145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】
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こんばんは、父親はアロサウルスです。
この共鳴の空間を、不思議なテレパシーか
二人きりの場所か決めたいと思うのですが、どちらが良いと思いますか?
| いつも通り集まった食堂にて、 ジャステシアの姿が無い事に少女は首を傾げていた。
ジャステシアやラピスに着いて いつも食堂に来ていたクロノであったが ジャステシアの姿が今日は見当たらず、 きっと先に行ったのだろうと同室のラピスと 食堂へ共に来たのだったが……。
「……ジャスちゃん、どうしたん、だろう……。」
体調不良という話は聞かなかったけれど、 心配げな少女の顔で、朝食を取る事にしたのだった。 (4) 2022/04/29(Fri) 21:11:03 |
「………………」
朝食とは別の時間帯。
食堂や生徒達が集まる場所からは少し離れた空き教室の一つ。
使われていない教室の机や床は少し埃を被っている。
最低限必要な椅子と机だけ軽く掃除を済ませてから、黒板の前に。
かつ、かつ、かつ。
チョークが黒板を叩く音。
狼を呼ぶ合図の音だ。
チョークが黒板を叩く音。
それが何なのかを、知っている。
大人たち≠手伝わなければならないと
言いつけられた自分たちに教えられた、合図のひとつ。
「……」
恐る恐る。
廊下に誰も居ない事を確かめてから、
そっと開いた扉から身体を滑り込ませた。
トットタッタ、トットタッタ。
軽い足取りは秘密の教室へ。
ひょっこり顔を出せば、『なかまたち』の姿を見つけてニンマリ笑顔になる。
騒がしいトットではあるけれど、これが秘密であることは知っている。
一言も声は出さずに入って、椅子に座った。
| ジャステシアが居ない代わりに バットやバラニ、シャルロッテが動くのを傍目に、 こくんこくんと頷いて、大人しく言う事を聴く……のだが 配膳してもらったものに手を付けて、動きを止める。 「 …………スピニッチ 」 スープの中に見つけたほうれん草に、一言。 クロノの苦手な野菜だ。 (14) 2022/04/29(Fri) 21:36:13 |
「♪」
『よくできました』
静かに部屋に集まった仲間達にまずはご褒美。
この班の中で大人たちからの言いつけを受けたのは、ここにいる自分たちらしい。
『皆さん、自分に与えられたお仕事の名前は覚えていますか?』
チョークの音だけを響かせて、その下に"凶狼"と書く。
大人を手伝うものに与えられた特別な呼称。
きっとそれぞれが持っている筈だ。
「えっへへへ」
「はいはいっ おれねー えとねー なんだっけ……」
褒められればまた笑顔に花を咲かせ。
書き記された質問には、ピッと手を上げてから、ちょっと考えて……。
「白……のやつです 白狼っ!」
| >>15 シャルロッテ 「……う、うん。 にがいし、食べた感じがへん、だから……」 スプーンですくったほうれん草を 少女の顔がじっと見つめて…… それから一間。 決意をしたか、きゅっと目を閉じて匙を口の中へと入れた。 余り嚙まずに飲み込んで、ふうーっと大仰な溜息を一つ。 (20) 2022/04/29(Fri) 21:47:55 |
「う、うん……。
えっと、……おう……皇狼?だって」
馴染んだ顔を見て、ほっとしそうな反面
大人たちから与えられた役割を思うと、
あまりほっとも出来ないクロノは、
変わらず陰った少女の顔のまま。
「……大人たちの手伝い……、
わたしに、出来るのかなあ……」
| >>22 シャルロッテ 暫くは苦い顔でほうれん草の余韻を感じているが (噛んでいないので味はしないはずだが) ぱちぱち拍手を受ければ嬉しそうに 壮年の女の顔 で、破顔した。 「──うん、えへへ…… ジャスちゃんが、残しちゃダメって言うから」 少し嗄れた声の 言葉だけは、あどけない。 「あとは、おいしく食べられるように……がんばらないとね」 (25) 2022/04/29(Fri) 22:01:51 |
『──大丈夫だ、 。』
『人の機微に聡い君なら、きっと見付けられる。』
『……ああ、わかっている。勿論だとも。』
『白狼と皇狼ですね。わかりました』
一つ頷く。
己も気が進まない面があるのだけれど、寮長というものは自然、大人に近い存在で。
"そういう役目"が回ってきてしまったのだった。
それに年少の二人の前で、不安そうな所を見せるわけにはいかない。
『上手くできるように、みんなで頑張りましょう。
最初はお手本……もとい練習のようなものです。
今日連れて行く人は、もう決めてありますよ』
姿の見えない何者か。
それが誰かは、きっともう周知のことだ。
「ん〜〜……できるかどうかはわかんないけどお」
「言われたらやらなくちゃだもんね。できなかったらこわいし」
「まっ!ダイジョブだって!なんとかなるよ!」
笑って見せているトットも……どこかいつもより固いものがあるが。
「んで」
「連れて行く人って〜〜……あのこでしょ。かわいそ〜」
「…………」
眉を八の字に下げたまま、こくと頷く。
言われずとも今日の狙いが誰なのかは、分かる。
何ならもう、連れて行く準備も整っている様なもの。
厳しくも面倒見が良く優しい上階生を
悪い大人たちに差し出さなければならない事に、
ひどく罪悪感を覚えながらも、
「…………うん。」
やらなければ、怖い目に遭うのは此方だ。
「………」
『手伝わせてしまって、ごめんなさい』
かつ、と少し弱い音がした。
自分がもっと強ければ、大人たちの命令だって跳ね除けられた。
そうではなかったから、今こうして集まっている。
しかし嘆いても仕方のないことだ。
やるべきことに向き合おう。
『では、今日はジャステシアを連れて行きます。
彼女のことは私に任せてくれますか?』
同じ高等部生だ。人となりも把握している。
まずは手本を、己が見せるべきだろう。
| >>31 シャルロッテ 「? ────あ」 驚いた様子に菫色をしばたいて、 少し遅れて理由が分かってか、困ったような少女の顔── ──にまでは戻らず、 「味付けで……?」 先に別の感情が来たのだろう。 ほんの小さな骨と筋の軋む音の後、 不思議そうな顔をするのは若い女性の顔。 「ロッテちゃんは、たべもの、何が苦手だったの?」 嗄れ声も綺麗に澄み渡ったそれは、 やはり言葉はこどものまま。 (34) 2022/04/29(Fri) 22:34:06 |
「え! あやまらなくていーよお」
「おれたち子供だもんね。大人にはかてないよ」
もし勝てるとしても、自分にとっては、そういうもの。
こどもはよわいから。
「わかりました!じゃあまかせます」
「あしたからはー、おれたちもおんなじ事するってことだもんね」
「ん〜〜……がんばんなきゃなー」
「がんばんなきゃなあ」
「……ううん」
大人に歯向かうのは、
いけないことだし、危ないし、怖いことだ。
「ジャスちゃんのことは、わかった、おねがいする。
ラピスちゃん、気を付けてね……。」
自分達も、大人たちに見合う働きをできなければ
きっと大人たちの手に掛けられてしまうんだろう。
「……わたしも、がんばらなきゃな。」
『ありがとうございます』
健気な二人に、お礼を伝えた。
にっこり、いつもの笑顔で応えてみせる。
『大丈夫です。
重ねてですが、頑張りましょうね。
また明日、同じ場所に同じ時間で集まること!
(*^^*)』
| 「食べ慣れ…… たくさん食べないと、好きになれない……?」
ほうれん草をたくさん食べたくないクロノは、 ほうれん草に埋もれる想像をした。 表情と顔年齢がその嫌さを物語っている。 (44) 2022/04/29(Fri) 22:51:47 |
「またあした、おなじばしょ、わかりました!」
「ちゃんとくるよお、大丈夫!」
「……んでえ、え〜〜っと」
「おれ、さみしんぼだから先言っとくけどお」
「ふたりともにげないでね。おれといっしよだよ」
「いっしょにがんばろ〜!えいえいお〜!」
間延びした明るい声で、こぶしを天に突き出す。
少しだけ纏った圧はすぐに霧散した。
| >>46 シャルロッテ 「トマト……」 ちょうど今、実習生の先生たちが言って居た気がする。 其方に視線を遣って、なるほどと頷く。 「うん、 食べたくないけど、食べるなら、おいしくがいいから…… おいしく食べられるよう、がんばる。 いろいろ試したり……したくないけど、してみるね」 がんばるぞ、と決意を新たに。 艶やかな女の顔が強気に小さく笑って スープを飲み干したのだった。 (49) 2022/04/29(Fri) 23:01:04 |
「うん。あしたも同じ時間に。
……次は、わたしが、がんばるから」
覚悟を決めるように頷いて、
けれど、トットの言葉にちいさく息を呑んで。
「……にげないよ」
「えい、えい、おー」
同じように拳を突き出した。
| 「う、うん…… がんばれるときにがんばる……」
今日はほうれん草スープも残さず飲めて、 頑張ったと言っても良いだろう。 そそくさと食事の無くなったトレイを片付け、 ラピスの隣へと戻って来た。 (54) 2022/04/29(Fri) 23:07:24 |
逃がすことはあっても、逃げることはきっとない。
年長の責任感だけは、ちゃんと心にあるのだから。
「!」
えい、えい、おー!
無言でも元気はいっぱい。
3人で拳を突き上げて団結を示すのだった。
| 「しんちょう……」
これ以上どれぐらい伸びるだろうか。 ラピスと同じぐらいの身長のままで在りたい気もするが、 やはり少し小さすぎる気もする。 (58) 2022/04/29(Fri) 23:14:17 |
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遅れての登場、激アツスリーセブンです。
どちらでも違ったメリットはあると思いますので、
もしそちらにテレパシーできる理由付けがあるのならそちらで、無かったら二人きりで会う方向でいきましょう。
こっちは、特にテレパせないです。
改めてよろしくお願いしますね。
| >>59 ラピス 撫で褒められると、くしゃと顔貌を歪めて嬉しそうに笑って 黒板に描かれた文字にはゆっくりを目を通して、 そのまま首を縦に振る。 「じゃあ、ジャスちゃんのお部屋、見に行こう。 風邪とかだったら、看病してあげたいから」 そうして、一緒に食堂を離れるのだろう。 (64) 2022/04/29(Fri) 23:22:47 |
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