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【人】 綴 千翠[そんな突然の告白は胸の中に、私は注文した親子 のもとへ急ぐと、父親の了解を得て泣いている 男の子の目の前に屈んで視線を合わせる。] フランクフルト。お待たせしました [トレーを坊やに差し出せば、ふわり。 熱いから気をつけてね、と微笑みかけた。]* (216) 2022/07/28(Thu) 21:29:47 |
【人】 綴 千翠― 回想:私と彼と風鈴と オスカーくんと ― [店に居るより、宿に居るほうが多い私。 それはたぶん、気分が悪くなったらいつでも 休めるようにしてくれているのだと思う。 お薬による治療を続けている今の私の身体は、 病よりも薬剤の副作用で体調に異変を来すことがある。 入院していた時と比べれば全然楽なのだけれど、 それでも、体温調節が利かなくなって、急に身体に 熱を持ったり、そのせいで脱水症状を起こしたり。 あの日もそう。 前日に体調を崩して休んでて、 少し、落ち込んでたんだ。 宿の廊下、つきあたりの海の見える大きな窓から、 外を眺めていたとき、私は君に話しかけられた。>>204] (250) 2022/07/28(Thu) 23:57:16 |
【人】 綴 千翠私が 一緒に? [あの時は、彼のいう“そんなわけ”が どんなわけなのかは全然わからなくて。 …今もだけど、でも思い出すだけでおかしくて、 その度に笑ってしまう。 でもねすごく、嬉しかったんだよ。 手伝ってって、頼ってくれたことが。 とても、とても。] (252) 2022/07/28(Thu) 23:57:31 |
【人】 綴 千翠――…そういうことだったのね、オーナーが… 風鈴はね、ひとなつ荘には私がお客さんだった 頃からずっと飾られてるんだよ [倉庫から運び出した風鈴をひとつひとつ布巾で拭いて、 どれを飾るか選びながら私は目を細めて彼に話す。] 私、風鈴のチリンチリンっていう音、好きなんだ こう…そよ風に吹かれて、時折揺れて。 静かに響く鈴の音を聞いてると とても懐かしいような… ノスタルジックっていうのかな 切なくて…、でも、 優しい気持ちになれるの (253) 2022/07/29(Fri) 0:01:58 |
【人】 綴 千翠[新聞紙の上に、綺麗に拭いた風鈴が並べられていく。 降り注ぐ日差しに模様を施した ガラス細工がキラキラと光っていた。] …うーん、どれも可愛くて迷うなぁ あ!ねね、せっかくだし、週替わりで 変えるのとか… どう? [妙案を思いついたと言わんばかりに 君を見つめて私は笑う。 1人で盛り上がってたから、引かれてたかもしれないけど 風鈴を選ぶのも飾るのもすごく 楽しかったんだ。]* (254) 2022/07/29(Fri) 0:04:04 |
【人】 綴 千翠や、野球って男の人、好きだよね? そっか、ずっとされてるんですね…そ、か [気を紛らわすように色々、 話しかけたりしてたこと、 気付かれてなければいいのだけと。 この日から、有事に備えて? 店に入るときはまず、須藤さんが何処にいるか 確認するようになったんだ。]* (289) 2022/07/29(Fri) 11:53:57 |
【人】 綴 千翠───どうか した? [離れようと歩き始めたその時、かかる声。 あたふたする辺世くんを見て、私は首を傾げた。] ………うん、そうだね [寄せては引く波の音。 海が奏でる唄を背に聞こえてきた申し出に 私はそっと頷き微笑むと、再び先へと 歩き始めた。]** (291) 2022/07/29(Fri) 12:13:21 |
綴 千翠は、メモを貼った。 (a60) 2022/07/29(Fri) 12:29:19 |
【人】 綴 千翠― 回想:風鈴とオスカーくん ― [いつだったか、君はこの日のことを話してくれたね。 憂いた顔で海を眺めている私を見て、 残念に思ったんだって。>>269 たくさん勉強したのかな。 まるで小説の文章のような独特な話し方をする 君との会話で、私はこれまで、一度だって 困ったことはない。 けれど、その時だけは、君のその、 心の内を隠すことのない素直な言葉に眉根を下げた。] ───…そう だったんだ… [僅かに睫毛を震わせて小さく呟いて。 それまで他愛もないことを話していたなら、 急に表情が翳ったことは見て取れただろう。 それ以上は何も言えなかった。 取り繕うことも誤魔化すこともなく。 ただ一言、これも紛れもない私の本当だから。] (300) 2022/07/29(Fri) 18:49:19 |
【人】 綴 千翠[君はきちんと人を見てるんだね。 そして、自分を誤魔化すことなく 真っ直ぐに言葉を紡ぐ。>>270>>271 力仕事は自分、私には中の風鈴を綺麗にして 欲しいって、倉庫にある段ボールは全部運んでくれた。 そんな君の優しさに、あの時の私は救われて、 ひとつ風鈴を拭いていく毎に、 心に澱んでいたものも拭われていったように思う。] …風鈴はね、良く聞くと、どれもそれぞれ 音色が違うんだよ 日によって表情も変えて、 悲しいことがあれば、そっと寄り添ってくれるし 嬉しいことがあれば、一緒に喜んでくれるの [受験前に病気になって、進学も就職も出来ないまま。 当時は世界にたった1人、取り残されたような気持ちに なったりしたものだ。] (301) 2022/07/29(Fri) 18:50:40 |
【人】 綴 千翠[長引く治療に、金銭的にも精神的にも 余裕がなくなった両親は事あるごとに、 何故こんな病気になったのだと辛く当たるようなり。 散々傷つけあった末に、私に家を出るよう告げて、 去っていった。 父を、母を、悲しませていることが苦しかった。 それでも、愛されていると信じたかった。 明日のことさえ、どうなるかわからない こんな時だからこそ、 助け合えると思っていた。] (302) 2022/07/29(Fri) 18:52:54 |
【人】 綴 千翠…思い出… そうだね… 子供のころ、家族で海に来て、 同じような海の家で、かき氷を食べたことがあるの 優しい風鈴の音にみんなが笑ってて ────幸せ、だったな… [慈しむようにガラスを撫でる。] (303) 2022/07/29(Fri) 18:53:50 |
【人】 綴 千翠[積み重ねてきた時間、たくさんのことを話したね。 その中で、もし、聞かれるようなことがあったなら 場所を変えて、家族のことや病気の事も 打ち明けたりしただろう。 尤も、病気に関しては、時々休むことがあったから、 薄々気付いていたことかもしれない。 自分ではわからないけど、私が、以前と比べて よく笑うようになったのなら、風鈴を通した君との時間も その切欠のひとつになってると思う。]** (305) 2022/07/29(Fri) 18:56:58 |
綴 千翠は、メモを貼った。 (a70) 2022/07/29(Fri) 19:14:49 |
【人】 綴 千翠[チリリィィンと鳴るいくつも風鈴達。 それを見上げる私の姿は、君には 会話しているように見えているのかな。 実際に話しかけたりしてるしね。 私と風鈴達との時間に、君はかき氷を作り持ってくる。] …美味しいね [外にある長椅子に腰掛けて、海を見ながら 薄く削られた氷をスプーンで救う。 かき氷のシロップは、本当はどれも同じ味で、 違うと感じるのは錯覚だって言われているけれど 君と食べるかき氷はいつも美味しくて 自然と顔が綻んだ。 そうやって語り合い、過ごしてきた時間に 君からはどんな話が聞けたのかな。 楽しいですね、と君が言う。>>330 私はその言葉にそっと微笑み、頷いた。]** (404) 2022/07/30(Sat) 3:14:02 |
【独】 綴 千翠/* オスカーくんは人気だなぁ。 フリー素材、拾ってくれるから、 関係性を進められるんだよね。 女の子、誰とでも仲良くなれる動き。 本命は蛇ヶ原さんかな? でも、しろはさんはオスカーさんに矢印向けてそう。 ※ちなみに私の恋愛フラグの読みはポンコツです (-57) 2022/07/30(Sat) 3:28:06 |
【人】 綴 千翠― 現在 ― …ううん、 ボランティアじゃないから、 アルバイトはアルバイトなのだけど 私は、宿で今日持ってきた冷やし中華の 仕込みをしたり、最近は会計もさせて貰ってるかな [今更なことを屈託なく聞く、須藤さん。>>411 今まで気にしたことなかったのだろうなと思いつつ、 私は改めて、自分の仕事について話す。 まさか、このやり取りを見て、蛇ヶ原さんが私と須藤さんに 変な気を遣うなんて、思わなかった。>>442] あ…そうだね、はたきは須藤さんのほうがいいかも [急に張り切って掃除の役割を支持しだす蛇ヶ原さんに 気圧されつつ、埃を集める係をすることには同意すると、 彼女は拭き掃除のための水を汲んでくるという。] (457) 2022/07/30(Sat) 12:59:50 |
【人】 綴 千翠え?…休憩、本当にしないの? [それが、私と須藤さんを二人っきりにさせようと する彼女の作戦とは知らず、私は元々声をかけた目的を 再び口にした。]** (458) 2022/07/30(Sat) 12:59:53 |
【人】 綴 千翠[いつも感謝している、と言葉を紡ぐ君。 私は真っ直ぐに思いを伝えようとする君を見て、 聞いて、] ──────うん… [そう、柔らかく頷くと、 今度は自然に笑いかけた。] そうだね、一朝一夕で上手くいくより、 こうやって時間をかけることで思い出も増えて わかった時の喜びが増すかも もしかしたら、今が過去になった未来に 沢山の思い出がいくつもの音となって 君の耳に届くのかもしれない なら、“今日”も楽しい思い出にしなきゃね (475) 2022/07/30(Sat) 17:42:45 |
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