうというのは 創作物ではよくある話よな。 (-130) 2021/12/16(Thu) 23:30:20 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「嫌だね」 たった一言。 貴方の陰は、低く、低く否定を返した。 「何にも囚われない為に、俺達が俺達のままである為に。 その為に為さなければならない事があるのは別に良い。 だが、その為にこの街で何をする必要がある? だが、この街の革命はそれと何の関係がある? 革命軍はその為にお前に何かをしてくれたか? なあハーディ、 手段と目的が随分ちぐはぐじゃないか? 」否定を突き付けた先は、破綻。 そう、今は手段と目的の相関にあまりにも違和感がある。 そうでさえなければ、そこに第三者の意図さえ無ければ。 貴方の剣は、曲がらぬ刃は、それに異を唱える事はしなかった。 貴方の誘いを受け入れない理由は無かった。 (-148) 2021/12/17(Fri) 1:34:01 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「なあ。 随分と回り道をするじゃないか。 それともそれは、俺の"お願い"より優先すべき事なのか? ここで凡そ無益に時間を浪費する事が、 決して俺達のこれまでとこれからを蔑ろにはしていないと お前は本当にそう思ってやっているのか?」 荒れた喉も厭わず、淀みなく問いを投げ掛ける。 そうしながら、ぐ、と身軽になった貴方の胸を押して。 突き飛ばすというよりは、追い込むような動きだった。 大丈夫、後ろにはベッドがある。 貴方がその上へと倒れ込めば、 その顔の横に手をつき、首筋にもう片手を這わせて、 「これが俺の為、本当にそう思ってるなら、お前はばかだ」 ほんの少し、僅かに呼吸を奪う程度。その指に力を込めた。 言葉と表情に、綯い交ぜになった感情を滲ませながら。 (-150) 2021/12/17(Fri) 1:35:24 |
![]() | 【独】 残影の フランドル/* Q. なんで急にガン詰めし始めたの? A. だって俺の為言うて全然俺の事見てないじゃん…… この街の革命俺の為となんか関係ある?無くない? 無い気がするから、拗ねるね。 だそうです。 (-152) 2021/12/17(Fri) 1:49:27 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート──平行線だ。 矛盾点への正論は揺さぶりにこそなるが、 どうにも揺さぶりを掛ける以上の成果は生まないらしい。 破綻を認識した瞬間認識が擦り替えられてでもいるのか。 そもそもの話、この妙な様子が鳴りを潜めるのは 大抵は現在の目的とは関係の薄い話の時だったようにも思う。 とはいえ引き離すだけで直るものでもないだろうが。 一度ひどく混乱した後、すぐさま平静を取り戻す様子を見て 抱いた所感はそんなものだった。 何れにせよ、言葉によって、論理的に突き崩す事は難しい。 となれば、となれば、だ。結局の所、結論は。 叩いて直すしかないのかもしれない。 過程は少々違えど、辿り着く手段は同じ事。 何処ぞの灯屋には少々疑問符を浮かべられはしたものの、 精神面への操作を行う側としては結構本気で言っていた事だ。 痛みによるショックや動揺は存外に人を正常にする。 それで術が解ける事も、わりとある。あってしまう。 (-175) 2021/12/17(Fri) 4:06:05 |
フランドルは、もうちょっと叩いてみる事にした。 (c44) 2021/12/17(Fri) 4:06:21 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハートとなれば、まあ。 「馬鹿が」 首から一度手を離し、溜息混じりに零して。 その手で容赦なく片頬にもう一発くれてやった。 あの時は結局何度殴られたんだったかな。覚えてなどいないが。 何より、今は殴るよりも。 「ああもうだめだ、最悪だ。 手酷くやられたせいもあるし、お前が煽るせいで余計に」 ぶつくさ言いながら、する、と隠し持っていた短剣を抜いて。 刃を貴方の首筋に当て、ぶつり、浅く食い込ませた。 そんな事をすれば当然傷口からは血が伝うわけで。 からん、適当な所に短剣を放って。 傷口に唇を寄せ、舌を這わせ、割り込ませて。 唯一この身が求めてやまない血を啜る。 時折もっとと強請るように傷口に歯を立てながら。 空いた片手は貴方の服の下へと潜らせて、 手慰みに腰や脇腹を擽るようになぞる。 レモネードは嫌いじゃないが、今はこっちの方が良い。 (-176) 2021/12/17(Fri) 4:10:07 |
フランドルは、"レモネード"より中毒性の高いものを知っている。 (c45) 2021/12/17(Fri) 4:20:24 |
フランドルは、正直今のこいつは"レモン"だと思う。 (c46) 2021/12/17(Fri) 4:29:24 |
![]() | 【独】 残影の フランドル/* レモンからレモネードを作る… 役に立たない物から役に立つ物を作り出す、という諺。 或いはレモンとは、欠陥品という意味のスラングですね。 (-180) 2021/12/17(Fri) 4:31:09 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート因果応報、意趣返しの節はあると言っても。 殴り付けても特別胸のすくような気持ちは無かった。 様子を見てもやはり生半可な衝撃ではだめらしい。 まあいい、憔悴させた方が精神面の操作はしやすいものだ。 何も無意味ではないだろう、とはいえ。 湧き上がる衝動は、与えられた分だけでは満たされなくて。 もっと血が欲しい。 渇望は既に無視できない所まで来ていた。だから、怯え竦む声も、拒絶の声も。 どこか遠くに聞きながら、血を啜り、牙を立て、血に酔って。 喉を鳴らし、合間合間に熱い息を漏らして。 忌むべき血筋によって与えられる歓びをただ享受していた。 ずっとずっと、我慢していた。 貴方の血を見る度に奇妙なざわつきを抑圧し、自制していた。 不思議と、他人の血では決してそうはならなかった。 深く血に酔う感覚と、向けられる恐怖は、これが初めてだった。 (-184) 2021/12/17(Fri) 8:50:59 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「──ああ、 随分恐ろしいものでも見るような目をするんだな。 受け入れられないか、受け入れられないよな。 俺が不義の子だと知った時のようにお前は拒むんだろう 俺だって受け入れ難いくらいだ、当然だ。 結局は何処も同じだ。それが普通の事なんだろう」 ああ、居場所がない。 結局は居場所がない、居場所がないのだ、何処にも。 上流階級には棄てられ、中流階級には見向きもされず。 下層の吹き溜まりでは流れる血のせいで擯斥される。 人間とも言い切れなければ、人ならざるものとも言えはしない。 政府に与する事も、革命勢力に与する事も無いよそ者だ。 他人を心から信用する事はできず、友の心の在り処も曖昧だ。 何もかもが"どっち付かず"、居場所の無い人生だ。 「これに限って言えば、"餌付け"をしたのはお前だったがな」 "蝙蝠"は自嘲めいて嘲笑う。どこまでも暗い笑みだった。 幾ら血を与えられたからと言って、自ら牙を立てれば、それは。 理性に欠ける化け物と取られても致し方なくはあるのだ。 わかっている。 もしかしたら、と期待する事の馬鹿馬鹿しさなんて。 もう、痛いほどにわかっている。 (-185) 2021/12/17(Fri) 8:52:51 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「なーあ、ハーディ。 お前のことは何も取って食いやしないさ。 俺にはお前が俺にしたみたいに手酷く抱く理由はないんだ。 昔みたいにうんと優しく抱いてやるからさ、 だからそんなに怖がらないでくれよ…」 怯える子どもをあやすように、掠れた声が甘く囁いて。 暗示めいた言葉が脳裏に刷り込まれていく。 嘘か本当かに関わらず、貴方の恐怖と後悔を煙に巻く。 「それとも、 良い子にしていろよ …と言った方が良いか?」貴方の下穿きをずり下げ、潤滑剤を垂らしてやって、それから。 "命令"を重ねた後、着けっ放しの手袋を咥えて外して。 そうして宥め賺すように再度口付けを交わし、 その傍らに貴方の下腹部へと指を滑らせた。 先ずは前から。粘着質な水音がする。 今は局部は恐怖に萎えているかもしれないが、まあ。 貴方がこちらの身体をよくよく知っていたように、 こちらもどうすれば貴方が好くなるかを知っているわけで。 (-186) 2021/12/17(Fri) 8:54:19 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート「………うるっさ…」 がつん、額に走る衝撃と遅れて感じる痛みにやや呻いた後。 うるさいのはお前じゃん、みたいな顔をした。 確かに大人しくしてろとは言わなかったけどさ、 良い子にしてるって何だっけね。認識の相違を感じます。 「……あのさ〜 "くらい"じゃないんだよ俺にとってはさぁ… お前には革命軍があっても俺にはお前しか居ないわけで、 お前に否定されたら何もかもそこで終わりなの。わかる?」 なら我慢しろという話になりそうなものの、それは棚上げ。 だって餌付けしたのはお前じゃん。 たとえ反論されてももはやそう開き直るつもりしか無い。 血を与えた貴方と怯えを見せた貴方は異なるのだろうけど。 事ここに及んでは流石に見当も付いてきた。 今は異なる二つが揺らぎ鬩ぎ合っているから非常にやりづらい。 そしてそれらは必ずしも二つに一つなのだろうか。 決して共存し得ないものなのだろうか。 本当に? (-219) 2021/12/17(Fri) 21:42:27 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハートいいや、曲がりなりにも同じ人間から出づるものなら。 「 何も消えやしないだろう。 俺がお前に望むのは俺以外のものに囚われない事だけ。 今はあんたの存在を否定してるわけじゃないし、それに たとえそれで"あんた"が消えたとしても。 あんたがあんただった事が消えて無くなるわけじゃない。 あんたがこの街で過ごした時間が嘘になるわけじゃない。 今となってはあんたという存在も、 確かに"エアハート"という人間の一部だろう。 仮にそれが"お前"にとってどんなに忌むべきものであっても。 たとえこの血を抹消しても、この生まれだったからこそ 俺がお前と出会えた事実が変わらないように。」 貴方の肩口に頬を擦り寄せ、掠れた声が静かに言い聞かす。 「あと、俺は別に同じ事をされてもああまでは怖気付かない。 お前になら何をされても構わないし、 "エアハート"が俺に危害を加える事は無いと知っている。 まあ"あんた"がどうかはどうにも測りかねる節があるが…」 これは単に人格的に、というよりは命令の強度に懸念点がある。 結局の所。 殆ど強姦じみて手酷く抱かれても口答えをするだけで、 拘束の上とはいえ抵抗らしい抵抗はしなかったのがこの男だ。 何かこう、変なのかもしれない。情緒とか感性が。 (-220) 2021/12/17(Fri) 21:44:09 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハートもう一度、与えられた血を種の本能のままに啜って。 貴方の肩、或いは首を単なる甘噛みとして柔く一噛みした後。 「…『お望み通りに』«What You Will»。 元はと言えばそっちが煽ったんだ。 泣いて懇願してもいいが、俺に聞き入れてやる義理は無い。 たとえ"お前"が怖がっても、その時は いっそ恐怖心も何もわからなくなるまで。 目一杯溺れさせてやればいいわけだ」 「そうだろう、ハーディ?」 貴方を見下ろす笑みは捕食者のもの。 すっかり中断されていた愛撫が再開される。 再度下腹部へ伸びた指は前を通り過ぎて後孔へ。 手付きは依然甘ったるいほどに優しいまま、 けれど快楽を逃がす事は許さない。 気が済むまで執拗に、勝手知ったる貴方の身体を暴き立てる。 (-221) 2021/12/17(Fri) 21:47:04 |
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![]() | 【秘】 残影の フランドル → 羽無し妖精 アイシャ「──白羽の矢が立つ、か。 いいや、違うな。 それは君達を指すものだ。 不特定多数の中から選ばれた罪なき犠牲者を指すものだ。 つまり、この"蝙蝠"が裁かれる事を指すには不適切だ。」 ゆっくりと、椅子へと着いた貴方と向き合って。 役者騙りは、淀みなくただ事実を告げる。 この街の裏で動く者達を、たとえ貴方が知らずとも。 貴方達と違い、尋問を受けるに足る理由がある事は明らかだ。 「何れはこの騒ぎも沈静化するだろう。けれどそれも一時の事。 きっとまた、同じ事が繰り返される事になる。 政府にとって都合の悪いものが全て根絶されるか、 或いは、革命が成るまで。」 「君が、君達が傷付いて欲しくないと願うものを巻き込んで。 この街«ヨルムガルド»が黄昏に潰えるまで、幾度でも。 …そうだとしたら、君はどうする?」 なんて、これもきっと意地悪な問い掛けだ。 この街は、この世界は、一朝一夕に変わりはしない。 誰にだって、全てを劇的に変えてしまえはしない。 一人の人が変える事ができるのは、せいぜい手の届く範囲だけ。 役者騙りの内通者、よそ者の"卑怯な蝙蝠"は知っている。 きっとこの街の誰しもが、 自分の手の届く限りを変えようと藻掻いているという事を。 (-230) 2021/12/18(Sat) 0:00:44 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート耳朶に掛かる吐息に、這わされる舌の、その濡れた感触に。 ぞくりと背筋を震わせ、それでも指が動きを止める事は無い。 貴方が甘えるように首筋に顔を埋めれば、 きっと"役者騙り"らしく上品な香水の匂いがしただろう。 そうして貴方を暫く苛んだ後、指はずるりと引き抜かれて。 ベルトだの何だの金具の立てる僅かな音、 取り払われたものがベッド脇へと追い遣られた気配の後。 「カエルのままの王子を愛するのも自由だろう」 低く囁いて、勃ち上がった自身を貴方の後孔に宛てがって。 そのままずぶずぶと熱く蕩けた胎内に押し入った。 「んん、……俺としては、一つでも 愛せる"エアハート"が減るのは…いや、そもそも役目とか 俺が必要としてるからじゃだめなのか?だめか…?」 ある程度分け入れば熱い息を漏らし、一度動きを止めて。 切れ切れに零すのはムードもへったくれもない思考のだだ流し。 「だめか?」 ちょっと揺すった。 つまるところ。 貴方も"エアハート"の一部であるならば捨てる気は無いし。 仮に役目の終わりが凡そ死と同義であるのなら、 自分がある意味貴方にそうしているように、貴方も自分に存在意義を依存すればいい。 強欲で傲慢で暴論もいい所、そんな思考だ。 (-248) 2021/12/18(Sat) 3:36:24 |
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![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハートたとえ応えが無くとも構わない。 何せ貴方を追い続け、手を伸ばし続けるのは得意なのだから。 貴方の陰は、貴方の剣は、今までそのようにして生きてきた。 「っ、…そもそも、さあ あの時折れるなって言ったの、そっちじゃないのか。 俺を認めたのは、お前"も"じゃないのか。」 そして、剣を預けた時の事。 貴方の剣として在り続ける事を許された時の事を覚えている。 「俺はお前に消えて欲しくないし、逃してやる気も無い。 だって言い逃げなんて卑怯だろう」 だから今もこうして手を伸ばして、欲しがって。 我儘であろうと関係無い。その分望むものは唯一つなのだから。 それくらいの我儘は、許されたっていいだろう。 「ハーディ、…エアハート、かわいい俺の傍え。 ずっと傍で、俺以外の何にも囚われないでいてくれよ。 俺はどうにもお前が他人の為に在るのは我慢ならないらしい。 お前でも俺でもない、他人の為のお前で在るくらいなら。 俺がお前の為にあるように、お前も俺の為にあってくれよ…」 或いは命令を、或いは請願を、重ねるように。 掠れた声が切なく甘く蕩けるように囁いて、あとは望むまま。 縋るように収縮する粘膜を割り開いて、好い所を責め立てて。 時折首筋や肩を柔く喰んで、傷口に再び舌を這わせて。 欲のままに貴方を貪り、そして求められるだけ与え続けた。 (-309) 2021/12/18(Sat) 19:37:45 |
![]() | 【秘】 残影の フランドル → 残氷 の エアハート──じゃあ、こうしよう。 暫定的に、元あったお前をハーディ、 後から生じたお前をエディと区別する事にしよう。 そうする事で二つは一度明確に個として分かたれ、 混ざり合い混濁する事はある程度抑制されると考えられる。 次。 お前はハーディであり、エディであり、エアハートである。 こうする事で恐らく二つは矛盾せず共存する事ができる。 共存の形が統合か併存かは…まあ、お前次第ではある、が。 併存であった方が、望ましくはあるだろうな。 それから。役目が無ければ存在意義も無いと言うのであれば お前を望んだ俺の為に在る事を役目とすればいい。後は… …ちゃんと聞いておいてくれよ。 お前が聞いて、頭で理解して、意識しないと意味が無い。 無理矢理書き加えられた矛盾と破綻だらけの命令を整理して、 改めて整合性の取れた命令として上書きし直せば。 理論上は、どちらの"エアハート"も維持する事ができるはずだ。 ──実に貪欲な情事を終えた後。そんな、いつかの会話。 ………… (-311) 2021/12/18(Sat) 19:50:20 |
フランドルは、… (c69) 2021/12/18(Sat) 19:53:04 |
フランドルは、それでも、どうしても受け入れ難くて、結局、 (c70) 2021/12/18(Sat) 19:54:01 |
フランドルは、一人になってから、全て吐き戻してしまった。 (c71) 2021/12/18(Sat) 19:54:11 |
フランドルは、どうあるべきかわからない。 (c72) 2021/12/18(Sat) 19:54:20 |
残影の フランドルは、メモを貼った。 ![]() (c73) 2021/12/18(Sat) 19:55:37 |
![]() | 【独】 残影の フランドル喉奥に指を突っ込んで、 反射的に、本能的に、迫り上がったものを、そのまま。 「ぅ"、………」 そうし続けて、すっかり胃の中が空になった頃。 顔を上げて、吐き戻したものから視線を背けた。 鼻の奥が、つんとする。 一度冷静になれば、待ち受けているものは自己嫌悪ばかり。 普通は受け入れられないなんてわかっていたのに。 この忌むべき血筋が齎す全てのものも、 それに抗う事のできない自分も、嫌で仕方ない。 そして、それによって見限られる事が、何よりも。 (-321) 2021/12/18(Sat) 20:32:53 |
![]() | 【独】 残影の フランドル──ちょっと怖がられたくらいで。 「も、嫌だッ!! い、」 くらい、であるものか。 本気に取るに決まっている。 自分でさえ受け入れ難いものを、反射とはいえ拒絶されれば。 "フランドル"に存在意義を与えられるのは、"エアハート"だけ。 貴方に拒まれるという事は、そういう事だ。 目の眩むような絶望とは、そういうものだ。 自分に非があるとはいえ、怯えもするわけで。 (-323) 2021/12/18(Sat) 20:36:29 |
![]() | 【墓】 残影の フランドル「…………」 役者騙りの騎士は、誰かと二人連れ立って。 暫くの間、何処かへ姿を消した後。 夜には酒場へ戻って来て、適当な席で茫としていた。 何処かへ消えていた武器は二つ、再び在るべき場所へ。 がり、ごり。 甘いものは、好きな方であるはずなのに。 乳白色の飴に歯を立てても、今は何も満たされない。 (+32) 2021/12/18(Sat) 20:59:23 |
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