37 【恋愛RP】夏の夕べ【R18】
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―メッセージ:ユエさんへ―
[ 若者たちが使っているハイカラなSNSではなくて、
ショートメールを使っているのは、
あのアプリの使い方がよく分からないから。
ユエあたりに聞いたら、使い方を教えてくれるだろうか。]
『お疲れ様です。薄氷です。
昼食のお誘い、ありがとうございます。
今、外にいるのですが、迷わなければ
すぐに帰ってこれると思うんですが、
土地勘がなくて、あまり自信がないので、
昼食はまた次の機会にお願いします。
お食事終わるころには、きっと辿り着いているはずなので
その時は宜しくお願いしますね』
[ 方向音痴ではないよ。
神保町では迷ったりしないし
――地元だからね
*]
[不意に囁かれた気遣いに、心がぽかぽかした。真珠ちゃんは、親に真っ当に愛されている、いわゆる良いとこの子なんだなって羨ましく思う。
家族の為に頑張って働いてくれている、お父さんやお母さんに感謝できる環境にいるのだろう。こういう娘なら、母親になったら良いお母さんになるのだろう。子供がいなくても幸せになるのだろう。]
うん、ありがとう。優しくしてくれて。
[打算のない優しさを向けられる。それを心地好く思えるうちは、まだ頑張ろう*]
| ── 昼・屋上庭園 ── [俺の記憶に馴染んだ屋上とは、まったく違う場所。 でも空に近いところで吹く風は、なんとなく似てる気がする。] ………… [目の前に立った気配に目を覚ますことがなかったのは。 きっとそれが、とても馴染んだ気配だったから。 >>388] (462) 2020/07/27(Mon) 21:27:06 |
| [そよそよと撫ぜる風に、うとうと微睡む夢の中。 ここ数日忘れかけてた職場に、俺は居た。
『英くんは、頼りになるなぁ』
きっかけは、そんな先輩の軽口。 一つ大きな案件を終えた直後のハイになった状態で、褒めてくれただけのことだった。 でも、たぶんその時俺が一番欲しかった言葉で。 ほんのすこし、空虚感が薄れたから。 俺はその日から、今まで以上に自主的に仕事を覚えるようになった。] (463) 2020/07/27(Mon) 21:27:39 |
| [できることが増えるのは純粋に面白かったし、難しいことをやってのけた時の達成感は気持ちよかったし。 何より。
『英くん、頼りにしてるから』 『英くんがいてくれると安心するよ』 『やっぱ英くんがいなきゃ、だめだなぁ』
それらが、空いてしまったどうしようもない空虚感を埋めてくれた。
だから、もっと役に立てるように。 だから、もっと必要としてもらえるように。
会社なんて組織の中じゃ、どんなに頑張ったところで単なる歯車のひとつだってわかってても。 抱えこみすぎた膨大な量に、寝不足になっても。 胃が食事を受け付けなかったりしても。 仕事に打ち込んでいれば頼ってもらえたし。 成功して、褒められていたら、それで満たされる気がしたから。
だから、俺は──── ] (465) 2020/07/27(Mon) 21:28:08 |
| [夢の終わりはいつだって唐突で。 ぱちん、とシャボン玉が弾けるように途切れ。] ──……、 ん [微かな湿った匂いに、眉を寄せ。 まだ開けたくないと往生際の悪い瞼をぎゅっと瞑ったまま。 聞こえたため息。 >>388誰かが隣にいる? 誰だっけ。 ああそういえばここ、屋上だ。 なら、俺の隣にいるとすれば、きっと。] んー…… れお、 [体をずらせば隣の気配へ、こてん、と頭を寄せる。 思った通り、少し低い位置にある肩。 これがちょうどいい感じで、よく眠いときに借りたっけ。 ああでもだんだんそれを嫌がるような素振りされて。 それから。 それから?] (468) 2020/07/27(Mon) 21:28:49 |
| [肩が動いた気配に、ぱち、と目が開く。 瞬間、視界を埋める眩しい青空に一瞬呆けたあと。
ハッとして隣に預けていた体を戻し。]
………っ すんません、 俺寝ぼけて…… あれ?
麗央? 本物??
[間抜けな顔で、横にある顔を見た。 えーと、どこまでが夢だっけ?*] (469) 2020/07/27(Mon) 21:30:54 |
| (a118) 2020/07/27(Mon) 21:34:32 |
そのドレス着ておめかしして
どんなことがあったか
結果報告、よろしくね?
[先輩には曇り空より青空が似合うなって、今度は心の底から微笑んで。]
| …………。 [ うわっ、超絶うさんくせぇ。 >>490という表情を取り繕うことなく。 隣の後輩の顔をじろじろと。 確かに面影はあるものの。 記憶の中よりも幾分大人びた顔立ち。 初めて見るその私服姿。] ……ぁー…… [だんだんここがどこだか思い出してきて。 眉間を手で押さえながら懸命に記憶を整理すれば、ようやく思考が現実に追いついてくる。 そうだ俺は療養中で。 今リゾートホテルにいて。] (517) 2020/07/27(Mon) 22:48:10 |
| [そして。] ……は? [変な夢の続きを見たように、再び隣を見た。 >>494無駄にキラキラしくてうさんくさい笑顔に、怪訝な顔をしたまま。 パンを片づけて立ち上がる姿を追いかけて顔を上げたなら。] (518) 2020/07/27(Mon) 22:48:21 |
[ちょうど逆光になって。
俺の視界から麗央の表情が消える。]
| [あからさまな社交辞令。 それに、ふーん、と小さく呟いて。] ……なー。 雨の日の雲は黒いのにさー なんで晴れてる日の雲は白いんだろうな。 [立ち去ろうとする背中へ。 >>497いつかのような脈絡もない会話を投げつけた。] 久しぶり。 もう羽凪先輩って言ってくれないんだ? [なんて、俺が言えた義理じゃないのはわかってる。 このまま無視されても仕方ないし。 その時は、そのまま見送るつもり。*] (519) 2020/07/27(Mon) 22:52:31 |
─そして─
[それは、日も落ちて
夕方というよりは夜になってしまった頃。
薄氷さん
に届いたメールが一通。]
『朝はありがとうございました。
智詞さんにお時間あるなら
蛍を観に行ってみませんか?
会いたいです。
詩桜』
[ほこほこ、ツヤツヤ。
入浴後にバスローブ姿で悩みつつ、送信。]**
| [戸惑う声。 >>533じっと待てば、更に唸り出してしまった麗央を見て。 俺は堪えきれずに吹き出した。] ……ふ。 はは、そんな真剣に考えなくても、 わからないって言やいいのに。 [そういう律儀なとこ、変わってなくて。 それがどうしようもなくおかしくて、ホッとする。 俺だって、結構変わったと思うけど。 昔なら「なんだとー?」とおどけてヘッドロックかましただろう後輩の苦言も、大人になった今は甘んじて受け入れよう。] (561) 2020/07/28(Tue) 0:24:55 |
| [立ち去るのはやめても、未だ麗央は立ったまま。 隣に戻ろうとはしない後輩に、離れてしまった距離と時間を改めて感じながら。 ベンチに背を預けたまま、後輩を見上げて話の続きを待ち。 静かに彼の話を聞く。 >>534] ──知ってた。 まあ、なんとなくだけど。 [さっきみたいにうさんくさい顔じゃなくて。 懸命に笑おうとしているような、不器用な顔。 あれからもう何年も経つのに。 どれだけ、そこに留まってたんだろう。 なんで俺は、留まらせてしまったんだろう。] (563) 2020/07/28(Tue) 0:25:31 |
| [浅く息を吸い込む。]
……でもそれを知っても、 あの頃の俺は麗央に応えらんなかったし。 だけど俺は麗央と会える曇りの日がくるの、 すげー楽しみだったから。 気づかないふりして、黙ってた。
そんで連絡先も渡さずに、黙ったまま卒業して逃げた。
[訥々と。 俺もずっと黙っていたことを、告げる。 ちゃんと、彼が終わりにできるように。]
ひどいやつだろ。
[懐いてくれたのが嬉しくて。 変わらず一緒に居たかったから、傷つけた。 悪いことをしたのはわかってるけど許されたいわけじゃないから、謝らずに。] (564) 2020/07/28(Tue) 0:25:42 |
|
俺はあの頃、 屋上で麗央と過ごす時間が、好きだったよ。
[教室で愛想よくしてた笑顔とは違う。 後輩にだけ向けていた笑顔で、そう締めくくった。*]
(565) 2020/07/28(Tue) 0:25:52 |
| うっわ。かわいくねー。 [あかんべーに、大袈裟に顔を顰めてみせて。 >>570多少強くなったらしい後輩に、首を竦めた。 >>571] 残念、すでに後悔しまくってるし。 さあ……幸せになれんのかな。 [他人事のように呟きを。] (573) 2020/07/28(Tue) 1:21:30 |
| [そして、踵を返す後輩へ向け。 >>571] 麗央! 会えたついでに、俺からもいっこ。 もし逃げ出して全部失くしちゃったりしたとしても 割とどうにかなるもんだよ。 食べて、寝て、生きてたら。なんとかなる。 [なんて、俺も最近知ったんだけど。 声は、駆け出した背中へ届いただろうか。 今もまだあの時のように、曇り空を眺めてるんだとしたら。 >>0:167なんて、余計なお世話かもしれないけど。 だって俺みたくなってほしくないから。] (574) 2020/07/28(Tue) 1:22:45 |
| [再び一人になった四阿のベンチで、うーん、と体を伸ばす。 苦い記憶はやっぱり苦いままだけど。 ちょっとだけ肩が軽くなった気分で。]
……そろそろ洗濯終わる頃だな。
[俺も屋上を後にしよう。*] (575) 2020/07/28(Tue) 1:23:00 |
| (a143) 2020/07/28(Tue) 1:25:08 |
― 夜のこと:詩桜からのメール ―
[ 多少(?)の酔いも夜には、醒めて。
そこで漸く、1通メールが来ていることに気づく。
夕暮れは過ぎ、日が沈んだ夜間のこと。]
『こちらこそ、朝はありがとうございました。
色々とお世話になってしまいまして……
蛍、良いですね。
昨夜は、チェックインが遅かったので
観に行かなかったんです。
ぜひ、ご一緒させてください。
ロビーで待っていますね。』
[ 素敵な誘いに、二つ返事を返した。
向かう前に、鞄に先程のプレゼントを入れておこう。
シャワーは浴びたし、酒は残っていない。
朝の事を思い出すと、まだ少し照れくさいというか
恥ずかしい想いもあるのだけど、
それよりも、同じ一日の中でまた会えるのが楽しみだった*]
『良かった。
今からロビーに向かいます。
詩桜』
[メールを打ち、ロビーに向かう。
ああ今からもう頬が熱くて動悸がするけど
緊張よりも嬉しさの方が勝っていた。]*
| ─ 502号室─ [衣類を回収したバスケットを抱えて部屋に戻り。 洗ったものを畳んで片したあと。 クローゼットの隅に押し込んであった服を引っ張り出す。 あの瑛がどんな格好でくるか想像もつかないし、期待なんてしてないけども。 >>354一応、俺もTPOに合わせた装いをするつもりだ。 堅苦しすぎないように選んだのは、ボタンダウンのペンシルストライプシャツに、ネイビーのスラックスと黒のジャケット。 服に合わせるなら、足元はローファーがいいか。] (658) 2020/07/28(Tue) 21:09:32 |
|
……あれ、
[着替えようとしたシャツへ手を伸ばした視界で。 ぽたり、ストライプと染みができた。 不思議な顔で、手で湿った頬を確める。]
なんで今さら。
[今、何を考えてたっけ。 ああ、そうだ。もう曇りの屋上に待っててくれるひとはいないんだな、って。 そもそも手を放したのは俺だし。卒業して連絡を絶った時点で、終わっていた話だったけど。 やっぱすこし、さみしい。身勝手すぎるわがまま。]
(660) 2020/07/28(Tue) 21:09:43 |
|
…………ばっかだなぁ。
[知ってた、なんて見栄っ張ったけど。 もしかして自意識過剰かも、とか当時それなりに悩んだりもしてたのは内緒にしておこう。
手の甲で頬を拭えば、シャツの袖に腕を通した。*]
(661) 2020/07/28(Tue) 21:10:01 |
| ─ フロント ─ [ロビーまで降りればラウンジに行く前に、フロントへ寄り道を。] 502号室の英です。 あの午前中に牧場で乗馬した時、 記念写真撮ってもらったんですけど。 それって現像を……え、もうしてある? お代も? [ちょうどできたところらしい無地の封筒を差し出され。 受け取った俺は、中に入ってるL版サイズの写真を確認して、眉を下げ。元通り封筒へ戻せば、ジャケットの内ポケットへ。 誰からなんて聞かなくても、心当たりは一人しかいない。 >>239] (662) 2020/07/28(Tue) 21:10:33 |
| ……なんか、見透かされてる感じ。 [先回りして用意されたプレゼントは嬉しい、けど。 こういうのサラッとできちゃうのが、ちょっと悔しい。 バターライスとチキンライスで真剣に迷っちゃったりするくせに。 こういうとこは、ほんと大人っていうか。] ………… 実際大人だし。 [ぽつり、呟いて。 フロントを離れた。*] (663) 2020/07/28(Tue) 21:10:57 |
| ─ ラウンジ ─
うーん……まだ来てないっぽい? [ラウンジに着いて、店内を見回したものの。 俺は瑛の姿を見つけられず、息をついた。 こういう時はスマホないと不便だよな。 まあでも急いでるわけじゃないから珈琲を飲んで待つべく、適当に空いてる席へ。 実際は、それほど遠くない席でうつらうつら船を漕いでたわけだけど。 >>595まさかハーフアップでシックな黒のワンピースを着たお嬢さんに化けてるなんて思うか? 無理だろ。 白いワンピース姿が横をふわりと通り抜けていくのを、視界の端に捉えながら。 >>643瑛もああいうの着たらそれなりに見えたりするのかな、とか。 ものすごく失礼なことを考えていたら。] (672) 2020/07/28(Tue) 21:20:53 |
| [聞き覚えのある声が聞こえた。 >>656どこにいるんだときょろきょろ見回して。] …………まじか。 [ほんとに化けてる。*] (674) 2020/07/28(Tue) 21:21:04 |
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