人狼物語 三日月国


82 【身内】裏切りと駆け引きのカッサンドラ【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【神】 食人嗜好者 アルレシャ

食い込んだ歯は映画の吸血鬼のように、ではなく。首からずれて肩の肉を、明らかにぶつりぶつりと歯で引き剥がすように食いちぎった。
首からは外れたことで命に障りはない。けれどもちょっとやそっとの怪我ではないことは確かである。
アルレシャは、アルレシャの方からテンガンを突き飛ばした。その力は驚くほど強かった。
女の桜色のルージュは今や鮮血に濡れ、ルビーの瞳はそれと反した着色を施したように涙に濡れていた。

「……ごめんなさい、ごめんなさい、テンガン、私、わたし……」
(G39) 2021/07/05(Mon) 11:31:21

【赤】 食人嗜好者 アルレシャ

観客は沸いていた。
もちろんメインはナフの踊りと痴態に。少しだけ、サブの副次的な催しの混乱ぶりに。
そして一部は、女の悪い癖に。

『またエンターテイナーのクセが出ましたな。どうやら処女の子宮では足らないようですぞ』
『ほほ、女の従業員が降りてきていませんからね。あの子も飢えているのではないかしら?』
『あと一歩早ければあの御令嬢の柔肌に存分に噛み付けましたね彼女は! はは、惜しい惜しい』
『まあ、また壊れた従業員があればくれてやりましょう。踊り子達の心が砕けるのが見ものですね』

……古株のVIP達はどうやら、女の悪癖をようく知っているようだった。
どうやら完全に壊れて心の動きを失い、客を楽しませられなくなった従業員達の行き先は……穢れた豺狼の、胃の中であるらしい。
完璧な演技をして見せる女を囲む男達の困惑をも、客達は見世物としている。まるで、ドラマティックな映画のように。
(*65) 2021/07/05(Mon) 11:38:30

【神】 食人嗜好者 アルレシャ

青褪める理由は大衆の前で秘密を晒したことであり、信頼しきって心配してくれた彼を裏切ったことであり。
赤い瞳は泣き腫らしたせいでいっそうに色を濃くして、その輪郭を揺らす、揺らす。
駆け寄ろうとした足は床に縫い止まる。どのような言い訳をすれば彼を案じられるというのか?

「そ、んな、怪我の程度は問題ではないわ、治療を、医務室に……」

医者は己だ。けれど外科医ではない。それに手を伸べる資格はない。
震えた指は空をかいて、おろおろと彼のするべき事、をみつめている。
(G45) 2021/07/05(Mon) 11:47:30

【神】 食人嗜好者 アルレシャ

「――テンガン……」

傍、というには少し離れていた女はその煌めきを見た、覚悟を見た。
ひとつを救うために……きっとそれは、容易く露見しても構わない力ではないだろうに。
魅せられたように床に膝をついた女は、泣き止むのをやめてこくりと頷いた。

「……だめね、私。なんの覚悟もなしに、飛び込んで……それで騒ぎ立てるばかり。
 とうに貴方は何が起きてもと心に決めていたというのに、わたし……慌ててしまってばかりね」

薬は残り二本。自分に何が出来るかを考える。
決してそれは惑うばかりではないのだということは、彼が教えてくれたのだ。

「……ディーラーさん、大丈夫? ああでも、こころが幼くなっただけで、体に異常はないのかしら」

ふと、薬のせいで精神年齢が下がってしまったサダルのことを気にかけた。
薬のせいで柔らかくなった心に傷がついたなら、大きくなっても波及するかも知れないことだし。
(G53) 2021/07/05(Mon) 12:15:43

【赤】 食人嗜好者 アルレシャ

「オーダーは通ったようだ。さあ、踊り子さん。手を取るのかな、きみは」

声はその場ではなく、裏の一室に響いた。項垂れ気味の表情に隠し、柔かな声をスピーカーに届けている。
からかうような声は、従業員となった二人に向けられた。
二人の心を揺り動かすためだけにだ。

「いいね、人当たりよく、愛されるものというのは……それが何であれ、助けてもらえるのだから。
 そう思わないかい? ムルイジ。シルバーキーが開けた扉は君宛ててはなかった。
 ナフが手を取ったならば、ジョーカーは枯れて、君は、ようこそ、最下層(ボトム)へ」
(*68) 2021/07/05(Mon) 12:18:19

【神】 食人嗜好者 アルレシャ

>>G55 サダル
人のそばによるのを少しだけためらいながら、距離を置きながら。
それでもいまひとたびは柔らかい心を晒したままになってしまっている彼女を案じて、
座り込んだままで彼女の傍に寄る。裏返した指先は、テンガンのほうを指していた。

「……私は大丈夫よ。ええきっと、そして私達は、大丈夫。
 あの光が彼らを、そしてこれから"噂"の底に叩き落される人たちを、助けてくれるはず」

その輝きがいっときのものであることを、女は知らない。
(G56) 2021/07/05(Mon) 12:25:45

【赤】 食人嗜好者 アルレシャ

「そして、最後の輝きだ」

崇め、見上げるような視線が、彼の罪悪感を苛みますように。

/*
『グラトニー』も選択はどうぞご自由に……と述べておきます!
どちらの選択をするにしてもいい感じにシステム処理はやっていきましょう。
(*70) 2021/07/05(Mon) 12:27:57
2021/07/05(Mon) 12:36:17

【赤】 食人嗜好者 アルレシャ

「ええ、いいでしょうとも。貴方はとっても、いい子……。
 存分に、彼の運命は貴方に預けよう。そのほうがきっと双方も嬉しいだろう。
 彼の価値は、貴方が決めるといい」

穏やかな表情で、少女のようになってしまった『エンヴィー』をなだめる。
そこに嘘は一片もなく、貴方の能力を認めているのだから。それを窘める必要はない。

「ええ、『スロウス』、貴方も気をつけて。
 ……いいや、この言い方はふさわしくないね。"期待しているよ"」

踊り子の選択を視界の端でしっかりと確かめ、それで観客が喜んでいることをしかと見て。
彼らを巻き込んでの舞台にした『エンヴィー』の腕前を、改めて評価した。
(*73) 2021/07/05(Mon) 12:44:31

【神】 食人嗜好者 アルレシャ

>>G59 サダル
「……そうね、ひとりひとりが、彼を助ける力になれると思うわ。
 彼のように誰かを助ける力を持てなくても、きっと……」

踊り子の返答に、なぜ、とは言わなかった。言葉を交わしたことのほとんどない人だ。
どのような考えを以てしてそうしたのかは、軽はずみに判断すべきではない。

薬の効果が落ち着いてきたのを感じて、ゆっくりと立ち上がった。
呼吸は確かで、もう誰彼構わずと噛み付いてしまうことはない、きっと。
(G64) 2021/07/05(Mon) 12:59:42

【赤】 食人嗜好者 アルレシャ

「本当に薬にどっぷりかかっていたのだなあ」
自分も決して影響を受けていなかったわけではないが、気軽にお気楽に、少し前の通信を受けてにこにこ。

そして、大事な連絡を受けて通信機に応答した。

「嫌われた? ふふ、だれにでもかの人はアイロニカルな反応をしめすのじゃないかい。
 時が来るまで、それにVIPのリクエストがあるまでそれは少し置いておこう。
 我々の誰が上の不興を買うのか、いつどうなるかはわからないのだしね」

送付された資料をもとに、しばし考え込んでいるような間があった。
少しばかり思いつきはあったようで、続けられた声はそう困ったふうでもない。

「あたらしいことでもしてみればいいのかもね。過去の心傷を引出さぬよう……。
 VIPが再び壊れゆく様子を見たいと言い出さないことでも願おうか。
 お疲れ様、『スロウス』。きみにしばしの休息のあるように」

二人に続いて、やはり『グラトニー』の通信も切れた。
(*77) 2021/07/05(Mon) 17:28:23

【秘】 食人嗜好者 アルレシャ → ワーカーホリック ラサルハグ

/*
情報ありがとうございます!
他の墓下者と同じくVIPを通してPLさんの意向聞きは再度やりつつ、
いただいた情報を元に組んでいきましょうか。
ランダム吊りで誰がシュッて消えるかわからないのでアイデアだけ温めつつ……。
やりとりお疲れ様ですわよ!
(-302) 2021/07/05(Mon) 17:31:19

【人】 食人嗜好者 アルレシャ

十本目の薬が飲み干されたのを確認すると、女はどこか意気を失ったように地下を離れた。
ひとたびの騒動を終え、ころりと元のサロンへと戻る。
乗客たちはまだ踊り明かし、音楽を楽しみ、優雅な時間を送っている。
どうしてもそれに混じり切ることは、できない気分だった。

「……私はこれからどうすべきなのかしら。
 見ていないふりをするのは耐えられないけれど、何が出来るのか、なんて……」

事実を知り、真相を識りはしたけれど。それに対抗するすべがあるというのだろうか。
誰に、どのように、どうやって?
落ち込んだ心を鼓舞するように、火を付けるようにキールsakeに手を伸ばす。
(79) 2021/07/05(Mon) 17:34:44

【人】 食人嗜好者 アルレシャ

>>80 サダル
「あなた、ディーラーの……ごめんなさいね、いつもどおりにカジノに遊びに行けなくって。
 人酔いしてしまったかしらね、それとも毎日遊んでいるのは肌に合わないかしら」

少しばかり表情を作って、普段どおりに振る舞おうとした。地下の出来事は忘れて。
けれどもかけられた言葉の意味を確かに理解して、花のしおれるように目線を落とした。

「……せめても船を降りたならもっと大きな組織に頼れるのかもしれないけれど。
 海を渡る客船の中身までメスが通るかはわからないものね。
 私達、どうするべきなのかしら」
(81) 2021/07/05(Mon) 18:37:34

【秘】 食人嗜好者 アルレシャ → 陶酔飛行 バーナード

/*
御機嫌ようお嬢様! お嬢様ですの。
かなりギリギリの返しをしてしまいましたし、バタバタと忙しくしまっておりましたものね、仕方ないかと……ありがとうございましたのよ〜ッ
流れだけ共有するとして、そうですわね……その後の反応(というかロールでの会話)を見るにバーナード様は紳士貫き通している感があるので、ちょっとのからかいだけをして、そっとお見送りだけしたことにしようかと思いますわね……未遂未遂。据え膳食わない男ではないとかイメージと違ったらぜんぜん変更してOKなので案あればどうぞどうぞ。
(-314) 2021/07/05(Mon) 19:07:51
2021/07/05(Mon) 19:09:41

【人】 食人嗜好者 アルレシャ

>>82
少しだけ声をひそめて、あまり他者の耳には入らないようにして。
ソファの隣をあけて、座るように目線と手の動きで指し示した。

「手引するものをどうにかしたのならば、この騒ぎは止まるのかしら。
 ……上級賓客達すべてをとらえることは難しくとも、いっときだけは……。
 それが彼を、いいえ、彼ら、かしら。助けることにつながるのなら、いいわね……」

映像の踊り子、それに写真の誰か――ギャンブラーの姿は見ておらず、副船長の姿ははっきりとは写真で確認することはできなかったのだ――を思い浮かべて、そっと目を閉じる。
けれども性別も年の頃もわからない声は、誰であると特定することもできそうになかった。
それを言葉を交わした人間達と重ね合わせようとして――やめた。首を横に振る。

「……誰かを疑うというのは、とても心苦しいものね」
(84) 2021/07/05(Mon) 19:16:01

【独】 食人嗜好者 アルレシャ

脚、舌、それにソースに肝臓を少々。
よく管理された肉で作られたハンバーグを、優雅に切って、舌の上へと運ぶ。
生まれたときから管理された未成熟の家畜のようにはいかないが、悪い味ではない。
極上のそれには叶わずとも、人生の味はそれに複雑な滋味を乗せるものだ。

「ありがとうございます。このために働いている、いい仕事をしたものですわ」

特別に調理された肉を口へ運び、調理者へと感謝を述べる。
きれいに皿はあけられて、仮面を付けた従業員がそれを提げていった。
スイートルームではないものの、逆にソレが隠れ蓑になる……と、女は述べていた。
ふと、シェフの発した言葉に対して顔を上げ、そっと微笑む。

「嗜好を明かしてもいいのか、ですって? ええ、構わないのです。
 だってひとは秘密を持っているとはいえ、一つ明かせば、かんたんに信頼するもの。
 誰も私が手引している人間だなどとは、思わないのですよ、ふふ、かわいらしい……」

女もまたただの乗客であり、いつ転落するかはわからない立場にある。
それでも、たいへんに愉快そうに、唇を歪めて笑うのだった。
(-322) 2021/07/05(Mon) 19:53:28
アルレシャは、思い悩むようなため息ばかりを落とした。
(a122) 2021/07/05(Mon) 19:54:40