人狼物語 三日月国


267 冬暁、待宵の月を結ぶ

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到着: 宮崎暁

【人】 宮崎暁



 [ 積み上げた物が壊れされ
   それでも諦められなくて
   また積上げては、壊され。

   いつしか大切に積み上げるほどに
   壊れた時の痛みが大きくなると知って。

   積み上げることさえもやめてしまう。

   ああ何の話かって?

   両親の仕事柄、転校ばっかりで
   子供の僕は全然友達が作れないんだって
   ただそれだけのことだ。         ]


(1) 2024/06/08(Sat) 23:07:18

【人】 宮崎暁



 [ 友達と言っても程度があるだろう。
   浅いぐらいの友達もいれば親友もいる。

   僕はその浅瀬で貝のように漂うだけの存在。
   浅く付き合うことはあってもそれ以上はない。

   砂の城は天災の波に飲まれて消えていく。
   何も無くなった浜辺には僕が独りいるだけ。

   長くて二年も続かない人との関わりは
   僕の性格に希薄という後遺症を遺した。    ]


(2) 2024/06/08(Sat) 23:10:29

【人】 宮崎暁



 [ 自惚れるつもりはないけど、

   僕のことが嫌いだという人は少ないと思う。
   でもその分、僕を特別と思う人も少ないはずだ。

   アルバムを見て僕を思い出す人はいても
   僕に連絡をしてくれるような人はいない。

   それが僕という人間を決定づけて
   転勤族で友達を作ることを諦めた子供の
   象徴になっているのだと自分でも分かっていた。 ]


(3) 2024/06/08(Sat) 23:11:07

【人】 宮崎暁



 [ こんなんだから青い春が降りてきたこともないし、
   甘酸っぱい思い出も出来たことなんてなかった。

   でもそんな僕にも春はやってきた。
   初めてできた彼女は同じ学校に通う女の子。   ]


   おはよ!幸阪!


 [ 毎朝、僕は彼女の顔を見るだけで元気になれる。

   僕に見えていない何かが見えているみたいな
   そんな不思議なオーラを持つ、
   冬の空に咲く一輪の花のような、素敵な女の子だ。]


(4) 2024/06/08(Sat) 23:13:06

【人】 宮崎暁




   僕が転校するまでの間
   僕の思い出になって欲しい。


              君にしか…頼めないんだ。

(5) 2024/06/08(Sat) 23:14:13

【人】 宮崎暁



 [ 皆が帰って静まり返った真冬。

   誰の邪魔も入らないその場所で
   僕が言い放った最低な告白。

   幸阪結月と僕の肌寒い青い春は
   僕の傲慢から全てが始まったんだ。    ]


(6) 2024/06/08(Sat) 23:15:26

【人】 宮崎暁



   そう、これは────


      僕と幸阪結月が、お別れするまでの物語


(7) 2024/06/08(Sat) 23:16:53

【独】 宮崎暁




     僕は本当に恋していたんだと


           思い知らされるまでの物語



(-0) 2024/06/08(Sat) 23:20:36

【人】 宮崎暁



 [ 次の転校はいつになるだろう。
   それは僕にも分からない。
   両親でさえ分からないのに、分かるはずない。

   いつか爆発する爆弾を抱えたまま歩む青春は
   ある時は無機質で、ある時は刺激的で、

   だけどそんな酔狂な遊びに身を投じるなんて
   並大抵の精神じゃ出来っこない。

   いてもいなくても変わらない
   僕の人生ゲームでの役割は続いていく。    ]


(22) 2024/06/09(Sun) 3:05:39

【人】 宮崎暁



 [ 僕は幸阪との関係を隠したりはしない。
   僕たちの関係に周囲が何か言う時は
   そのほとんどが僕のことだ。

   「宮崎ほんと彼女のこと好きだよね。」って。
   それを否定しない僕も僕なんだろうけど。   ]


   そりゃいつだって元気だよ。
   幸阪に朝から会えたんだし。

   げっっ…
なんも準備してない…。


 [ 抜き打ちテストなんて初めて聞いたと
   この後点数が悲惨になる予感に肩を落とす。>>14

   だけど直ぐに立ち直ると
   幸阪の隣に立って彼女の手を捕まえて
   人目時にせずそのまま手を繋いでみせた。    ]


(23) 2024/06/09(Sun) 3:08:01

【人】 宮崎暁



 [ いつか、さよならを言い合う時
   不幸だと何かを責め立てたりしないように
   それが思い出として残せるように

   彼女ならそれが出来ると思ったんだ。

   だから僕は、彼女を、利用してしまっている。

   僕と一緒で、寂しい目をしている彼女が…
   こうして手を繋いでいないと消えてしまいそうで
   そんな彼女の儚さが、僕の目を引いたんだ。   ]


(24) 2024/06/09(Sun) 3:09:00

【人】 宮崎暁



 [ 僕は絶対に周りには隠さない。

   いつか僕の居なくなった世界で
   幸阪の名前に傷がつかないように

   転校が決まっていた僕に都合よく遊ばれた
   可哀想な女の子じゃなくて
   僕の転校に仕方なく巻き込まれただけだって。

   こんなこと彼女には、絶対言えないけど。    ]*



(25) 2024/06/09(Sun) 3:10:04

【秘】 宮崎暁 → 幸阪結月




なんでわざわざそんなことするって…
幸阪のことが好きだから、だよ。

(-1) 2024/06/09(Sun) 3:12:27

【人】 宮崎暁



 [ あの日も僕はずっと、独りだった。
   テスト期間ともなれば皆すぐに帰るし
   人なんてほとんど残ってやしない。

   世界に置いていかれるような虚しさを背に

   自習用に開放された静かな図書室
   英単語帳を見るのも飽きてきた頃

   ふと窓の外を眺めていると
   聴こえた、ほんの微かに心地よいリズム>>15

   部活なんてどこもやってないし
   今の期間は自主練だって禁止だ。

   それなのに
   床を蹴りあげる音、ゴムが跳ねる音
   僕以外の誰かがまだいるんだって。

   たったそれだけの事で心が踊ってしまって
   気づけば僕は導かれるように音の元へと…。  ]


(26) 2024/06/09(Sun) 3:14:43

【人】 宮崎暁



 [ 烏が鳴き始める夕暮れ
   僕は体育館へとやってくると
   ちょっと重い鉄の引き戸を開けた。


   音の鳴る方へ
   誰かが…いる方へ。


   そうして、扉の向こうで
   一人バスケに浸る姿に


         勝手に自分の背を重ねてしまう。]


(27) 2024/06/09(Sun) 3:15:50

【人】 宮崎暁



   あ、ううん、忘れ物とかじゃないんだ。

   こんな時間に体育館に誰かいるの
   珍しいなって思って。

   図書室で勉強してたら音が聞こえたんだ。

   
 [ 邪魔しちゃったかな、そりゃそうだよなぁと、
   慌てた様子で手を振りながら
   僕は体育館の中へ歩を進める。

   ここにいるのがたまたまなんじゃなくて
   始めっから居るのが分かってて来たんだって。

   初めましての彼女に、僕は笑みながら尋ねたんだ。]


(28) 2024/06/09(Sun) 3:16:24

【人】 宮崎暁



     ねぇ、僕も一緒にやってもいい?


(29) 2024/06/09(Sun) 3:16:55

【人】 宮崎暁



 [ 相手の名前もクラスも知らない
   僕はまだ名前すら名乗っていない。

   それなのに
   開口一番に出た言葉は

   君の世界に僕を入れてという
   立場を弁えない勝手なお願いごとだった。 ]


(30) 2024/06/09(Sun) 3:19:09

【秘】 宮崎暁 → 幸阪結月



  [ 君も独りなの?なんて

        あの時はまだ聞けなかったからさ。]**


(-2) 2024/06/09(Sun) 3:19:39

【人】 宮崎暁



 [ 好きでもない人と付き合うなんて普通じゃない。

   普通でありたいと思っていなくとも
   上手く学校生活を乗り切るためには
   普通に擬態することも必要だ。

   と言っても僕の幸阪への好感度は
   決して低くない。>>33

   それが恋愛的かどうかはともかく、
   彼女のことを魅力的と思ってるのも本当だ。 ]


   そうなんだろうけどさぁ
   なんか嵌められた気分…

   幸阪はテスト大丈夫そうなの?


 [ 僕とは対照的に幸阪は落ち着いている。
   まさかこうなることも予想してたのかなって
   疑ってしまいたくなるくらい。>>33

   僕が考えすぎなのかもしれないから
   ついつい幸阪にそう尋ねてしまった。      ]


(43) 2024/06/09(Sun) 20:32:55

【人】 宮崎暁



 [ 二人で手を繋ぐその姿も
   こうして他愛のない話で盛り上がる姿も

   幸阪はこの学校誰よりも幸せなんだって
   僕は周りに証明したかっただけ。     ]



(44) 2024/06/09(Sun) 20:33:23

【人】 宮崎暁



   そうだ。
   幸阪って今日の放課後、空いてる?

   駅前に美味しそうなパン屋を見つけたんだ。


(45) 2024/06/09(Sun) 20:34:40

【人】 宮崎暁



 [ 教室に入ると手を離して、
   僕は幸阪の予定を尋ねる。

   流行りのお店も、デートスポットも
   いつだって調査は欠かさない。

   幸阪を誘う理由作りは
   常に五つはストックするようにしているんだ。
   幸阪の予定があると事前に知った日以外は
   ほぼ毎日こうやって誘っていたはず。

   僕はそれだけ幸阪との時間が欲しくて
   幸阪にだけはわがままになっていたのだと思う。 ]*


(46) 2024/06/09(Sun) 20:36:35

【秘】 宮崎暁 → 幸阪結月



 [ 女の子との交際なんて幸阪が初めてだったから。
   初めてデートに誘った時は迷惑をかけたかも。

   なんせ人目につく場所で

   「幸阪の時間を僕にちょうだい。
     絶対幸せって、言わせてみせるから。」


   なんて甘ったるい言葉を吐いてしまったのだから。

   当の僕は至って真面目だったけど
   周りの男子達はあまりの直球ぶりに言葉を失って、
   女子は女子で羨ましそうに見てたり、
   あまりの青臭さに顔を赤くしてたり、

   幸阪を少しだけ有名人にしてしまったかもしれない。

   今にして思えば
   たかだかデートの誘いなのに
   勢いはまるで結婚のプロポーズだ。
   幸阪には今でも悪い事をしたなって思っている。 ]


(-5) 2024/06/09(Sun) 20:47:50

【人】 宮崎暁



   ううん、僕も勉強飽きちゃったから
   体育館で遊んでるのが羨ましくなっちゃった。


 [ 僕の邪魔をしたんじゃないかと
   謝る彼女に僕は首を横に振る。

   手を止めなくても
   もう僕は勉強する気もないから
   それが誠意を欠くとは思っていない。>>39  ]


   勝負?いいね!やろっか!


 [ むしろ入れてもらえた喜びの方が勝ると
   僕の意識はそっちに引っ張られる。

   まだ会って日は浅いけど
   あまり感情が表に出ない子なのかなって
   そう思ったりもしたものだから

   その意外な姿に僕も楽しくなってしまって。 ]


(47) 2024/06/09(Sun) 20:50:17

【人】 宮崎暁



   へぇ、それなら僕も負けられないな。>>41
   せっかくだから飲み物でも賭けてみる?


            僕こう見えて結構強いよ?


(48) 2024/06/09(Sun) 20:52:25

【人】 宮崎暁



 [ そう言って僕は上着を脱ぎ捨てて腕まくりすると
   意気揚々とバスケットボールを手に取り
   彼女の世界に一歩、足を踏み入れていった。

   勝敗はどうだったかと言われれば…
   僕がエアボールをやりまくって
   悔しさで床を転げ回ったことはあったかも。
   僕の渾身の
「うわぁぁぁ!!クソエイム!!」

   聞けるのは僕が彼女に負けた時、だったかな。
 ]*


(49) 2024/06/09(Sun) 20:55:08

【人】 宮崎暁



   えぇ…落ち着きすぎでしょ…

   言ったからね?
   マラソン一緒に走ろうね、のノリは無しだよ?


 [ 全てを受け入れた様子の幸阪は
   まるで無敵の人だ。>>51

   このまま幸阪もいるからいっか、って
   いざ追試を受けたら僕だけなんてことになれば
   きっと泣くことになるだろうね。

   だって君との時間が減ったら
   僕はとてつもなくショックを受けるんだから。
  ]


(59) 2024/06/10(Mon) 1:49:45

【人】 宮崎暁



   ほんと?よかった!
   じゃあ放課後、幸阪の教室に行くね。>>53

   あ!後でお店の情報送るよ!


(60) 2024/06/10(Mon) 1:50:17
 




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