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【秘】 黒眼鏡 → 幕の中で イレネオ「よう」 警察から貸与されたスウェット姿というラフな格好の男は、 普段のだらしない足取りが嘘のようなきびきびしとした態度で取調室に入ってきた。 連行する署員が注意する余地もないほどしっかりと、 それでも漂うのは物事を俯瞰するようなどこか不遜さ。 「随分エンジョイしてるようだな、 お前の飼い主も心配してたぞ」 ──まぁ口は減っていないが。 (-348) 2023/09/25(Mon) 13:57:24 |
【秘】 黒眼鏡 → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ (-349) 2023/09/25(Mon) 14:01:32 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノ男の求めを拒否するのであれば。 その頬に平手が飛ぶだろう。片手を半ば固定された状態では避けることも難しいかもしれない。 難しいだけだ、努力すれば或いは。 「言え。」 「どれだ。」 「マウリツィオ・ベトゥッラか。」 「ネロか。」 「あの女か?」 男は、何も掴んではいない。 だから出来ることは、貴方を痛めつけることだけ。 そうして貴方が根負けして、囀るのを待つことだけ。 (-350) 2023/09/25(Mon) 14:03:11 |
【秘】 corposant ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「おう頼むぞ、パンパワーなら多分お前の方が上だわ。 きっとより良いパンが生まれる」 そんな風に軽口を合わせて笑う。 こんな内容じゃ、看守だって目くじらを立てないだろう。 久々のこんな会話が心地よかった。 早く皆解放されたらいいのに。 こんな場所に捕まってやる義理、一つだってないのだから。 「うん。約束」 「絶対」 差し出された小指を、自分の小指と絡めた。 しっかりと結んで、ゆびきりげんまん。 「いつか言わなきゃと思ってた。いい機会だ」 そうぢて貴方がそれでも受け入れてくれたなら、 ちゃんと隠していたことを謝ろう。 それからまた、家族でいよう。友人でいよう。 ──貴方がパンを食べ終わる頃、ロメオはまた口を開く。 「絶対に助けは来る。絶対だ」 「それまでもう少し辛抱してて。オレ、待ってる」 (-351) 2023/09/25(Mon) 14:04:37 |
【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ殺した、とは聞かなかった。 けれどファミリーという言葉を聞いた。 黒眼鏡の命令とも聞こえた。 あまつさえノッテの役に立ったと宣った。 この女はマフィアだ。 でなければ作りの悪いコメディか。 とはいえ現行犯ではない。 即逮捕といけないところがもどかしく、男の靴はとんとん、と石畳を叩くだろう。 「今。」 「何の話を?」 (-352) 2023/09/25(Mon) 14:06:01 |
【墓】 黒眼鏡>>+57 アリーチェ 「…俺はまあ、頼れて信頼できる男だが。 ……そのうち若くてデキそうな男捕まえた方がいいぞ。 そういうやつが出世したとき、メリットがデカい」 「まあ俺も信頼されてる分は、キチンと返すがね。」 世話にもなってるしな、とわはは笑い。 ついでとばかり胸をドンと叩けば、 「大丈夫、俺もよく味なんかわかってねえから。 始めたころは、こんな苦えもんなんでありがたがって飲んでんだと思ったもんだ」 小学生みたいな事を返す。実年齢との差分を考えるなら、こちらのほうが深刻かもしれない。 「マ気が向いたらな。 あー、アレね。悪い悪い」 そして何かあったら頼りなさいみたいなことをいっておきながら、 さっそく金塊の件で平謝り。 「ちょっと別件で使っちまってて、口座にすぐ用意できる分がなくてよぉ。 そうだ、いいじゃん、飾りつけ。ドーンとお供えしてやってくれ」 無茶を言う。 #収容所 (+62) 2023/09/25(Mon) 14:08:46 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 法の下に イレネオ「やだ、聞こえてたのかしら」 「うるさくてごめんなさいね」 何を探っている? 女は賢くこそなかったが、人の機微に疎い方でもなかった。 「迎えを頼んでたのよ」 「火遊びの相手と喧嘩別れしちゃってね」 警鐘が鳴っている気がする。 表立ってマフィアらしいことはしていない、にしても。 流石にこのままこの場に留まるのがまずいことくらいは、わかる。 一歩、足を後ろに引いた。 (-353) 2023/09/25(Mon) 14:13:07 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ「どうだか。」 弱々しく藻掻く様は風呂を嫌がる犬のようだ。 何かテレビで見た気がする。そんな映像を思い出して、男はまた少し笑った。揶揄の含みがある笑み。 そして、貴方がそれ以上抵抗しないなら。 男は貴方を座らせる。 椅子にではない。椅子に座った自分の膝に、だ。自分の方に無理矢理向けて座らせれば、反応した部分を腹辺りに感じることになったかもしれない。それには少し顔を顰めた。失礼な話だ。 こうしてしまえば貴方は脚を使えない。背後の机も自由を僅か奪うだろう。貴方に出来る抵抗は更に封じられて、こちらにとっては好都合。 「なら別の女とあったんじゃないか?」 「昇進も望まず、外回りを好んだのは逢瀬のためだ。」 「違うか?」 恋人が睦み合う時のような形。 不似合いなそんな構図で、言うのはやはり不釣り合いな下世話なことだ。 (-354) 2023/09/25(Mon) 14:19:52 |
【秘】 黒眼鏡 → 傷入りのネイル ダニエラあなたがもう受け取ることはないかもしれないが、 ジェラート屋の店主は今日は休みだ。 アルバイトの女性が代わりに店に立っている。 もしあなたが後日にでもここを訪れるなら、 『プラン通りに ⇒何かあったら連絡すること!』 というメッセージが届けられるだろう。 (-355) 2023/09/25(Mon) 14:21:03 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオがつ、 がつ、 がつ。 ──法改正による騒動が起こって実に5日目。 次々と逮捕者が増え、並ぶ牢屋が嫌に賑わいを見せている。 本当に嫌だな。 留置所の廊下を、厚底のショートブーツが叩く足音が響く。 歩きながら、髪を結んでいたゴムを解いて、眼鏡を外し、 そのまま鞄へとしまい込んだ。 がつ、 がつ、 がつ。 そのゆったりとして重い足音は、 不意に貴方の居る牢の前で止まる。 「ciao〜……どうも」 そこに居たのは長身の男だ。 薄いレモン色の癖のある長髪を揺らして立っている。 見下ろすのは貴方にとって見覚えのない翠の双眼。 重く、影から湧いて出たような低いトーンの声。 「はじめまして。あんたがイレネオ・デ・マリア?」 初対面なのだ。だから、男は笑ってみせた。 見世物小屋にでも来たかのような笑顔だった。 (-356) 2023/09/25(Mon) 14:25:21 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡貴方の言葉に男は顔を顰めた。加えてふん、と鼻を鳴らす。どちらも不機嫌だ、貴方が嫌いだという、半ば無意識のアピール。 「話す元気があるようで何よりだよ。」 男の手元の調書に真新しいところはない。結局、警察は貴方から何も引き出せなかった。 だからこそ、強硬派は焦っていた。折角捕まえた貴方は言わば賞金首で、何か少しでも叩いて宝を転げさせようとしている。 犬どころか、まるで死肉漁りのハイエナだ。 「まずは座れ。それからだ。」 それでも、自身のその浅ましさに男は気づかない。 これが正義であるという態度をそのまま崩さないでいる。 くるり、右手の指先でペンが踊った。 同じ灯りの下の、男の顔色は少し悪い。 貴方が心配してやることでもないだろう。 (-357) 2023/09/25(Mon) 14:26:50 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 法の下に イレネオ平手が飛べばぎゅっと目を瞑った。 ペン先で抉られるのとは違う鋭い痛みが走る。 こわい。 湧いたそれを抑え付ける、不要だ。「……っいわない、っていってるだろ!」 「アンタ、知ったらぜってぇ碌なことしないじゃん!」 「ケホッ」 いきなりの大声は乾いた喉には刺激だった。 咳き込みながらも睨みつける瞳は変わらないまま。 熱がどっと上がる心地がした、頭がぐらつく。 「家族に、こんなことされて堪るか……ッ!」 (-358) 2023/09/25(Mon) 14:28:32 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 法の下に イレネオ睡眠剤さえなければ。 蹴るなり殴るなり、もう少しマシな抵抗も出来たろう。 短時間に2種類の薬を摂取した体では この程度が限界だ。抵抗虚しく座らされる。 「違う、それは、テオとアリーの為だ…! 前線で、危険な任務には俺が出れば良いって それで敢えて下に残っただけで他に女なんかいねえ!」 熱い息が貴方に掛かるかもしれない。 顔を顰めたのは此方も同じだ。 噛みつくように睨みつけるだろうか。 (-359) 2023/09/25(Mon) 14:28:43 |
【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ男の瞳は、貴方が通話を切った携帯の液晶に注がれた。 その相手を探ろうとする目の動き。名前から相手を割り出そうとする動き。教師や科学者、或いは貴方に思いを寄せる男たち。もしくは探偵や警察がする機微だった。 「そうか。」 「喧嘩で手が出るのはよくないな。────」 「ついてるぞ。」 頬に伸びる手に、貴方は何か過ぎっただろうか。 全くの的外れの可能性だってある。 人を殺す手段は、何も血が出るものだけとは限らない。 それでも、何か後ろめたいことがあるなら。反応があるはずだ。 男はそう考えて、かまをかけただけ。 (-360) 2023/09/25(Mon) 14:32:46 |
【秘】 黒眼鏡 → 幕の中で イレネオ「拷問尋問ってのは相手が話せるようにやることだろ? つまり口だけはどうしたって潰せないわけだ。 あとからペラペラしゃべるより、 今のうちに喋るだけ喋っておいた方が場の空気が温まるかと思ってね」 のらくらと言葉を重ねながら、調書を無意味な言葉だけが埋めていく。 「実際特に喋ることはもうないんだがね。 目が飛び出るような新情報を期待されても、こちとら拘留される時に黒眼鏡をとられちまった。 眩しくて目も開けていられない、どうだい、ここは司法取引としてアレだけでも返してくれないか」 どすんと席に座り、退室していく署員に「また後でなー」と手を振った。 そうして前のめりになり、何かを話そうとして、 「…イレネオくん、顔色悪くない? ちゃんと飯食ってるかい」 心配するような声色。 (-361) 2023/09/25(Mon) 14:35:16 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ僕にとっては。 「……キミが一番危険かもね」 ほら、言ってる間にそうやって襟をめくるし。 なんて悪態をついた所で、嬉しそうにしている様子なのは悪くないなと思うから、もうとっくに絆されてしまっていて勝てそうもないのだけど。 「ん……っ、そんなに痛くはないよ、もう」 首を撫でられくすぐったそうに身を捩ったが、それよりも気になるのは、あなたの顔色だ。 日に日に人が居なくなる中、どうしても確認をしなければならないこともあった中、ここに来るのはあなたが捕まった翌々日。 嬉しそうにしていても、上機嫌にしていても、なんとなく、顔色が悪いのが気になる。 そればかりか、襟元を掴んでいる方と反対の手には包帯が巻いてあるし……。 「……キミも、怪我をしたのか。 どうしたの、それ。捕まる時に何かあったかい?」 何も知らぬ男は、心配気に眉を下げた。 (-362) 2023/09/25(Mon) 14:37:35 |
【秘】 幕の中で イレネオ → corposant ロメオその日、面会の予定はなかった。 ────その日どころか、特に一日だってなかったが。 おまけに、近づく足音にも覚えはなかった。 その上、届いた声にだって覚えはなかった。 名前を呼ばれれば、男は顔を上げただろう。 ……その顔にだって、やっぱり覚えなどない。 「そうだが。」 「何か用か?」 殊更に。 強調するように、冷ややかな眼差しを男は貴方に投げやる。 それは拒絶の視線だった。緩やかに侮る貴方の笑みを、そのまま跳ね返すように。 (-363) 2023/09/25(Mon) 14:38:20 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「やっぱりそうだ」と男は笑顔を崩さなかった。 冷たい視線に怯むわけでもない。 むしろ愉快そうに目を細めている。 そこに含まれる拒絶の意図をまるっきり無視するつもりだ。 「すみませんね、イレネオ巡査長。 あんたに聞きたい事があってここに来た」 質問は至極簡単なものだった。 「あんた、ニーノに手出したか?」 首を傾げ、答えを、反応を待つ。 (-364) 2023/09/25(Mon) 14:43:58 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノ家族、と聞いて。 男は。 口の端を、歪めるように。 笑った。 これまでで一番歪な笑みだ。 「────お前たちが」 手がペンを離れる。貴方の首に伸びる。 正確には襟首だ。何も殺す気はない。 「お前たちのようなものが」 逃げられないならそのまま掴む。 ぐ、と強く力を込めて。 乾いた喉は更に詰まるだろう。 「家族を語るな」 否定。 強い、強い。強い、否定だ。 何がそれほど男の逆鱗に触れたのか。 それはこれまでで一番強い感情。憎悪に似た瞳の炎。 貴方の息を詰めた男は、追い打ちをかけるようにその頭を、揺さぶる。 (-365) 2023/09/25(Mon) 14:46:37 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ「口では何とでも言える。」 そう、なんとでも。 だから無理矢理吐かせたところで、意味なんてないのだ。 人は自分を楽にするためにいくらだって嘘を吐くし、 やはり情に流されて、不要に罪を負うことだってある。 ぬるい愉悦を浮かべながら男は言葉を紡いでいく。 その間にも手は服越しに貴方の身体を這った。脇腹から胸の中心。それから首筋、襟元から露出した肌に触れる。 「ああ。」 「そうか。」 「男の可能性もありますね。」 喉仏をくすぐるようにしながら言う言葉は一層下卑ていた。 貴方の喉がそれで震えるなら、男もまたそこを震わせて笑う。 (-366) 2023/09/25(Mon) 14:58:41 |
【秘】 マスター エリカ → コピーキャット ペネロペ想像で済まされなかったなら、彼女は答えに困ったことだろう。 そのたったひとりの姿も、名前すら、彼女は覚えていないから。 己の感情と、今生きていることを知る術くらいしか、彼女は持っていない。 「それが本心なら、お前は見る目を磨くべきだろうな」 きっと料理の話だから、彼女はそう返した。 師として仰ぐのなら、もっと相応しい者はいくらでもいる。 最低限、味はわかるべきだろう? 情に重きを置く人間に、この仕事は渡せない。 リクエストには軽く了承し、さてとボトルに手を伸ばす。 ショットグラスにテキーラを。 少し迷って赤いシロップもいくらか足してよく混ぜて。 ビールを注いだグラスの中に、小さなそれをそのまま沈める。 仕上げに切ったライムを縁に。そうしてグラスがあなたに差し出された。 「サブマリノ、グレナデンシロッププラス…と言ったところか?」 グラスを傾ければ、黄金の海の中、 揺れ動く透明から赤混じりの琥珀が躍り出る。 飲み進めるほどに、テキーラの香り高い苦みと、 ほんのり加えられたザクロのシロップの甘さが、 麦酒のなかに広がっていく…そんな遊び心のあるビアカクテルだ。 …度数は遊びで済まないが。 (-367) 2023/09/25(Mon) 15:06:51 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡玉石混交とはよく言うものだ。 貴方の言葉からこちらは玉を掴み取ろうとする。何かがあるはずだと手を突っ込んでかき混ぜる。しかしそこには何もない。何もない徒労感を、それで自棄になる感覚を、男は既に知っている。 それでも、止めない。 男は全く、真面目な警官だった。 「ざまあないな。」 「黒眼鏡はおしまいだ。そのままアレッサンドロ・ルカーニアとして裁かれればいい。」 くるり。ペン先が回る。 貴方が余程注意深い男なら、それも。初め貴方と話した時に持っていたものとは違うと、気づいたかもしれない。 自分より大柄な相手はこの男にとって珍しい。 貴方が腰かければどすんと衝撃があって、それでまた少し顔を顰めた。 身体の大きい敵というのは、本能的に嫌なものだ。 そして。 そこに触れられれば、隠しようのない舌打ちがひとつ。 「うるさい。」 「お前には関係ない。」 かかん。と、ペン先が紙面を打った。 話を戻せ、主導権をこちらにある。そういう仕草だった。 (-368) 2023/09/25(Mon) 15:08:19 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノそれは少し残念だな。 形になった以外の心情は男には読み取りづらかった。 ただ、なんだか胸の奥が動いたような気がして、それだけ少し首を傾げた。 指先に感じる少しの膨らみ。薄い肌に浮く牙の痕。ぽこぽこと小さく盛り上がったそれは指にも楽しいらしく、さりさりと楽しむ様子はやはり無遠慮だ。 けれど、それについて触れられれば動きを止める。 落としていた視線を貴方に戻してから、男は自分の手元に目を向けた。そうして下手に隠すように背後に回す。まるで犬が尻尾を巻いて後ずさるような、明確でわかりやすい隠匿の行動。 とはいえ、怯えているようではない。単に表情はきまり悪そうな、そうして少しばかり不機嫌そうにも見えるだろうものに変わった。 「違います。」 「俺は平気ですよ。」 (-370) 2023/09/25(Mon) 15:19:43 |
【秘】 幕の中で イレネオ → corposant ロメオ問いに対して。 男はゆっくり、目を開いた。そうして細めた。 とはいえ時間にして数秒。答えに窮した、というほどでもない。 「身内か?」 返る言葉は簡単だった。 それは答えではなかった。 無礼な輩に真っ向から対してやるつもりはない、と言うように。 男は、ニーノ・サヴィアに手を出していない。 だから報復などに怯んだわけではない。 男は、取調べをしただけだ。 (-371) 2023/09/25(Mon) 15:27:00 |
【秘】 新芽 テオドロ → favorire アリーチェ「叱って伸びるタイプだったらここまで苦労しなかっただろうな、あんたは。それでも一切の成長をしてない訳じゃない」 「ここで不安がられないだけ、 俺が小言を言い散らした甲斐があると見える」 いつまでも同じ、というわけにはいかない。 こんな世の中だ、誰もが己の考えに従って行動に移しては何かを変えようとしていてもおかしくない。それでも何も手元に残らないわけではないのだ。 伝えられたようで、微笑ましいような苦笑するような、ひとまずは口角を上げて。 「全く、俺以外にもこういう時食わせられる相手を見つけなさい。知り合いがいないというわけじゃないんだから…… たまたま仕事が入ってないからいいものの、 忙しくなってきたら本当に保証できませんからね」 やっぱり終いには苦言を呈して、 それから帰り支度をするのだった。 「それじゃあ……アリーも気をつけて。 もう今更、何もするなとは言わないが、 せめて無謀なことはしないようにな」 (-372) 2023/09/25(Mon) 15:39:57 |
【秘】 黒眼鏡 → 幕の中で イレネオ「まったく真面目だ」 事実。 アレッサンドロは、そういった愚直なまでの真面目さを好んでいた。 男として譲らぬ線があるであろうその態度を、 見守るような気持ちでそこに座っているのである。 こんな調子では怯えすくむこともありはしない。 ペン先には視線を向けながら何も言うことはなく、ただ背すじをぴんと伸ばして──それこそ本能的にだろうか、男は相手を威圧する振る舞いを文字通り体に染みつかせていた──あなたと相対する。 「あァ?」 そうしてぴくり、と眉を跳ね上げる様も、どこか楽しそうで。 「ないことあるかよ。 お前、自分が法の代行者に過ぎないって自覚はあるのかね? お前は俺と法がつつがなく向き合うためのインターフェイスに過ぎない。 俺はお前を通して司法と対峙して、己が権利を主張しなきゃあいけないんだ。 つまりこれは俺にとって、正当な権利と発言の場なんだぞ? なのにお前は調子が悪そうだ、お前、自分がプロサッカー選手だとしてみろ。 運命をかけた一線、これに勝つかどうかでトーナメントの優勝が決まる、自分が背負ってきた人生の価値が極まる、 そんな時に審判が青い顔してゴホゴホ咳してたらどう思う? 言いたくなるはずさ、もちろんこう、」 カードをかかげるように、手錠がはまったままの手を掲げる。 「チェンジ、だろ? せめて顔洗って来いよ、寝不足か? ン?」 (-373) 2023/09/25(Mon) 15:47:42 |