【人】 会社員 雷恩ええ…… あー、大丈夫……? 具合悪い? [雨でも雪でもない、地面がつるつるな訳でも逆に凸凹し過ぎている 訳でもない。 だから、最初は気を失って倒れたのかと疑って近寄った。 周りに他に誰か居れば態々自分が声を掛けることはないが、 見回してみても他に誰も通りがからない。 病気で倒れたなら、救急車を呼ぶのも自分しかいないだろう。 服装から年下と決めつけてタメ語で話す。 この段階で、記憶に残っていた女の子と彼女はまだ結びついていない。**] (17) 2024/05/05(Sun) 0:37:54 |
会社員 雷恩は、メモを貼った。 (a1) 2024/05/05(Sun) 0:39:42 |
【人】 従業員 ルミ[ 作られた運命でも、気付かなければ贋作じゃない。 偽物でも、思い至らなければそれは本物じゃない? 精密に。緻密に。秘密裏に。 現実はおとぎ話ほど優しくも綺麗でもないけれど、 だからこそそれを演出しても良いでしょう? 貴方が気を付けていることすら、 あまり気を配らない同僚がいて大変ね。>>14 貴方のアカウントだけでは特定しきれないことも、 他のフォロワーが載せた情報から探ることが出来る。 少しずつ、少しずつ。 急いては事を仕損じる……って昔の人が言ってるもの。 私はいきなり毒林檎を食べさせるような馬鹿じゃない。 ────だから。 ] (18) 2024/05/05(Sun) 11:31:03 |
【人】 従業員 ルミ[ ねえお兄さん、私知ってるよ。 誰といつ飲みに行ったのか。 どこに遊びに行ったのか。 恋人はどんな人で、いつ付き合って、いつ別れたか そのひとが、誰なのかまで、ぜんぶ。 ] (19) 2024/05/05(Sun) 11:31:17 |
【人】 従業員 ルミ……ううん、大丈夫です ごめんなさい。 履き慣れてない靴だから…… [ ゆっくり、早まる心臓を抑えるように顔を上げた。 いきなり自分の近くで人が転んで、 すぐに立ち上がろうとしない不自然さを覆うように。 はにかんで彼を見上げ、立ち上がる。 ] ………… [ 白い、雪の結晶をモチーフにした髪飾り。 靴のビジューは街灯を反射して煌めいている。 膝上丈の黒いワンピースをふわりと揺らして。 私はお兄さんを、じ、と見つめた。 ] (20) 2024/05/05(Sun) 11:32:09 |
【人】 従業員 ルミ[ 公園でひとりぼっちだったあの頃は。 こんな綺麗な格好は出来ていなかったけれど。 明らかな問題物件と見てわかる私と、 関わろうとした人なんていなかった。 ──あの、たった一人を除いて。 それは最後まで続いてはくれないやさしさで。 でも、それでも、わたしは── ] (23) 2024/05/05(Sun) 11:40:57 |
【人】 従業員 ルミ………………お兄さんって 私の昔の知り合いに、少し似てるかも。 [ 気のせいかな、と笑ってみせた。 貴方の記憶の芥になって、 もうそこに私がいないのかを探る為に。** ] (24) 2024/05/05(Sun) 11:43:02 |
【人】 会社員 雷恩いや、目の前で人が倒れてスルーできる奴が 特別薄情なだけで、ふつうは声掛けるだろ。 自分が何もしなかった後に何かあったんじゃ 寝覚め悪いってヤツ。 [特に口にしなかったが、ワンピースの少女は 随分と可愛らしい顔立ちをしている。 転ばなくても人に優しくしてもらえるのでは? 優しさに飢えているような口ぶりに少し違和感を覚えた。 このまま実家に帰ると忘れてしまえる程僅かな――] (27) 2024/05/05(Sun) 22:12:11 |
【人】 会社員 雷恩え?なんて? [聞き取れずに聞き返した。 過去に同じ言葉を聞いていても記憶が繋がらない。 やはりどこかが痛むのか。 身体を近づけて聞こうとすると。] (28) 2024/05/05(Sun) 22:12:41 |
【人】 会社員 雷恩…………………ナンパ? [その文言はあまりに常套句だったものだから、 思わず噴出した。 気のせいかなと笑う顔に、どこか懐かしさを感じながら。] (29) 2024/05/05(Sun) 22:13:05 |
【人】 会社員 雷恩気を付けなよ。 君みたいに可愛い子にそう言われたら、 心当たりなくても適当言って成りすます奴も いるかもだから。 [プリンの箱を開けて、保冷剤を取り出すと、 彼女に差し出した。] 足、後で痛むかもしれない。 冷やしたらマシになるかも。 [その出会いを運命と捉えない位には普通の男は 「じゃあ」と軽く会釈をして通り過ぎようとした。*] (30) 2024/05/05(Sun) 22:13:40 |
【人】 従業員 ルミ怪我……んー。たぶん、大丈夫……。 ……ふふ、お兄さん、身長高い。 [ " あの頃 "はどうだったかな。 今ほど身長差がまだ無かったかな。 時間が経って、もう並んだ時の差は忘れてしまった。 人は声から忘れて、思い出を失くして、 最後に匂いを手離してしまうらしいけれど。 ────貴方はどうだろう。 ] そうかな。 わたしが優しいと思ったら、それが正解なんだよ だからありがとう、お兄さん [ にこ、と微笑んで髪を揺らした。 ここまでならきっと、よくある話 ] (31) 2024/05/05(Sun) 23:07:19 |
【人】 従業員 ルミ[ ありふれた、明日になれば忘れるような一幕 思い出にすら残らない記憶の残留。 ────彩った爪先が掌に食い込んだ。 ] (32) 2024/05/05(Sun) 23:07:24 |
【人】 従業員 ルミ[ 物心ついた頃から、わたしは飢えた存在だった。 喧嘩ばかりの両親に外へ放り出され、 公園で毎日ひとりぼっちで砂に絵を描いているような。 ほとぼりが冷めただろう頃にこっそり帰って 置かれてあるパンを食べる。 友達もいなくて、大人は遠巻きで、わたしはひとりで。 でも、そんなくだらないだけのわたしの世界には、 ある時から貴方がいた。 手を引いて、家に連れ帰ってくれたこと 公園でたくさん遊んでくれたこと ────わたしに笑い方を教えてくれたこと。 わたしの全てを作った、貴方との過去。 ] (35) 2024/05/05(Sun) 23:07:40 |
【人】 従業員 ルミ[ かわいそうな生き物を見捨てられなかったのか。 或いはもっと別の何かか。 でも、貴方はわたしの傷を癒した。 孤独以外の味を教えて、体温を分けた。 まるでずっとこの日々が続くように錯覚すらさせて。 あれが愛じゃ無かったなら何だった? 成長するにつれて、公園を避け始めた貴方 ──恋人すらも作っていた、お兄さん 明確なさよならも言わずに 新しい傷だけ残して大人になった、わたしの運命。 ] (36) 2024/05/05(Sun) 23:07:59 |
【人】 従業員 ルミ[ ねえ、わたし可愛いでしょう? 手入れした髪も女の子らしい服も、このメイクも。 SNSで見かけた貴方の恋人よりもずっと、ずっと。 わたしは保冷剤──ではなく それを差し出す彼の手へ、そっと触れた。 ] あの、……お兄さん わたしの家、すぐ近くなんです 足、挫いちゃったかもしれなくて。 夜だと何かあるかもしれないし…… 家まで送ってくれませんか……? [ あ、これもナンパになっちゃいますか? そう言って首を傾げる。 会釈して通り過ぎて、はいさようなら、だとか 一晩だけの善行の思い出になんか、させやしない。 ] (37) 2024/05/05(Sun) 23:08:07 |
【人】 従業員 ルミあ。わたし、ルミっていいます 普段はカフェで働いてて…… 最近ストーカーっぽいお客さんがいて、怖くて。 ……お兄さんなら、変なことしなさそうだし。 [ 全部、ぜんぶ。 美しい過去の思い出になんか、させられない。 ────させてあげられないよ、お兄さん。* ] (38) 2024/05/05(Sun) 23:10:06 |
【人】 会社員 雷恩[記憶の中にある「女の子」は小さいままだ。 2人の歳の差故か、成長期は先に男の方に訪れて、 「幼女を家に連れ帰る」ことに対し 「ふつうではない」と感じる精神が育ってしまった。 責任感よりも目の前のリスクを恐れる。 思春期の男子なんてそんなものだと自己を正当化し。 一度手を差し伸べた相手がどんな風にその手を見るのか 離されたらどんな気持ちになるのか 想像力は欠如していた。 大丈夫と微笑むその顔は「女」のもの。 歳の差は縮まらなくとも、二人の間に流れる月日は平等で 記憶のあの子も「女性」に成長するという当たり前の現象も 想像出来ていない。] (39) 2024/05/06(Mon) 0:06:14 |
【人】 会社員 雷恩そーゆーもん? まあ、「ありがとう」はもらっとく主義だから、 「どういたしまして」 [相手に怪我はない。 でも備えて保冷剤まで渡した。 割と完璧な「人助けをした」という一連の行動は それで終わりの筈だった。] (40) 2024/05/06(Mon) 0:06:52 |
【人】 会社員 雷恩[此方に心当たりのない「昔の知り合い」は、 今は彼女にとっては簡単に会える相手ではないようだと知る。 今、注意したばかりだが、この子は少し危機感が薄いのだろうか。 残念がっている様子など見たら、それこそ悪い奴ならば 成りすましを計画しても可笑しくないと思うが。] さっき怪我ないっつってなかったか? やっぱり痛むんだ? うーん…… [足を挫いた相手を家まで送るというのは。 もしかしなくても身体を支えることになるのでは? それを通りがかりの男に頼むなんて、 やはりこの子は危機管理能力が低いのかもしれない。 別の意味で心配になってきた。 ここで「用事があるから」と別れて、 その後に通りがかった相手に彼女が同じことを頼むとして。 大抵の男ならそれを「誘い」と取ってしまうのでは?] (41) 2024/05/06(Mon) 0:07:34 |
【人】 会社員 雷恩一応、連絡1本入れさせて。 駅着いたって連絡してるから、寄り道だって 言っとかないと心配させる。 [プリンならリュックに入れて多少揺れても崩れないだろう。 箱を仕舞って、実家に事情を説明するメッセージを入れておく。 そうしている間に明かされたプロフィール、 名前は流石に記憶に繋がった。] ルミ。 ……この近くに住んでる……昔から? 10年……15年くらい前にあそこの公園によく居た? ってか本当に「昔の知り合い」って俺の事だった? [ナンパじゃなくて、と屈託なく笑う。] (42) 2024/05/06(Mon) 0:08:06 |
【人】 会社員 雷恩偶然、最近になって、あの子今どうしてんのかなーって 思い出したんだよ。 だから公園通って実家に帰るつもりの今なんだけど。 元気だったか? って、ストーカーに遭ってんだっけ、 じゃあこんなとこで男といるの見られたら拙いな。 送ろっか。 [言われたことを疑いもしない。 ストーカーがいると聞いて納得の顔立ちの可愛さだ。 記憶の女の子は化粧をしておらず、 どちらかというと汚れている時もあったように思うが、 成長した彼女は髪の先まで綺麗にケアされていて、 「可愛い」を保つために頑張っていることが伺える。 可愛くなったらなったで大変なんだなと 他人事のように呟いて、リュックを前抱きにすると 背を向けてしゃがんだ。] (43) 2024/05/06(Mon) 0:08:54 |
【人】 会社員 雷恩[肩を貸すにも身長差の所為で上手く支えられそうにない。 腕を支えにするくらいで歩けるなら、そもそも 他者の善意の延長を頼んだりしないだろう。 それならばおんぶをするのが一番足に負担が少ない気がして。] 公園でよく会ったなってとこまでは覚えてんだけど、 家がどの辺とかまでは覚えてないから ナビは頼むよ。 [自分との繋がりを残す為に彼女が取った手段だと気づかない。 「偶然」の再会を純粋に喜んでいた。**] (44) 2024/05/06(Mon) 0:09:22 |
【人】 従業員 ルミ[ 欠けた器を完全な状態に戻せるのは、 それはきっと誰かの優しさや愛だけだ。>>40 痛いと泣く幼子の頭を撫でるように 転んだ相手を気遣って保冷剤を渡す、その甘さ。 完璧だけで我慢出来ない己さえいなければ これはただの、夜の一幕で終われたのに。 ] えへへ…… 少し動かしてみたらやっぱり痛いかなって。 [ きちんと「たぶん」の予防線を張ったんだもの。 これは罠だけれど、明らかな嘘じゃない。 痛い、だって虚偽というわけでもないのだから。 ────過去を大事に抱えているのが自分だけだって 思い知らされたこの心臓がいたいだけ。 ] (45) 2024/05/06(Mon) 1:09:33 |
【人】 従業員 ルミ[ 連絡を入れたいと言われれば、笑顔で頷いた。>>42 スマホを操作する指先を盗み見る。 バレないように、けれど見逃さないように。 彼の過去の中の幼子はこんなことをしない。 私の記憶の中の貴方は──── ] ……やっぱり雷恩お兄さんなんだ! うん、ルミだよ。 昔の知り合いなんて、お兄さんしかいないもの。 [ 名前すらトリガーとしては危ういかと思ったけれど、 どうやら貴方の記憶の撃鉄を起こすに成功したらしい。 にこにこ笑って、会えて嬉しい、と微笑んだ。 屈託のない笑みの鏡写し。>>42 そのまま彼の言葉を聞き続ける。>>43 ] (46) 2024/05/06(Mon) 1:09:40 |
【人】 従業員 ルミ──────……。 [ その口からは一言も、過去を気にする素振りは出ない。 徐々に距離を置いたことも。 離別の言葉すらなく手を離したことも。 わたしだけをあの公園に置いたまま大人になったことも。 なにも気に留めていないのが見て取れて、 それがやっぱり、運命を陳腐なものにするみたいで。 最近になって思い出したって、忘れてたんだよね? わたしのこと、ずっと、記憶になかったんだ。 わたしはずっとずっと、憶えていたのにな。 ] (47) 2024/05/06(Mon) 1:09:44 |
【人】 従業員 ルミうん、元気だったよ。 雷恩お兄さんも元気そうでよかった。 送ってくれるのも嬉しい、ありがとう。 "偶然"会ったのがお兄さんで良かったぁ。 [ 仕組んだ必然の再会のもとで、わたしは笑った。 言い分を疑いもしないその善良さに付け入って、 わたしは今から運命を手にする。 二度と忘れられないくらいに痛烈で 一生他の女に移ろえない程の傷痕を残すの。 蜘蛛の糸にかかった蝶の末路、知ってるでしょう? ] (49) 2024/05/06(Mon) 1:09:51 |
【人】 従業員 ルミ……えっ。 お、おんぶ? い……いいの? 重い……かも、だけど……。 [ てっきり肩を貸すか、腕を掴ませるだとか。 そんな支えを考えていたけれど、 リュックを前で抱えた彼はおんぶをしてくれる気らしい。 しゃがんだ大きな背中に少し動揺して、 それからえい、と身を預ける。 ──今までの彼女にもこんなことをしたのかな。 "女"として見ていれば、おんぶは選ばないかも。 そんな想像と考えがぐるぐる巡って、 回る度に心がちくちくとささくれ立つ。 優しさに喜ぶ自分と、可能性に憤る自分の二律背反。 かさぶたに貴方の温もりという薬を塗る。 ] (50) 2024/05/06(Mon) 1:10:25 |
【人】 従業員 ルミ実家、出たの。 あの公園がね、ベランダから見えるとこ住んでるんだ。 えっと、まずはこの道真っ直ぐ── [ 公園の近くというわけではない。 上層階からならベランダから遮蔽物なく見下ろせるのだ。 彼の実家からも近すぎない距離に家を借りている。 ここからならおんぶでも五分もかからないだろう。 人気の少ない道を、二人で進む。 ] (51) 2024/05/06(Mon) 1:10:28 |
【人】 従業員 ルミ[ やがてマンションのエントランス前まで到着すれば、 彼の服をすこし引っ張って意識を向けさせる。 道中ではどんな話をしただろう。 近況報告か、あるいは昔話でも交わしたか。 いずれにせよ、わたしは「あのね」と話を切り出し ] せっかく久しぶりに会えたんだもん。 少し上がっていってほしいなって。 ……だめ、かなぁ? [ すこし弱々しい声音で、わたしは首を傾いだ。 再会をここで終わらせたくないと言うように、 ────或いは蟻地獄の入り口で手招くように。** ] (52) 2024/05/06(Mon) 1:12:28 |
【人】 会社員 雷恩[いつからだったか、公園に一人でいる女の子を 見かけるようになった。 2歳上の兄が友達と遊ぶようになって、 自分はそれに混ぜて貰えなくなったから周囲を見る 習慣が出来たから気づいたのだろう。 自分よりも随分小さい――小学校入学前に見えた。 そんな小さな女の子が、保護者といるのでもなく 誰かと遊ぶでもなく、ただ、「居る」。] 『なーなー、アイス食う?』 [最初に話しかけたのは、兄と食べていた時の癖でつい買った 半分に割るタイプのアイスの片割れをあげた時。] 『知らない人にものもらっちゃいけないって 母さんには言われてるけど、俺があげるのはいいよね』 [相手の子にとって自分も「知らない人」なのに。] (53) 2024/05/06(Mon) 19:48:07 |
【人】 会社員 雷恩[どんなことを話していたか、すべては思い出せない。 ただ、ちょうど遊び相手がいなくて寂しかったから、 自分より小さい女の子に兄貴風を吹かせることで 気持ち好くなっていただけ。 優しさだったかと言われたら首を傾げてしまうが、 与えた側がどんな気持ちでいても、与えられた側が それを優しさと捉えるのなら、そう呼んでも差支えはないのだろう。] (54) 2024/05/06(Mon) 19:48:55 |
【人】 会社員 雷恩『雨じゃん!傘持ってねーの?!』 [日を重ねれば、彼女が家に帰れない事情があると 子ども心にもわかる。 雨が降った日も、そうではないかと公園に立ち寄って、 濡れている子を見て慌てたっけ。 家に帰ればなんて言えなかった。 強引に手を引いて同じ傘に入れた。 家に連れ帰って] 『母さーん!友達ずぶぬれ!!』 [どこの子かわからずとも、濡れた少女を放っておけない 優しさを持っている母親は、温かい風呂と牛乳を用意してくれた。] (55) 2024/05/06(Mon) 19:49:17 |
【人】 会社員 雷恩[経験していないことに関する危機感は薄い。 スマホを盗み見ようと思ったことはないし そうしようとした人とつきあったこともない。 指先の動きが数字を打刻する時、視線に気づくことはなかった。] あー、そうだよな、「お兄さん」って 呼ばれてたんだっけ……。 いま聞いたら恥ずいななんか……。 [むず痒い気分になるのは、あの日々以外自分が 「お兄さん」であった時がないからだ。 懐かしさに緩んだ頬が羞恥に染まり、 少しだけ強張る。 「昔の知り合いなんて、お兄さんしかいない」>>46 ああやはり、あの子は「ひとり」だったのか。 友達がいなかった理由は、大人になった今ならば 色々推測することは出来る。 よくここまで生きて来れたものだ。 物理的に守ってくれる相手に恵まれず、 心を護る為に呼べる相手にも恵まれず。] (57) 2024/05/06(Mon) 19:50:30 |
【人】 会社員 雷恩おーおー元気だよ。 本当、俺で良かったな? 人気のない道端で足挫いたって聞いたら 悪いこと考える奴もいるだろうからな。 [さて、「悪いこと」を考えているのはどちら?] (58) 2024/05/06(Mon) 19:51:29 |
【人】 会社員 雷恩飲み会の後に酔っ払いを担いだこともあるし、 落とさないから安心していーよ。 [どう見ても軽そうだが、社会人となった男は 女の子に「軽そう」と言うことがセクハラ案件になるという 人権教育研修も受けているので触れない。 女性の身体に触れること自体に対しては 彼女からの依頼ということで大目に見てほしい。] 遠慮して掴むのが弱かったら逆に危ないからな? しっかり捕まってろよ。 [予想通り軽い。 だが、速く動けばスカートが風に舞うかもしれないから 慎重に歩を進める。] (59) 2024/05/06(Mon) 19:52:15 |
【人】 会社員 雷恩……へえ。 この町は出なかったのか。 [実家を出られて良かったなという言葉は飲み込んだ。 彼女にとって実家は毒だったというのは 自分の推測に過ぎない。 ただ、実家を出られる「力」は得られたのだなと 何となく安堵の溜息を吐いた。] (60) 2024/05/06(Mon) 19:53:01 |
【人】 会社員 雷恩[マンションまでの道では、会話を途切れさせないように。 もし人とすれ違っても、このおんぶは双方合意の元と わかるようにのリスク回避。 ただ、愚かな男は、背負った軽い身体の中にある リスクには気づかずに、既に彼女が知っている 自分の個人情報を明かしていく。 好きなビールの銘柄、1歳の甥がいること、 実家に買っていくプリンは最寄り駅近くのケーキ屋。 そして着いた場所は、あの頃一人でいた少女の身なりを 思えば意外な程家賃が高そうな。 「カフェ」とはそんなに高給なのか、或いは] (61) 2024/05/06(Mon) 19:53:45 |
【人】 会社員 雷恩……誰かと住んでたりするんじゃないの? シングル向け物件じゃなさそう。 一人暮らしなら一人暮らしで、 昔の顔なじみだからって簡単に男を部屋に呼ぶのは 危ないよ。 俺が「その気」になったらどうすんの。 [彼女にとって自分はまだ10歳かもしれないが、 自分にとって今の彼女は、背中に当たる柔らかさを持つ「女性」だ。 無理矢理襲ったりはしないと誓って言えるが、 こんなに好意的な態度で来られると、 下心を持たないと言い切れない。] (62) 2024/05/06(Mon) 19:53:57 |
【人】 会社員 雷恩カフェで働いてるって言ってたよな? 今度、そこに客として行くよ。 どこにある何て店? [この機を据え膳としないだけの理性を見せて、 10歳の頃よりも上手くなった手つきで頭を撫でた。*] (63) 2024/05/06(Mon) 19:54:26 |
【人】 従業員 ルミえ、 [ 幼い頃の自分は、随分と話下手だったと思う。 家にいてもどこにいても誰かと会話することもなく、 常に下を向いて生きていたから。 だから最初に話しかけられた時も、目を瞬かせて 視線を落ち着きなくうろつかせた記憶がある。 差し出されたアイスの片割れ。 もう二度と元の形には戻れない、分かたれた半分。 ] ……あ、あり、がとう。 ぇと…… る、ルミはね、名前、ルミっていうの……! …………これで、しらないひとじゃなくなるかな……? [ 知らない人に、と彼が呟いたのを聞けば 殆ど反射で自分の名前を口にした。 ] (64) 2024/05/06(Mon) 21:18:21 |
【人】 従業員 ルミ[ 初めて口にしたアイスは冷たくて、甘くって。 頭がすこし痛む感覚に目を瞠り、 自分より大きなお兄さんが教えてくれた 新しい世界に胸を弾ませた。 それがどんな切欠で生まれたものでも。 そこにどんな理由があったとしても。 わたしが優しいと思えば、それが正しい。 わたしが愛だと思いこめば、それが、 。 ] ( ともだち、 ) [ 家に帰れと言わない彼が好きだった。 びしょ濡れの子どもなんて厄介物件を連れ帰られても、 温かいお風呂と飲み物を用意してくれる彼の母が どうしようもなく羨ましくて、あたたかくて。 ] (65) 2024/05/06(Mon) 21:18:25 |
【人】 従業員 ルミ……ありがとう、雷恩お兄さん! ともだちって言ってもらえたの、初めて。 あと、お兄さんのお母さんも…ありがとうございます。 めいわくかけて、ごめんなさい……。 [ けれど自分だって、幼いながらに理解していた。 いかにも訳アリと言った風情の子どもとはいえ、 よその家に甘え続けられはしないこと。 笑顔の下が、本当に笑顔とは限らないことも。 もっと、早く大きくなりたいな。 お兄さんの隣に立ってもおかしくないくらいに。 ひとりで自分の面倒をみられるように。 そうすれば、迷惑かけずに一緒にいられるよね? そうなれば、胸を張って好きって言えるかな。 ] (66) 2024/05/06(Mon) 21:18:30 |
【人】 従業員 ルミねえ、お兄さん。 大きくなったら、もっといっしょにいてくれる? [ きっとそれは、ありふれた子どもの夢見事。 彼の優しさという薬を飲み 彼の温もりという蜜を呑み これが愛だと信じ込んだ幼い子どものよくある話。 ──現実はおとぎ話のように優しくないのに。 ] (67) 2024/05/06(Mon) 21:18:33 |
【人】 従業員 ルミ[ 年を重ねるごとに二人は大人に近付いて、 日を追うごとにわたしたちの距離は離れていった。 制服を着るお兄さんに「かっこいいね!」と言っても、 公園で話そうとしても、逃げるように去ってしまう。 分かってた。 子どもを家に上げ続けることは出来ないって。 勝手に傷を癒して、勝手に消えていくひどいひと。 どうしてわたしから距離を置くのかすら教えてくれず、 厄介者みたいに話すら切り上げて。 ずっとずっと待ってたよ。 あの公園で、お兄さんが来てくれるのを。 わたし、そんなに簡単に消えてしまえる存在だった? ] (68) 2024/05/06(Mon) 21:18:37 |
【人】 従業員 ルミそうかなぁ。恥ずかしい? じゃあ、雷恩さんって呼ぼうか? ……わたしが呼び慣れないかもだけど。 [ ああほら、また。 お兄さんだけがわたしとの日々を過去にしてる。 わたしが口にするまで、呼び方すら忘れてたの? 何もかもに心がささくれ立って血を流す。 恥ずかしそうに緩んだ頬すらわたしを刺激して、 声が震えないよう抑え込むのに必死だった。 顔が強張った理由は察せないけれど、 今この場で聞き出そうという気にはならない。 ] (69) 2024/05/06(Mon) 21:18:42 |
【人】 従業員 ルミあはは。うん、そうだね。 悪いことを考える人もいるんだろうなぁ。 ……ほんと、会えて良かった。 [ だって、悪い人はわたしだから。 ] (70) 2024/05/06(Mon) 21:18:47 |
【人】 従業員 ルミ[ 社会人が受けるような研修を受けていない女には、 セクハラ案件がどうこうといったことには無知だ。 彼の口から出る言葉たちが、 そういった配慮の元成り立っているのを知らない。 しっかり掴まってろ、という言葉に従って 彼の背中へ身体を預けた。 ] ……ふふ、あったかいね。 [ あの頃と変わらない温もりに頬を緩める。 それから、「町を出なかったのか」と呟く彼に 短く「うん」とだけ答えて。 吐かれた溜息に、ぴく、と肩が揺れた。 ──それがどんな色を孕んでいるか分からなくて。 ] (71) 2024/05/06(Mon) 21:18:54 |
【人】 従業員 ルミ[ 道中の会話は全て、もう既に知っていることだったけれど 真新しいものを見聞きするように話を聞いた。 自分の話はあまり口にしない。 ひとつの話題を深堀するように聞き役に回り、 SNS越しに握った情報を固めていく。 彼の好きなビールは、既に今、家にある。 ] 住んでないよ。一人暮らし。 ……でも、お兄さんならそんなことしないでしょ? [ ああ、いっそ「その気」になってくれれば早いのに。 彼の歴代の恋人たちと自分、一体何が違うのか。 頭を撫でる手付きの上手さすら気に入らない。 他の女に同じことをしてきたと分かるから。 ] (72) 2024/05/06(Mon) 21:18:57 |
【人】 従業員 ルミ…………うーん、でも……。 休日以外は夜営業しかやってなくって。 普通のカフェとはまた違うというか…… [ 店に客として、なんて起こってしまえば 彼が他のキャストに目移りする可能性だってある。 それに、ただ可愛い服のカフェというわけではない。 売れるために、稼ぐために色々な営業がある。 ────見られて幻滅されてしまうのがオチだ。 ] (73) 2024/05/06(Mon) 21:19:01 |
【人】 従業員 ルミどうしても、だめ? このままひとりで家にいるのも心細いし…… ……他に頼れる人もいなくて……。 [ 何より、なりたいのはそんな関係ではない。 客と店員。顔なじみ。──そんなものじゃない。 もっと特別で、唯一の、なにか。 そんな狙いを孕んで、わたしは彼の手を掴んだ。* ] (74) 2024/05/06(Mon) 21:21:52 |
【人】 会社員 雷恩[唐突に話しかけた相手に上手く言葉を返せないのは 女の子がまだ小さいからだと解釈する。 自分は「弟」で、自分よりも小さい子をあまり知らないが、 幼稚園児くらいだろうか? 女の子が喋れないなら自分が喋れば良いと思う程度には 純粋に育った少年だった。] ルミな。うん、覚えた。 [それだけは10年以上経っても記憶にあり] 俺はー、うーん、みんなは「ライ」って呼ぶよ。 「雷恩」って名前だとみんなあの動物のことだと思うだろ。 遠足で揶揄われたからヤなんだよねー…… [最初に名前呼びを渋ったのは自分だという記憶はなく。] (75) 2024/05/06(Mon) 22:41:23 |
【人】 会社員 雷恩[初めに買ったのはただの間違い。 次は、ルミという名前の年下の友達にあげる為に買った。 バニラ味も、コーヒー味も、ソーダ味も、 ルミと分け合った。 冬になるとおやつはアイスではなくなったから、 屋台から買った焼き芋を半分こにした。 雨の日に傘を持っていなかった子は 冬には寒そうな恰好のことがあったから、 母に甘えて家に連れて行く日も増えた。 自分が大人になってから思うのは、 みんなができる行動ではないということ。 ルミが帰る時には母はいつも付き添っていた。 その「親」がどういう人物なのか、あんなに小さい子を 公園に放置する人間に対しての悪口を 子には決して聞かせなかった。] (76) 2024/05/06(Mon) 22:42:15 |
【人】 会社員 雷恩大きく……? そーだな、この辺に住んでるなら 同じ学校に通えるだろきっと! [歳の差が幾つなのかも気にせず、何歳差まで同じ学校に 通えるかの知識もなく。 「大きく」で想像する姿はルミのランドセル姿くらいのもので。 「もっといっしょ」が意味するのは、公園に行かなくても 校内で会える、程度の感覚。 多くの少年がそうであるように、 少女と出会った当時の少年は恋を知らなかった。] (77) 2024/05/06(Mon) 22:42:51 |
【人】 会社員 雷恩[思春期の訪れでよそよそしくなっても、 女の子を家に連れ帰ることで噂になることを恐れても、 何か明確なきっかけがあって彼女を拒否した訳ではない。 ただ、習慣というものは途切れれば再開は難しく、 反芻しない記憶は薄れて行く。 「大きくなったら」――過ごす時間は短くなった。 クラスが変わった友達とあまり遊ばなくなるのと同じ感覚で 公園に行かないならルミと遊ぶことはないという日々。 それでも高校くらいまでは何となく気になった時に 何度か公園を覗いたことがある。 授業を何となくサボった時、部活が急に休みになった時、 ルミだってその頃には学校に通う年齢だっただろうに、 相変わらず一人でいた。 酔っ払いのおじさんが近寄ろうとするのを牽制するように ベンチの近くに座ってみる。 高校生になって増えた小遣いは、もう分け合うアイスではなく ほかほかのコンビニの肉まんも買えるようになっていた。] (78) 2024/05/06(Mon) 22:43:29 |
【人】 会社員 雷恩んーいや、どっちでも。 名前自体そんな呼ばれないしな、 どっちでも恥ずいならルミの呼びたい方でいいよ。 [喋り方はこんな感じだったか? どうにも男心を擽るようなトーンに聞こえてそわそわする。] ストーカーもいるんだろ、 危機感持ってくれよ……。 [流石に数日後に彼女がストーカーにどうにかされたなんて ニュースを見たら立ち直れない。 どこかの誰かが殺されるニュースにいちいち感情は揺れないが それが知り合いなら話は別だ。 ストーカーは今どこかで彼女を見ているのだろうか。 自分が触れていることで、逆上しないと良いのだけれど。] (79) 2024/05/06(Mon) 22:44:33 |
【人】 会社員 雷恩[ルミはもう小さな子ではなく、扱える言葉も沢山あるだろうに、 接客業の癖なのか、道中は殆ど此方が喋っていた。 振り返ってみれば、ルミのことを殆ど知らないままだ。 好きな食べ物も知らない。 公園で縁日があった時に自分は甘くて食べられなかった りんご飴の残りを美味しそうに食べていたのは覚えているが、 りんご好きなのだろうか。] 俺ももう小学生じゃないからな? そこまで無条件に信頼すんなよ〜頼むから。 [苦笑する。 レイプ魔扱いは御免被るが、人畜無害と思われるのは 男のプライドが廃るというやつだ。 ――そういえば、思い出した。 ]食べかけのりんご飴を渡した後になって、 「間接キス」と気づいて内心狼狽えたことを。 意識した過去があるなら、自分はやはり 彼女にとって人畜無害ではないだろう。 (80) 2024/05/06(Mon) 22:48:47 |
【人】 従業員 ルミ[ みんなが" ライ "と呼ぶと聞いてから、 なんとなく、同じ、は嫌だなと思っていた。 遠足で揶揄われたから、という彼に ] あのどうぶつ……? うぅん……ルミわかんないけど、やなら、やめる。 でも、ルミはおにいさんの名前、からかわないよ。 [ 幼い少女だった頃は、そんな動物一匹も知らなかった。 だから連想される生き物なんていなくて、 " 雷恩 "の響きは彼だけのものだった。 春が過ぎ、夏が消え、秋を失い、冬が枯れて わたしたちは時間と共に大きくなる。 同じ学校には通えなかった。 けれど、この辺に住んでるなら、と言った あの日の言葉だけは愚直に信じたままだった。 ] (82) 2024/05/06(Mon) 23:29:19 |
【人】 従業員 ルミ[ 小学校は、三年生からようやく通えるようになったけれど その頃には彼は卒業してしまっていた。 クラスメイトにも遠巻きにされ、 気まずくて居づらくて、結局通わなくなって。 それでもずっと公園に通い続けた。 遊ぶことも誰かと話すことも出来なくなり、 彼が姿を見せなくなっても、ずっと、ずっと。 時折遠くのベンチの近くに座る姿を見たことがある。 開いた距離が、彼の答えの証明だった。 ] (83) 2024/05/06(Mon) 23:29:32 |
【人】 従業員 ルミ[ ────中学生にもなれば、自分で稼げるようになった。 眠らない街。 ネオンで真夜中も輝き続ける夜の世界に飛び込んで、 初めて自分の市場価値を知った。 彼を忘れたくて。 もう一度誰かに愛されようと、大事にされようとして、 気付けば未成年でも働ける非合法の店で働いていた。 愛想よく、好きだと振る舞えば堕ちる客。 他に好みの女がいれば身勝手に離れていく。 客から稼いだお金を他の男に流すだけの生活。 金を渡した時だけ、都合よく構えるペットなだけ。 どいつもこいつも対価を渡して初めて成立する関係 ──フェードアウトするたびに彼を思い出した。 ] (84) 2024/05/06(Mon) 23:29:37 |
【人】 従業員 ルミ[ 対価も見返りもなくわたしを救ってくれたお兄さん。 ──────なにもないから嫌になったの? お金があればいいのかな。 わたしがかわいくなれば、いいのかな? なにもないわたしに優しくしてくれたなら、 何かを持ったわたしになれば、愛してくれるよね。 ] (85) 2024/05/06(Mon) 23:29:45 |
【人】 従業員 ルミ[ 危機感持ってくれよ、と呟く彼に微笑んだ。 ストーカーなんて真っ赤な嘘。 そんな人が出てくるリスクも高い仕事だけれど、 そうならないようにお客さんを管理してる。 好きな食べ物は──…… お店のプロフィールに書いてあるんだ。 「半分こできる食べ物」が好き。 それと、真っ赤で美味しい、甘いりんごも。 ] え〜? やぁだ。 お兄さんを信用したいから、するの。 [ 昔お兄さんが甘くて食べられなかったりんご飴。 間接キスの知識はさすがに当時はなかったけど、 お兄さんと同じものが食べられて嬉しかったな。 あのりんごには、魔女の毒なんて塗られていない。 ] (86) 2024/05/06(Mon) 23:30:20 |
【人】 従業員 ルミあの、その、……色々。 部屋はエレベーターで……10階の角なんだけど。 ちょっと、ここだと他の人に会うかもしれないし…… 中で話しても良いかな。 [ そう言って、わたしは彼の手を引いた。 エレベーターのボタンを押して、10階──最上階まで。 単身者向けではない間取りの角部屋。 丁度、二人暮らしに向いているような。 ついてきてくれるなら、わたしは部屋の鍵を開けて、 彼を中へ誘い込む。 蟻地獄のように、抜け出せない迷路へと。 ] (88) 2024/05/06(Mon) 23:32:07 |
【人】 従業員 ルミ[ 警戒されては元も子もない。 急いては事を仕損じる────わたしは馬鹿じゃない。 逸る鼓動を抑え込み、指先を握り締め、 彼をソファへ座るように案内した。 部屋の内装もインテリアも、白とピンクで飾られていて 住んでいるのがわたし一人だとすぐにわかるはず。 ] お兄さん、コーヒー飲む? [ 本当は冷蔵庫にね、ピーコックブルー、あるんだよ。 でも今いきなり出すのは違和感を生むでしょう? それに、緊張を解くには温かい飲み物っていうじゃない ──……真正面から貴方を抑えつけるなんて無謀、 出来やしないと分かっているから。** ] (89) 2024/05/06(Mon) 23:36:46 |
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