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【人】 何処にでも居る 鏡沼 創>>+49 神谷 「えっ、わかんねぇんです?」 こっちはこっちで驚いている。 珍しく、普段細められてる目が開いて紫色が見える程度には。 「チートっつうよりは、増殖バグでやがりますが。 見たり聞いたりは出来ちまいますね。 尤も、何処にでも居られる訳じゃねぇですが。 こん中にだって、一人じゃ入れねぇですから」 と、件の扉を指し示す。 「しかし、わかんねぇなら、そりゃ思う様にも出来ねぇですし 薬の件がなくても日常に支障出まくりじゃねぇですか。 ま、僕はそのせいで“自分”って言えるモンがほぼねぇんで してぇって程の事もありやがらねぇんですがね」 わかるという事は、アイデンティティの喪失に繋がりかねない。 出来る様になった所で、あなたの救いになるかは疑問だ。 (59) 2021/11/06(Sat) 20:11:41 |
【人】 何処にでも居る 鏡沼 創>>+50 神谷 「……一応、『本物』って言えるモンはありやがりますよ。 出来る事・出来ねぇ事ってのが異なっちまってるんで。 記憶や経験は、全部その『本物』にフィードバックされて ますから、齟齬が出たりはしやがらねぇです」 それは、全てを並行処理出来る処理能力があってのものだ。 この処理能力も異能の一部なのか、必要だから開花した才能 なのかは、鏡沼自身にもわからない。 処理出来るのが、鏡沼にとっては当たり前というだけの話。 鏡沼創は知っている。 あなたに自分が 『気持ち悪い存在』として認識されている 事を。 (60) 2021/11/06(Sat) 20:34:34 |
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