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【人】 厨房担当 那岐[握りこんだ手を持ち上げて、 彼の手の甲に、軽く唇を落として。] 俺の、―――― 大切 な人です。[少しだけお酒の力を借りてしまったのは、許して欲しい。 さて、そんな告白にどんな反応があっただろう。 俺の『ヒーロー』は受け入れてもらえただろうか。**] (491) 2023/03/17(Fri) 21:05:08 |
【人】 厨房担当 那岐[一般の方とか、そんなテレビでよく聞く台詞。>>606 本当の記者会見でもないのに、 まるで実際にしているみたいな対応。 しれっとした顔で準備していたみたいに、 すらすらと馴れ初めを話さないで欲しい。 一目惚れとか寝耳に水です。 茶番のようでそれでも真面目に対応している 彼とは裏腹に、段々と自分のしでかしたことを 理解してきて一気に羞恥が襲う。 酔った勢いって怖いと、まだぐらぐらする頭の中で、 それでも、真摯に言葉にしてくれるのを耳にして。 動揺と困惑の中に喜色が僅かに交じる。 繋がった手を掲げるみたいに、 披露された時には、もう顔も上げられなかった。 ああ、もう顔も心もぐちゃぐちゃだ。] (624) 2023/03/18(Sat) 15:16:13 |
【人】 厨房担当 那岐[杏に向き直り、はにかむように微笑む。] ごめん。 [もう彼女を腕に収まることも、 反対に閉じ込めることはないけれど。] ……でも、杏に認めてもらえてホッとした。 [背伸びしたくて、呼び捨てるようになった彼女の名。 上司であり、肉親である可愛らしい従姉妹。 そっと、赤らんでいる頬に顔を寄せて。] (628) 2023/03/18(Sat) 15:18:16 |
【人】 厨房担当 那岐好きだよ、 杏おねえちゃん。 [ほんの少しだけ、頬に唇を掠める親愛のキス。 幼い頃にそう呼んでいた愛称で伝えて。離れ。] (629) 2023/03/18(Sat) 15:19:04 |
【人】 厨房担当 那岐[隣にある少し高い肩から、彼の横顔を。 もう一度、覗く。] さっきの景斗さん。 ――――テレビよりも、格好良かった。 [そう屈託なく笑いかけた。 滲んだ視界はもう、過去と消えていく。 彼の手を取り直したなら、 愛の逃避行に、連れ出してもらおうか。**] (630) 2023/03/18(Sat) 15:19:34 |
【人】 厨房担当 那岐―― レシピの行方 ―― [それは、一大決心をする前だったか。 それとも一幕あった後のことだったか。 後でのことだったなら、名前を呼ばれた際、>>646 少し気恥ずかしさを押し殺しながら 手にしていた瓶を少し揺らして応え、頭を下げた。 いつかの日に提供したスープ。 あの日彼女は黒板のおすすめ全部食べたいと、 言っていたっけ。>>3:80 帰り際に渡したレシピのメモは、 役に立ったようで、報告を受けたなら。] 結構、簡単だったでしょう? [だからと言って手を抜いた訳でもないけれど。 料理を提供すると共に、自身で作ってみたいと思う お客様も中には時々居るから、その時は 出来るだけ家でも作れるようにアドバイスも。 作る楽しみは、料理を作る職だからこそ知っている。] (652) 2023/03/18(Sat) 17:52:13 |
【人】 厨房担当 那岐[それでも、店が一番と言ってもらえたなら。 それは、誇らしく喜ばしい一言。 今日もいくつか用意したものも食べてくれたらしい 彼女は本当に胃袋が二つ在るのかもしれない。 なんて、密やかに笑いながら。 クレープの話なれば、ああ、と声を洩らして。] あれは、今日だけの『特別』なんです。 [米粉のクレープも、ブルーベリーも。 リクエストがあれば望まれるままに応じるけれど。 あの組み合わせのものを次から作る時には、 たった『一人』の為に、作ることになるだろう。] (653) 2023/03/18(Sat) 17:52:31 |
【人】 厨房担当 那岐[彼女が言葉にしない限り。 こちらからもその色の意味合いを伝えることはない。 もし知られたと知ったなら、 その時ははにかんだだろうけれど。] 次回にいらっしゃる時は、 好きな食材を教えて下さい、栗花落さん。 [直接聞いたわけではないけれど、 何人かのスタッフが口にしていた彼女の名前を。 今更ながらに口にして瓶を彼女の方へと向けたなら。 乾杯、と示し合わせるように、瓶を揺らしてみせた。**] (654) 2023/03/18(Sat) 17:52:53 |
【人】 厨房担当 那岐[普通の男女のように、堂々と手を繋ぐことも、 キスをすることも出来ない。 それは彼の仕事のこともあるし、 俺が抱えたマイノリティに対する、 恐れが完全に払拭できたわけではないから。 今日みんなに伝えることが出来たのは、 関係性を築いてきた信頼の下で出来たこと。 それは一般的にはまだ、 受け入れられにくいことも知っている。 だから、ほんの少し。 ]そんな夜は、甘えさせて欲しい。 なんでもない日が、特別な日に変わった夜。 貰ったうさぎの合鍵で、彼の部屋に訪れたなら。 彼の背中に擦り寄って、掠めるよりも深い 恋人だけの、キスをいくつもねだって。 深い深い 夜 に、溺れていく――。 (696) 2023/03/18(Sat) 20:51:25 |
【人】 厨房担当 那岐[いくつもの夜を彼と重ねて、超えて。 彼の下半身の傷にも見慣れる程になって。 その傷を、傷ましいと思うよりも、 愛おしいと思えるほどに。 言葉で、唇で、 愛 を注いで。注いだ以上の 愛 を、返されて。時に、その大きさに翻弄されて、 酷く掻き乱された 夜 も、あっただろう。] (697) 2023/03/18(Sat) 20:52:35 |
【人】 厨房担当 那岐[テレビのなかった自宅と違って、 日常のように置いてあるテレビを観るようになった。 液晶の傍らには、湖で二人で撮った写真と>>4:+165 その隣には、桜と藤に染まるはにかむ姿。>>549 流れてくるメロディは、何年か前に流行ったという。 アップテンポなアイドルソング。>>1:78 可愛らしい衣装で踊る10代の女の子達に、 どこか、見覚えのある姿だと既視感を覚えたけれど。 それが今の貝沢だとまでは繋がらない。 彼の足音が聞こえれば、視線だけを横に流す。 テーブルに置かれた書類の束は、 不動産情報と書かれていただろうか。>>371 口をつけていたカップを下ろせば、 おもむろに彼が書類から顔を上げて、口を開く。] (699) 2023/03/18(Sat) 20:55:35 |
【人】 厨房担当 那岐[一緒に居られるならば、それでいいと思っていた。 『結婚』という意識がなくても。 『恋人』として傍にいられるなら、それで。 十分に満ち足りていた。 なのに、彼の人生の中に。 ]自身が隣に居ることを、当たり前のように。 考えていてくれたことに、胸が詰まる。 (703) 2023/03/18(Sat) 20:57:31 |
【人】 厨房担当 那岐[久しぶりに、また込み上げてくる感覚に。 堪らなくなって、頭を振って。 微笑いかけて、微笑いきれなくて、崩れて。] ……――どうしよう、 [声を震わせて、どうしようもなくなって。 俯き、彼の肩に頭を埋めた。] (704) 2023/03/18(Sat) 20:58:03 |
【人】 厨房担当 那岐[押し付けるみたいに額を、すり、とシャツに擦って。 噛み締めるように言葉を呑んでから。 ようやく顔を上げたなら、取られたままの。 指先に、きゅ、と力を込めて応える。 言葉にならない分。 隙間を失くすみたいに、距離を縮めて。 ゆっくりと唇に唇を、押し当てた。 今までより一番、柔らかくて優しい ]キス を贈る。 (706) 2023/03/18(Sat) 20:59:46 |
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