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【人】 高野 景斗[ そばの出汁が湯気を立てるころ、 つけっぱなしだったテレビからは、 夜通しと銘打たれた生放送の音楽番組の 音がする。 さっさと退散してしまった己と違い、 年末特番で共演したアーティスト達が 夜通し、仕事をしている。 御苦労なことこの上ない。 ] いただきます [ 夜更けも近いが二人揃って食事を始めよう。 ] いつかお店で食べた鴨そばも美味しかったけど これも美味しいね。 ………市販の調味料の他になにか 使った? [ 温かな出汁からはふくよかな香りが漂って。* ] (4) 2024/01/08(Mon) 17:56:22 |
【秘】 瑞野 那岐 → 高野 景斗[両手を合わせて受けた謝罪の言葉に ぱちり、と瞬いてから、ふっと笑い混じりの息を零す。] おなか 空いていたんでしょう?[合意の上、と匂わせる言葉は色を乗せたもの。 合わせられた両手に重ねるように ポン、と手を乗せて流して、冷蔵庫へ向かう。 蕎麦を打つ時間は流石になかったから簡易のもの。 茹でる用の湯をたっぷり鍋に張り、湯を沸かす。] (-6) 2024/01/08(Mon) 21:03:28 |
【人】 瑞野 那岐[言っている間にも湯が沸き立ち始め、 蕎麦を軽く茹でてから水気を切る。 ひと煮立ちしたそばつゆは先に器の中に。 そして揺蕩うそばつゆの中に蕎麦を入れて葱を足す。 仕上げに海老の天ぷらを乗せれば年越しそばの完成だ。 二人分の蕎麦をこたつへ運ぶ間も、 テレビからは新年の祝いの言葉が続々と流れている。 聞き慣れない歌の中に、 先程の番組で流れていた曲もいくつか混じっていた。] いただきます。 [彼が座るのに合わせて、一緒に両手を合わせる。] (6) 2024/01/08(Mon) 21:03:53 |
【人】 瑞野 那岐[天ぷらには塩と、蕎麦つゆで使っためんつゆを つけダレ用に添えていた。 蕎麦に乗せた海老の天ぷらは普段のぱりぱりした感じより しとりとつゆが染み入っていて、柔らかい。 彼が箸を付けるのを眺めながら。] 市販で売っている本だしに みりんと醤油を入れただけです。 ……ああ、でも、 塩だけは瀬戸内の塩を少し使ったかな。 [少量の調味料にも気づいたのか、 味覚が鋭敏になってきたように感じる彼に、 思わず双眸を細めつつ、蕎麦を啜る。*] (7) 2024/01/08(Mon) 21:04:23 |
【人】 高野 景斗 そうなんだ、ウチは昼だったな。 夜は母さんと、ばあちゃんが張り切るから。 三が日何もしないためにって。 そういえば、母さんがウチ来ればいいのに 那岐くんもくればいいのにって言ってたよ。 忙しくて伝え忘れちゃってた。 [ ラップのかかった皿>>5を受け取り、レンジへと入れる。 以前は惣菜と飲み物を温める程度にしか 活躍の場がなかった電子レンジ。時代と共に 進化した家電のありがたみを感じるのは 彼に教わった調理法を試したりするようになった、 近頃のこと。 そんな機能もあったのか、と合鍵を渡した前後あたり 説明書を読み漁って目を見張ったものだ。 結果的に、高性能高額を勧めてくれた店員さんに 感謝したほど。 ] (9) 2024/01/09(Tue) 21:17:39 |
【独】 高野 景斗[ 余談ではあるが電子レンジに限らず、 家電や家具についてはプロの目線といえば 聞こえは良いが、店員さんからすれば 大変良いお客さんだと思われている自覚もあるし、 長い目でみればこうして使用頻度もそれなり、 であるので後悔はないが 少し前まで持ち腐れていたのはまず間違いない。 ] (-7) 2024/01/09(Tue) 21:17:52 |
【人】 高野 景斗[ 簡単な仕事を自分に任せてくれた彼は そばの準備に取り掛かっていたか。 たっぷりの湯にそばを投入した頃、 レンジがピッと鳴り、程よく天ぷらが温まった。 二人分の蕎麦がこたつの上に並ぶ。 テレビの画面では、アイドルグループが 深夜だと言うのに、元気いっぱいに 舞い踊っている。 二人揃って、食事の前の挨拶をして。 美味しさの秘密を聞き出そうとすれば 特別なことはさほどしていないみたいな 顔をするから、目を丸くする。 ] 塩かぁ基本だけど、基本だからこそ 変わるのかなぁ [ ――たいがい、何を食べても美味しいを口にして しまう己に繊細な違いが分かるかどうかは 怪しいが、これでも最近、ささいな違いには 気付けるようになってきた。 ] (10) 2024/01/09(Tue) 21:18:09 |
【独】 高野 景斗[ 好きな人が手掛けた料理か、そうでないか。 つい先日は、下準備は那岐くんで、 仕上げは美澄くんかな? と何気なく口にして、正解を引き当ててしまった。 ――料理の名前を覚えることすらできなかった頃から すると大変な成長ではあるが、動機はやや 不純、であるかもしれない。 恋人の生業に深く関わりたいと思う故に。 ] (-8) 2024/01/09(Tue) 21:18:31 |
【人】 高野 景斗 ――明日はさ、 [ 残る蕎麦も半分、天ぷらに至っては ほぼなくなった頃、 ] なーーんにもしないで、だらだらしてよう [ 日頃のデート、とそう変わらない提案をする。 出かけるのを厭うわけではないけれど、 家の方が、ゆっくりできるし、何かと便利なもので。 ] 昼過ぎまで、寝てよう [ 初日の出は、眠る前に見る算段。 その後はきっと二人揃って、泥のように眠ることに なるだろうから。* ] (11) 2024/01/09(Tue) 21:18:44 |
【人】 瑞野 那岐[年末年始の過ごし方も、しきたりも、 育った場所や環境によって違う。 彼が口にした二人には夏に会ったこともあり、 名を聞いただけで張り切っている表情が浮かんだ。] お節って元はそういうものでしたよね。 お誘いも、そう言ってもらえるのは嬉しいです。 けど、……実のところは、 息子の顔が見たいんじゃないですか? [彼の実家には足繁く通うには距離がある。 時折電話で連絡を取り合っているのを耳にもする。 俺が行くことになれば、自然、息子も同伴になるだろう。] (12) 2024/01/09(Tue) 22:25:16 |
【人】 瑞野 那岐また、その内。 休みが取れればご一緒します。 [浴衣を用意してはしゃぐ姿を思い出して、表情が緩む。 少し、昼間に会った母と重なる気がした。] (13) 2024/01/09(Tue) 22:25:51 |
【人】 瑞野 那岐[電子レンジの使い勝手と、プロの手伝いにより 温めるだけでも天ぷらは衣がからりとしていた。 少し癖のあるまいたけの味。 それとは全く真逆の野菜の甘みを伝えるかぼちゃ。 蕎麦の出汁の合間に口に放り込めば、 さくりと、衣が割れる音がした。 時々、この歌知ってる。という会話を挟みながらも、 深夜の食事は進んでいく。] (14) 2024/01/09(Tue) 22:26:04 |
【人】 瑞野 那岐そうですね、量も、ですけど。 使う塩によっては結構変わりますよ。 天ぷらを塩で食べる人が多いのも、 そういう口の肥えた人が多いかもしれません。 [店でも洋食に限らず、和食も用意することも多い。 天ぷらはやはり秋から冬にかけて作る機会も増える。 塩にこだわるお客様は、使った塩を家でも使いたいと 聞かれることも、一度や二度ではない。] (15) 2024/01/09(Tue) 22:26:13 |
【人】 瑞野 那岐[蕎麦がなくなり、残った出汁を少しだけ啜る。 そういえば、以前店で出した料理を彼は、 自身が下拵えしておいた野菜やスープを 利き分けたことがあった。 店で作ったものと同じものを食べたいというような話は、 それこそ彼と付き合い始めた頃には数度 あったような記憶があるけれど、 それも、少しずつ減ってきたように思う。 それは、自身が彼の家で作る味を覚え始めたからか、 店との違いに気づいたからか、定かではないけれど。] (16) 2024/01/09(Tue) 22:26:57 |
【人】 瑞野 那岐ごちそうさまでした。 [両手を合わせて、箸を置く。 流れていたアイドルの歌は、トークに切り替わっている。 明日の寝正月への誘いは魅力的だ。] 昼過ぎまで眠るのは、いいですけど。 起きたら、近所の小さな神社でいいので 散歩がてらお参りにいきませんか? (17) 2024/01/09(Tue) 22:27:19 |
【人】 瑞野 那岐[初日の出を見るなら、 少しゆっくりした初詣になってしまうけれど。] お守り、買っておきたいんです。 交通安全の。 [一年の計は元旦にあり、というのなら、 彼の無事を祈ること。 用意しておくに越したことはないから。*] (18) 2024/01/09(Tue) 22:28:04 |
【人】 高野 景斗 そうだね、しばらくは好きな時に 休み取り放題らしいから。実家もいいけど。 旅行もいいなぁいつも俺の行きたいとこに 付き合ってくれるから、どこか行きたいとこ あれば、行こう。 [ ほぼ忘れかけていたが。年末の大型番組に 出演する代わりに、差し出されていた休暇を 思い出して、笑う。 ] 忙しくなる前に良く夢の国の映画見てたし 遊園地も良いかもしれないなぁ [ 夢の国は多様性に寛容な国である いつも違うデートが楽しめるかもしれない。 乗り気なようなら次の週末にでも、ガイドブックを 買って帰ることは間違いない。 ] (20) 2024/01/10(Wed) 19:13:39 |
【人】 高野 景斗[ 天ぷらをそのまま食べる、なら。 サクサクとした衣に齧りつくのが醍醐味、だが 天ぷらそば、になると出汁を吸って じゅわりとした所>>7が、良い所だ。 出汁の染みた海老の天ぷらの最後の 一口、を平らげると はふ、と満足のため息が出る。 ] ああ、そうかも天ぷらを塩で食べる人いるよね そういえば大昔、刺し身を塩で食べたことがあったけど なるほどあれも良い塩だったのかな [ 食にこだわりがある人なら尚更、 料理に付いて詳しく聞きたくなるものなのだろう。 自分は、だいぶ優しく噛み砕いてくれなければ 理解できないことがほとんど、だが。 空腹具合は相当だったらしく、つゆまで 飲み切り、明日の誘いをかけると、 誘い>>17を返されて、二つ返事で頷いた。 ] (21) 2024/01/10(Wed) 19:13:56 |
【人】 高野 景斗 いいね、おみくじも引いておかないと。 じゃあ俺は家内安全のお守りを買おうかな。 [ 交通安全のお守り、はこの国で暮らす人たちには 等しく必要なものではあるが。 ――俺の好きなものを否定はしない けれど心配だから。そんな思いを感じ取って。 腹だけでなく、胸までぽかぽかと暖かくなる。 ] 少し休んでて。洗い物片付けてくる。 [ くしゃり、と彼の前髪を乱して、立ち上がる。 これは気遣い云々ではなく、おいしいものを 作ってくれた功労賞といったところ。 ] そういえばアイスあるよ。食べる? [ こたつを設置した翌々日あたり。これもまた こたつの醍醐味、と買っていたカップアイス。 頷くようなら片付けを終えた後、コーヒーカップと 一緒に、カップアイスが炬燵の上に並ぶだろう。** ] (22) 2024/01/10(Wed) 19:14:20 |
【人】 瑞野 那岐[少し古風にも思える高野家のしきたりは 家系ならではか、地域の風習か。 幼少の頃からキッチンに立つ従姉妹の周りを うろちょろしていた自身とは 反対の暮らしをしてきたのだろう。 買い出しも立派な仕事ですよ、と笑う。 再び招く機会を得るほどに 好意を得ていたのだとしたら、有り難いことだと思う。 友人関係とは違う、同性の恋人に偏見を 持たれなかったことに内心、安堵を覚えながら。] (23) 2024/01/10(Wed) 21:50:18 |
【人】 瑞野 那岐[休みが今までより取りやすくなる話は、 年末の大きな仕事を引き受けた条件の一つだと 事前に彼からは聞いていた。 話題に上がる限り、交渉は上手くいったのだろう。] 俺は行きたいところと言われても、 すぐには思いつかないから、助かってますよ。 [付き合っているという自覚はない。 寧ろ彼の興味が引くところを知るのは楽しみでもある。 ただ、遊園地、と言われれば 意外さに少し目を見張りつつも] 遊園地は、高校以来ですね。 [耳のカチューシャをつけている姿を想像して、また笑った。] (24) 2024/01/10(Wed) 21:50:45 |
【人】 瑞野 那岐[天ぷらを塩で食べるのも、刺し身を塩で食べるのも 飲食店で働いていればよく見かける光景の一つ。 それでも、日本の塩の精製が世界でも有数なことは 料理に興味がなければ知ることはないかもしれない。 彼が興味を示すのならばその後も、 店で使っている塩や、蕎麦に使用した銘柄を上げる。 彼が仕事の話をするときのように、 料理の話をする自身の顔は綻んでいたかもしれない。] (25) 2024/01/10(Wed) 21:51:01 |
【人】 瑞野 那岐家内安全? それもいいですね。 [お守りは人に贈ると効果が強くなるとか。 信憑性は定かではないが、耳にしたなら試す価値はある。 好きなものならば辞める必要はない。 けれど、再び事故は起こしてほしくはないから。 せめても、と、持たせるのは自身の安寧の為でもある。 くしゃりと掻き混ぜられた前髪の隙間から彼を見上げて、 片付けを始める姿には甘えることにした。] ありがとうございます。 それじゃあ、お願いします。 [キッチンに戻っていくのを見送り、 こたつの布団を身体に引き寄せ、温もりを求め。] (26) 2024/01/10(Wed) 21:51:17 |
【人】 瑞野 那岐[食器を洗う音と共に、仄かに香り始める コーヒーの芳しい匂いに目を細めつつ、 アイスへの誘いがあれば、] ストロベリー、あります? [と、好みをリクエストしつつ、 選定チは彼に任せることにして。**] (27) 2024/01/10(Wed) 21:51:27 |
【人】 高野 景斗[ 買い出しを立派な仕事だと言う彼>>23の家の、家族のことは 話に聞くばかりだっただろう。それに不満などはないし、 姉のように慕う人物とは懇意にさせてもらっている。 が、彼が料理人という職を選んだ由縁については 僅かには聞いていたか。 幼少の頃の初恋、を含め思い出話は、 懇意にさせてもらっている彼女からも、しばしば 聞いているだろう。 口下手を自称するだけあり、自分から積極的に 話してくれることは少なくとも、聞けば教えてくれるので あまり問題はない。 ある意味実家に招待し、幼少の頃のものも含めて アルバム鑑賞までされている分、こちらはかなり オープンではあるが。 ] (28) 2024/01/11(Thu) 20:44:19 |
【人】 高野 景斗 健康成就、とかでもいいんだけど。 [ 家内安全。 家族が安泰で災厄がなく 健康で過ごせること この時先の未来を予見していたわけではない。 が、今一番身近なひと、として君の顔が思い浮かぶから。 ] あるよ、定番のカップアイスだけどね [ 二人分の食器を洗うのも慣れたものだ。 このくらいなら食洗機を使うまでもないので、 手早く済ませ、カップアイスとコーヒーカップを こたつの上へと運んで。 バニラアイスの蓋をぺり、と剥がす。 先程まで熱々のそばを食べていたところに、 アイスというのがまた贅沢を感じさせて。 ] (30) 2024/01/11(Thu) 20:44:44 |
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