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【人】 厨房担当 那岐[普通の男女のように、堂々と手を繋ぐことも、 キスをすることも出来ない。 それは彼の仕事のこともあるし、 俺が抱えたマイノリティに対する、 恐れが完全に払拭できたわけではないから。 今日みんなに伝えることが出来たのは、 関係性を築いてきた信頼の下で出来たこと。 それは一般的にはまだ、 受け入れられにくいことも知っている。 だから、ほんの少し。 ]そんな夜は、甘えさせて欲しい。 なんでもない日が、特別な日に変わった夜。 貰ったうさぎの合鍵で、彼の部屋に訪れたなら。 彼の背中に擦り寄って、掠めるよりも深い 恋人だけの、キスをいくつもねだって。 深い深い 夜 に、溺れていく――。 (696) 2023/03/18(Sat) 20:51:25 |
【人】 厨房担当 那岐[いくつもの夜を彼と重ねて、超えて。 彼の下半身の傷にも見慣れる程になって。 その傷を、傷ましいと思うよりも、 愛おしいと思えるほどに。 言葉で、唇で、 愛 を注いで。注いだ以上の 愛 を、返されて。時に、その大きさに翻弄されて、 酷く掻き乱された 夜 も、あっただろう。] (697) 2023/03/18(Sat) 20:52:35 |
【人】 厨房担当 那岐[テレビのなかった自宅と違って、 日常のように置いてあるテレビを観るようになった。 液晶の傍らには、湖で二人で撮った写真と>>4:+165 その隣には、桜と藤に染まるはにかむ姿。>>549 流れてくるメロディは、何年か前に流行ったという。 アップテンポなアイドルソング。>>1:78 可愛らしい衣装で踊る10代の女の子達に、 どこか、見覚えのある姿だと既視感を覚えたけれど。 それが今の貝沢だとまでは繋がらない。 彼の足音が聞こえれば、視線だけを横に流す。 テーブルに置かれた書類の束は、 不動産情報と書かれていただろうか。>>371 口をつけていたカップを下ろせば、 おもむろに彼が書類から顔を上げて、口を開く。] (699) 2023/03/18(Sat) 20:55:35 |
【人】 厨房担当 那岐[一緒に居られるならば、それでいいと思っていた。 『結婚』という意識がなくても。 『恋人』として傍にいられるなら、それで。 十分に満ち足りていた。 なのに、彼の人生の中に。 ]自身が隣に居ることを、当たり前のように。 考えていてくれたことに、胸が詰まる。 (703) 2023/03/18(Sat) 20:57:31 |
【人】 厨房担当 那岐[久しぶりに、また込み上げてくる感覚に。 堪らなくなって、頭を振って。 微笑いかけて、微笑いきれなくて、崩れて。] ……――どうしよう、 [声を震わせて、どうしようもなくなって。 俯き、彼の肩に頭を埋めた。] (704) 2023/03/18(Sat) 20:58:03 |
【人】 厨房担当 那岐[押し付けるみたいに額を、すり、とシャツに擦って。 噛み締めるように言葉を呑んでから。 ようやく顔を上げたなら、取られたままの。 指先に、きゅ、と力を込めて応える。 言葉にならない分。 隙間を失くすみたいに、距離を縮めて。 ゆっくりと唇に唇を、押し当てた。 今までより一番、柔らかくて優しい ]キス を贈る。 (706) 2023/03/18(Sat) 20:59:46 |
【人】 厨房担当 那岐こちらこそ、末永く。 あなたの傍に、居させてください。 [健やかなる時も、病める時も。 敬い、慰め合い、共に助け合い、 その 命 ある限り真心 を――――、尽くして。**] (707) 2023/03/18(Sat) 21:00:54 |
【独】 厨房担当 那岐/* 俺も立派な壁職人に育ってしまいました。 これで〆にしつつ、0時すぎには戻ってこれるはずなので。 何かあれば、最後の1時間の俺が頑張るはず。 先に挨拶を。 ミユです。ご存知の方もはじめましての方も同村ありがとうございました。 那岐を作れたのは、冒頭で参加断念することになった黒原も含め、同村していただいた方一人でも欠けていたら作れなかったと思います。 店に足を運んでいただいたお客様、共に支え合ったスタッフ。 最後に俺を選んでくれた景斗さんに最大級の愛と感謝を込めて。 素敵な出会いをいただきありがとうございました。 また、どこかでお会いできたらお声掛けください。 (-1117) 2023/03/18(Sat) 21:05:51 |
【人】 厨房担当 那岐―― 時は少し遡る ―― [それは、幾つかの季節を過ぎた冬。 いわゆる年末と呼ばれる時期のこと。 クリスマスシーズンを迎え、 予約客がいつもの倍以上に増え。 忙しくなってきたMadam March Hareは、 いつものメンバーもさすがの疲労を訴えるほど、 連日連夜の賑わいだった。 速崎は新たに増えた新規の客にまた 愛称 を付け、沙弥 はケータリングとの二足草鞋も相変わらず、忙しい。大咲の デザート の腕はめきめきと上達し、黒原 にも追いついてきている程。知恵は沙弥の手伝いをすることで少し 自信 がついた様子。美澄は一年も経たないのに既に 折り紙 付きになっている。12月は慌ただしく過ぎていく。 年末の大舞台に出演を決めた彼と、 おはようとおやすみの挨拶も出来ないまま、 擦れ違う日も、増えてきていた。] (822) 2023/03/19(Sun) 0:50:05 |
【人】 厨房担当 那岐[そんな修羅の日々をくぐり抜けて、 年末年始のだけは、うさぎたちも本当の穴ぐらへと帰る。 出演時間にはまだ早い。 テレビの放送すら始まっていない時間。 スマホの着信音が鳴って、手に取れば。 彼の名前が表示されていた。>>775 少し柔らかさがくたびれたソファに埋もれながら、 好きな彼の声に耳を傾ける。 たった数分間だけ交わす会話。 これから出番だという彼のおねだりに。 肩を揺らして笑って、より近く声が聞こえるように。 スピーカーを耳に当てながら。] 誰よりも格好いい姿を見せてきてください。 愛してますよ、景斗さん。 ……画面越しに、惚れさせて。 [もう何度も、恋に落ちているというのに。 この人と来たら、まだ足りないらしい。] (823) 2023/03/19(Sun) 0:50:33 |
【人】 厨房担当 那岐[突然のサプライズ報告に。 目を大きく瞠って、彼を凝視ししてしまった。 聞いてない。こんなの。 ラジオから流れてくる内容も頭に入ってこない。 そんな発表して良いのかとか。 事前に伝えておいて欲しいとか。 言いたいことは、山程あったけれど。 嬉しそうに笑っている彼を見てしまったら、 もう言葉を返すことも出来なくて。] ……もう、知りませんよ。 明日からどうなっても。 [どうなったとしても。 離れるつもりは、こちらも毛頭ないけれど。 翌週以降を落ち着いて聴けるだろうか。] (828) 2023/03/19(Sun) 0:52:02 |
【人】 厨房担当 那岐[子供のように目を細める彼が愛おしくて、 シーツの中で、足を絡める。 沢山ある中から、選んでくれた俺の音色。 彼の音色と混じり合って、より深い色へ。 こつんと、額を突き合わせて。] 貴方に会えて、良かった――。 [それが、最高の。『なんでもない日』。**] (831) 2023/03/19(Sun) 0:53:51 |
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