【人】 厨房担当 那岐[煎茶の温度は80度。 夏なら70度にするが今はまだ春先だから温もりを優先する。 香り立つ煎った茶は、この店の密かな評判である紅茶にも負けずとも劣らない。 カップに注いだ煎茶を手に男性客の元へ戻ってみれば、 何やら手招きがついてきた。>>457 少し身を屈めて耳を傾ける。 彼が指し示したのは、新規のお客様で。>>451 やってみたかったとは、はて。 乗っかる、以前に意図が掴めずに男性の近くで目を覗く。 察したのか続けて囁く声は。 やはりどこかで聞いたような気がした。 落ち着いた声とは裏腹の悪戯心の加えた提案に。 ゆっくりと身体を起こしていく。] ふ、……まあ、構いませんけど。 [実行する前から、妙に楽しそうな様子に。 少し、つられて笑ったか。 それは了承と取るには十分だっただろう。*] (487) 2023/03/03(Fri) 0:51:39 |