7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】
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[ ――早く、どうなれたらというのか。 >>$82
まるで人のような姿をして苦しみながら、
人を殺す怪物の領域へ誘う彼を嫌いに?
それとも、この手で殺してやれるほど、
自分を殺せる程に彼を特別に思えたら……?
夜の城に送られた子供たちの様々な痕跡は、
好いたか懐いたか彼の笑顔の記憶だったり
決意の刃であったり、流れた涙の痕だったり ]
[ それぞれは小さな断片でしかなくて、
ひとりきりで生きた己の想像しか及ばない。
まあ、明るいものでないのは確かだろう。
断片たちはみば涙に濡れた謝罪で終わり、
死にたがりの怪物は未だ死を願っている以上は ]
悪いことを聞いちゃった……?
[ ふふ、と息を抜くように笑う。
子供の無邪気さが罅割れた、乾いた笑い。
潤いなど知らないからこれが本来の笑いだった。
だからごく自然に。
双眸は相変わらずニクスを見たままで、
指だけが鍵盤の上へ、ぽろぽろと高い音を響かせながら ]
あなたはぼくが幼くて、
誰かが愛してくれるかもしれない。
諦めは早いよ心配してくれたでしょう……?
……でもね。
それを知ることがあったらきっとここに居なかった。
陽に弱くてろくに陽射しを歩けない、
瞳はちぐはぐで、互いの視力もよくはない。
抜け落ちた色の髪も陽の下じゃただの白髪で、
要らないってずうっと言われ続けてここに送られて、
ここがなくなったらどこにも行き場はないんだ。
[ 責める口調ではなく訥々と事実だけを重ねて、
それこそ本心から不思議そうに。
食事をとらずに顔色を悪くしていった彼が、>>$85
人になりたかったらしき彼が、
もし、今も……いまも、食べていないなら?
ただの想像でしかない。
この問いが彼の逆鱗に触れるのかもしれない。
けれど、自分は彼の事が知りたかった。
知りたいからこそ惨めな過去を伝えた上で言葉にし、
それこそ“期待”するのならと、狡く ]
そういう子供だから気にしなくていいんだよ。
ニクスさまも、食事をとればいいんだ。
それとも、あくまで人でありたい……?
ぼくに、そういう貴方を殺させたい?
[ 日誌に綴られた彼女の想いをなぞるように。
過去にはほんのりと漂うはずの血の匂いよりも濃く匂う、
薔薇の香気を纏う彼の食事はどうしているのか。
答えが想像できてしまうせいで、
響かせたピアノの音まで物悲しく感じて苦笑し、
だからといって疑問を飲み込んだりはせずに真っ直ぐに ]
……あなたのいちばんたいせつなものって、なに?
[ 己の過去にはなにもなかったからこそ。
その疑問を彼へ、そっと、柔らかく投げかけた ]*
[ ――そうだ、確かにまだまだ時間はある
この休暇も。休暇が終わった後も。
オレとシロさんはずっと一緒に居れるんだ。
だから、それまでに
臆病な己にも勇気が湧いてくれたら、良いな
……成程。シロさんに酒を飲ますと
鉄の精神が崩せそう、と。
それを知ればオレはさぞやあくどい顔をするだろう
(尚、一緒に呑む場合はオレが先にダウンするかもしれない)
]
[ そんなことでスキルというか魔力を使うんじゃあない!
でも松葉崩しなどされた日には正常位よりも羞恥やら何やらで
身も心も大変なことになりそうだ。
――そしてまァ、己の中の"好奇心"は健在
知ってしまった蜜に酔ってしまったのなら、
貴方の期待の眼差しに応えてしまう日も、いつか来るのだろう
(でも駅弁とやらをするならやっぱり小さくなりたい…)
ぐずぐずに溶けた顔や体も恥ずかしいとは思えど、
貴方がそう言ってくれるなら、己はたちまち羞恥忘れて
歓喜に打ち震えるのだろう。
好きで、大好きで、愛してる ]
なに、いってんだよ……っあ
[ 刹那の恋に身をゆだね、泡沫へと消えていった童話の姫
オレはそこまで儚い存在ではないけれど、
今、この身から溢れる"涙"は悲しさからではない。
貴方に求められ、徹底的に甘やかされている。
その"嬉しさ"からくるものなのだから ]
(ああ、そうさ。どんなシロさんでもオレは好きなんだ)
[ だから、どんなに意地悪をされても
オレはそれを嫌いになれない。
寧ろ、癖にすらなりそうで。
――促し一つで呆気なく
理性の壁は粉微塵へと消えていく
]
[ どんなに慾溺れても、訓練された犬のように
彼からの褒め言葉には反応してしまう。
頬赤らめ、汗と涙にまみれた顔で
その時ばかりは子どものように笑みを浮かべていた。か ]
んっ
[ 穴から引き抜かれ、心に寂しさを感じる
されど、響く金属音に次に何が起こるか分かれば
心はたちまち期待に揺れ動くのだ
そうして、足を抱え上げられ
貴方に弱点晒すような姿をさせられれば
羞恥は、一瞬
――秘所に口づける"それ"に、心臓が一際大きく撥ねた
そして ]
っ、ああっ、ああぁ……!
[ 快楽に揺蕩っていた頭を一気に揺り戻すかの如き衝撃
それまでぼんやりしてた意識は響く痛みに覚醒し、
ぎゅっと目を瞑ってその衝撃に耐えようとした。
――それでも、裂ける程の痛みではなく
あくまで慣れないが故の、であったのは幸いだろう]
| (a33) 2019/04/14(Sun) 23:05:07 |
はぁっ、はい…った?
[ やがて、一番きつい部分を超えれば後はゆるやかに
熱棒は収められる。
身を屈め、互いの雄同士を擦られれば
零れるはずだった嬌声も、口づけに呑まれゆく。
――奇妙な感覚だった
本当に入っているのか、と意識を腹に向ければ
確かに感じる彼の形に、また思考が溶けていく。
痛みと息を今しばらく収めれば
ようやく、準備も整っただろう。
……そして、はしたなくも
彼の熱を自覚してしまえば ]
も、うごいていい、からっ……!
[ 早く溺れたいと、期待に突き動かされ
オレは乞うてしまうんだ *]
( ――――調子が狂う、 )
[そもそもとして、先に崩れたのはどちらか?…うるさいな]
『お前さんにはさあ、
人情っつーもんがなんか足りねーんだよなァ……
被告の未来少しでも考えたことあるか?
勿論、冷静さは大事だよ。
平然としてられるからこそ仕事が早くて、
結果出世出来てる訳だがね』
[昨年の年末、慌ただしい師走の半ばのこと。
所長から突然のお呼び出しを食らい、直々に何を言われるのかと思えば開口一番これだった。
法に照らし合わせ判例を参考にして、妥当な判決を下しているつもりだと答えた。罪人に慈悲はない。
「何か問題が?」と尋ねると、所長は何か思案するように顎に手を添えた。]
『ん〜……いや。何も。
そういや面白い仕事があるんだが、
手の空いてる奴が居なくてな。
お前さん、やってみねえか?』
仕事でしたら。
僕で宜しければ、何なりと。
[よく確認もせず常の業務と変わらないものと思い込み、受けてしまったのが全ての発端だった。
渡された資料にレインボーポップ体で踊る、
『
』の文字。
随所に散りばめられたもちっとした狸のイラストは、マスコットキャラクターのつもりであるらしい。
面食らって思わず糸目が点になってしまったあの日を、僕は一生忘れないだろう。]
[何せ僕は、初めて彼が渋々声を掛けてきてくれた時、]
お役目ご苦労ですね。
店長の忠犬君。
[最初から喧嘩腰での挨拶をした。
一発殴られても何の文句も言えまい。
今は共通の笑い話である、懐かしい昔話だ。]*
夢、か。
様子を見るに悪夢じゃなくてよかった。
どうせ夢を見るなら優しい夢がいいだろう?
[ 夢を見ることすら許されない環境
彼女から聞いていた村と
彼から少しずつ明らかとされる村の様子では
大きく異なっているように見えた ]
君がまるでそうじゃないといった具合だ。
[ 誰かに想われた子供の証
彼は違うというのだろうか ]
君達は知り合いだったのか?
あの子から聞いていた話と君から知った話、
随分と違うような気がしてしまうけど……
[ 彼の態度は謙遜ではなく本音だろうか ]
確かに君とあの子は違う存在だと思う。
君は正しく月のようだよ。
どちらも優しいことには変わりない。
[ 励ますような言葉を向けたのは何故だろう。
落ち込んでいるように感じてしまった。
負い目を得ているようにも思えたからだ。
中途半端な微温湯を与えてどうするのだろう。
彼の答えを耳にして落胆の色は隠せないが ]
待つことには慣れてるんだ。
大丈夫だよ。
俺にはその可能性があるだけで随分……
[ 救われているから。
人に殺される事で贖罪となるかだなんて
男にとっても最早分からない。
唯の自己満足に彼を付き合わせている。
そんな自覚だってあった ]
……そうかい?
こう見えても慣れているから、
口にしたいものがあればいつでも願って。
それから此処にある果物も食物も、
君の好きに持っていっても構わないよ。
[ 日常を思わせる会話は眩しい程に人らしい対話であった ]
[ そう、人に憧れた化物がかつて望み、興じたやりとりだ ]
[ だが、続く彼の言葉は、
化物を化物として突き落とす尤も簡単な台詞だった ]
……そうだね。摂らなくてはならない。
君が来る前に訪れた少女からも
随分と得ていなかったから。
俺は薔薇の精気だけで生きられる程
人のように愛を知った生き物ではないから。
[ 冗談、だったのか、どうか
砂の城のように溢れる音色に儚さを感じ
自然に笑う少年に何とも言えない顔をする。
泣くのを我慢する子供とよく似た表情だった ]
[ その表情は彼の境遇を知り、
より深く眉を下げさせる一因となった。
彼は、要らない子として訪れたのだという。
淡々と述べられる言葉に男は唇を引き結び
事実だとばかりに言い切れた彼の過去に憐憫を感じた。
だからとても、気にしないなんて、
この男には出来なかったのだ
彼は確かに彼女と違う。
彼女は運命に翻弄されたが神に愛されていた。
その彼女の息の根を手折ったのは他ならぬ怪物だ。
彼女に何の罪もなかったのだ ]
[ しかし彼にも何の罪もない。
眸の色や髪の色が物珍しい。
ただそれだけで過酷な日々を送ってきたのだろう。
それこそ男が目を背けたくなる事も
彼が息をする為には必要だったのかもしれない。
だが、それだから良いと言い切れないのは何故か ]
そんなもの、答えでも何でもない。
この世に生まれて不要な命など、ない。
……俺、は。
[ 答えられない。
顔を背けて目を閉じて口を噤もうとした。
しかし、それよりも早く彼が問うた ]
大切、大切な、もの?
セレン。
そんなもの、怪物には……。
[ ないんだろうか。
今も尚たった一人の少女の死を引き摺り
彼女と同じ名を持つ少年に運命を押し付け
彼の境遇を知って尚、死にたい想いに囚われている。
そんな身勝手な男にとっての大切なもの。
男は、何故、人の真似事をしたのだろう。
考えて、考えて、考えて、
それから困ったように笑ってしまった。
自身のどうしようもなさに胸が焦げ焼けてしまいそうだった。
いいや、灼かれてしまえばよかったのだ ]
同じに、なりたかったんだよ。
[ ぽつりと、独白めいた呟き。
まるで懺悔室で囁くように男は指同士を絡めた ]
君達と同じように、人のように。
[ 視線は落ちる。水の底に沈むように ]
…………生きたかった、のだろうね。
私は私の中の化物を殺して、それから
……きっと、同じになって死んで、
そばに、いたかったんだ。
[ 自嘲気味に笑う男は彼にどう映るのだろう。
どうしようもない顔をしている。
だから男は自分の表情を隠すように
また一つ、一つ、笑みを浮かべた ]**
貴方は、悪夢でも見た?
[ 何気ない日常を綴るのと同じに、
擽るような呼気の混じる声音を鈴のように響かせて。
慰めを感じて目許を緩めて見せはしたものの、
唇が綴る言葉が的を射抜いているなどは気付かずに。
うん、と肯く稚い仕草。
揺れる髪をさらさらと肩から落として、
問いのどれに対する仕草かは言葉で静かに継いでいく ]
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