
![]() | 【人】 イェカ……………俺は何も知らない。 あんたとは他人だし、ただの店員と客だ。 馴染みの客が大怪我して店に来て、 動けないと言うから一先ず置いてやってるだけ。 他の事情は一切知らん。いいな? [実際その通りだと思うし、自分なりの線引きだ。 気をつけて帰れ、という台詞には あんたに言われたくない、と言い捨ててその日は店を後にした。*] (27) 2025/11/19(Wed) 14:58:38 |
![]() | 【人】 イェカ― 翌日 ― [大して眠れもせず、早朝に店を訪れた。 昨日は強引に出て行こうとしていたし、 一夜明けたらもう居ない可能性もあるな、と思っていた (それはそれで安堵半分心配半分だっただろう)が 相変わらず男はそこに居て、休憩室で横になっていた。 薬のおかげか、昨日よりは幾ばくか顔色も良くなっているだろうか。] (28) 2025/11/19(Wed) 18:50:17 |
![]() | 【人】 イェカ……はあ……… [さてどうしたもんかな、と蟀谷を抑える。 自分の身を犠牲にしてでも知人を助けるような そこまでのお人好しではないつもりだが、 何となく警察に突き出すのが憚られた。 痛みに顔を顰めながらも 「自分に危険な目にあって欲しくない」と語った姿が そこまで根からの悪人に見えなかったと言うのもあり…… いや、言う程彼のことを知ってるのかと言われれば 大して知らないのだけれど……。 眠る男を見ながら考えれば思案していれば 男が身じろぎをし、目を覚ます。] (29) 2025/11/19(Wed) 18:51:46 |
![]() | 【人】 イェカおはよう。どうだ、調子は。 [返事代わりに腹の音が返って来る。 開口一番それか、と少し呆れたものの。] 食欲があるなら平気だな。 何が食べられそうだ。 [まあ飯くらいは出してやろう。 今日は店休みだな、と思いながら容態を窺って。**] (30) 2025/11/19(Wed) 18:57:25 |
![]() | 【人】 チェネレ[血塗れの人間が倒れていて心配をする「普通」が チェネレにはわからない。 だがイェカがその「普通」を持っていたおかげで、 彼に心配してもらえたのだと思えば、それだけでこどもを 助けた報酬を受け取れたような気になった。 店主と客として割と良好な関係だったと思うが、 それより一歩近づけたような――睨まれていてそう感じるのも それを嬉しいと感じるのも可笑しな話かもしれないが。] ああ、それでいい。 [念を押すように乱暴に言い放たれた言葉に微笑んだ。 休憩室に来る前には「後から聞く」と言っていたが、 何も知らない方が彼の身の為だ。*] (31) 2025/11/19(Wed) 19:34:14 |
![]() | 【人】 チェネレ――目覚め―― [肩がじんじんと痺れている。 貧血を起こしたようで、指先は冷たく感じているが、 自分で手当てをした時に検分した通り肩の他には怪我がなく 足が痛むのは慌てて走った際にただ捻ったかどうかした だけのようだ。 呟いてからイェカの声に気づく。] おはよう。……朝か?それとも昼? 悪いな、俺がいたら店を開けられねぇだろ、 [嗄れた声を出しながらもぞもぞとゆっくり身体を起こす。 眼前暗黒感と耳鳴りに少し目を瞑って耐え] (32) 2025/11/19(Wed) 19:34:33 |
![]() | 【人】 チェネレ開店前に注文しても良いのか? 何か都合の良い夢みたいだな……。 リゾットをもらえるか。チーズ多めで。 欲を言うなら何か甘いものも。 [食って支払いを済ませたら、仕込みの前に出ていこう。 今後の当てはないが、誰に捕まるにしろ始末されるにしろ、 彼を巻き込まない場所に向かわなければ。 今日が店休日だとチェネレは知らないままだ。*] (33) 2025/11/19(Wed) 19:38:29 |
![]() | 【人】 イェカ朝だよ。いや注文と言うか…… 朝飯くらいサービスで出してやるよ。代金は要らん。 [起き上がる姿は怠そうだが、 一応命に別状はないのだろう。 食欲はあるようだったのではいはい、と聞き入れ、 一旦厨房の方に戻ることにして。 鍋で米を炊き、バターと塩コショウ、 あとリクエスト通りチーズ多めで味付けをする。 具材は入っていないが贅沢は言うな。 甘いものねえ…と考えて 冷蔵庫にチェリーとヨーグルトがあったので 簡単にゼリーでも作ることにした。 ゼリーは冷やす必要があるので 先にリゾットの入ったトレイを持って チェネレの元に戻る。] (34) 2025/11/19(Wed) 21:02:06 |
![]() | 【人】 イェカほれ。 どのみち今日は店クローズにするから 気にせずゆっくり食ってな。 デザートはもうちょっと時間かかるから後でな。 [本来の定休日じゃないが、 以前に話した通り融通は利く。 一日休んだところで経営が傾いたりもしない。 飯を食わせながら、この人これから どうするんだろうなと考えていた。 彼が出ていくつもりなら 強く引き留める理由は持たないわけだが 行く当てはあるんだろうか、くらいは思う。 理由は聞かないことにはしたと言えど、 あんな怪我を負ったのには相応の理由があるのだろうし。**] (35) 2025/11/19(Wed) 21:08:03 |
![]() | 【人】 チェネレ[朝ということは、そこまで長く寝ていた訳ではないらしい。 カフェタイムとバータイムの店なのに朝に店に来るなんて、 飲食店は大変なんだなとか少しずれた事を考えて、 もしかして自分が勝手に出て行った場合の施錠を気にしてかと チェネレは考えた。 そうだとしたらゆっくり出来る時間に来させて余計に 悪かったななんて謝ろうとしたら、朝飯はサービスと来た。 面食らって瞬きをする。] いやいや、どんだけ優しいんだよ。 いーから預けた財布から抜いといてくれ。 [彼の優しさの理由がわからない。 組織を裏切った人間で始末が必要とはいえ組織が懸賞金を 掛ける価値はないだろうから、このままどこかに突き出しても 彼の得になる事は何もないのだが。] (36) 2025/11/19(Wed) 21:45:26 |
![]() | 【人】 チェネレ……無償の優しさにゃ慣れてねぇんだ、 かといって、あんたのメシを食わずに出ていくのも嫌なんだが。 [ぼそぼそと居心地悪そうに唇を尖らせて喋った後、 「頼む」と不器用に頭を下げた。] (37) 2025/11/19(Wed) 21:45:44 |
![]() | 【人】 チェネレ[やがて厨房の方から音がする。 漂って来る良い匂いにますます空腹を訴えて腹が鳴った。 待つ間、身体の動きを確認する。 流石に左肩は痛みが強いが右は動くし足も問題ない。 車を乗り捨てて、どこまで逃げられるかはわからないが。 そもそも逃げてどうするかも決めていない。 そうこうしている内に部屋の扉が開いた。] ありがとう。 何から何まで申し訳ねぇな、そういや店先も血で 汚しちまってるしな。掃除がいるか。 [デザートも仕込んでくれているようだ。 本当に夢ではないのだろうか。] (38) 2025/11/19(Wed) 21:45:59 |
![]() | 【人】 チェネレ[スプーンで掬ってふーふーと息を掛ける、 チーズの香りに冷めるのを待てずに咥えて熱さに見悶えた。] あっつ、うっま、 はー、美味い、 チーズ最高、 あっつぅ…… [夢中になってカチャカチャと音を鳴らしながら スプーンを動かして口に運ぶ。 熱いリゾットに体温が上がり、内側に力が湧いてくるのを感じた。] (39) 2025/11/19(Wed) 21:46:19 |
![]() | 【人】 チェネレあー、もう食っちまった、美味かった、 はは、何か俺、あんたのメシを食いたかったから ここに来た気がしてきたわ…… 車走らせてる時は必至で何も考えてないと思ってたんだけどな。 [水ももらって飲み干した。 やはり特別に美味い気がしてくつくつと笑えば、 肩が揺れて痛んで、それがまた可笑しくて笑った。*] (40) 2025/11/19(Wed) 21:46:36 |
![]() | 【人】 イェカ[優しさ、というか。 どちらかと言うと捨て犬を保護して ついでにミルクをやってるような感覚に近いので、 そこまで感動されるのもあまりピンと来ない。 まあ善意なことは確かだけれど。 居心地悪そうに頭を下げる姿に少し可笑しくなって、 今日初めて笑みを浮かべた。] 金を取らねえからと言って、 別に無償だと言った覚えはないけどな。 あんたがお尋ね者かもしれない以上、 その金もヤバい金かもしれんだろ。受け取りづらいってだけ。 ま、いいから食いな。 [言いながらリゾットの入った皿を出せば あっという間にたいらげてしまった。 なかなか良い食べっぷりだ、と思わず感心してしまう。何日も食べてなかったとかだったりするんだろうか。] (41) 2025/11/20(Thu) 11:41:01 |
![]() | 【人】 イェカそりゃどうも。お粗末さんでした。 …何笑ってんだよ。 [皿を片しながら、今度は呆れ混じりの視線を向ける。 そこまで俺の飯を気に入ってくれたのは有難いことだが もうちょっと別の機会に聞きたかった台詞ではある。] あんたこれからどうすんの。 行くあてはあるのか。 [さっき湧いた疑問をそのままぶつけてみる。 言い様からしてここに立ち寄ったのはイレギュラーのようだし どこかを目指しているのだろうか。**] (42) 2025/11/20(Thu) 11:47:55 |
![]() | 【人】 チェネレ[ヤバい金。 直接的に誰かの財布から盗んだ訳ではないが] 一応「給料」っつっても、やってる「商売」がマトモじゃ ない以上は元を辿ればヤバい金かもな。 [クスリを売った金、借金の法外な利息、飲食店からの上納金、 それらは確かに美味い飯と引き換えの対価に比べれば 遥かに汚い金と言えよう。 これまでの飲食代はそんな金から出していたのだが、 過ぎたことは考えないようにしたのか、或いは] 身体で払おうか? [なんて、彼がそれをどう思うかは知らないが。] (43) 2025/11/20(Thu) 17:52:43 |
![]() | 【人】 チェネレ[問答は続かず空腹の限界は行儀を無視した貪り行為に至る。 「仕事」の前は確かに何かしらを食べたとは思うが 思い出せず、裏切ってからどの位の時間車を走らせていたのかも今は曖昧だ。 もしかすると丸一日くらいは絶食だったのかもしれない。 いくら具がチーズだけとはいえ、水を吸った米はかなり 腹に溜まるものだが、正直まだ少し足りない気さえしている。] 笑ってたか?俺。 ああ、美味いなとしみじみ思ってな……。 [組織を裏切って逃げた人間なんて、行き先は地獄だ。 正式に足抜けを願い出た人間ですら、ケジメに身体を 欠損させた状態で放逐される。 粛清側も何度も経験したチェネレが、まさか地獄に向かう 途中下車でこんなに良い思いが出来るとはと思えば 可笑しくもなるものだ。] (44) 2025/11/20(Thu) 17:53:31 |
![]() | 【人】 チェネレ「何も知らない」で済ませるんじゃなかったのか? 行く当てなんてねぇよ。 強いていや、ここから出来るだけ遠くかな。 イェカと俺との繋がりが知られないように。 [なら最初から来んなっつー話か、と自嘲する。 スプーンをずっと舐めていたら、もうチーズの味は消えて しまった。 口寂しいが煙草は車に置いてきている。*] (45) 2025/11/20(Thu) 17:54:58 |
![]() | 【人】 イェカ[まあ深く考えればそうなのだろうが、 過去までは遡れないのだから言っても仕方なかろう。] なっ、はあ!? 変なこと言うなよ。デザートやらねえぞ。 [恐らく冗談なのだろうが、 予想外の言葉に思わず赤面しつつも。 食事が一段落ついたのを見計らって尋ねれば 揚げ足を取られて む、と眉を寄せた。] (46) 2025/11/20(Thu) 19:16:43 |
![]() | 【人】 イェカうるせえな。 ………ふうん……… [そう、自分とてこれ以上深入りすべきではないと思う。 「ヤバイ商売」をやってる男。 どんな事情で傷を負ったのかは知らんが 本気で命を狙われているのだろう、くらいは察せられる。 あてもなく、この手負いの状態でそこまで逃げ切れるとも思えなかった。 一度この場から去ってしまえば もう二度とこの店を訪れることもないのだろう。 その後どこかで野垂れ死んだとして、 自分がそれを知ることはない、……] (47) 2025/11/20(Thu) 19:17:16 |
![]() | 【人】 イェカ体で払う気があるのか? [ついそんなことを口にしていて、自分でも驚いた。] ………ああ、別に変な意味じゃなくて…。 あてがないなら店を手伝う代わりに 暫く匿ってやってもいい。 人前に出なくても、雑用くらいは出来るだろ。 [なんでそんなことを口にしたのか、よく分からない。 ただ、ここまで美味そうに俺の飯を食う客が 死んでしまうのは惜しいな、と率直に思った。 どう考えても抱えるリスクと釣り合ってないことくらいは 馬鹿じゃないのだから分かるが、そう思ってしまったのだから仕方がない。] どうだ? [とはいえ、彼の意思あっての話だ。意向を窺い。**] (48) 2025/11/20(Thu) 19:18:29 |
![]() | 【人】 チェネレ?変な事言ったか?俺。 [組織にとって「金の代わりに身体で払う」というのは 日常茶飯事であり、女であれば大体性的サービスで稼がせ 男の場合は内臓を売るか受け子等の実行犯をやらせるか。 イェカの店では何方も取り扱っていないだろうから、 具体的に何をする心算で言ったという事もないのだが。 狼狽する様子にきょとんと首を傾げるも、 彼が何を想像したのかを突っ込む事のないまま 食事に没頭した。] (49) 2025/11/20(Thu) 20:48:23 |
![]() | 【人】 チェネレ[その話はそこで終わりだと思っていたのだが、 食後に今後の話をしたら、蒸し返された。 だから「変な意味」とは何なのだろう。 一般人には組織には通じない意味があるのだろうか。] 俺がここにいればいる程あんたは危険になるんだぞ? ……俺はまあ、シャツは昨日ハサミで切って上裸だし ズボンは血塗れだしで、このまま出て行くよりは 生き延びる日数が増えるからありがたいが……。 [計画的な逃亡ではないので、当然着替えもない。 「匿う」という事は、そこの世話もしてもらうという事で。 彼にとってはメリット等ひとつもないのに、 どこまで善良なのだろう。] (50) 2025/11/20(Thu) 20:48:40 |
![]() | 【人】 チェネレ雑用って、何すりゃいいんだ? 料理は出来ねぇし、片腕がロクに動かせねぇ間は 洗い物も難しいだろうよ。 金勘定は割と得意だから帳簿はつけられるか。 ならず者に任せる勇気があればの話だが。 [客前に顔を見せる訳にはいかない。 店が開いている間は息を潜めて存在感を消す必要がある。 その状況で出来る雑用をすぐに思いつく頭はない。] 後は……そうだな、片腕でも出来る肩揉みとかか? 下っ端は上役のマッサージもやらされるからな、 結構上手い方だと思う。 [その先が性的行為になりがちだった事は流石に伏せた。*] (51) 2025/11/20(Thu) 20:49:49 |
![]() | 【人】 イェカ[チェネレは「変な意味」云々にきょとんとしているが、 年上の男に態々そんな説明をしてやる義理もないので流した。 自分が居れば居るほど危険になる、という懸念は尤もなので 蟀谷を抑えてため息をつき。] そうなんだよなあ……。 [人前に出ずとも洗い物に掃除、 野菜の皮むきやら力仕事やら何やかんや やることくらいあるだろ、と思ったが そうか、片腕が碌に使えないのだった。 思い付きで口に出しては見たが、 労働力としてはあまり期待できないかもしれない。] (52) 2025/11/20(Thu) 21:26:30 |
![]() | 【人】 イェカ……思ったより使えないなあんた……。 掃除くらいは出来るか? [率直な感想が漏れる。 やっぱり今からでも撤回するか?なんて少し考えたが、] あーー……肩揉みねえ…。 [それだけで衣食住の面倒を見てやるなんて、 まあ割に合わないとは思うが。] ま、いいわ。取りあえずはそれで。 怪我治ったらタダでこき使うことにするから。貸しだ。 [そこまで長く置いとくつもりなのか、 という問題は取りあえず置いておいて。**] (53) 2025/11/20(Thu) 21:27:53 |
![]() | 【人】 チェネレ[恐らくカフェ&バーの「雑用」とは、料理の下拵えや 洗い物、届いた食材を定位置に片付ける等の下働きを 期待されていたのだろう。 だが元々料理が出来ない事に加え、負傷部位が肩、それも 自己流の止血のみという状態では、大した戦力にならないのは 火を見るより明らかだ。 イェカもその事に思い至ったようで、遠慮なく無能扱いを してくる。 前言撤回で放り出されるかとも思ったが] まあ、閉店後に床にモップ掛けたりテーブル拭いたりは 出来るかもしれない、程度だな。 [箒は扱えるだろうが、そのゴミをチリトリで受け止めようと するならば上手く行く気はしない。 肩を竦めるジェスチャーを取ろうとして痛むのが煩わしい。] (54) 2025/11/20(Thu) 22:48:34 |
![]() | 【人】 チェネレ[一体、治癒にどの程度かかるのか―――― 傷口から感染症を起こせば雑用すら出来なくなる 可能性がある。 もし両手がまともに動くようになれば、一刻も早く彼を 危険と面倒から遠ざけたいところではあるが、それは同時に 衣食住の礼もせず去るという事になるので、滞在期間の 落としどころは考えておくべきではある。] じゃあ治るまでは毎日揉み解しで。 先に聞いとくが、イェカにはパートナーはいるか? いたら、毎日身体を触るのは良くない……もんだろ? その辺、俺はあんまりわかんねぇ感覚だが。 [純粋なマッサージなら心配しなくても良いようなことを、 純粋な行為だけで終わらない事が多かった経験によって 口に出してしまう。 別に最初から邪な触り方をしようとは考えていないのだが。**] (55) 2025/11/20(Thu) 22:48:59 |
![]() | 【人】 チェネレところで、その…… デザートを貰うにはもう始めた方が良いか? [右手を伸ばしてイェカの手に触れようと。 掴めたのなら、体温の戻った大きな手が彼の掌を すっぽり包む形になるだろう。**] (56) 2025/11/20(Thu) 23:14:00 |