人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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  わたしの退場を望む声が大きかったから、
  処刑される事が決まった。

  どうやら立ち回りを間違えたらしい。
  わたしは数の暴力と無関心に殺される。
  けれど、それでよかった。
  気紛れで、成り行きで、そんな半端な気持ちで
  あなた以外の『特別』や
  『その他大勢』になどなりたくなかった。

  友がわたしを止めるべく
  わたしを手に掛ける可能性だけを
  最期まで懸念し怯えていたけれど、
  あの子はわたしを最期まで信じていた。
  「最期まで信じてくれる」と
  信じられなかったわたしの事を。

 
『ほんとうは全部わたしじゃない』


  ほんの一言、泣き言を零せば
  生き延びる道もあっただろうか。
  共にこの結末に抗ってすらくれただろうか。
 

 
  何の縁も無いひとに
  何故だかいつの間にか焦がれてしまった。
  焦がれているだけで良いと思った。
  それしか赦されないと思った。
  だから最期まで口を閉ざして
  秘めたまま死ぬことにした。

  最初は何の形にするつもりもなかった感情は
  あっというまに抱えきれなくなって
  溢れそうになって初めて『太陽』にだけ打ち明けた。
  どうして『太陽』だったかはわからない。
  望む形で上手く受け留めてくれる気がしたから。

  『ある日、『悪魔』が
  『愚者』を殺してしまいました』
  衝撃を受けた。きっとみんなとは違う意味の。

  『愚者』最初に死んだ子『悪魔』最初に殺した子の関係に憧れた。

  欲しかったものが明確に形になった瞬間に感動すら覚えた。
  或いは叶わぬ望みを葬る棺を漸く見つけた
  安堵だったのかもしれない。
  ああ、これでやっと終わりに出来ると思った。
 

 
  話せないことの多い感情を無理に暴く事なく
  『太陽』は望むときにはやさしく寄り添ってくれた。
  誰にも内緒にしてほしい。
  その約束を守った侭あの子はいなくなった。

  『星』には如何しても言えなかった。
  友達だったからこそ。
  後ろめたい感情だったせいもある。
  けれどそれ以上に
  あのこはわたしにとってずっと一番の仲良しだったから。

  突然零番目ができてしまったその事実が
  わたしとずっと一番の仲良しでいてくれた
  あの子と積み重ねた時間を裏切るような心地がして。

  それまで話せない事なんかなにもなかった『星』にも
  誰にも、ずっと秘めていた。
  それが余計に苦しかった。
  それでも。
  『星』にだけはどうしても知られたくなかった。
  

 
  足掻けど結局、最期まで願いは何一つ叶わず、
  それこそがわたしにとっての絶対であると
  望む事すら否定された心地がして
  憤るより嘆くより悔いるよりらだ虚しくて。

  夢を見続ける努力にすり減った頃に
  寄り添ってくれるあの子を喪った。
  自分を慰める日々にもう疲れてしまって
  すべて投げ出してしまいたくって
  生き延びることなど叶わなくて良いと思った。
  きっと生き延びたとてわたしは諦めきれず
  性懲りもなく愚かな行いを繰り返す。

  たったひとりに殺される為に。
  叶わないと本当は解っている癖に。

  殺される事が叶わないと理解してしまったら
  それなら逆に、いっそこの手で、と
  望むでも、願うでもなく、
  無理矢理叶えてしまいそうな衝動から
  必死に目を逸らすのももう限界だった。

  終ってしまいたかった。
  終わりにしてしまいたかった。
  あの子が信じてくれる友だったわたしのまま。

  だからこれは自殺みたいなものだ。
  ある意味望んだ終焉のかたちだった。
 


 
  『だからどうか、きみだけは
  わたしの"望んだ結末"を否定しないで。
  理解出来ずとも受け入れてほしい。

  これでやっとらくになれるんだ。
  祝福してくれよ、友達だろう?』



  何を今更。
  たとえあの子が赦したってわたし自身が
  あの子をもう一度友と呼ぶことを赦せなくて。
  それでも最後まで友で居ようとしてくれた
  あの子の為にと自分自身を偽った。
 



  …………え、


[ 初めに、鈍い衝撃があった。
 咄嗟に、己が過ちを悟った。
 焦燥が、刃を抜き取らせた。

  眼前が、赤く、赤く
まった。



     ぬるりと指先を伝うそれはひどく
あたたかく

     やがては錆びた鉄の狂おしい匂いに満ちて
     足元は瞬く間に
一色
で染め上げられ
     取り落とした凶器をも容易く呑み込んだ。]

 




   ──あ、  ぁ、あ

    
  あああああああああああああああ!!!!!!!




[ 蒼褪めた顔が此方を見つめていた。
 何事かを口にしようとして、動かなくなった。]

 



  どう、し、て


[ 殺めるつもりなどなかった。
 どれほど折り合いが悪くとも
 殺したい程に憎んだことは一度足りともなかった。

 語らえば語らう程に諍いを生じ
 近付けば火と油の如く反発し合う我ら
 であれば無理に接することもない。

 距離を置くことで平穏が保たれるのならば
 それもひとつの共存の形だと、]



  どうして…………!!!


[ 神様は、わたしに罰をお与えにはならなかった。]

 


[ そうして悟った。
 狂い出した歯車はもう止まらないことを。
 
 『愚者』が『悪魔』に殺された日から
 言い知れぬ怖ろしい予感があった。
 あのひとも、あの安らかなひとときも
 皆の揃う箱庭ももう永遠に戻っては来ない。

 ──ごめんなさい、神様
 ごめんなさい、『運命の輪』

 ごめんなさい、『隠者』


 わたしが生きていてはゆくゆく
 あなたにも災いが降りかかってしまう。

 わたしがもっと早くこうしていれば、
 わたしはもっと早く、こうする私を殺すべきだった。]

 





         
              ごめん、  ね



[ 天高く振り翳した刃を
 胸元へと、一息に振り下ろした ]**

 

【人】 ]]『審判』 チェレスタ

―― 『月』の自室にて ――


[扉を2回ノックして、相手の応対を待つ。
案外ためらいなくそれをできた]

  ……来たよ。
  あー、なんかごめんなさいね? はっきり言っちゃって。
  あの状況でジェスチャーを続けられそうになくって。

[よく考えたら自分が彼の立場でも、>>147
ああして「後で行く」と言われたら流石に緊張する。反省]
 
(151) 2022/12/18(Sun) 21:47:13

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


  椅子とかそういうのはお構いなく。

[実際チェレスタは立ちっぱなしで相対しても構わないというつもりであった。
お茶会のごとく飲み物やお菓子が供されるのも想定していなかった。
彼が室内のコーヒーマシンに手を伸ばしたのだって自分用を淹れるつもりだろう、きっとそうだ。

  とりあえずマシン稼働中の香りだけは、
  否が応にも味わった。

そういえばこの部屋、チェレスタの部屋と比べればずいぶんと物が少ない。>>2:349
チェレスタの自室が楽器だらけとも言う。

羊のぬいぐるみが視界に入れば、数少ない共通点を見つけたような気分になる。>>0:529>>0:530
チェレスタの部屋のそれより数がひとつ多い。
別に何かに負けたわけではなく、洋館に住み始めた時期の問題だろう]
 
(152) 2022/12/18(Sun) 21:48:48

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[ちなみに。
毎年同じものプレゼントされることについては肯定的だし、
「ゆくゆくは羊の合唱団を作りたいな」
と言って、羊の作り手ことクロには来年も同じものを――とねだりもした。

独唱が二重唱になる時。
それがいずれ来ると、当たり前のように思っていた]
 
(153) 2022/12/18(Sun) 21:49:40

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  ……どうでもいい。
  ふうん。


[どうして「どうでもいい」>>2:350のか、理由は訊かない。
時間がないのは分かってるし、チェレスタが知りたいのは、
あくまで、彼がどうするつもりなのか。……未来の話だ。

「悲しみの少ない方に」。>>2:352
シトラが言っていた言葉を心の中で繰り返す。
「わたしたち」なのか「世界全体」なのか、チェレスタには確証が持てないが、
いずれにせよシトラが決めたことだ。
「わたしも歌いたい」といったあの時のように、
それは勇気を振り絞った末の言葉だったんじゃないだろうか。

  今、どちらの方がいいのか決めあぐねているのは、
  どうしてだろう。
  勇気が足りないのか、それとも他の事柄が妨げているのか]
 
(154) 2022/12/18(Sun) 21:50:58

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  その言葉、とてもいいね。


[ぽん、と呟く。
その頃にはもうコーヒーマシンは動きを止めていて。
やがて二人分のカップが順に黒い液体を受け止め始めると静かに目を丸くした。
ちゃんとこちらの分も用意してくれてるってことと、
どうやら彼はこの機械の扱いに慣れている、そんな手つきをしていることの両方に。
まるでカフェの店員さんみたい。
どことなく既視感、あるようなないような……? >>2:353

気付けばまじまじと眺めていた。
向こうに気付かれたなら「コーヒーが美味しそうで……」と誤魔化しただろう。
観念したかのような「砂糖はひとつで」というオーダー付きで]
 
(155) 2022/12/18(Sun) 21:52:58

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[やがてカップがチェレスタの手に渡ったなら、
コクのある香りを楽しむだけにして、口を開く]

  ……それで? どちらの方が悲しみが少ないか?
  わかるわけないでしょう。
  私たちの悲しみは人それぞれだし大きさは測れない。
  どっちの方が多いかっていう、そういう問題じゃなくてね。

  ……でも、自分の中の悲しみを無にする方法ならあるよ。
  それも簡単に。
 
(156) 2022/12/18(Sun) 21:53:45

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


  ……死ぬことだよ。
  そうして今は世界と一緒に死ぬことも、
  貴方だけの答えとして選べる。

[「ね、簡単でしょう?」と言いたげな口ぶりだが、
目はあんまり笑っていない]

  まあ、私は反対するけどね。
  世界がどうのこうのじゃなくて、
  貴方がいなくなれば悲しむ人は“ここにいる”から。

  ……それに、もう、死ぬだの殺すだの、
  そんなのはまっぴらごめんだよ。
 
(157) 2022/12/18(Sun) 21:54:09

【人】 ]]『審判』 チェレスタ

[しばしの沈黙を挟み、]

  ちなみにね。
  私にとっての悲しみは、歌が歌えないことだから。
  世界がどうなろうと歌が取り上げられなければ、
  ……大丈夫かな。

  お世話になった人たちが大丈夫なら……もっといいけど。
  ……世界、もう壊れ始めちゃってるって。
  中継機に映ってたのをヒナギクが見たって。

[それを伝えるよう頼まれてたことも勿論忘れてはいない]

  その人たちが世界と一緒に死ぬ前に、
  新しい世界に連れていけるか、
  カミサマってやつに訊いてみるけど。
  断られたり、あと、証持ちの誰かに反対されたりしたら、

  ……その時はあの人たちの傍にいるよ、最期まで。
 
(158) 2022/12/18(Sun) 22:00:20

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  つまり、………ええと。


[ここでついに言葉が喉に引っかかるような感覚を得た。
一気にカップを傾ける。喉を通ってしまえば甘いも苦いもあんまり変わらない。
そのうえで苦いと分かっている言葉を口にする]


  貴方……ああ、いや、君が。
  世界を滅ぼすことを望めば、
  私を消すことができるようになるかもしれないよ。
  自分の手を汚さずに。

  滅ばなければ現状維持なんだから、
  きっとそっちの方がいいでしょ?
 
(159) 2022/12/18(Sun) 22:01:14

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  私がいなくなれば君はもう悲しまない。
  そうでしょ?

  だから……考える価値だけはあると思うよ。

 
(160) 2022/12/18(Sun) 22:03:45

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[チェレスタは『審判』ではない。
だけれども、ただ在るだけというのをどこか気に食わなく思う感情は、
もはやどろどろのぐちゃぐちゃで境目が分からない。
だから、だろうか。こんな無茶苦茶なことを言って、
彼に何かを選ばせようと目論んでしまったのは。


……手の中で飲まれなかったコーヒーが冷めていく。
彼の気づかいを無碍にするようなことを言ってしまって申し訳ない感じ、とともに、
さっきまで浮かべていた、
心の底から浮かんでいるかのような晴れやかな笑み
>>160が、
急速に消え去っていく。
だってこんな無茶苦茶なことは最善ではない。
チェレスタの中には諦めが根を張っているから、こんなことも言えてしまったけれど]
 
(161) 2022/12/18(Sun) 22:08:23

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[ぬくもりを想起する。
それはヒナギクがくれたものだ。>>82

このままどうにかある種の欺瞞を果たそうという思いが、
ぬくもりに溶かされそうになっていく。
さっき言ってたじゃないか。「あなたから湧き出たものを、信じて」って。

ならば、そうしよう。そうしてみたい。
だからどうか見守っていてほしい]


  ………… 嫌だよ、ホントは。
  こんな風にいなくなるのは。
  でも、……いいよ、君が望むなら。



[言ってから、顔を隠すように俯いてしまう。
これがこの時点での精一杯だった*]
  
(164) 2022/12/18(Sun) 22:17:48
]]『審判』 チェレスタは、メモを貼った。
(a39) 2022/12/18(Sun) 22:29:07

[『平等』の定義がはっきりしていたならば。

 『正義』はあんなにも、迷わずに済んだことだろう。

 神は『正義』に、『平等たれ』という役割を与えたくせ、

 肝心の『平等』の定義を示しはしなかった。

 その『平等』を形作ることを、神は『正義』に求めた。

 ……そんなもの、
     神でもなければ定められようはずもないのに。]

[『塔』は感情を抑えてしまうところがあった。
 
 あの人の心の中には、
 生まれてくる歓喜も、悲哀も、憤怒も、慈愛も、
 あるというのに、うまく表現できないようだった。

 恥ずべきことではないのに、
 それを厭うかのように表に出さないことが気になって、
 気づけば、特別『塔』を気にかけることが増えていた。

 時間は無限にあった。
 あるように思えていた。

 神が造られた箱庭の中は、永遠だと思っていた。

 焦らず、ゆっくりと。
 いつか『塔』本人から語られるといいと思っていた。
 
 溢れそうになるまで抱え込んでいた感情を、
 君の口から打ち明けられた時は
 そっとあなたの身体を抱き寄せた。]


  『よく言えたね』
  『忘れないで、その気持ち』
  『それはあなたにとって、大事なものだから』


[言い聞かせるようにゆっくりと、あなたに伝えた。]

[『心』は人を成長させる。
 『心』は『身体』に影響を及ぼす。

 動物になくて、人間にだけあるもの。
 それは、人を大きく進化させるためのものだった。

 『感情』を持つことを誇らしく思って欲しい。

 困難に打ち勝つためには『強い心』が必要だ。
 自分に素直に、正直に。

 『太陽』は常にそれを見届ける。

 そうでなければ、
 陰りが見えて『太陽』が隠れてしまうから。]

[あなたの思いを共に抱えたまま、
 私はあなたを置いて先に逝った。

 ああ、でも。どうか。
 あなたのせいだとは責めないで欲しい。

 人はいつか儚く散っていくものだから。

 いつかは誰にしも訪れる時が、
 少し早かっただけ。

 あなたの思いを共有できなくなってしまったけれど、
 寂しい思いをしていないだろうか。

 仲の良いあの子と、ちゃんと話せているだろか。

 後悔があるとしたなら、
 そんなあなたを最期まで見届けられなかったこと。]

[『正義』が『運命の輪』を見つけた時、
 何もかもが手遅れになっていた。

 崩れ始めた箱庭で、
 『運命の輪』は『正義』にとっての希望に等しく、
 『運命の輪』さえいてくれれば、
 何かが好転していくのではないかと、
 そんな淡い期待を抱いていた。

 それなのに。]


      ……………?


[その光景を、呆然と、ただ呆然と、
 『正義』は眺めて、
 それからゆっくりと、歩み寄る。

 あと一歩のところまで近づいて、立ち止まった。]

 

     ……ぅ…そ、だ、


[零したのは、たったの一言。
 その光景を、どうしても、受け入れられない。
 
 『運命の輪』
の声が、聞こえない。

   君は僕のことを、呼んだろうか。

   それなのに、僕は間に合わなかったんだろうか。

 『正義』は『運命の輪』の身体を抱き上げて、抱きしめた。
 腕の中に収まった身体は、どこまでも冷たい。]


     間に合わなくて……ごめん。
     君の傍に、居られなくて……


[ほたほたと、雫が『運命の輪』の身体を濡らす。
 けれど、そんなもので、
 既に熱を喪った身体が温もりを取り戻すことはない。]

[『正義』にとっては幸いな
不幸な
ことに、
 『運命の輪』を殺した・・・犯人はすぐに知れたし、
 その犯人
『節制』
が既に自らの手で
 亡き者であることも、見て取れてしまった。

 『正義』は幸いにして
不幸にも
復讐に狂うこともなかった
怨嗟の向けどころを見失うことになる
が、
 それは
 『正義』の公正性
正気
が失われるまでを先伸ばしたに過ぎず、
 結局のところ、この事件を機に、
 『正義』の悪夢は加速していくことになった。

 『正義』はこの悪夢を打ち消すために、
 “ よく眠れるお茶 ” を誰かから貰っていた……
 という記述も一部の文献に残されているが、
 それについては定かではない。*]

 




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