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【人】 X『教皇』 カルクドラ…………う、う……。 [ 間もなく頭に手が伸びていた。 この洋館に来てから、彼が僕の頭に 手を乗せる時が来るとは思いもしなかった。 不思議な感覚に変な声が漏れてしまう。 恥ずかしいから止めろ、と言いたかったけれど これが本当のタナトスなんだ、って 今まで知らなかった姿を見ることが、知ることが出来て。 ──何だか。] ふ、ふふっ……。 ……ありがとう。 [ 照れ隠しの笑みが、零れた。 七年と魂を凍結させていた氷は、静かに融け始めた。 まだ歩み始めたばかりだけれど 初めて彼のことを“普通の”“一人の人間として” 見ることが出来た、記念すべき時。*] (85) 2022/12/23(Fri) 1:09:32 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 僕は僕だ、と言いながらも、 文献に残っている記録、胸に刻まれた証が 『教皇』との繋がりを断ち切れない。 だから、もし君が要らないと言っても 過去のことは、いつの日か謝るつもりでいる。 この証を背負った者のけじめとして。 過去の、運命の精算として。 新たな一歩を進む為に。 それが終わった日がスタート地点なのだろう。 もしかしたら、菜園の手伝いをする未来があるかもしれない。 おすそわけを貰う日が来るかもしれない。 実現するかは別として、今までまず有り得なかった話が 有り得るようになるのかもしれない。 ……でも。 世界が滅んでしまえば 全てただの絵空事になってしまうけれど。 最後に和解出来て、世界と共に心中するのも悪くは無い。*] (86) 2022/12/23(Fri) 1:09:40 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ[ 途中、ユグからの提案には>>4:157 気遣ってくれているのだろう、と理解した上で] ふふ、気遣いありがとう。 でも三つなら誰かがハズレを引いてしまうからね。 誰が当たっても悲しいことになるから 今回は普通のものにしようか。 [ 丁重に断ることにした。 僕の引きが悪いから逃げた訳ではない。 ]そうだね。君が来た時には既に 僕とタナトスは、お互い接触してはいけない、 暗黙の了解があって。 これでも、大分鎮静化した方だったんだよ。 [ ね、とタナトスの方を向き苦笑する。] (87) 2022/12/23(Fri) 1:10:06 |
【人】 X『教皇』 カルクドラうん、僕も君と言葉を交わすのは好きだったよ。 最初に来た時から、徐々に生き生きするようになって。 本を読みたいと言ってくれて、色々知ろうとして。 ……こうして、君にも嬉しく思って貰えるだなんて。 ありがとう。 君も、タナトスも優しいね。 ずっと仲介しようとしてくれてありがとう。 君が途中で諦めてしまったら、 僕達は何も進展しないまま 分かり合うこともなかっただろうから。 [ ユグはタナトスが主に世話をしているのを知っていながら 僕自身も面倒を見ていたり、やはり弟子のような感覚で。 本当に、何故もっと早く歩み寄らなかったのだろうと 今になって思えてくる。 きっと君も、喜んでくれているだろうから。] (88) 2022/12/23(Fri) 1:10:29 |
【人】 X『教皇』 カルクドラ随分遅くなってしまったね。 時間取らせてごめん。 改めて……ありがとう。 君達と話せて良かったよ。 …………おやすみ。また明日ね。 [ 明日、決断が下される日だが、最初に語った時以降、 あえて話題も出さず、選択も聞かないことにした。 水を差されたくなかったのが一番。 気分の良いまま終わりたかったのが二番。 何の変哲も無い日のように、二人にくすりと微笑んで 手を振りその場を去っていった。*] (89) 2022/12/23(Fri) 1:10:40 |
【人】 [『 力 』 フォルス―――這い寄る死神 [ 漏れ聞こえて来る声はよく知る二人の声 扉を叩く前に気付けて良かったと 盗み聞きをしたい訳では無いのに 少しの間、そこから動けないまま――開く扉>>79 ] !? [ 遠くに居た筈の 目の前に居る男には びくりと震えたのがバレてしまったかな ] (90) 2022/12/23(Fri) 1:12:20 |
【人】 [『 力 』 フォルス………。 タナトスはさ 死神ってか、シノビじゃない? [ びっくりしたー♡って戯けて>>80 ちらりと奥を見れど シンの姿を見る事はないまま ] ――ヴェルトは、どう? [ しまったままでいい 相も変わらずな諦念めいた傍観者面 わっと開けてくれたのは 親友だった。 ずるいなあって 言葉はしまったけれど 笑いながら ちょっと胸が熱くなった * ] (91) 2022/12/23(Fri) 1:13:34 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 夜更かししたくせに眠れなくて、>>3:424 ぼんやりと意識が浮上する。 無意識が目醒ましを欲して、 ベッドサイドの鍵付きのチェスト。 自分だけの時は開かれたままの引き出しに、 収められた薬包をひとつ、水と飲み下した。 回答は決まりきっていたから、 元より順番が前後することに執着はなかった。 人の見解で自分が左右されると思っていれば、 そも今ではなく、昨晩と請うていただろう。 思うより早く訪れた朝の気配に、 鍵をかけて、ひとつ深呼吸をした。 ] (92) 2022/12/23(Fri) 2:37:50 |
【人】 IX『隠者』 アリア―― 回想:最後かもしれない朝 おはようございます。 [ 耳慣れた声を聞く。>>50 早かったですね、と事もなく。 立ち話でも適当に座ってもらうにしても それを拒否する理由を私は持たないから、望むように ] (93) 2022/12/23(Fri) 2:38:11 |
【人】 IX『隠者』 アリア―― それが聞けて良かったです。 [ 語り終えるまで、じっと耳を傾けて そう口にすれば、薬師はにわかに表情を綻ばせた ] (94) 2022/12/23(Fri) 2:38:30 |
【人】 IX『隠者』 アリア…… 本当のところ、 私はこの世界、あまり好きではありません。 生きてるだけで理不尽ですし。 フォルの言う通りです。 どちらに転んだところで、 全員が幸せになれるということはきっとないし 既に失われたものは戻ってこないし、 世界はそう都合良くは転がらないと、思ってて …… でも、それでも、 ひとつのきっかけくらいにはなるかもしれない。 (95) 2022/12/23(Fri) 2:38:52 |
【人】 IX『隠者』 アリア私は、 そんな夢を見たいんだと思います。 [ それは他でもないこの人からの借り物で けれどそこに光を見たのは、 ] (96) 2022/12/23(Fri) 2:39:34 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ ―― まさかそう言われるとは。>>55 予想の外にあったから、 一瞬、きょとりとした顔をしてしまったけれど ] …… はい 是非とも あれに祈るのは癪ですが、 そんな未来があることを祈っておきます。 お話、ありがとうございました。 [ ひとつ笑みを返して、扉が閉じるのを見送った。 **] (97) 2022/12/23(Fri) 2:40:27 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ―― 屋根裏部屋・夜明け ―― [ 呼ぶ声に応えるみたいに浮上する意識。 寝てた頭で、それでも取りこぼさずに拾った音を、 言葉として翻訳し直すのに随分と時間を要した。 随分明るくなった部屋の中は改めて見ても 長く過ごした塔の上に似ていて なんとなく懐かしさを覚えるこの場所に きみがいる違和感にすこしだけ混乱する。 世界が終わるかもしれない日にも 変わらず笑うきみの強さが眩しくて眩暈がする。 きっとだいじょうぶ、って信じてるんだろう。 ] (98) 2022/12/23(Fri) 13:56:14 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ……おはよう、ヒナギク。 [ 出来る範囲で笑い返してみる。 上手く笑えているか、なんて心配は要らない。 元から上手く出来ないことが 今日ばかりは丁度良かった。 だいじょうぶじゃないといいのに。 強い朝の日差しが天窓から注ぎ込む。 明るくなった部屋の中に、 光の強さの分だけ夜よりも濃い影が落ちた。 きみが大切にしたいものを大切に思えない 罪悪感が澄んだ光に照らし出されてしまわぬように 丁寧に隠して、飲み込んだ。 ] (99) 2022/12/23(Fri) 13:58:21 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ―― 玄関ホール・夢の終わり ―― [ >>70きみの安堵の吐息の音に、 同じ気持ちになれないぼくの心がざわめく。 なんにもよくないのに。 きみのその無防備さが不安で きみを隠さなきゃと云う思いが強まった。 でも叶わないから。 別の方法は案外すぐにおもいついて。 あとはこの手を気付かれないよう離すだけで良いのに。 >>71ふいに強い力で握り込まれた手に 不思議に思って繋いだ手を見下ろした。 『かみさま』が「さよなら」して不安なのかなって 勘違いをして、安心させるように握り返した。 みんなが『かみさま』を信じてそうなのは理解した。 今こうして集まってるのがその証明みたいだった。 ぼくには預言者を騙る詐欺師との違いが分からないけど みんながおもう『かみさま』と今の彼は似てるんだろう。 『かみさま』、宗教信仰の対象として尊崇・畏怖されるもの。 宗教に一切触れずに育ち、 その概念を最近ようやく認識し始めた ぼくにはまだすこし難しい。 ] (100) 2022/12/23(Fri) 14:00:31 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ 滅多に遭遇しなそうだなってことだけは感覚でわかる。 何処か遠い存在。 そう分類してしまえばかみさまも詐欺師もぼくのなかでは 同じ引き出しに押し込んでしまえた。 だから彼女の恐怖は理解出来なくて、 何に怯えているかも共感する事も出来ず、 まさかぼくのことだなんて頭の片隅を過りもしなくて それでもこれが最後かもしれないから いつもぼくに寄り添ってくれたきみの心に すこしでもいいから、寄り添いたくて。 ] 『だいじょうぶ』だよ。 [ 根拠のない嘘を吐く。 彼女が繰り返したその言葉を不器用に真似て。 重ねて乞うその願いを叶えることはできないけれど。 大丈夫、ぼくが守るから。 ぼくのそばをはなれて、きみがみつけた居場所で、 きみが変わらず笑って居られるように。 かおいろひとつ、こわいろひとつ変えずに きっと誰にも見破れない嘘を吐いた。つもりでいたのに。 >>3:433きみだけが、ぼくの違いを見抜いている事に 鈍いぼくはまだ気付いていなかった。 ] (101) 2022/12/23(Fri) 14:03:34 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ 勿論減るのはぼくでなくたっていい。 じゃあだれにする?なんて 責任の伴う選択をきみに迫るつもりはない。 それにきっときみは誰もえらべない。 けどそれじゃだめなんだ。 誰でも良い誰かにきみが選ばれる事のないように。 誰でも良いならぼくでいい、ぼくがいい。 きみを守るものになると決めた あの日の誓いを守り通す為にも。 いちどでいいんだ、きみの役に立ちたい。 そうすれば、 生まれてから今迄何の意味も無かった人生を 漸く誇れるような気がするんだ。 ] (102) 2022/12/23(Fri) 14:05:05 |
【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ[ きみが安心するまで待って、けれど手遅れになる前に。 それって何時だろうって考えて すくなくともこうして手を繋いでいる間は きみが危険に晒されても身代わりにはなれる筈だって あとすこしだけ後回しにした。 ここにきても暫く、ぼくのそばからはなれなかったきみが すこしずつ外側に目を向けて行ったみたいに きみが落ち着いて、きみから手を離して 他のだれかのもとに向うまで、もう少しだけ。 ] そばにいるから。 [ もしも肉体を喪っても、 きっと心だけはきっときみの元へ帰るから。 だから怖がらなくて良い、って じゃれつくみたいに軽く凭れ掛かってくっついた。 夢を見るのがへたくそなぼくが考えた割に すっごくすてきな夢を叶えるこの先に ちょっと浮かれるぼくとはまるで正反対に、 >>72今にも泣き出しそうなきみの顔は ぼくのことばをまるで信じてくれなそうで どうしたら騙されてくれるかなって 碌な気遣いも悪巧みもした事のない頭で真剣に考えた。* ] (103) 2022/12/23(Fri) 14:07:18 |
キュリアは、クロに手を振った。 (a1) 2022/12/23(Fri) 15:38:52 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 自室/夜を望みて ── …………なに、これ。 [ 荷物整理というより、 思い出を振り返るような作業の中。 一番下の引き出し、その奥の奥にそれを見つけた。 朱色の書類封筒。 翠を混ぜた封蝋にはコールリッジの家紋。 覚えがないままに一度握りしめたのか、 悲鳴の様に僅か皺寄るそれに息が止まる。 探った指先で膿んだ傷に触れたような、 じくりと疼く痛みに、細く息を吐いて堪えた。 ……多分、2年前に届いてたであろうそれは、 記憶と共に奥深くに仕舞い込んだままのもので。 一人で見るか、の逡巡は刹那。 未練なく開封して、その紙束に目を通す。 ] (104) 2022/12/23(Fri) 16:30:27 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ それは贈与契約書と未成年後見人の連絡先。 契約書に目を通すと、 予め捨てる算段でなかったのみ窺い知れて、 笑えばいいのかわからない。 手紙一つ同封されていないそれは、 ただ最後の責任を果たすのみの手続きだ。 いっそ恨み言の一つでも寄越してくれれば、 なんて思うのは未練というより悔恨に近かった。 結局自分で壊してしまったものに想いを馳せる。 でも何も出来ない。 溢れたミルクを元に戻すことは出来ないし望まない。 ] (105) 2022/12/23(Fri) 16:30:32 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベルはあ………… [ しかしながら、だ。 それは収めるものを差し引いても、 人ひとりが一生を慎ましく生きるに困らない額。 この程度は苦もなく準備出来たのだろうとは、 過去のコールリッジ家の財政状況から容易に想像出来る。 ……なんだろう、これは。 絶対素直に感謝する気持ちでないのは明白だけど。 ] (106) 2022/12/23(Fri) 16:30:37 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル………責任も縁、か [ 自分が恵まれているのはわかっている。 それでは足りずに“こう”なってしまったのは、 全て私の咎であることも充分理解している。 ……正直、一緒に生きたいと言いながら、 ナハトの人生の足手纏いにしかならないのは わかりきっていた。 身一つで手に手を取り合い旅立つなんて、 上手くいくのは物語が終わった後が語られず、 めでたしめでたしとなるご都合主義の世界だけ。 17歳の誕生日プレゼントは、 夢の終わりを告げる鐘と、現実を生きる為の杖だ。 ……最後の最後で、たとえ意図したものでなくとも、 漸く贈り物を選んでくれたのだという皮肉には、 少し傷付いたように笑ったかもしれない。 ] (107) 2022/12/23(Fri) 16:30:44 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 先の不安は、 連れ出すと認識しているであろうナハトの方が 余程感じているに違いなくて。 何もかも背負わせるなんてしたくない。 でないと何の為に一緒に生きるのか、 幸せにしてみせると誓ったのか。 ……だから、生きる為に自分に何が出来るのか。 跡なんて継げないことはわかっていたけれど、 それでも家業の勉強をしたこともある。 必要なもの、有用なもの、知りたいこと。 望んだ教育を、充分な環境で受けさせて貰えたこと。 身に付けたものが一つでも役に立つならいい。 南の長閑な田舎町で、自宅で私塾でも開いたら… なんて思い付きには、 南という選択が理に適っていることに一笑。 ] (108) 2022/12/23(Fri) 16:30:49 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 変わっていく世界で自分たちがどうなるか、 考えてもわからないことだらけだけれど。 どう生きていくかは一緒に考えていきたい。 自分に出来ること、出来ないこと。 持っているもの、持っていないもの。 置いて行ってもいいもの、手放せないもの。 あなたに望むこと、して欲しくないこと。 わたしに望んでいること、そうでないこと。 ナハトは洋館には戻らないって勢いだったけど、 帰る場所がひとつくらい多くあったっていいと思う。 嫌いじゃないと思えるもの、人、居場所を、思い出を、 ……持っていて欲しいと伝えたい。 今までは彼がそれを選ぶならそれでいいかと思ってた。 ありのままを許し受け入れ肯定するのが愛だと信じてた。 けど、これからは、 私も私なりに彼の為にと想うことをしたい。 望みたい。 押し付けたりはしたくないけど、向き合っていたい。 一緒に生きるってそういうことだと思ったから。 ] (109) 2022/12/23(Fri) 16:31:44 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 今夜、お茶に誘ってみよう。 忙しく動いてくれているだろう彼を、 お疲れ様っていつもみたいに撫でて労って、 あの日みたいに貝型の焼菓子と紅茶で語らいたい。 もうあの頃みたいに、 小夜鳴鳥の歌と共に帰ることはないし、 朝雲雀が鳴いたって離れなくてもいい。 夜の世界に夜を返したくない。 あなたが来てくれた日は、 いつだって引き留めたかったって言ったら笑うかな? あの頃も夢見がちなわたしたちだったけど、 それが馬鹿なことだってことはちゃんとわかってたよ 私たちは絵本の世界の住人ではないし、 めでたしで終わってもまだ先は続いていくから、 一緒に選んで生きていく明日は不確かなものだけど。 ── でも、繋いだ手だけは決して離さない。 あの日の私たちの運命を、 長い人生の果てに幸せで閉じられるように。 * ] (110) 2022/12/23(Fri) 16:32:08 |
【人】 『箱庭の神』 ヴェルト“ 醜い世界で暮らすのなど、御免だ ” [ もう一度、皆のいる世界で暮らそうと誘われても>>26、 神は嘲笑うように拒否するでしょう。 子ら以外の雑音など、 神にとっては煩わしいものでしかありませんでした。 ] (111) 2022/12/23(Fri) 18:46:36 |
【人】 『箱庭の神』 ヴェルト“ …………… ” [ クロの言葉を、神は一先ず、黙って聞いていました。 神には分かりません。 あの世界を大切だと思う気持ちが。 神にとって、あの世界の人間は取るに足らない存在です。 けれど、子らは知ってしまったようです。 箱庭から離れて、神と子ら以外の大切なものを 得てしまったのでしょう。 神は子らの創造主です。 ですが――証持ちたちには、 もう別に親がいるというように。 しかしやはり、神には分かりません。 絶対失敗する? どうしてクロが断言するのか、 神には理解出来ませんでした。 ] (112) 2022/12/23(Fri) 18:48:46 |
【人】 『箱庭の神』 ヴェルト“ お前は、わたしが間違っていると思うのか? ” [ 自らの考えを否定され、 諭すように言われ、 神は苛立ったのでしょうか。 ] “ ……けれど、そうだと、言えるのかもしれないな ” [ ――いえ、その顔は、薄く笑っていました。 言われたことは、案外と嫌ではなく、 受け止めることは出来ました。 現実に神は、子らに否定されたのですから。 神と子らの心はひとつではありませんでした。 ] (113) 2022/12/23(Fri) 18:49:40 |
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