162 【身内】奇矯の森【R18G】
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「……不安ですねぇ」
*不安でした。
「とはいえ、もう私達にできることはありませんからね」
「動向を見守って、――祈るしかないでしょう」
「もしもまた誰かが犠牲になったら、アフターケアに回るのも私達の仕事でしょうかね〜」
フィラメント
「……フィラーは?」
アフターケア、の言葉を聞いてふと。
呑気に言葉を紡ぎ、図太いだなんて言ってる君だけど。
本当に?大丈夫だろうか?
じぃ、と骨の頭が君の方を見る。
「私ですか?」
*ふむ?と考えます。
*どういう意味だろうか、――ああ、と思い当たったようです。
「ん〜、そうですね〜。
主さんの遺体を見た時はそれこそ取り乱しましたが……、というか、あそこで取り乱さない人はいないと思うんですが」
「起きてしまった事は、もう戻らないものですから」
「私達が、何かしらの理由で捨てられたのと同じように」
「ですから、さっさと切り替えたのでそうダメージはありませんよ。いや悲しいのは間違いないのですが」
*ここでひとつ、拍を置いて。
「あそこで冷静さを失っては、"その後起こり得る事態"に対処できませんからね」
「それにそうですね、もし"更にことが起こる"のであれば、私は早い段階で犯人さんに殺されてそうでしたし」
「そこそこ想定内ではあったので、その辺も含んでダメージは大したものじゃないですよ」
「……冷静だなぁ」
最後まで聞き終わってから、感想を一言。
自分よりよほど冷静だ。クローディオは現実的なだけ。
「でも、裏切られるの、辛いじゃん」
自分は疑われて殺されたけど、君は明確に裏切られて殺された。
冷静でも、ダメージは大したことないと言っても、きっとそんなことないだろう、と思った。
「血が繋がってても裏切るんだから、血が繋がってない俺らが裏切り合ってもおかしくはないけど」
辛いものは辛くない?と。
だからといって、慰め方も分からないけど。
「………」
「これは裏切り、なのでしょうかね〜」
*ふと、そんなことを口にします。
*努めて、いつもどおりの口調です。
「疑問点は、色々とあるのですが」
「"ソコ"が一番、分かりません。
――これは、本当に裏切りなのでしょうか」
「生きている間も、ずっと考えていたのですけども」
「……理由はなんだろう、って、俺もずっと考えてたけど」
同じく、特に口調は変わらず。
「裏切りじゃないとしたら、フィラーのことを思って、フィラーを殺したことになる」
「……そういう場合って、あると思う?」
主人を殺した理由も分からないけど。
フィラメントを殺した理由は、もっともっと分からない。
「う〜ん、そうですね〜」
*電球の彼は、再び小さく明滅します。
「理由は、考えてもきっと分からないのですが」
「――事が起こった原因を考えることはできます」
*電球の彼は、人差し指を立てました。
*ちょっぴり偉そうです。
「まずひとつ、事の原因の前に」
「この犯行は計画的なものではない、と思われます。
衝動的なもの、なのでしょう」
「……衝動的に、主さんを殺す理由とは、なんなのでしょうか?」
*人差し指を、ゆらゆらと揺らします。ウザいです。
「……ところで、主様の死んでしまう数日前に、お客様が来ていましたね」
「――それを理由とするのは、焦燥ではあると思いますが」
「衝動的にあのようなことを行ってしまう、"普段と違う事象"は、あれくらいしかありませんでしたね〜」
「原因」
理由ばかりを考えて、原因を考えたことはなかったな。
きっかけ、というべきか。
「計画的じゃねーなってのは分かるよ、そうならあんな殺し方も、殺したあとそのまんまあんなふうに残したりもしねーだろうし」
うん、と頷いた。
が、それはそれとして指はなんかちょっとイラッとしたので
パシッと掴みにかかる。成功しても、掴むだけ。
「……お客が原因の可能性があるってこと?」
多分、フィラメントとの会話が一区切りついてから、のこと。
ふと、屋敷の窓を見上げた。そして、自分の部屋を見た。
「ちょっと、行ってくる」
この状態で、用事があることなんて滅多にないとは思うが。
言い残して自室へ向かう一幕があっただろう。
ドアに触れないもんだから、外から飛んで窓をすり抜けるしかなかっただろうが。
「あくまで可能性ですがね」
「しかし、普段通りに過ごしていて、衝動的に主さんを殺してしまう……なんて、少し無理がある話でしょう?」
「日常に入り込んできた異質は、あのお客様だけでしたから」
*だからこそ、あれがきっと原因なのではないだろうか、と。
*電球の彼は、そう言いました。
*人差し指を掴む手を、中指で挟んで。
*じゃんけんならば勝利でした。
「主さんとお客様は、何かを話していた」
「それを……館の誰かが偶然聞いてしまった」
「それが、原因。――なんて、ただの想像でしかありませんが」
「妥当な感じ、しません?」
「色々な状況と照らし合わせて、ね」
「まぁ、そーだな……そりゃご主人の客なら話はするだろし」
指で挟まれた手の離しどころを見失って、掴んだまま。
じゃんけんじゃないからノーカン。
「なんか、こう、ショックを受けるような話をしてたかもしれない、ってこと?
……ご主人殺して、で、俺らまで殺さなきゃいけなくなるような」
「さて、どうなのでしょうね〜」
「あくまで『その可能性がある』という程度の話ですから」
*確定はできません。
*犯行に及んだ者から、その辺は聞き出せていませんから。
「……何かそういう話があったとしたら、相談等してくれれば良かったんですがね〜」
*しかし、それはもう遅すぎたのです。
「……相談してくれなかったから、こうなって、こうなったからには、きっともう誰にも相談なんてできないだろ」
素っ気ない口調が少しだけ崩れた。
やるせなさと、無力感が滲む。
「……もう誰もこっちに来ませんように…、」
現実主義が、思わず祈る。
まだ終わってない。まだ終わってない以上、この想いは無駄だと知っていても。つい。
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