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【人】 木峰 夏生[ 食事が終わったら俺が片付けを申し出よう。 構ってくれるらしい気高い彪は 本日はなにをお望みか。 その言葉尻から捕まえるのは少し難しいから ───なにせツンデレが極まっているので 風呂に入るついでに諸々準備も済ませるつもり。 ]* (45) 2021/12/02(Thu) 8:22:10 |
【人】 木峰 海斗[ 可愛げのない言葉を落として、 逃げる背にかかる声に、うるさいという様に ひらひらと、手を振れば、赤い頬を隠すため、 さっさと、一人台所へと足を向けた。 素直に、あの腕の中に入る それくらいできたら、そう思うけれど、 長年の癖や矜持が邪魔をする 代わりに、少しだけ、 以前は、邪険に払っていた 触れてくる手を避けることは減ったし、 時折、自分から触れることは増えた方。] (46) 2021/12/02(Thu) 18:48:48 |
【人】 木峰 海斗[ 冷蔵庫から取り出した冷やし中華。 誰が作っても、そう味は変わらないが、 美味そう。と言われれば、悪い気はしない。] ……ん、いただきます [ 自然と、頬が緩み、 仄かに浮かべた笑みに気付かぬまま、 刻んだ具材と、麺と、スープを箸で混ぜていれば、 わざわざ、俺に聞く必要はないだろうに、 マヨネーズをかけていいかと、問いかけられて] (47) 2021/12/02(Thu) 18:48:50 |
【人】 木峰 海斗好きにしろよ 俺は別に、気にしないし [ 俺は、マヨネーズかけない。 だけど、否定するつもりもない。 つるつると、何でもないように麺をすすった。 酸味のある独特の香りと風味、 トマトやきゅうりで、少し緩和されて、 程よい味わいに、悪くない出来、と一人笑う。 学校は、いつも通り。 授業が少ない日だったから、少し帰りが早かった。 あのスタンプなんだよ、とか。 他愛もない会話をする。 少し前までは、こんな会話をすることも あまりなかった気がするけど、どうだったか。 最近では、会話をすることが増えて、 それが、当たり前になってきていた。 こういう、何でもない日常が、 ]実は、少しだけ幸せだ。 なんて思っているのは秘密だ。 (48) 2021/12/02(Thu) 18:49:08 |
【人】 木峰 海斗[ いつか、"普通"の兄弟に戻る日が来ても、 このしあわせは、つづけばいい。 神話だって踏み入れていない許されない領域に、 足を踏み入れてるっていうのに、 こんな時すら、望んでしまうんだ。 ―――― 都合の良い、 甘 い夢 ] (49) 2021/12/02(Thu) 18:49:32 |
【人】 木峰 海斗[ 食事を終えて、 片づけを申し出るなら、 それを断る理由は、俺にはないから。 素直に任せて、 それでも、隣に立って、 食器洗いくらいは手伝っただろう。 きゅ、と最後の一つを拭いて、 籠の中に置けば、 とん、と、わざと肩を触れさせて、 ちら、と、見上げて、にやりと笑みを浮かべた。] (50) 2021/12/02(Thu) 18:49:44 |
【人】 木峰 海斗じゃ、俺の部屋で、な [ 今日は、どっちの気分。とか、 そういうのは、ないけど。 先ほど、風呂でしていたことを思い起こすと、 腰の奥が、僅かに疼くの感じて、 ほんのり熱を帯びた瞳を緩く細めていた。 離れる間際に、 ひょい、と背伸びをして、頬に唇を寄せたが、 それも、一瞬のことで、すぐに するり、と気まぐれな猫のように 離れていこうとしたけれど、兄貴が捕まえようと、 伸ばした手から逃れられたことなんて、 そう多くないことは、お互い知ってるよな。**] (51) 2021/12/02(Thu) 18:49:59 |
【人】 木峰 夏生[ 俺の記憶の中の夕食の光景は、ずいぶんと昔に遡る。 父と母と、今よりずっと小さな海斗。 今日の出来事を矢継ぎ早に喋っていたら 母が呆れたように、 口にご飯入れたまま話さないの、と笑う。 他愛もないことで海斗が笑ってくれるのが嬉しくて 注意されたしりからまた喋って、叱られて、笑って。 ] (52) 2021/12/02(Thu) 22:45:23 |
【人】 木峰 夏生[ 海斗が俺を避けるようになった頃の食卓を囲む 記憶は、不思議にあまり残っていなくて。 幸いなことにこの頃は、ぶっきらぼうではあるけれど 返事が返ってくるから。 間を流れる空気に沈黙がないことは、 こんなにも心を穏やかに揺らしてくれる。 ] (53) 2021/12/02(Thu) 22:46:58 |
【人】 木峰 夏生ざんねん、つかまえた。 [ 前も言ったろ?お前の兄貴、 何年やってると思ってるの、って。 抵抗されないなら、少し力を増して、 さらに離れないように、 よっこいせ、とじじくさいかけ声で 海斗を抱き上げて、シンク台に座らせてみようかな。 さっき綺麗に拭いたから尻は濡れないと思うし、 上手く座ってくれそうなら足の間に 自分の身体を入れて、距離を潰して。 俺より目線が僅かだけ高くなった海斗を 至近距離で見上げることが出来たら、 下からそっと口付けを。 冷やし中華味に、欲と熱と、マヨネーズを添えて。 ]** (56) 2021/12/02(Thu) 22:53:38 |
【人】 木峰 海斗[ 小さな頃の記憶。 『にいちゃん』と、無邪気に笑い、 『大好き』と、素直に好意を口にしてた。 兄がすること、話すこと、 そのすべてが、楽しくて、嬉しくて。 兄の中心は、俺で、 俺の中心も、兄で、 それが、当然であると、 何の衒いもなく、愛情を受け入れていた。 その時は、まだ。 この感情が、兄を慕う。 "普通"の感情だと思っていたから。] (57) 2021/12/02(Thu) 23:33:15 |
【人】 木峰 海斗[ 美味かった。と聞いても、 そりゃ、良かった。と、嬉しいくせに、 肩を竦めてみせて。 それでも、口元が微笑んでいるのだから、 最近は、感情を隠すのが下手になったかもな。 それは、隠す必要がなくなったから。 挑発的な、よく似た笑みを浮かべて、 ちょっとした悪戯をして、逃げようとしても、 やはり、素早さだけでは逃れられない。 いつかのように、手首をとられて。 無理やり払えば、逃げられる程度の優しい力に、 抗うこともなく、引き寄せられる。] ッ、捕まってやってんだよ って、おい、ちょっと…… [ 負け惜しみを口にしながら、 くすり、と笑っていれば、 年寄り染みたかけ声と共に、身体が浮く。 少し慌てた声をあげたが、 綺麗に拭かれたシンクの上に腰を置く形になって、 いつも高い位置にある、兄の瞳を上から見つめて。 頬が、熱くなっていくのを感じながら、 この距離では、隠すことなんてできないし、] (58) 2021/12/02(Thu) 23:33:17 |
【人】 木峰 海斗[ 微笑み交じりの悪態を落として、 合わせた柔らかい感触に、瞳を閉じた。 ゆっくりと、味わうように、食めば、 ―――― しょっぱいのに、 ]甘 い。 (59) 2021/12/02(Thu) 23:33:21 |
【人】 木峰 海斗ん、ッ…… 何、もうガマンできねーの? [ 何度か、重ねては、食んでを繰り返して。 甘さの残る吐息を漏らして、 ふふ、と悪戯っぽく笑えば、そんなことを言って。 覗き込むように、首を傾げる。 そのまま、すり、と甘えるように、 抱きしめ返して、耳の裏に唇を寄せて。 兄貴の目の前に、僅かにしっとりと汗に濡れた 少し焼けた肌の上、いつか兄貴が痕を残した場所に 一片、虫刺されにしては鮮やかな 赤 が散ってた。**] (60) 2021/12/02(Thu) 23:33:24 |
【人】 木峰 夏生[ 体重を、ゆっくりとシンクに腰掛けた 海斗の身体に預けていくと、甘い悪態が降ってきて。 伏せられた睫毛がふる、と震える。 下から押し付ける口付けは拒まれなかったから、 衝動的に噛みつきたくなる衝動をなんとか堪えて。 唇が食まれれば同じように食み返し、 何度も、優しく重ねて。 ] ……誘ってくれたのは海斗だろ? (61) 2021/12/03(Fri) 9:41:34 |
【人】 木峰 夏生[ 自分でも驚くくらい、ぎくりと体が一瞬強張った。 虫刺されに似て非なる赤。 友達に揶揄われるからつけないでくれと言われた 所有者の証。 たとえば誰か他のやつと体を重ねていたのだとして、 海斗は俺に隠すつもりなら初めから つけさせることなどない人間だと思う。 情け無いことにつきんと心臓が痛む。 静かに身体を起こして、いつもと変わらない笑みを 口元に貼り付けた。 ] (63) 2021/12/03(Fri) 9:45:15 |
【人】 木峰 夏生─── 風呂、入ってくるわ。 [ 何事もなかったように、するりと離れようとした。 けれど、頭と体が乖離して、 上手く言うことを聞かなくて。 ] ……海斗、 ここ、 [ 気づかないフリすればいいだけなのに。 結局俺は少し焼けたみずみずしい肌に咲いた赤を そっと人差し指で撫でてしまうのだ。 ] (64) 2021/12/03(Fri) 9:46:49 |
【人】 木峰 夏生……─── 挑戦状? [ くす、と微かな笑みを落としてゆっくり瞬きをした。 怒りでもない、悲しみでも、激しい嫉妬でもない。 何と表現すれば良いのかわからない、 強いて言えば困った顔で、海斗の瞳を覗き込んだ。 ]* (65) 2021/12/03(Fri) 9:47:55 |
【人】 木峰 海斗[ 誘ったと言われれば、さぁ?と 惚けたように、ただ笑みだけ浮かべて返し、 そのまま、重なった唇が与えてくる感触を 大切そうに味わった。 ふいに、抱きしめ返した身体が強張るのを感じた。 不思議そうに、視線をあげれば、 何かを見ている様子だけを知った。 貼り付けられた笑み。 それが、自然なものか、違うのか。 ―― それくらいは、分かるつもり ] (66) 2021/12/03(Fri) 17:12:23 |
【人】 木峰 海斗え、あぁ……わかった [ ゆっくりと、 この季節に触れ合うには熱い感触が離れていく。 普段なら、もっと触れ合う時間は長ったはず。 だけど、今は違って、 ほんの少し胸の奥に違和感を憶えるが、 ふいに、示された モノ 。首筋を撫でる指の感触に、 ぴくり、と肩を揺らしながら、 "挑戦状"という言葉に、首を傾げた。] ……? 挑戦状って、何だよ? [ 本当に、何も分からないというように、 困った顔で覗き込まれて、 よく似た困惑の色濃い瞳を、不安そうに揺らした。] (67) 2021/12/03(Fri) 17:12:26 |
【人】 木峰 海斗はぁ、ちょっと待て [ 真っすぐに見つめ返して、 ふざけている様子もないのを、確認して、 ポケットからスマホを取り出すと、インカメで 兄貴が触った場所を移してみると、見知らぬ 赤 が、見間違いというには、はっきり過ぎるほど、 鮮やかに、一片だけ散っていた。 どきり、とする。 見覚えはないし、された記憶もない。 それでも、気付いてしまえば、気まずい。] (68) 2021/12/03(Fri) 17:12:28 |
【人】 木峰 海斗…………覚えは、ねーな [ カチリと、 スマホの画面から、その赤を見えなくする。 その音が、妙に響いた気がして、 鼓動が一つ、また早くなる。 悪いことをした覚えはないのに、 悪さをしたような気になる焦燥感に、 困った様子で、瞳を揺らして、記憶を辿る。 兄貴が、怒っている様子がなければ、 ]ほんの少しほっとしたけれど。 その、なんだ…… とりあえず、風呂行ってこいよ [ すぐに思い出せなくて。 肩を押せば、そっとシンクの上から降りようと、 身体を身じろいだ。**] (69) 2021/12/03(Fri) 17:12:31 |
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